Cisco Content Services Switch コンテント ロード バランシング コンフィギュレーション ガイド Software Version 7.50
サーバのロード バランシング のための SASP の設定
サーバのロード バランシングのための SASP の設定
発行日;2012/02/06 | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 3MB) | フィードバック

目次

サーバのロード バランシングのための SASP の設定

SASP の概要

SASP メッセージ

重みの優先順位と範囲

SASP の設定

SASP エージェントの設定

SASP エージェントのコンテンツ ルールへの設定

CSS 上の SASP の有効化と無効化

SASP 情報の表示

CSS の SASP マネージャ設定の表示

SASP エージェントの設定と状態の表示

サービスの情報とレポートの表示

サーバのロード バランシングのための SASP の設定

Server/Application State Protocol(SASP)は、global workload manager(GWM)によるバックエンド サーバとそれらのサーバ上のアプリケーションの監視を可能にする IBM で開発されたプロトコルです。GWM は、更新したサービスの重みを SASP を使って CSS に送信します(この情報は、ロード バランシングの実行基準として使用されます)。なお、この章では GWM を SASP エージェントと呼びます。

この章の内容は次のとおりです。

SASP の概要

SASP の設定

SASP 情報の表示

この章の内容は、特に指定がない限り、すべての CSS モデルに共通です。


) SASP と DFP を、CSS に同時に設定することはできません。


CSS サーバのロード バランシングの詳細については、10 「コンテンツ ルールの設定」 を参照してください。

SASP の概要

図 7-1 は、3 台のサーバに CSS ロード バランシング要求が渡されている様子を示しています。

図 7-1 SASP 機能の概要(例)

 

SASP 機能によって、CSS を SASP マネージャとして動作するように設定できます。SASP マネージャの役割は、SASP エージェントから渡された SASP メッセージの解釈です。SASP マネージャは、SASP エージェントが関連付けられた CSS サービスの監視を行っている間に、暗号化なしの非セキュアな TCP 接続を通じてこのエージェントと通信します。

SASP エージェントに CSS サービスを監視させるには、そのサービスをコンテンツ ルールに設定し、さらにそのルールとエージェントを関連付けておく必要があります。エージェントとコンテンツ ルールを関連付けると、対象のルールに設定されているサービスが 1 つの SASP グループになります。そして、この SASP グループ内の各サービスの情報が、SASP マネージャから SASP エージェントに通知されます。

SASP グループ内のサービスは、それぞれが 1 つの SASP メンバーです。これらの各サービスは SASP メンバーであるため、そのステータスを SASP エージェントに通知する local workload manager(LWM)を持っています。SASP エージェントは、CSS サービスのステータスを監視しながら、サービスの重みを SASP メッセージによって CSS 上の SASP マネージャにレポートします。SASP マネージャは、SASP エージェントから更新されたサービスの重みを受け取って CSS に通知します。CSS は、この重み情報に基づいてロード バランシングの配分を調整します。

SASP メッセージ

SASP には、SASP エージェントと CSS SASP マネージャ間の通信で使用される 5 組の要求メッセージと応答メッセージ、および 1 つの重み送信メッセージがあります。具体的なメッセージは次のとおりです。

Registration の要求と応答

Deregistration の要求と応答

Get Weights 要求と応答

Set Load Balancer State 要求と応答

Set Member State 要求と応答

Send Weights メッセージ

SASP グループにメンバーが追加されると、CSS SASP マネージャは Registration(登録)要求を送信して、SASP エージェントにその旨を通知します。同様に SASP グループからメンバーが削除されると、SASP マネージャは Deregistration(登録解除)要求によってエージェントにその旨を通知します。登録、登録解除のどちらの場合も、メッセージへの応答によって要求の成否が SASP マネージャに通知されます。

SASP マネージャは SASP エージェントに Get Weights 要求を発行して、グループ内のメンバーの最新の重み情報を取得します。SASP エージェントからの応答には、要求されたすべての重み情報があります。

Send Weights メッセージは、メンバーの重み情報を含んでいる点で、Get Weights 応答に似ています。ただし、SASP マネージャは、デフォルトでは SASP エージェント側で決められた時間間隔内で、そのエージェントから重み情報を受信します。この間隔内に更新済みの重み情報をエージェントから受信できない場合、SASP マネージャは Set Load Balancer 要求を送信して、そのエージェントが機能しているかどうかを検証します。

