Cisco IOS XR Software BVI Routed Packet Denial of Service Vulnerability

2015 年 5 月 1 日 - ライター翻訳版
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Advisory ID: cisco-sa-20150415-iosxr

http://www.cisco.com/cisco/web/support/JP/112/1128/1128981_cisco-sa-20150415-iosxr-j.html

日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。

Revision 1.1

Last Updated 2015 April 17 13:44 UTC (GMT)

For Public Release 2015 April 15 16:00 UTC (GMT)

関連資料:


要約

Cisco ASR 9000 シリーズ アグリゲーション サービス ルータ(ASR)の Cisco IOS XR ソフトウェアのパケット処理コードの脆弱性は、認証されていないリモート攻撃者によって、トラフィックを処理しているネットワーク プロセッサ チップのロックアップや、その後そのライン カードリロードを可能にします。この脆弱性の影響を受けるのは、ASR 9000 シリーズ アグリゲーション サービス ルータの Typhoon ベースのライン カードのみです。

この脆弱性の原因は、Unicast Reverse Path Forwarding(uRPF)、ポリシーベース ルーティング(PBR)、Quality of Service(QoS)、またはアクセス コントロール リスト(ACL)のいずれかが設定されている場合に Bridge-group Virtual Interface(BVI)経由でルーティングされるパケットの不適切な処理です。攻撃者は、IPv4 パケットを BVI インターフェイス経由でルーティングするように設定された当該デバイスを通して IPv4 パケットを送信することによって、この脆弱性を利用できます。不正利用に成功した攻撃者は、トラフィックを処理しているネットワーク プロセッサ チップのロックアップと、その後のライン カードリロードを引き起こし、DoS 状態にすることができます。

シスコはこの脆弱性に対処する無償のソフトウェア アップデートをリリースしました。
この脆弱性に対処する回避策はありません。

このアドバイザリは、次のリンクで確認できます。

http://www.cisco.com/cisco/web/support/JP/112/1128/1128981_cisco-sa-20150415-iosxr-j.html

該当製品

脆弱性が存在する製品

Typhoon ベースのライン カードが実装された Cisco ASR 9000 シリーズ ルータがこの脆弱性の影響を受けます。この脆弱性の影響を受けるには、BVI 経由でトラフィックをルーティングするようにデバイスを設定し、uRPF、PBR、QoS、または ACL のいずれかの機能も設定しておく必要があります。

この脆弱性は、BVI 経由でさらにルーティングされる IPv4 パケットでのみ利用される可能性があります。IPv6 パケットまたは当該デバイスに到着する IPv4 パケットは、この脆弱性のトリガーに使用できません。

Cisco IOS XR ソフトウェアでは、デフォルトで、BVI、uRPF、PBR、QoS、および ACL が有効になっていません。

デバイス上で BVI が設定されているかどうかを判断するには、show running-config | include bvi 特権 EXEC コマンドを使用します。show running-config | include bvi の出力内に interface bvi があれば、BVI が設定されていることを示します。

BVI が設定された Cisco IOS XR ソフトウェアを実行しているデバイス上での show running-config | include bvi コマンドの出力を次に示します。

RP/0/RSP0/CPU0:router(admin)# show running-config | include bvi
interface bvi 50

インターフェイス上で uRPF が有効になっているかどうかを判断するには、show running-config | include verify 特権 EXEC コマンドを使用します。show running-config | include verify の出力内に ipv4 verify unicast source reachable-via rx があれば、uRPF が有効になっていることを示します。

uRPF 機能が有効になっている Cisco IOS XR ソフトウェアを実行しているデバイス上での show running-config | include "verify source" コマンドの出力を次に示します。

RP/0/RSP0/CPU0:router(admin)# show running-config | include "verify source"
ipv4 verify unicast source reachable-via rx

