Cisco Content Services Switch ルーティング/ブリッジング コンフィギュレーション ガイド Software Version 8.10
OSPF の設定
OSPF の設定
発行日;2012/02/04 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 970KB) | フィードバック

目次

OSPF の設定

OSPF の概要

OSPF ルーティング階層

自律システム

エリア

バックボーン エリア

エリア境界ルータ

スタブ エリア

自律システム境界ルータ

リンクステート データベース

CSS の OSPF 設定のクイック スタート

グローバル OSPF 設定のクイック スタート

OSPF IP インターフェイス設定のクイック スタート

設定内容の確認

CSS での OSPF の設定

OSPF ルータ ID の設定

OSPF の有効化

エリアの設定

エリアの削除

等価コスト ルートの設定

ABR での集約ルートの設定

自律システム境界ルータとしての CSS の設定

OSPF ASE ルートとしてのルートのアドバタイズ

デフォルト ASE ルートのアドバタイズ

OSPF による他のルートのアドバタイズ

CSS IP インターフェイスでの OSPF の設定

CSS IP インターフェイスの OSPF インターフェイスとしての設定

インターフェイスへの OSPF エリアの割り当て

インターフェイスでの OSPF の有効化

インターフェイス アトリビュートの設定

コストの設定

デッド ルータ間隔の設定

hello パケット間隔の設定

パスワードの設定

ポーリング間隔の設定

CSS のプライオリティの設定

再送信間隔の設定

伝送リンク遅延の設定

OSPF 情報の表示

OSPF エリア情報の表示

グローバル統計情報の表示

IP インターフェイス情報の表示

リンクステート データベースの表示

ASE エントリの表示

アドバタイズされる設定済み ASE ルートの表示

再配布ポリシーの表示

集約ルート設定情報の表示

OSPF 近接ルータの表示

起動設定ファイル内の OSPF の設定

OSPF の設定

この章では、Open Shortest Path First(OSPF)プロトコルの設定方法と、設定済み情報の確認方法について説明します。この章の内容は、特に指示のない限り、すべての CSS モデルに適用されます。


) CSS は、RFC 2178 に定義されている OSPF Version 2 をサポートしています。OSPF MIB オブジェクトに関しては、 RFC 1850 を参照してください。


この章の主な内容は次のとおりです。

OSPF の概要

CSS の OSPF 設定のクイック スタート

CSS での OSPF の設定

CSS IP インターフェイスでの OSPF の設定

OSPF 情報の表示

起動設定ファイル内の OSPF の設定

OSPF の概要

OSPF は、次の機能を持つリンクステート ルーティング プロトコルです。

Autonomous System(AS; 自律システム)と呼ばれるルータとネットワークのグループ内で、ネットワーク トポロジを検出できる

AS 内で宛先への最短パスを計算する

OSPF はリンクステート プロトコルであるため、OSPF ルータはルーティング情報に対するあらゆる変更を、ネットワーク全体に通知します。この動作は、RIP のような距離ベクトル型のプロトコルとは異なります。距離ベクトル型プロトコルでは、近接装置との間だけで、定期的にルーティング情報が交換されます。

AS 内では、個々の OSPF ルータが互いに独立して AS ネットワーク トポロジのデータベースの構築と同期を実行します。これらの各ルータは、他の AS ルータに情報を照会してデータベースを同期します。それぞれのルータは、自身が所有するリンクステート情報を Link-State Advertisement(LSA; リンクステート アドバタイズメント)として送信します。この LSA には、AS 内の各ルータとリンクの状態に関する情報が含まれています。リンクとはルータのインターフェイスのことです。リンクの状態とは、ルータの IP アドレス、サブネット マスク、近接ルータとの関係などを含むインターフェイス情報です。

続いて、ルータはデータベースと Shortest Path First(SPF; 最短パス優先)アルゴリズムを使用して AS 内のすべての宛先への最短パスを計算し、この情報をダイナミック テーブルに格納します。ネットワーク トポロジに変更があると、ルータは新しいパスを計算します。

CSS は OSPF ルータとして、次のように動作します。

単一エリア内で他の OSPF ルータ間のルーティングを行う(エリア内ルーティング)

複数の OSPF エリア間でルーティングを行う(エリア間ルーティング)

Area Border Router(ABR; エリア境界ルータ)としてエリア間のルートを集約する

スタブ エリアおよび AS 境界ルータをサポートする

ローカル、RIP、スタティック、およびファイアウォールの各ルートを OSPF ドメインへ再配布する

コンテンツの VIP アドレスを AS 外部ルートとしてアドバタイズする

簡単な認証を行う

ここでは、次の内容について説明します。

OSPF ルーティング階層

リンクステート データベース

OSPF ルーティング階層

OSPF ルーティング階層には、次の機能があります。

自律システム

バックボーンおよびスタブ エリアを含むエリア

ABR

自律システム境界ルータ(ASBR)

図 3-1 に、OSPF ネットワーク トポロジを示します。

図 3-1 基本的な OSPF ネットワーク トポロジ

 

自律システム

自律システム(AS)は、同一の管理制御下にあるネットワークの集合であり、各ネットワークは同じルーティング情報を共有します。AS は、ルーティング ドメインとも呼ばれます。図 3-1 は、AS A と AS B の 2 つの AS を示しています。AS は、1 つ以上の OSPF エリアから構成されます。

エリア

エリアとは、AS をより小さく、管理しやすいネットワークまたは近接ネットワークの集まりに分割した単位です。図 3-1 の AS A は、3 つのエリア(0.0.0.0、1.1.1.1、1.1.1.2)から構成されています。

OSPF では、エリア内のトポロジは AS の他の部分から隠されます。エリアのネットワーク トポロジは、そのエリア内のルータでは認識できますが、エリア外のルータから認識することはできません。OSPF ルーティングがエリア内で行われる場合、そのルーティングはエリア内ルーティングと呼ばれます。このルーティングによって、ネットワーク上で搬送されるリンクステート情報の量が制限され、ルーティング トラフィックが抑制されます。また、OSPF ルーティングでは、各ルータ内のトポロジ情報のサイズも抑制されるため、各ルータでの処理とメモリの負荷が軽減されます。

逆に、エリア内のルータは、エリア外のネットワークの詳しい構造を認識できません。1 つの自律システムが単一のルーティング ドメインから構成される場合には、このトポロジ情報の制約によってエリア間のトラフィック フローを制御し、ルーティング トラフィック量を抑制することができます。

バックボーン エリア

バックボーン エリアは、自律システム内の複数のエリア間で、ルーティング情報を互いにやり取りするためのエリアです。OSPF ルーティングがエリア外で行われる場合、そのルーティングはエリア間ルーティングと呼ばれます。

バックボーン自体が、エリアのすべてのプロパティを保持します。バックボーンは、ABRと、バックボーン専用のルータおよびネットワークから構成されます。図 3-1 では、エリア 0.0.0.0 が OSPF バックボーン エリアです。指定 OSPF バックボーン エリアには、常にエリア ID として 0.0.0.0 が予約されていることに注意してください。

エリア境界ルータ

ABR は、2 つ以上のエリア内のネットワークに直接接続する複数のインターフェイスを持ちます。ABR は、自身に接続されているエリア(バックボーン エリアも含む)ごとに OSPF アルゴリズムを個別に実行し、各エリア用のルーティング データを保持します。また、ABR は自身に接続されている各エリアの構成サマリーをバックボーン エリアに送信します。この情報は、バックボーン エリアを介して、AS 内の他の OSPF エリアに配信されます。図 3-1 には、ABR が 2 台あります。ABR 1 は、エリア 1.1.1.1 とバックボーン エリア間のインターフェイスとして機能します。ABR 2 はバックボーン エリアとエリア 1.1.1.2(スタブ エリア)間のインターフェイスとして機能します。