SASP マネージャは、エージェントから応答が得られるまで 30 秒ごとにメッセージを送信します。2 回続けて応答が得られない場合、対象のエージェントから報告されたすべてのサービスの重みをデフォルト値に戻します。5 回続けて応答が得られない場合、SASP マネージャはいったん接続を終了します。その場合、SASP マネージャは 60 秒間待機した後で同じ SASP エージェントへの再接続を試みます。

SASP マネージャは、Set Load Balancer 要求を使用して、CSS の状態と現在のオプションをエージェントに通知します。また、SASP マネージャがエージェントから定期的に重みの更新情報を受信できない場合には、同じ要求がキープアライブとしても使用されます。エージェントから返される Set Load Balancer 応答には、要求の成否情報が含まれます。

SASP マネージャは、Set Member State 要求を使用して、サービスのアベイラビリティをエージェントに通知します。サービスの状態は、CSS ごとに up または down で表されます。このメッセージへの応答には、要求の成否情報が含まれます。

重みの優先順位と範囲

CSS では 3 通りの方法で重みを設定できます。これらの 3 通りの方法とは、サービスへの重み設定、コンテンツ ルールへの重み設定、および SASP や DFP などのレポート メカニズムを使用した重み設定です。CSS での重みの優先順位は次のとおりです。先に記載されている項目ほど優先順位が高くなります。

コンテンツ ルールの重み

SASP や DFP を介して報告される重み

サービスの重み


) コンテンツ ルールの重みが最も優先されるため、重みが設定されたコンテンツ ルールにサービスを追加した場合には、SASP エージェントから報告される重みは使用されません。ただし、このルールに SASP を設定すると、サービスは SASP エージェントと関連付けられ、他のエージェントで使用できなくなります。


サポートされる重みの範囲は、SASP では 0~64、CSS では 0~10 です。このように重みの範囲に違いがあるため、CSS で重みのスケーリング変換計算が行われ、SASP の重み範囲が CSS の重み範囲にマッピングされます。CSS の重みスケーリングの公式は次のとおりです。

CSS の重み = (SASP の重み × 10) / 64 + 1(1~63 の範囲の SASP の重み)


) エージェントから報告された重みが 0 で変換後の値が 1 の場合、CSS の重みは 0 になります。エージェントから報告された重みが 64 で変換後の値が 11 の場合、CSS の重みは 10 になります。


SASP の設定

SASP を使用するように CSS を設定するには、次の条件を満たす必要があります。

CSS で SASP エージェントを設定する前に、そのエージェントで CSS を有効なロード バランサとして設定する。詳細については、SASP エージェントに付属している SASP のマニュアルを参照してください。

SASP エージェントを設定する。

SASP エージェントをコンテンツ ルールに関連付ける。

CSS で SASP を有効にする。

次の各項では、CSS での SASP の設定方法について、より詳しく説明しています。

SASP エージェントの設定

SASP エージェントのコンテンツ ルールへの設定

CSS 上の SASP の有効化と無効化

SASP エージェントの設定

SASP エージェントは、CSS サービスを監視しながら、CSS 上の SASP マネージャに重みを報告します。SASP エージェントを設定するときには、CSS によるサービスの重み情報の取得先となる、エージェントの IP アドレスと TCP 監視ポートを設定します。また、エージェントをコンテンツ ルールに追加する際に使用するエージェントのラベルも設定します。


) SASP エージェントを CSS で設定するには、その前に SASP エージェントで、CSS を有効なロード バランサとして設定する必要があります。


SASP エージェントを設定するには、グローバル設定モードで sasp-agent コマンドを使用します。1 台の CSS には、エージェントを 8 つまで設定できます。このコマンドのシンタックスは次のとおりです。

sasp-agent label ip_address port

変数の内容は次のとおりです。

label :SASP エージェントをコンテンツ ルールに関連付けるときにその SASP エージェントを識別するラベル。31 文字以下の英数字文字列で指定します。ハイフン(-)とアンダースコア(_)も使用できますが、空白文字は使用できません。

ip_address :SASP エージェントの IP アドレス。IP アドレスは、ドット付き 10 進表記(192.168.11.1 など)で入力します。

port :エージェントの TCP 監視ポート。1~65535 の範囲内の番号を入力します。

たとえば、SASP エージェントのラベルを「agent1」、IP アドレスを 14.3.3.10、ポート番号を 3500 に設定する場合は、次のように入力します。