) ABR は常にバックボーン ルータです。したがって、ABR はバックボーン エリアに対して設定する必要があります。


スタブ エリア

スタブ エリアとは、自エリアの外部に関する詳しいネットワーク情報を受信せず、そのような情報の配信も行わないエリアのことです。スタブ エリアでは、他の AS とのインターフェイスとして機能するルータは 1 台だけです。スタブ エリアに接続されたこのエリア境界ルータが、スタブ エリア内への唯一のデフォルト外部ルートをアドバタイズします。スタブ エリア内のルータは、このルートを使用して、自律システムの外部に存在する宛先やエリア間ルートにアクセスします。この関係によって、外部からスタブ エリアに大量に LSA が送信される状況が回避され、LSA データベース領域が節約されます。図 3-1 ではエリア 1.1.1.2 がスタブ エリアであり、このエリアは ABR 2 だけを通じてアクセスされます。

自律システム境界ルータ

ASBR は、1 つの自律システムを別の自律システムに接続するルータです。ASBR は、自身の自律システム ルーティング情報を、他の自律システム内の境界ルータと交換します。自律システム内のすべてのルータは、自律システムの境界ルータに到達するための情報を保持しています。

ASBR は、RIP のような他のプロトコルから外部ルーティング情報をインポートし、それを AS 外部の LSA として OSPF ネットワークに再配布できます。CSS を ASBR として使用する場合は、コンテンツの VIP アドレスを AS 外部ルートとしてアドバタイズするように設定できます。このようにして、ASBR は外部ネットワークについての情報を、OSPF ネットワーク内の各ルータに搬送します。

ASBR ルートはタイプ 1 またはタイプ 2 の ASE としてアドバタイズできます。タイプ 1 とタイプ 2 ではコストの計算方法が異なります。タイプ 2 の ASE では、同一の宛先への複数のパスを比較する際に外部コスト(メトリック)だけが使用されます。タイプ 1 の ASE では、外部コストと ASBR へ到達するためのコストが組み合わされます。

リンクステート データベース

OSPF ルータは LSA を使用してルートをアドバタイズします。リンクステート データベースには、エリア内の全ルータからの LSA が格納されます。アドバタイズメントには、自律システムのトポロジの情報が含まれます。具体的な情報は、次のとおりです。

ルータ リンク。各ルータのエリアへのインターフェイスの状態とコストを示します。

代表ルータ(「CSS のプライオリティの設定」を参照)からのネットワーク リンク。複数のルータが接続されているマルチアクセス セグメントについて、セグメントのすべてのルートを示します。

ABR からの集約されたリンク。AS 内のエリア外部にあるネットワークを示します。

ASBR からの外部リンク。AS 外の宛先を示します。

同じエリアに接続されたすべてのルータは、そのエリアについての同一のルーティング データベースを保持します。複数のエリアに接続されたルータは、それぞれの接続エリアごとにルーティング データベースを個別に保持します。

各ルータがネットワーク上の他の全ルータにルーティング情報を送信する代わりに、OSPF ルータが近接ルータ間との隣接関係を確立します。2 つの近接ルータのリンクステート データベースが同期化されると、それらは隣接していると見なされます。

OSPF ルータは、OSPF ルータが受け取る LSA から未加工のトポロジ データを収集します。次に、各ルータは自分自身を中心とする最短ネットワーク パスのツリーになるようにこのデータを加工します。ルータはドメイン内の各ルータまたはネットワーク ノードに到達するための全コストを調べます。各宛先への最低コストのパス以外をすべて破棄することによって、ルータは各宛先への最短パス ツリーを構築します。このツリーはネットワーク トポロジが変更されるまで使用されます。宛先への最低コストのパスが複数存在する場合もあります。

CSS の OSPF 設定のクイック スタート

ここでは、次の内容について説明します。

グローバル OSPF 設定のクイック スタート

OSPF IP インターフェイス設定のクイック スタート

設定内容の確認

グローバル OSPF 設定のクイック スタート

CSS のグローバル OSPF 設定を実行するには、 表3-1 の手順を参照してください。CSS が OSPF バックボーン エリア内のルータとして機能する基本的なグローバル設定では、通常、手順 1 および 2 を実行して次の作業を行うだけです。

CSS ルータ ID の定義

OSPF の有効化

必要に応じて、CSS を次のように定義することもできます。

スタブ エリアなど、バックボーン以外のエリア内に

ABR として(経路集約を設定することによって)

OSPF を通じて非 OSPF ルートをスタティック ルートおよび RIP ルートのような AS 外部ルートとしてアドバタイズするように、AS 境界ルータとして。コンテンツの VIP アドレスを AS 外部ルートとしてアドバタイズすることもできます。

グローバル OSPF 設定の実行後、CSS を OSPF ルーティングに参加させるには、OSPF IP インターフェイスを設定する必要があります(「OSPF IP インターフェイス設定のクイック スタート」を参照)。グローバル OSPF パラメータ設定の詳細については、「CSS での OSPF の設定」を参照してください。

 

表3-1 グローバル OSPF 設定のクイック スタート

作業とコマンドの例

1. グローバル設定モードで CSS のエリア ルータ ID を設定します。次の例では、CSS ルータ ID は 121.23.21.1 です。

(config) ospf router-id 121.23.21.1

2. (オプション)CSS エリアがバックボーン エリア以外の場合は、CSS のエリア ID を入力します。次の例では、エリア ID を 1.1.1.1 に指定しています。

(config) ospf area 1.1.1.1
 

バックボーン エリアのデフォルト ID は 0.0.0.0 です。スタブ エリアを定義するには、エリア ID の後に stub オプションを入力します。

3. (オプション)CSS で外部ルートをアドバタイズする場合は、CSS を AS 境界ルータとして定義します。たとえば、次のように入力します。

(config) ospf as-boundary

4. (オプション)CSS が ABR である場合は、コンテンツの VIP アドレスを OSPF ASE ルートとしてアドバタイズできます。VIP アドレス 192.168.4.15 をデフォルト コストの 1 およびデフォルト タイプの ASE タイプ 2 でアドバタイズするには、次のように入力します。

(config) ospf advertise 192.168.4.15 255.255.255.255

5. (オプション)ファイアウォール、ローカル、RIP、またはスタティック ルートのような OSPF 以外のルートをアドバタイズするには、特定のプロトコルからルートを再配布するように OSPF を設定します。OSPF を通じてスタティック ルートをデフォルト コストの 1 およびデフォルト タイプの ASE タイプ 2 でアドバタイズするには、次のように入力します。

(config) ospf redistribute static

6. CSS の OSPF を有効にします。

(config) ospf enable

次の実行設定の例は、 表3-1 に示すコマンドの入力結果を示しています。

!*************************** GLOBAL ***************************
 
ospf router-id 121.23.21.1
ospf area 1.1.1.1
ospf as-boundary
ospf advertise 192.168.4.15 255.255.255.255
ospf redistribute static
ospf enable

OSPF IP インターフェイス設定のクイック スタート

CSS の IP インターフェイスで OSPF を設定するには、 表3-2 の手順を参照してください。基本的な IP インターフェイス設定で実行する必要があるのは、ほとんどの場合、手順 1~4、および手順 7 による次の作業だけです。

IP インターフェイスに OSPF を割り当てる

バックボーン(0.0.0.0)以外のエリアの場合に、グローバルに定義されたエリアと関連付ける

インターフェイスで OSPF を有効化する

この設定例は、インターフェイスのデフォルト OSPF 設定(ルータ プライオリティを除く)を使用することを前提としています。インターフェイスの OSPF 設定には、次の設定内容があります。

hello パケット、LSA 再送信、リンクステート アップデート パケットの間隔

認証パスワード

CSS ルータ プライオリティ

インターフェイス コスト

これらの OSPF IP インターフェイス設定の詳細については、「CSS IP インターフェイスでの OSPF の設定」を参照してください。

 

表3-2 CSS インターフェイスでの OSPF の設定クイック スタート

作業とコマンドの例

1. グローバル設定モードを開始します。次のように入力します。

# config

2. IP インターフェイスを作成する定義済み回線の回線設定モードにアクセスします。たとえば、回線 VLAN6 がすでに存在している場合には、次のように入力します。

(config)# circuit VLAN6 (config-circuit[VLAN6])#
 

) CSS インターフェイスと回線を設定する方法、およびインターフェイスを VLAN へブリッジする方法については、「インターフェイスと回線の設定」を参照してください。


3. 回線へ IP インターフェイスを作成します。たとえば、サブネット マスクが /24 の IP アドレス 3.1.2.2 を作成するには、次のように入力します。

(config-circuit[VLAN6])# ip address 3.1.2.2/24 Create ip interface <3.1.2.2>, [y/n]: y

4. IP インターフェイスを OSPF インターフェイスとして設定します。次のように入力します。

(config-circuit-ip[VLAN6-3.1.2.2])# ospf

5. (オプション)グローバルに設定されたエリアがバックボーン以外のエリアの場合は、設定済みのエリア ID を入力します。たとえば、グローバルに定義されたエリアのエリア ID が 1.1.1.1 の場合には、次のように入力します。

(config-circuit-ip[VLAN6-3.1.2.2]) ospf area 1.1.1.1

6. (オプション)プライオリティがデフォルト設定の 1 である場合、CSS が代表ルータになれるプライオリティが設定されます。CSS を代表ルータにしない場合には、そのプライオリティを変更するか、または CSS の資格を削除します。たとえば、CSS に代表ルータになる資格を与えないためには、次のように入力します。

(config-circuit-ip[VLAN6-3.1.2.2])# ospf priority 0
 

代表ルータの詳細については、「CSS のプライオリティの設定」を参照してください。

7. インターフェイスの OSPF を有効にします。次のように入力します。

(config-circuit-ip[VLAN6-3.1.2.2])# ospf enable

次の実行設定の例は、 表3-2 に示すコマンドの入力結果を示しています。

!************************** CIRCUIT **************************
circuit VLAN6
 
ip address 3.1.2.2 255.255.255.0
ospf
ospf area 1.1.1.1
ospf priority 0

設定内容の確認

OSPF グローバル設定およびインターフェイス設定を確認するには、 show ospf コマンドとそのオプションを使用します。次に例を示します。

OSPF グローバル設定を表示するには、 show ospf global コマンドを使用します。たとえば、次のように入力します。

# show ospf global
 

Admin Status フィールドが無効になっている場合は、 ospf enable コマンドを使用して OSPF を有効にします。

OSPF へのルート再配布ポリシー を表示するには、 show ospf redistribute コマンドを使用します。設定済みのスタティック ルート再配布ポリシーを表示するには、次のように 入力します。

# show ospf redistribute
 

ASE ルートとしてアドバタイズされる VIP アドレスを表示するには、 show ospf advertise コマンドを使用します。たとえば、次のように入力します。

# show ospf advertise
 

CSS の IP インターフェイス設定を表示するには、 show ospf interfaces コマンドを使用します。たとえば、次のように入力します。

# show ospf interfaces

CSS での OSPF の設定

ここでは、次の内容について説明します。

OSPF ルータ ID の設定

OSPF の有効化

エリアの設定

等価コスト ルートの設定

ABR での集約ルートの設定

自律システム境界ルータとしての CSS の設定

OSPF ルータ ID の設定

CSS の OSPF を有効にする前に、ルータ ID を設定します。一意のルータ ID を割り当てることによって、その CSS は自律システム内の他のルータから識別されます。また、この ID は、代表ルータを決定するときに、優先度が同じルータが複数ある場合、代表ルータの選択に使用されます。代表ルータの詳細については、「CSS のプライオリティの設定」を参照してください。

CSS に OSPF ルータ ID を設定するには、 ospf router-id コマンドを使用します。ルータ ID は、10 進数をピリオドで連結した形式(ドット付き 10 進表記)の 32 ビット数で指定します。

ルータ ID として 121.23.21.1 を CSS に割り当てるには、次のように入力します。

(config)# ospf router-id 121.23.21.1
 

) OSPF がグローバルに有効にされている場合にルータ ID を変更するには、no を付けて ospf enable コマンドを実行して OSPF を無効にする必要があります。


CSS のルータ ID を削除するには、OSPF を無効にして次のコマンドを実行します。

(config)# no ospf router-id

OSPF の有効化

CSS にルータ ID を割り当てた後、CSS で OSPF をグローバルに有効化します。OSPF を有効にするには、 ospf enable コマンドを使用します。たとえば、次のように入力します。

(config)# ospf enable
 

OSPF を無効化するには、次のコマンドを実行します。

(config)# no ospf enable

エリアの設定

デフォルトでは、CSS は自動的にバックボーン エリアとして設定されます。バックボーン エリアには、0.0.0.0 の ID が予約されています。CSS がバックボーン以外のエリアの一部である場合には、そのエリアに CSS を割り当てます。

エリアを割り当てるには、 ospf area コマンドを使用します。 ID は、ドット区切り 10 進表記( 0.0.0.1 など)で入力します。エリア ID の形式は IP アドレスの形式と同じですが、エリア ID のアドレス空間は IP アドレスの空間とは区別される固有のアドレス空間です。

たとえば、CSS がエリア 0.0.0.1 にある場合には、次のように入力します。

(config)# ospf area 0.0.0.1
 

CSS がスタブ エリア内にある場合には、 stub オプションを含めます。

たとえば、エリア 0.0.0.1 がスタブ エリアの場合には、次のように入力します。

(config)# ospf area 0.0.0.1 stub
 

スタブ エリアには、必要に応じて次の設定を行うことができます。

スタブ エリア内にアドバタイズされるデフォルト ルートのメトリックを設定する。

スタブ エリアに集約 LSA を伝搬させる。

スタブ エリア内にアドバタイズされるデフォルト ルートのメトリックを設定するには、 default-metric オプションを使用します。デフォルトでは、このメトリックは他の各エリアとのインターフェイスの最小メトリックに等しくなります。メトリックには、1~16777215 の範囲内の整数を割り当てできます。

たとえば、メトリックに 200 を割り当てるには、次のコマンドを実行します。

(config)# ospf area 0.0.0.1 stub default-metric 200
 

集約 LSA をスタブ エリアに伝搬させるには、 send-summaries オプションを使用します。たとえば、次のように入力します。

(config)# ospf area 0.0.0.1 stub send-summaries

エリアの削除

OSPF エリアを削除するには、OSPF を無効化してから、 no を指定して no ospf area コマンドを実行します。たとえば、次のように入力します。

(config)# no ospf enable
(config)# no ospf area 0.0.0.1

等価コスト ルートの設定

デフォルトで、OSPF CSS は 15 の等価コスト ルートを使用するように設定されます。ルート数を変更するには、 ospf equal-cost コマンドを使用します。 1~15 の数値を入力します。

CSS で使用する等価コスト ルートを 10 に設定するには、次のコマンドを実行します。

(config)# ospf equal-cost 10
 

等価コスト ルートをデフォルト値の 15 にリセットするには、次のコマンドを実行します。

(config)# no ospf equal-cost

ABR での集約ルートの設定

CSS を ABR として使用する場合、1 つの集約ルートをアドバタイズするか、指定した範囲内の全ネットワークをカバーするネットワーク範囲をアドバタイズするかを設定できます。この集約はルーティング テーブルのサイズ制御に役立ち、エリア内のインターフェイスのオンライン/オフラインが切り替わるたびにルートを変更する必要性もなくなります。そのようなルート変更によって、バックボーン ABR やその他のエリア ルータ内でルート変更が発生することはありません。

ABR でルートを集約する IP アドレスの範囲を指定するには、 ospf range コマンドを使用します。この集約はエリア間パス、すなわち他の OSPF エリア内の宛先へのパスに適用されます。また、この範囲をアドバタイズするかどうかを選択することもできます。OSPF を無効にしてから ospf range コマンドを実行してください。

集約するエリア内のネットワークを示す IP アドレスとサブネット マスクを指定してアドレス範囲を定義します。 IP アドレス とサブネット マスクは、ドット区切り 10 進表記(たとえば、192.168.128.0 255.255.224.0)で入力します。マスクを CIDR ビット数表記のプレフィックス(たとえば、/24)で指定することもできます。

たとえば、92.168.0.0~192.168.255.255 の宛先の集合を持つ、エリア ID 0.1.0.1 の ABR として CSS を設定するには、次のコマンドを実行します。