(config)# sasp-agent agent1 14.3.3.10 3500
 

すでに使用されているラベルを指定すると、次のメッセージが表示されます。

%% The sasp-agent label is already in use
 

指定した IP アドレスとポート番号が既存エージェントと重複する場合は、次のメッセージが表示されます。

%% The sasp-agent is already configured
 

重複する IP アドレスを指定した場合は、次のメッセージが表示されます。

%% SASP Agent IP address conflicts with local IP address
 

SASP エージェントを CSS から削除するには、関連付けられたすべてのコンテンツ ルールからそのエージェントをあらかじめ削除する必要があります。ルールからエージェントを削除する方法については、「SASP エージェントのコンテンツ ルールへの設定」を参照してください。エージェントをコンテンツ ルールから削除せずに CSS から削除しようとすると、次のエラー メッセージが表示されます。

%% The sasp-agent is still monitoring services
 

SASP エージェントを削除するには、次のようにエージェントのラベルを指定します。

(config)# no sasp-agent agent1
 

次のように、エージェントのラベル、IP アドレス、およびポート番号を指定して SASP エージェントを削除することもできます。

(config)# no sasp-agent agent1 14.3.3.10 3500
 

SASP エージェントのコンテンツ ルールへの設定

CSS で設定した SASP エージェントは、コンテンツ ルールに追加できます。エージェントをルールに追加すると、ルールに設定されたサービスがエージェント グループに適用されます。

ルールのロード バランシング方式が、加重ラウンドロビンであることを確認してください。ルールがそれ以外の方式で設定されている場合は、次のメッセージが表示されます。

%% WeightedRR should be configured with SASP.
 

1 つのサービスに関連付けられる SASP エージェントは、1 つだけです。SASP エージェントを追加しようとしたコンテンツ ルールに、他のコンテンツ ルールと SASP エージェントに設定されているサービスが含まれている場合は、次のエラー メッセージが表示されます。

%% One or more services contained in the content rule are associated with a different sasp-agent
 

SASP エージェントが設定されたコンテンツ ルールに、別の SASP エージェントが関連付けられているサービスを設定しようとすると、次のエラー メッセージが表示されます。

%% The service is already associated with a different sasp-agent
 

SASP エージェントをコンテンツ ルールに追加するには、所有者コンテンツ設定モードで add sasp-agent コマンドを使用します。このコマンドのシンタックスは次のとおりです。

add sasp-agent label

変数 label には、グローバル設定モードの sasp-agent コマンドで SASP エージェントに設定したラベルを指定します。

たとえば、「agent1」というラベルの SASP エージェントをコンテンツ ルール sasp-rule1 に追加するには、次のように入力します。

(config-owner-content [sasp-rule1])# add sasp-agent agent1
 

該当する SASP エージェントが見つからない場合、次のメッセージが表示されます。

%% The sasp-agent does not exist.
 

) CSS は SASP メンバーを IP アドレス、ポート、およびプロトコルの種類で識別します。これらのパラメータが同じである複数のサービスを 1 つのコンテンツ ルールに設定した場合、そのルールには SASP エージェントを追加できません。この操作を試行すると、次のエラー メッセージが表示されます。
%% A duplicate SASP Member would be created from the list of services

現在のルールと同じパラメータを持ち、SASP エージェントが設定されているコンテンツ ルールにサービスを追加しようとすると、次のエラー メッセージが表示されます。
%% Adding this service would create a duplicate SASP member


SASP エージェント agent1 をコンテンツ ルール sasp-rule1 から削除するには、次のように入力します。

(config-owner-content [sasp-rule1])# remove sasp-agent
 

CSS 上の SASP の有効化と無効化

CSS が SASP エージェントと通信できるようにするには、CSS で SASP を有効化して、CSS SASP マネージャを起動する必要があります。すべての SASP エージェントの削除およびコンテンツ ルールとの関連付けの解除を行わずに、SASP の機能を有効化または無効化できます。