(config)# no ospf enable
(config)# ospf range 0.1.0.1 192.168.0.0 255.255.0.0
 

範囲を削除するには、次のコマンドを実行します。

(config)# no ospf range 0.1.0.1 192.168.0.0 255.255.0.0
 

デフォルトでは、ABR はこの範囲をアドバタイズします。この範囲を AS の他の部分から隠すには、 block オプションを使用します。たとえば、次のように入力します。

(config)# ospf range 0.1.0.1 192.168.0.0 255.255.0.0 block

自律システム境界ルータとしての CSS の設定

他の自律システムに属するルータとルーティング情報を交換する ASBR として CSS を設定するには、 ospf as-boundary コマンドを使用します。OSPF を無効にしてから ospf as-boundary コマンドを実行します。

たとえば、次のように入力します。

(config)# no ospf enable
(config)# ospf as-boundary
 

AS 境界ルータとしての CSS を削除するには、次のコマンドを実行します。

(config)# no ospf as-boundary
 

すべての OSPF インターフェイスを介してルートを OSPF ASE としてアドバタイズする方法と、デフォルト ルートを生成する方法については、以降の項を参照してください。

OSPF ASE ルートとしてのルートのアドバタイズ

デフォルト ASE ルートのアドバタイズ

OSPF による他のルートのアドバタイズ

OSPF ASE ルートとしてのルートのアドバタイズ

CSS の OSPF 機能は、設定パラメータ(コンテンツ ルール内のサービス設定、キープアライブ動作、VIP の冗長設定、サービスがアクティブか一時停止か、など)を調べて、VIP について正確なアドバタイズメントを決定します。

VIP に関連する指定ルートは、次の条件が両方とも当てはまる場合にだけアドバタイズされます。

コンテンツ ルールまたはソース グループ内の関連 VIP のうち、少なくとも 1 つがアクティブであること

アクティブな VIP に関連するサービスのうち、少なくとも 1 つがコンテンツ ルール上で使用可能であること

CSS でボックスツーボックス冗長化を設定した場合は、マスター CSS(バックアップ CSS ではない)だけが VIP をアドバタイズすることに注意してください。

VIP を個別に指定する場合は、 ospf advertise コマンドに /32 プレフィックスを使用することをお勧めします。サブネット全体を指定しても、CSS が VIP のアドバタイズに関して正しい決定をするとは限りません。正しく決定するには、VIP の範囲とアドバタイズメントが一致しているか、またはアドバタイズメント全体が VIP の範囲に含まれている必要があります。OSPF のアドバタイズ IP アドレスの範囲と VIP の範囲が重なっている場合、または OSPF のアドバタイズ範囲が VIP 範囲を包含する(つまり、それより大きい)か VIP 範囲と一致しない場合、ルートは無条件でアドバタイズされます。

次のフロー チャートに、OSPF が IP アドレスをアドバタイズするために必要な手順のフローチャートを示します。IP アドレスが VIP の場合、フローチャートは OSPF が VIP をアドバタイズするために満たさなければならない条件を示します。

 

ASBR では、外部ルートを集約し、複数のルートを 1 つのアドバタイズメントに統合できます。CSS にとって、この統合はコンテンツの VIP アドレスを、すべての OSPF インターフェイスを介して OSPF AS External(ASE; AS 外部)としてアドバタイズする手段として役立ちます。すべての OSPF インターフェイスを介して、ルートを OSPF ASE としてアドバタイズするには、 ospf advertise コマンドを使用します。ルートのアドバタイズメントを停止するには、この項で後述するように no を指定して no ospf advertise コマンドを実行します。


) OSPF を使用して VIP アドレスをアドバタイズする場合で、そのアドレスがコンテンツ ルールの VIP アドレス範囲内に含まれているときには、その VIP アドレスを他のコンテンツ ルール上で単一の VIP アドレスとして設定しないでください。設定した場合、OSPF が間違ったアドバタイズメント決定をするか、または一部のルールに間違った VIP 冗長状態が関連付けられているように見えることがあります。


最初に、 ospf advertise コマンドを実行する前に、CSS を ASBR として設定します。詳細については、「自律システム境界ルータとしての CSS の設定」の項を参照してください。

集約するエリア内のネットワークを示す IP アドレスとサブネット マスクを指定して、 ospf advertise コマンドのアドレス範囲を定義します。 IP アドレス とサブネット マスクは、ドット区切り 10 進表記(たとえば、192.168.128.0 255.255.224.0)で入力します。マスクを CIDR ビット数表記のプレフィックス(たとえば、/24)で指定することもできます。

たとえば、192.168.44.0~192.168.44.255 の範囲の VIP アドレスをアドバタイズするには、IP アドレスとサブネット マスクとして 192.168.44.0 255.255.255.0 を指定して範囲を定義します。

(config)# ospf advertise 192.168.44.0 255.255.255.0
 

VIP を個別に指定する場合は、 ospf advertise コマンドに /32 プレフィックスを使用することをお勧めします。サブネット全体を指定しても、CSS が VIP のアドバタイズに関して正しい決定をするとは限りません。正しく決定するには、VIP の範囲とアドバタイズメントが一致しているか、またはアドバタイズメント全体が VIP の範囲に含まれている必要があります。OSPF のアドバタイズ IP アドレスの範囲と VIP の範囲が重なっている場合、または OSPF のアドバタイズ範囲が VIP 範囲を包含する(つまり、それより大きい)か VIP 範囲と一致しない場合、ルートは無条件でアドバタイズされます。

必要に応じて、次のいずれかを定義できます。

ルートのネットワーク コスト( metric オプションを使用)。1~16777215 の値を入力します。デフォルト値は 1 です。

各外部ルートをアドバタイズするための 32 ビット タグ値( tag オプションを使用)。32 ビット タグ値は OSPF プロトコル自体では使用されません。このタグ値は、ASBR 間での情報交換に使用できます。

ASE タイプ 1 としてルートをアドバタイズ( type1 オプションを使用)。デフォルトのタイプは、ASE タイプ 2 です。タイプ 1 とタイプ 2 ではコストの計算方法が異なります。タイプ 2 の ASE では、同一の宛先への複数のパスを比較する際に外部コスト(メトリック)だけが使用されます。タイプ 1 の ASE では、外部コストと ASBR へ到達するためのコストが組み合わされます。

たとえば、次のように入力します。

(config)# ospf advertise 193.23.44.0 255.255.255.0 metric 3 type1
 

すべての OSPF インターフェイスを介して、ルートを OSPF ASE としてアドバタイズするように設定している場合、そのアドバタイズを停止するには、次のコマンドを実行します。

(config)# no ospf advertise 193.23.44.255.255.255.0
 

次の実行設定の例は、OSPF に VIP アドレスと IP アドレスのアドバタイズを指定するための ospf advertise コマンドを示しています。先頭に感嘆符(!)が付いている行はコメントです。

!*************************** GLOBAL ***************************
ospf enable
 
ospf advertise 1.1.1.10
!advertise redundant VIP
ospf advertise 2.1.1.1
!advertise IP address of service s1
ospf advertise 1.1.1.100
!advertise IP address of critical service c100
ospf advertise 99.99.99.99
!advertise simple IP address, not tied to anything
record
 
!************************** CIRCUIT **************************
circuit VLAN1
 
ip address 1.1.1.200 255.0.0.0
ip virtual-router 1
ip redundant-vip 1 1.1.1.10
!redundant VIP
ip critical-service 1 c100
 
!************************** SERVICE **************************
service c100
ip address 1.1.1.100
!IP address for critical service
active
 
service s1
ip address 2.1.1.1
!IP address for service s1
keepalive method get
keepalive type http
active
 
service s2
ip address 2.1.1.2
keepalive method get
keepalive type http
active
 
!*************************** OWNER ***************************
owner admin1
 
content r1
add service s1
add service s2
vip address 1.1.1.10 !redundant VIP equals content VIP
 
active

デフォルト ASE ルートのアドバタイズ

特定の AS 外部宛先へのルートがデフォルト ルート以外に存在しない場合、ルータはデフォルト ルートを使用します。デフォルトでは、ASBR は OSPF ルーティング ドメインへのデフォルト ルートを生成しません。デフォルト ASE ルートが生成され、OSPF でアドバタイズされるようにするには、 ospf default コマンドを使用します。

ospf default コマンドを実行する前に、CSS を ASBR として設定します。詳細については、「自律システム境界ルータとしての CSS の設定」の項を参照してください。

たとえば、次のように入力します。

(config)# ospf default
 

必要に応じて、次のいずれかを定義できます。

OSPF デフォルト ルートのネットワーク コスト( metric オプションを使用)。デフォルト ルートのメトリックが定義されている場合、ルータは自身をデフォルト ルータとしてエリアにアドバタイズします。1~16,777,215 の値を入力します。デフォルトは 1 です。

各外部ルートをアドバタイズするための 32 ビット タグ値( tag オプションを使用)。32 ビット タグ値は OSPF プロトコル自体では使用されません。このタグ値は、ASBR 間での情報交換に使用できます。

ASE タイプ 1 としてルートをアドバタイズ( type1 オプションを使用)。デフォルトのタイプは、ASE タイプ 2 です。タイプ 1 とタイプ 2 ではコストの計算方法が異なります。タイプ 2 の ASE では、同一の宛先への複数のパスを比較する際に外部コスト(メトリック)だけが使用されます。タイプ 1 の ASE では、外部コストと ASBR へ到達するためのコストが組み合わされます。

たとえば、次のように入力します。

(config)# ospf default metric 10 type1
 

デフォルト ASE ルートの OSPF でのアドバタイズを停止するには、次のコマンドを実行します。

(config)# no ospf default

OSPF による他のルートのアドバタイズ

他のプロトコルによるルート(ファイアウォール、ローカル、RIP、およびスタティックなどのルート)を、OSPF を利用してアドバタイズするには、 ospf redistribute コマンドを使用します。これらのルートは、再配布すると OSPF 外部ルートになります。

他のプロトコルからのルートを再配布するには、次のオプションのいずれかを使用します。

firewall :OSPF によりファイアウォール ルートをアドバタイズする。

local ローカル ルート(OSPF が稼働しないインターフェイス)をアドバタイズする。

ospf :OSPF により RIP ルートをアドバタイズする。

static :イーサネット インターフェイス ポート用に設定された スタティック ルート をアドバタイズする。 ospf redistribute static コマンドは、イーサネット管理ポート用に設定されたスタティック ルートはアドバタイズしません。

ファイアウォール ルートをアドバタイズするには、次のコマンドを実行します。

(config)# ospf redistribute firewall
 

必要に応じて、次の事項を定義できます。

ルートのネットワーク コスト( metric オプションを使用)。1~16,777,215 の数値を入力します。デフォルト値は 1 です。

各外部ルートをアドバタイズするための 32 ビット タグ値( tag オプションを使用)。32 ビット タグ値は OSPF プロトコル自体では使用されません。この値は、AS 境界ルータ間で情報を交換するために使用できます。

ASE タイプ 1 としてルートをアドバタイズ( type1 オプションを使用)。デフォルトのタイプは、ASE タイプ 2 です。タイプ 1 とタイプ 2 ではコストの計算方法が異なります。タイプ 2 の ASE では、同一の宛先への複数のパスを比較する際に外部コスト(メトリック)だけが考慮されます。タイプ 1 の ASE では、外部コストと ASBR へ到達するためのコストが組み合わされます。

たとえば、次のように入力します。

(config)# ospf redistribute rip metric 3 type1

OSPF による RIP ルートのアドバタイズを停止するには、次のコマンドを実行します。

(config)# no ospf redistribute rip

CSS IP インターフェイスでの OSPF の設定

CSS の IP インターフェイスを OSPF インターフェイスとして設定する場合は、OSPF ルーティング ドメイン内でのその動作と役割を定義します。ここでは、次の内容について説明します。

CSS IP インターフェイスの OSPF インターフェイスとしての設定

インターフェイスへの OSPF エリアの割り当て

インターフェイスでの OSPF の有効化

インターフェイス アトリビュートの設定

CSS IP インターフェイスの OSPF インターフェイスとしての設定

OSPF インターフェイスは、OSPF トラフィックを送受信するように設定された IP インターフェイスです。CSS の IP インターフェイスを OSPF インターフェイスとして設定するには、 ospf コマンドを使用します。


ospf コマンドを実行すると、ospf enable コマンドが有効になります。


CSS の IP インターフェイスを OSPF インターフェイスとして設定するには、次の手順に従います。

1. IP インターフェイスを作成する定義済み回線の回線設定モードに入ります。たとえば、回線 VLAN6 がすでに存在している場合には、次のように入力します。

(config)# circuit VLAN6
(config-circuit[VLAN6])#
 

) CSS インターフェイスと回線、および VLAN へのブリッジ インターフェイスを設定する方法については、「インターフェイスと回線の設定」を参照してください。


2. 回線への IP インターフェイスを作成します。たとえば、IP アドレス 3.1.2.2 を作成するには、次のコマンドを実行します。

(config-circuit[VLAN6])# ip address 3.1.2.2/24Create ip interface <3.1.2.2>, [y/n]: y
 

3. この回線を OSPF 回線として設定します。次のように入力します。

(config-circuit-ip[VLAN6-3.1.2.2])# ospf

インターフェイスへの OSPF エリアの割り当て

IP インターフェイスを OSPF インターフェイスとして設定した後、CSS に対してグローバルに設定したエリアに、そのインターフェイスを割り当てます。デフォルト エリアは、ID が 0.0.0.0 のバックボーン エリアです。バックボーン以外のエリアの場合には、 ospf area コマンドを使用してインターフェイスを OSPF エリアに割り当てます。たとえば、エリアが 0.0.0.1 の場合には、次のコマンドを実行します。

(config-circuit-ip[VLAN6-3.1.2.2])# ospf area 0.0.0.1
 

インターフェイスをデフォルトのバックボーン エリアにリセットするには、次のコマンドを実行します。

(config-circuit-ip[VLAN6-3.1.2.2])# no ospf area

インターフェイスでの OSPF の有効化

「インターフェイス アトリビュートの設定」 での説明に従ってインターフェイスのアトリビュートを設定する必要がある場合は、アトリビュートの設定が完了するまで IP インターフェイス上で OSPF を有効にしないでください。

デフォルトでは、IP インターフェイスの OSPF は無効です。IP インターフェイスで OSPF を有効にするには、 ospf enable コマンドを使用します。たとえば、次のように入力します。

(config-circuit-ip[VLAN6-3.1.2.2])# ospf enable
 

インターフェイスの OSPF を無効化するには、次のコマンドを実行します。

(config-circuit-ip[VLAN6-3.1.2.2])# no ospf enable

インターフェイス アトリビュートの設定

OSPF インターフェイスのアトリビュートはそれぞれデフォルト値に設定されています。CSS IP インターフェイスはデフォルトのアトリビュートのままで使用できますが、アトリビュートに独自の値を設定することもできます。ここでは、次の内容について説明します。

コストの設定

デッド ルータ間隔の設定

hello パケット間隔の設定

パスワードの設定

ポーリング間隔の設定

CSS のプライオリティの設定

再送信間隔の設定

伝送リンク遅延の設定

コストの設定

データ パケットを送信するコストをインターフェイスに設定するには、 ospf cost コマンドを使用します。そのインターフェイスに対するコストとして、0~65535 の数値を指定できます。任意のタイプの回線のコストに対するデフォルト値は、108/インターフェイス速度です。デフォルト値は、ギガビット イーサネット インターフェイスでは 1、10/100 MBps ファースト イーサネット インターフェイスでは 10 です。

たとえば、コストを 25 に設定するには、次のように入力します。

(config-circuit-ip[VLAN6-3.1.2.2])# ospf cost 25
 

インターフェイスのパケット コストをデフォルト値に戻すには、次のコマンドを実行します。

(config-circuit-ip[VLAN6-3.1.2.2])# no ospf cost
 

デッド ルータ間隔の設定

インターフェイスは、デッド間隔の時間内に近接ルータから hello パケットを受信しない場合、その近接ルータをデッド状態と宣言します。インターフェイスのデッド ルータ間隔を設定するには、 ospf dead コマンドを使用します。 デッド ルータ間隔は秒単位で指定します。 この値には、hello パケットの送信間隔の倍数を指定します。また、その値は同じネットワークに接続されている全ルータで同じにする必要があります。 1~2,147,483,647 の値を入力します。デフォルト値は 40 です。