CSS では SASP と DFP を同時に設定することはできません。DFP が有効になっている CSS で SASP を有効化しようとすると、次のエラー メッセージが表示されます。

%% A DFP agent is already configured; SASP and DFP cannot be run
simultaneously


SASP を有効化するには、グローバル設定モードで sasp コマンドを使用します。このコマンドのシンタックスは次のとおりです。

sasp { unique-id " name " }

CSS は SASP エージェントとの通信に識別子(ID)を必要とします。デフォルトでは、CSS を有効化するときに ID を定義しないと、CSS は Cisco-CSS に基本 MAC アドレスの末尾の 3 オクテットを連結して、 ID として使用します。たとえば、CSS の MAC アドレスが AA:BB:CC:DD:EE:FF の場合、対応するデフォルトの ID は Cisco-CSS_DD-EE-FF になります。CSS をデフォルト ID で有効化するには、次のように入力します。

(config)# sasp
 

unique-id オプションと変数 " name " を使用すれば、CSSに 一意の SASP ID を定義することもできます。二重引用符で囲んだ 63 文字以下の英数字文字列を名前として入力します。名前には、ハイフン(-)とアンダースコア(_)も使用できます。空白文字を含めることはできません。また、制御文字や特殊文字も使用できません。これらの文字を使用すると、次のメッセージが表示されます。

%% Invalid character in SASP unique-identifier
 

たとえば、SASP 名として Cisco-CSS11506_UID-001-001-1031 を定義するには、次のように入力します。

(config)# sasp unique-id “Cisco-CSS11506_UID-001-001-1031”
 

SASP マネージャは、重複する SASP ID の存在を通知するエラーを受信すると、接続を閉じます。SASP をいったん無効化して有効化しなおすと、接続を再確立できます。


) ボックスツーボックス冗長性と VIP 冗長性をサポートするには、各 CSS に一意の SASP ID を指定する必要があります。commit_redundancy スクリプトは、SASP コマンドをすべてコピーしますが、SASP ID をコピーしません。


SASP は、関連する設定コマンドをすべて削除することなく無効化できます。CSS で SASP を無効にするには、次のコマンドを入力します。

(config)# no sasp
 

) CSS で SASP を無効化すると、対応する SASP ID の設定も解除されます。同じ SASP を再度有効にするときには、デフォルトの ID を使用しても、一意の ID を設定してもかまいません。


SASP 情報の表示

CSS に設定しているすべての SASP エージェントを表示することも、特定のエージェントに関連付けられているサービスの重みと統計データを表示することもできます。この方法については、次の各項で説明します。

CSS の SASP マネージャ設定の表示

SASP エージェントの設定と状態の表示

サービスの情報とレポートの表示

SASP によるサービスの重みの報告が有効かどうかを表示することもできます。

サービス固有の情報を表示するには、 show service コマンドを使用します。 show service コマンドの出力には、SASP を介して取得した重みの報告が有効かどうかを示す Weight Reporting フィールドが含まれています。 show service コマンドの詳細については、 「サービスの設定」 「サービス設定の表示」を参照してください。

コンテンツ ルールの情報を表示するには、グローバル設定モードで show
rule
owner rule service コマンドを使用するか、所有者コンテンツ設定モードで show rule コマンドを使用します。これらのコマンドの出力には、各サービスに割り当てられている重みが、先頭にコード文字が付加された状態で表示されます。コード文字 A は、そのサービスの重みが、SASP エージェントによって報告されていることを示します。 show rule コマンドの詳細については、 「コンテンツ ルールの設定」 を参照してください。

show service コマンドと show rule コマンドは、次の条件が満たされている場合に SASP 重み情報を表示します。

SASP が有効である。

SASP メンバー(所有者、コンテンツ ルール、サービス)が SASP エージェントに登録されている。

SASP エージェントによって報告された SASP メンバーの重みが妥当(正確)である。

SASP エージェントと CSS との間で、登録と休止の各フラグの値が矛盾していない。

CSS の SASP マネージャ設定の表示

CSS の SASP マネージャの設定を表示するには、 show sasp コマンドを使用します。このコマンドの出力には、CSS での SASP の有効/無効、SASP マネージャの状態、および CSS で SASP マネージャに割り当てられているラベルが表示されます。このコマンドのシンタックスは次のとおりです。

show sasp

たとえば、CSS の SASP 設定を表示するには、次のように入力します。

# show sasp
 

表 7-1 に、 show sasp コマンドで表示される各フィールドと、その説明を示します。

 