たとえば、デッド ルータ間隔を 100 秒に設定するには、次のコマンドを実行します。

(config-circuit-ip[VLAN6-3.1.2.2])# ospf dead 100
 

デッド ルータ間隔をデフォルトの 40 秒にリセットするには、次のコマンドを実行します。

(config-circuit-ip[VLAN6-3.1.2.2])# no ospf dead

hello パケット間隔の設定

ルータ インターフェイスは定期的に hello パケットを送信して、近接ルータとの通信の検出と維持を行います。ルータが他のルータの hello パケット内に自身のアドレスを検出した場合、これらの 2 つのルータは近接ルータとして、双方向通信を確立します。

hello 間隔とは、インターフェイスから近接ルータへ hello パケットを定期送信する間隔(秒単位)のことです。 hello 間隔は、 同じネットワークに接続された各ルータで共通にする必要があります。IP インターフェイスの hello 間隔を設定するには、 ospf hello コマンドを使用します。 1 ~ 65535 の整数を入力します。デフォルトは 10 秒です。

hello 間隔を 25 秒に設定するには、次のコマンドを実行します。

(config-circuit-ip[VLAN6-3.1.2.2])# ospf hello 25
 

hello 間隔をデフォルト値の 10 秒に戻すには、次のコマンドを実行します。

(config-circuit-ip[VLAN6-3.1.2.2])# no ospf hello

パスワードの設定

すべての OSPF プロトコル交換を認証して、既知の信頼できるルータだけをルーティング アップデートに参加させるようにすることができます。OSPF パスワードは、すべての OSPF プロトコル交換の認証で使用されます。

インターフェイスのパスワードを設定するには、 ospf password コマンドを使用します。このパスワードは、同じネットワークに接続された各ルータで共通にする必要があります。 8 文字以内の文字列を、引用符で囲んで指定します。

たとえば、パスワード quota を設定するには、次のコマンドを実行します。

(config-circuit-ip[VLAN6-3.1.2.2])# ospf password “quota”
 

インターフェイスから OSPF パスワードを削除するには、次のコマンドを実行します。

(config-circuit-ip[VLAN6-3.1.2.2])# no ospf password

ポーリング間隔の設定

ポーリング間隔とは、ブロードキャストを行わないマルチアクセス ネットワーク内の、アクティブではないと考えられる近接ルータに、CSS が hello パケットを定期的に送信する間隔(秒単位)のことです。インターフェイスのポーリング間隔を設定するには、 ospf poll コマンドを使用します。 この間隔は hello 間隔より大きな値である必要があります。有効値の範囲は 1~2,147,483,647、デフォルト値は 120 秒です。


) CSS をブロードキャスト LAN(つまり、イーサネット ネットワーク)上で運用している場合は、ospf poll コマンドは無効です。


たとえば、ポーリング間隔を 200 秒に設定するには、次のコマンドを実行します。

(config-circuit-ip[VLAN6-3.1.2.2])# ospf poll 200
 

ポーリング間隔をデフォルト値の 120 秒に戻すには、次のコマンドを実行します。

(config-circuit-ip[VLAN6-3.1.2.2])# no ospf poll

CSS のプライオリティの設定

2 台以上のルータが接続されたネットワークでは、いずれか 1 台のルータが代表ルータとして選ばれます。したがって、LAN 上の各ルータは、そのようなネットワーク上のすべてのルータと通信する必要はありません。代表ルータは、接続されたネットワーク セグメントのネットワーク回線状態をアドバタイズします。LSA には、セグメントに接続されたすべてのルータがリストされます。

代表ルータはプライオリティ(優先度)によって決定されます。プライオリティが最も高いルータが代表ルータになります。プライオリティが同じ場合には、ルータ ID が決定基準になります。

インターフェイスのルータ プライオリティを設定するには、 ospf priority コマンドを使用します。 インターフェイスのプライオリティは、0~255 の整数で指定します。デフォルトは 1 で、最も高いルータ プライオリティを表します。値 0 は、その CSS がネットワークの代表ルータになる資格を持たないことを示します。

代表ルータがネットワーク上にすでに存在する場合は、ルータ プライオリティの設定に関わらず、そのルータが代表ルータになります。

特定のインターフェイスが代表ルータに選ばれないようにするには、次のコマンドを実行します。

(config-circuit-ip[VLAN6-3.1.2.2])# ospf priority 0
 

ルータ プライオリティをデフォルト値の 1 に戻すには、次のコマンドを実行します。

(config-circuit-ip[VLAN6-3.1.2.2])# no ospf priority

再送信間隔の設定

再送信間隔とは、インターフェイスに属する近接ルータにリンクステート アドバタイズメントを定期的に再送信する間隔(秒単位)です。OSPF はルーティング情報を交換するため、近接ルータとの間に隣接関係を確立します。CSS は、データベースの記述情報やリンクステート要求パケットの送信にも、この間隔を使用します。

インターフェイスの再送信間隔を設定するには、 ospf retransmit コマンドを使用します。 1~3600 秒(1 時間)の範囲内の数値を指定します。デフォルトは 5 秒です。

再送信間隔を 10 秒に設定するには、次のコマンドを実行します。

(config-circuit-ip[VLAN6-3.1.2.2])# ospf retransmit 10
 

再送信間隔をデフォルト値の 5 秒に戻すには、次のコマンドを実行します。

(config-circuit-ip[VLAN6-3.1.2.2])# no ospf retransmit

伝送リンク遅延の設定

伝送遅延とは、 OSPF インターフェイス経由でのリンクステート アップデート パケット送信を CSS が待機する時間の予想値です。 インターフェイスの伝送遅延を設定するには、 ospf transit-delay コマンドを使用します。 0~3600 秒(1 時間)の範囲内の数値を指定します。デフォルトは 1 秒です。

伝送遅延を 3 秒に設定するには、次のコマンドを実行します。

(config-circuit-ip[VLAN6-3.1.2.2])# ospf transit-delay 3
 

伝送遅延をデフォルト値の 1 秒に戻すには、次のコマンドを実行します。

(config-circuit-ip[VLAN6-3.1.2.2])# no ospf transit-delay

OSPF 情報の表示

CSS の OSPF 情報を表示するには、 show ospf コマンドを使用します。このコマンドは、すべてのモードで実行できます。ここでは、次の内容について説明します。

OSPF エリア情報の表示

グローバル統計情報の表示

IP インターフェイス情報の表示

リンクステート データベースの表示

ASE エントリの表示

アドバタイズされる設定済み ASE ルートの表示

再配布ポリシーの表示

集約ルート設定情報の表示

OSPF 近接ルータの表示

OSPF エリア情報の表示

OSPF エリアについての情報を表示するには、次のコマンドを実行します。

# show ospf areas
 

表3-3 に、 show ospf areas コマンドで表示されるフィールドを示します。

 

表3-3 show ospf areas コマンドのフィールド

フィールド
説明

Area ID

エリアの ID

Type

エリアのタイプ(Transit または Stub のいずれか)

SPF Runs

エリアが SPF を計算した回数

Area Border Routers

CSS を含むエリア境界ルータの数

AS Boundary Routers

CSS を含む AS 境界ルータの数(該当する場合だけ)

LSAs

データベース内のリンクステート アドバタイズメントの数

Summaries

該当する場合、スタブ エリアへの集約 LSA の機能

グローバル統計情報の表示

OSPF グローバル統計情報を表示するには、次のコマンドを実行します。

# show ospf global
 

表3-4 に、 show ospf global コマンドで表示されるフィールドを示します。

 

表3-4 show ospf global コマンドのフィールド

フィールド
説明

Router ID

CSS のルータ ID

Admin Status

CSS の OSPF の状態(Enabled または Disabled)

Area Border Router

CSS が ABR かどうかを示します。CSS が ABR の場合は True、ABR でない場合は False が表示されます。

AS Boundary Router

CSS が ASBR かどうかを示します。CSS が ASBR の場合は True、ASBR でない場合は False が表示されます。

External LSAs

データベースに現在保持されている外部 LSA の数

LSA Sent

CSS によって送信された LSA の数

LSA Received

CSS によって受信された LSA の数

IP インターフェイス情報の表示

OSPF インターフェイスを表示するには、次のコマンドを実行します。

# show ospf interfaces
 

表3-5 に、 show ospf interfaces コマンドで表示されるフィールドを示します。

 

表3-5 show ospf interfaces コマンドのフィールド

フィールド
説明

IP Address

OSPF IP インターフェイスの IP アドレス

Admin State

IP インターフェイスの OSPF の管理状態。この状態は、 ospf enable コマンドによって制御されます。

Area

インターフェイスに割り当てられたエリア

Type

OSPF インターフェイスのタイプ。常に broadcast です。

State

インターフェイスの機能レベル。この状態によって、インターフェイス上に完全な隣接関係を形成できるかどうかが決定されます。次の各状態があります。

Down :インターフェイスの初期状態。この状態では、下位レベルのプロトコルによって、インターフェイスが使用不可であることが示されます。インターフェイスでプロトコル トラフィックは送受信されません。

Waiting :ルータがネットワークの(バックアップ)代表ルータの ID を判別しようとしている。ルータの ID を判別するために、ルータは着信する hello パケットを監視します。ルータは Waiting 状態から抜けるまで、バックアップ代表ルータや代表ルータを選べません。

DR Other :インターフェイスは別のルータが代表ルータとして選択されたネットワーク上にある。この状態では、対象のルータはバックアップ代表ルータとして選択されていません。このルータは、代表ルータおよびバックアップ代表ルータとの間で隣接関係を形成します。

Backup :対象のルータ自体が、接続されたネットワーク上のバックアップ代表ルータである。このルータは、現在の代表ルータに障害が発生したときに代表ルータになります。このルータは、ネットワークに接続されている各ルータとの間で、隣接関係を確立します。リンクステート情報の送信におけるバックアップ代表ルータの役割は、代表ルータの場合とは若干異なります。

DR :対象のルータ自体が、接続されたネットワーク上の代表ルータである。ネットワークに接続されている他のすべてのルータとの間で、隣接関係が確立されます。また、このルータはネットワーク ノードへのネットワーク LSA を発信する必要があります。ネットワーク LSA には、代表ルータ自体を含む、ネットワークに接続されたすべてのルータへのリンクが含まれます。

Priority

インターフェイスに割り当てられているプライオリティ。hello パケット内でアドバタイズされます。ネットワークに接続された 2 台のルータが代表ルータの選択で競合する場合は、より高いプライオリティを持つルータが優先されます。プライオリティが 0 に設定されたルータは、接続されたネットワークの代表ルータになることはできません。

DR

接続されたネットワークの代表ルータの IP インターフェイス アドレス。代表ルータは、ブロードキャスト ネットワーク上で hello プロトコルによって選択されます。ルータ ID とネットワーク上の IP インターフェイス アドレスが、代表ルータ用に保持されます。代表ルータは、ネットワークのリンクステートをアドバタイズします。このネットワーク LSA には、代表ルータの IP アドレスがラベル付けされます。代表ルータは 0.0.0.0 に初期化されます。これは代表ルータがないことを示します。

BR

接続されたネットワークのバックアップ代表ルータ。バックアップ代表ルータも、ブロードキャスト ネットワーク上で hello プロトコルによって選択されます。接続されたネットワーク上のすべてのルータは、代表ルータおよびバックアップ代表ルータの両方の近接ルータになります。バックアップ代表ルータは、現在の代表ルータが故障したときに代表ルータになります。バックアップ代表ルータは 0.0.0.0 に初期化されます。これはバックアップ代表ルータがないことを示します。

Hello

インターフェイスでルータが hello パケットを送信する間隔(秒単位)。この間隔は、このインターフェイスから送信する hello パケット内でアドバタイズされます。

Dead

ルータのダウンをその近接ルータが宣言するまでの秒数。この秒数の後、近接ルータはそのルータからの hello パケットの受信を停止します。この間隔は、このインターフェイスから送信する hello パケット内でアドバタイズされます。

Transit Delay

インターフェイスでリンクステート アップデート パケットを送信する秒数。リンクステート アップデート パケットに含まれる LSA には、送信前にこの量によって増分された経過時間が含まれます。この値には送信と伝搬の遅延を盛り込み、必ず 0 より大きい値に設定します。

Retransmit

インターフェイスに属する隣接ルータへの LSA 再送信の間隔(秒単位)。この間隔は、データベースの記述情報やリンクステート要求パケットの再送信にも使用されます。

Cost

インターフェイスのデータ パケット送信のコスト(リンクステート メトリック単位)。このパケット送信のコストは、ルータ LSA 内でインターフェイスのリンク コストとしてアドバタイズされます。インターフェイスのコストは、0 より大きい必要があります。

リンクステート データベースの表示

show ospf lsdb コマンドを使用すれば、OSPF Link-State Database(LSDB; リンクステート データベース)全体の情報や、その特定のエントリを表示できます。show ospf lsdb コマンドには次のオプションがあります。

show ospf lsdb router :ルータのインターフェイスの状態を示すルータ LSA を表示する。

show ospf lsdb network :ネットワークに接続された一連のルータを示すネットワーク LSA を表示する。

show ospf lsdb external :AS 外部の宛先へのルートを示す AS 外部 LSA を表示する。

show ospf lsdb summary :ネットワークへの集約ルートを示す集約 LSA を表示する。

show ospf lsdb summary :AS 境界ルータへのルートを示す集約 LSA を表示する。

データベース全体を表示するには、次のコマンドを実行します。

# show ospf lsdb

表3-6 に、 show ospf lsdb コマンドで表示されるフィールドを示します。

 

表3-6 show ospf lsdb コマンドのフィールド

フィールド
説明

Area

エリアの ID

Type

リンクステートのタイプ。次のタイプがあります。

ASB-Summary:ABR によって発信された集約 LSA。ASBR へのルートを示す LSA です。

ASE:自律システム外の宛先へのルートを示す AS 外部 LSA

Network:ネットワークに接続された一連のルータを示すネットワーク LSA

Router:収集されたルータ インターフェイスの状態を示すルータ LSA

Summary-Net:ABR によって発信された集約 LSA。ネットワークへのルートを示す LSA です。

Link State ID

このフィールドは、LSA によって通知されるルーティング ドメイン部分を識別します。リンクステート タイプに応じて、Link State ID には次の値が表示されます。

ASB-Summary タイプ:ASBR のルータ ID

ASE タイプ:宛先のネットワーク IP アドレス

Network タイプ:ネットワーク代表ルータの IP インターフェイス アドレス

Router タイプ:発信ルータのルータ ID

Summary-Net タイプ:宛先のネットワーク IP アドレス

ADV Router

このフィールドは、LSA の発信元の OSPF ルータ ID を次のように示します。

ASB-Summary LSA:発信元は ABR です。

AS-external LSA:発信元は ASBRです。

Network LSA:発信元はネットワーク代表ルータです。

Router LSA:このフィールドは Link State ID フィールドと同じです。

Summary LSA:発信元は ABRです。

Age

LSA の経過時間(秒単位)。経過時間は LSA の発信時に 0 に設定されます。

Sequence

古い LSA や重複する LSA を検出するための符号付き 32 ビット整数。シーケンス番号のスペースは一列に並んでいます。符号付き 32 ビット整数として比較したときに、最も値が大きいシーケンス番号が、最新の LSA になります。

シーケンス番号 0x80000000 は予約済みで使用されません。

Checksum

age フィールドを除く LSA の内容全体のチェックサムです。age フィールドを除くのは、LSA 経過時間の増分によって、チェックサムが更新されないようにするためです。

チェックサムは LSA のデータの破壊状態の検出に使用されます。LSA のデータは、LSA が搬送されているときやルータのメモリに保持されている間に破壊される可能性があります。LSA checksum フィールドの値は、0 にはなりません。値 0 は、チェックサムの失敗を意味します。