表 7-1 show sasp コマンド出力のフィールド

フィールド
説明

SASP Configuration

SASP が CSS で有効か無効かを示します。値は Enabled(有効)または Disabled(無効)です。

LB Health

ロード バランサの状態設定メッセージで SASP エージェントに報告された CSS の運用状態

LB UID

CSS が有効なときに設定された SASP ID ラベル

LB Redundancy

CSS の冗長状態。マスター(master)、バックアップ(backup)、その他(other)の状態があります。その他の状態になるのは、CSS の状態が特定できなかった場合です。たとえば、CSS が一部の冗長 VIP のマスターになっており、同時に他の冗長 VIP のバックアップになっている場合などです。

SASP エージェントの設定と状態の表示

1 台の CSS 上のすべての SASP エージェントの設定および状態の情報を表示するには、 show sasp-agent-summary コマンドを使用します。このコマンドは、設定されている各 SASP エージェントのリストを表示します。このリストには、エージェントの IP アドレス、ポート番号、現在の接続状態、エージェントに割り当てられているサービスの数、およびサービスの状態(アクティブまたは一時停止)が含まれています。このコマンドのシンタックスは次のとおりです。

show sasp-agent-summary

たとえば、設定されているすべての SASP エージェントを表示するには、次のように入力します。

# show sasp-agent-summary
 

表 7-2 に、 show sasp-agent-summary コマンドの出力に含まれる各フィールドと、その説明を示します。

 

表 7-2 show sasp-agent-summary コマンドの出力フィールド

フィールド
説明

Label

SASP エージェントに設定されているラベル

IP Address

重みの報告で使用される SASP エージェントの IP アドレス

Port

CSS が、設定されているエージェントに接続する際に使用するポートの番号

State

SASP エージェントと CSS の接続状態。次のいずれかの状態が示されます。

Initialized :SASP エージェントが作成された。

Closed :SASP エージェントは無効になっているが、CSS から削除されてはいない。

Trying :エージェントが CSS 上の SASP マネージャへのソケットを開こうとしている。

Connecting :CSS の SASP マネージャがソケットを開き、SASP エージェントに接続している。

Established :エージェントと SASP マネージャとの間で通信が行われている。

DownTrying :SASP エージェントと CSS の間で通信障害が発生し、CSS がエージェントとの再接続を試みている。

DownDuplicate :ロード バランサの SASP ID がネットワーク上の既存の ID と重複していることがエージェントで検出された。

Down :通信障害が発生した後、CSS がエージェントとの接続を再確立できなかった。エージェントは障害発生後、接続が再確立されないまま 60 秒が経過すると、この状態になります。

Other :上記のいずれの状態にも合致しない。

Last State Change

エージェントの状態が前回変化した時刻

Services

重みを管理するエージェントに設定されたアクティブなサービスと非アクティブなサービスの数。非アクティブなサービスとは、CSS で一時停止されているサービスのことです。

左側の数がアクティブなサービスの数を表します。右側の数が非アクティブなサービスです。

サービスの情報とレポートの表示

show sasp-agent label コマンドを使用すると、特定の SASP エージェントのメンバーであるサービスの情報と、そのエージェントの統計情報を表示できます。表示される具体的な情報は次のとおりです。

エージェントの状態

SASP メンバーであるアクティブなサービスと非アクティブなサービスの情報。非アクティブなサービスとは、CSS 上で一時停止されているサービスのことです。この情報には、次の項目が含まれます。