ASE エントリの表示

LSDB 内の AS 外部(ASE)エントリを表示するには、次のコマンドを実行します。

# show ospf ase
 

特定のエントリを見つけるには、 grep コマンドを使用して出力をパイプします。たとえば、次のように入力します。

show ospf ase|grep 10.10.10.0

表3-7 に、 show ospf ase コマンドで表示されるフィールドを示します。

 

表3-7 show ospf ase コマンドのフィールド

フィールド
説明

Link State ID

アドバタイズメントのネットワーク宛先

Router ID

アドバタイジング ルータ

Age

ASE LSA の経過時間(秒単位)

Type

ルートの ASE タイプ。ASE タイプ 1 の場合には 1、ASE タイプ 2 の場合には 2

Tag

ルートのタグ

Metric

ルートのネットワーク コスト

FwdAddr

パケットの外部宛先(転送アドレス)

アドバタイズされる設定済み ASE ルートの表示

OSPF への ASE ルートの設定を表示するには、次のコマンドを実行します。

# show ospf advertise
 

特定のホストを対象として、OSPF への ASE ルートの設定を表示するには、IP アドレスか、またはホストとサブネット マスクを指定します。ドット付き 10 進表記のアドレス(192.168.11.1 など)またはニーモニック ホスト名
(myname.mydomain.com など)を指定し、 次のいずれかの形式でマスクを指定します。

CIDR ビット数表記のプレフィックス長(/24 など)。IP アドレスとプレフィックス長の間にはスペースを入れないでください。

ドット付き 10 進表記(255.255.255.0 など)

たとえば、次のように入力します。

# show ospf advertise 192.168.11.1/24
 

表3-8 に、 show ospf advertise コマンドで表示されるフィールドを示します。

 

表3-8 show ospf advertise コマンドのフィールド

フィールド
説明

Prefix

ルートの IP アドレス。CSS では、通常、プレフィックスは VIP アドレスです。

Prefix Length

IP アドレスのプレフィックス長

Metric

ルートのネットワーク コスト。範囲は 1~16777215 です。デフォルトは 1 です。

Type

ルートの ASE タイプ。デフォルトでは、ASE タイプは ASE タイプ 2 (ルートへ到達するための外部コスト)です。ASE タイプ 1 は外部コストと内部コストの組み合わせです。

Tag

ルートをアドバタイズするための 32 ビットのタグ値。この値は OSPF では使用されません。

再配布ポリシーの表示

OSF への 設定済み再配布ポリシーを表示するには、次のコマンドを実行します。

# show ospf redistribute
 

表3-9 に、 show ospf redistribute コマンドで表示されるフィールドを示します。

 

表3-9 show ospf redistribute コマンドのフィールド

Static、RIP、Local、または Firewall のフィールド
説明

Routes Redistribution

スタティック、RIP、ローカル、またはファイアウォールのルートの再配布が有効かどうかを示します。ルート再配布が有効な場合、metric、type、tag の各フィールドに設定値が表示されます。

Route Metric
(再配布が有効な場合に表示されます)

ルートの外部コスト。コストの範囲は 1~16777215 です。デフォルトは 1 です。

Route Type(再配布が有効な場合に表示されます)

ASE タイプ。ASE Type1 または ASE Type2 です。デフォルトのタイプは ASE Type2 です。タイプ 1 とタイプ 2 ではコストの計算方法が異なります。タイプ 2 の ASE では、同一の宛先への複数のパスを比較する際に外部コスト(メトリック)だけが考慮されます。タイプ 1 の ASE では、外部コストと ASBR へ到達するためのコストが組み合わされます。

Route Tag (再配布が有効な場合に表示されます)

外部ルートをアドバタイズするための 32 ビットのタグ値。ルート タグ値は OSPF プロトコル自体では使用されません。この値は、AS 境界ルータ間で情報を交換するために使用されます。

集約ルート設定情報の表示

集約ルート設定情報を表示するには、次のコマンドを実行します。

# show ospf range
 

表3-10 に、 show ospf range コマンドで表示されるフィールドを示します。

 

表3-10 show ospf range コマンドのフィールド

フィールド
説明

Area ID

エリアの ID

Lsdb Type

リンクステート データベースのタイプ。ABR の場合、タイプは summaryLink です。

Addr Range

Mask Range

IP アドレス(Addr Range)とマスク(Mask Range)で指定された集約ルートのアドレスの範囲

Effect

範囲がアドバタイズされるか、あるいはブロックされるかを示します。

OSPF 近接ルータの表示

OSPF 近接ルータを表示するには、次のコマンドを実行します。

# show ospf neighbors
 

表3-11 に、 show ospf neighbors コマンドで表示されるフィールドを示します。

 

表3-11 show ospf neighbors コマンドのフィールド

フィールド
説明

Address

接続されたネットワークに対する近接ルータのインターフェイスの IP アドレス。このアドレスは、プロトコル パケットがこの隣接ルータにユニキャストとして送信される際に、送信先 IP アドレスとして使用されます。また、この IP アドレスは、近接ルータが代表ルータに選択されている場合には、接続されたネットワークのリンク ID としても、ルータ LSA で使用されます。CSS は、近接ルータから hello パケットを受信するときに、そのルータの IP アドレスを収集します。

Neighbor ID

近接ルータの OSPF ルータ ID。CSS は、近接ルータから hello パケットを受信するときに、そのルータの ID を収集します。

Prio

近接ルータのルータ プライオリティ。この値は近接ルータの hello パケットに含まれ、接続されたネットワークの代表ルータを選択する際に OSPF によって使用されます。

State/Dr

近接ルータで行われているカンバセーションの状態。次の状態が経過順にリストされます。

Down:近接ルータとのカンバセーションの初期状態。Down 状態は、CSS が近接ルータから最近の情報を受信していないことを示します。

Init:CSS が近接ルータから hello パケットを検出した状態。ただし、CSS は近接ルータとの双方向通信を確立していません(CSS が近接ルータの hello パケットに含まれていない状態)。これ以降の状態のすべての近接ルータは、関連付けられたインターフェイスから送信される hello パケットにリストされます。

2-Way:2 つのルータ間で双方向通信が実行されている状態。これ以降の状態にある近接ルータの中から代表ルータが選択されます。

ExStart:2 台の近接ルータ間に隣接関係を作成する最初の段階。目的は、どちらのルータがマスターになるかを決定し、初期 Database Description(DD; データベース記述)のシーケンス番号を決定することです。これ以降の状態の近接カンバセーションは隣接関係と呼ばれます。

State/Dr
(続き)

Exchange:この状態では、CSS はリンクステート データベース全体を表す DD パケットを近接ルータに送信します。各 DD パケットには DD シーケンス番号があり、明示的に確認応答がなされます。一度に存在できる DD パケットは 1 つだけです。この状態では、CSS がリンクステート要求パケットを送信し、近接ルータにより新しい LSA を要求する場合もあります。Exchange 以降の状態にあるすべての隣接関係では、リンクステート情報がやり取りされます。実際、これらの隣接関係はすべてのタイプの OSPF ルーティング プロトコル パケットの送受信を完全に行うことができます。

Loading:CSS がリンクステート要求パケットを近接ルータに送信する状態。このパケットによって、Exchange 状態で検出された、より新しい未受信の LSA が要求されます。

Full:近接ルータ間に完全な隣接関係が確立されている状態。この隣接関係は、ルータ LSA とネットワーク LSA で通知されます。

Type

常に dynamic が示されます。

Rxmt_Q

近接ルータに再送信する LSA の数

起動設定ファイル内の OSPF の設定

次に、起動設定ファイル内の OSPF 設定の一例を示します。

!*************************** GLOBAL ***************************
ospf router-id 121.23.21.1
ospf enable
ospf area 1.1.1.1
ospf as-boundary
ospf advertise 192.168.4.15 255.255.255.0
ospf redistribute static
!************************* INTERFACE *************************
interface ethernet-10
bridge vlan 6
!************************** CIRCUIT **************************
circuit VLAN6
ip address 192.168.2.2 255.255.255.0
ospf
ospf area 1.1.1.1
ospf priority 0
ospf enable