サービスの所有者とコンテンツ ルール

SASP グループ

サービス名

サービスの SASP メンバー名

SASP とデフォルトの重み

SASP フラグ

報告された重みが生じた時刻のタイム スタンプ

SASP エージェントの統計情報には、CSS で受信および送信された SASP メッセージの数と、メッセージ エラーの回数が含まれます。

このコマンドのシンタックスは次のとおりです。

show sasp- agent label { active-list | inactive-list | statistics }

変数とオプションは、次のとおりです。

label :グローバル設定モードの sasp-agent コマンドで SASP エージェントに設定したラベル

active-list :アクティブな SASP メンバー サービスを、コンテンツ ルール別にリストします(オプション)。

inactive-list :非アクティブな SASP メンバー サービスを、コンテンツ ルール別にリストします(オプション)。

statistics :送受信された SASP メッセージの統計とメッセージ エラーの回数を表示します(オプション)。

たとえば、「agent1」というラベルを持つ SASP エージェントの状態、そのエージェントのアクティブおよび非アクティブな SASP グループとメンバーの情報、および統計情報を表示するには、次のように入力します。

# show sasp-agent agent1
 

「agent1」というラベルを持つ SASP エージェントの状態と、同エージェントのアクティブな SASP グループおよびメンバーの情報を表示するには、次のように入力します。

# show sasp-agent agent1 active-list
 

「agent1」というラベルを持つ SASP エージェントの状態と、同エージェントの非アクティブな SASP グループおよびメンバーの情報を表示するには、次のように入力します。

# show sasp-agent agent1 inactive-list
 

送受信された SASP メッセージの統計とメッセージ エラーの情報を表示するには、次のように入力します。

# show sasp-agent agent1 statistics
 

表 7-3 に、 show sasp-agent label コマンドで表示される各フィールドと、その説明を示します。

 

表 7-3 show sasp-agent label コマンドの出力フィールド

フィールド
説明

Agent State

SASP エージェントと CSS の接続状態。次のいずれかの状態が示されます。

Initialized :SASP エージェントが作成された。

Closed :SASP エージェントは無効になっているが、CSS から削除されてはいない。

Trying :エージェントが CSS 上の SASP マネージャへのソケットを開こうとしている。

Connecting :CSS の SASP マネージャがソケットを開き、SASP エージェントに接続している。

Established :エージェントと SASP マネージャとの間で通信が行われている。

DownTrying :SASP エージェントと CSS の間で通信障害が発生し、CSS がエージェントとの再接続を試みている。

DownDuplicate :ロード バランサの SASP ID がネットワーク上の既存の ID と重複していることがエージェントで検出された。

Down :通信障害が発生した後、CSS がエージェントとの接続を再確立できなかった。エージェントは障害発生後、接続が再確立されないまま 60 秒が経過すると、この状態になります。

Other :上記のいずれの状態にも合致しない。

Active/Inactive Member List

このフィールドの次のフィールドに、アクティブまたは非アクティブなメンバーの情報が表示されます。アクティブまたは非アクティブなメンバーのリストに属するメンバーが存在しない場合、このフィールドの次に None が表示されます。

Owner/Rule

CSS で設定されている所有者とコンテンツ ルール

SASP Group

CSS で設定されている所有者とコンテンツ ルールに対応する SASP グループの名前

Service Name

SASP エージェントに関連付けられているサービスの名前

SASP Member

CSS で設定されているサービスのメンバー名

Weight

CSS が SASP エージェントから受信して変換した後の重み、およびサービスのデフォルトの重み。CSS は次の式に従って重みを変換します。

CSS の重み = (SASP の重み × CSS の最大の重み)/SASP の最大の重み

たとえば、このフィールドの表示値が 3/5 の場合、3 は SASP エージェントからの受信後、変換された重み、5 がデフォルトの重みです。

エージェントから報告された重みが 0(変換後の値が 1)の場合、CSS の重みは 0 になります。エージェントから報告された重みが 64(変換後の値が 11)の場合、CSS の重みは 10 になります。

アスタリスク(*)は、その重みが使用中であることを示します。

登録フラグと妥当性フラグがすべて True の場合、CSS はデフォルトの重みを使うことがあります。デフォルトの重みが使用されるのは、サービスにルールの重みが設定されている場合、またはルールの重みの更新メッセージについて次のいずれかの問題が発生した場合です。

特定のメンバーに関して SASP エージェントから報告された休止フラグの値が、CSS に格納されている休止フラグの値と一致しない。

特定のメンバーに関して SASP エージェントから報告された登録フラグの値が False である。False は、そのメンバー自身が登録していることを示します。

Flags
R|C|Q

SASP メンバーの registration(R; 登録)フラグ、confident(C; 妥当性)フラグ、および quiesced(Q; 休止)フラグの値。フラグの値が True の場合は T が表示され、False の場合は F が表示されます。

登録フラグは、メンバーが SASP エージェントに正しく登録されているかどうかを示します。値は次のとおりです。

T :メンバーの SASP エージェントへの登録が成功した。

F :メンバーを SASP エージェントに登録できなかった。この値が通知されると、Registration Failures カウンタの値が増加します。

妥当性フラグは、CSS に報告されたメンバーの重みが、SASP エージェント側で妥当とみなされているかどうかを示します。値は次のとおりです。

T :報告された重みが SASP エージェントで妥当とみなされている。

F :SASP エージェントが、報告された重みの妥当とみなしていない。

休止フラグは、メンバーが CSS から負荷分散されたトラフィックを受信しているかどうかを示します。値は次のとおりです。

T :メンバーが負荷分散されたトラフィックを受信していない。ルールが一時停止されたか、キープアライブでサービス停止が検出された可能性があります。

F :メンバーがアクティブで、CSS からトラフィックを受信している。ルールがアクティブであり、キープアライブでサービスの正常な動作が検出されています。

Last-Wgt-
Change

サービス メンバーの重みを SASP が前回報告した時刻

SASP Statistics

Tx/Rx Registration Msgs

CSS が送信(Tx)または受信(Rx)した SASP Registration メッセージの合計数。送信 Registration メッセージは、そのメッセージ内にリストされた各メンバーについてサーバの重みの報告を開始するように、エージェントに指示するものです。

受信メッセージは、送信された登録要求の成否を示します。

Tx/Rx Deregistration Msgs

CSS が送信(Tx)または受信(Rx)した SASP Deregistration メッセージの合計数。送信 Deregistration メッセージは、そのメッセージ内にリストされた各メンバーについてサーバの重みの報告を終了するように、エージェントに指示するものです。

受信メッセージは、送信された要求の成否を示します。

Tx/Rx Get Weight Msgs

CSS が送信(Tx)または受信(Rx)した SASP Get Weight メッセージの合計数。送信 SASP Get Weight メッセージは、サーバが各メンバーの重みを活発に収集している場合だけに使用されます。

受信メッセージには、要求したメンバーの現在の重みがあります。

Tx/Rx Set LB State Msgs

CSS が送信(Tx)または受信(Rx)した SASP Set Load Balancer State メッセージの合計数。送信メッセージは、CSS の状態と現在のオプションを SASP エージェントに通知します。SASP エージェントは、このメッセージによって、特定のメンバーがアクティブか、アウト オブ サービスかを判断します。

受信メッセージは、送信された要求の成否を示します。

Tx/Rx Set Member State Msgs

CSS が送信(Tx)または受信(Rx)した SASP Set Member State メッセージの合計数。送信メッセージでは、CSS が重み収集を積極的に行っていないときに、メンバーの重みを更新します。

受信メッセージは、送信された要求の成否を示します。

Rx Send Weight Msgs

CSS が SASP エージェントから受信した SASP Send Weight メッセージの合計数。このメッセージは、CSS が重みを積極的に取得していないときに、メンバーの重みを更新するために使用されます。

Errors

Registration Failures

SASP 登録メッセージが失敗した合計回数

Deregistration Failures

SASP Deregistration メッセージが失敗した合計回数

Get Weight Failures

SASP Get Weight メッセージが失敗した合計回数

Set LB State Failures

SASP Set Load Balancer State メッセージが失敗した合計回数

Set Member State Failures

SASP Set Member State メッセージが失敗した合計回数

Connection Failures

CSS が SASP エージェントとの接続エラーを検出した合計回数

Send Weight Failures

CSS が重み送信メッセージ内でエラーを検出した合計回数。エラーが回復不可能な場合、接続が閉じられます。

No Change/Send Violations

CSS が特定の SASP メンバーについて受信した最新の重みが、前回の更新時から変化していないときに増加するカウンタ。デフォルトでは、CSS は、No Change/No Send(変更なし/送信なし)フラグをロード バランサ状態設定要求内に設定します。このフラグは、重みが変化していないメンバーについて重み更新を送信しないように SASP エージェントに指示します。