デバイス上で PBR が設定されているかどうかを判断するには、show running-config policy-map | include pbr 特権 EXEC コマンドを使用します。show running-config policy-map | include pbr の出力内に policy-map type pbr があれば、PBR が設定されていることを示します。

PBR 機能が有効になっている Cisco IOS XR ソフトウェアを実行しているデバイス上での show running-config policy-map | include pbr コマンドの出力を次に示します。

RP/0/RSP0/CPU0:router(admin)# show running-config policy-map | include pbr
policy-map type pbr TEST_PBR

インターフェイス上で ACL が有効になっているかどうかを判断するには、show running-config | include access-group 特権 EXEC コマンドを使用します。show running-config | include access-group の出力内に ipv4 access-group があれば、ACL が設定されていることを示します。

ACL 機能が有効になっている Cisco IOS XR ソフトウェアを実行しているデバイス上での show running-config | include access-group コマンドの出力を次に示します。

RP/0/RSP0/CPU0:router(admin)# show running-config | include access-group
ipv4 access-group TEST_IN ingress

インターフェイス上で QoS が有効になっているかどうかを判断するには、show running-config | include service-policy 特権 EXEC コマンドを使用します。show running-config | include service-policy の出力内に service-policy input または service-policy output があれば、QoS が設定されていることを示します。

QoS 機能が設定された Cisco IOS XR ソフトウェアを実行しているデバイス上での show running-config | include service-policy コマンドの出力を次に示します。

RP/0/RSP0/CPU0:router(admin)# show running-config | include service-policy
service-policy input test_in
service-policy output test_out


第 2 世代の Cisco ASR 9000 シリーズ イーサネット ライン カードは Typhoon ベースのライン カードと呼ばれています。この呼び名は、このライン カードに使用されているネットワーク プロセッサ(NP)に由来します。

次のライン カードが Typhoon ベースです。

  • A9K-MOD80-SE
  • A9K-MOD80-TR
  • A9K-MOD160-SE
  • A9K-MOD160-TR
  • A9K-24X10GE-SE
  • A9K-24X10GE-TR
  • A9K-36X10GE-SE
  • A9K-36X10GE-TR
  • A9K-2X100GE-SE
  • A9K-2X100GE-TR
  • A9K-1X100GE-SE
  • A9K-1X100GE-TR

ASR 9000 シリーズ ルータのライン カードが Typhoon ベースであるかどうかを判断するには、show diag コマンドを使用できます。影響があるデバイスには、1 つ以上の Typhoon ベースのカードの製品 ID(PID)が含まれます。次の例は、A9K-24X10GE-SE カードがアクティブになっているデバイスを示しています。


RP/0/RSP0/CPU0:router(admin)# show diag

Mon Jun 22 12:55:10.554 PST

NODE module 0/RSP0/CPU0 :

MAIN: board type 0x100302

!--- output truncated

NODE module 0/1/CPU0 :

MAIN: board type 0x20207
S/N: FOC123081J6
Top Assy. Number: 68-3182-03
PID: A9K-24X10GE-SE
UDI_VID: V1D
HwRev: V0.0
New Deviation Number: 0
CLEI:
Board State : IOS XR RUN
PLD: Motherboard: N/A, Processor: 0x8004 (rev: 2.2), Power: N/A
ROMMON: Version 1.0(20081208:174521) [ASR9K ROMMON]

!--- output truncated


注:4.3.1 より前のリリースの Cisco IOS XR ソフトウェアはこの脆弱性の影響を受けません。

脆弱性が存在しない製品

Typhoon ベースのライン カードが実装された Cisco ASR 9000 シリーズ ルータのみがこの脆弱性の影響を受けます。
Cisco ASR 9001 ルータと Cisco ASR 9001-S ルータがこの脆弱性の影響を受けます。

注:4.3.1 より前のリリースの Cisco IOS XR ソフトウェアはこの脆弱性の影響を受けません。

Trident ベースのライン カードが実装された Cisco ASR 9000 シリーズ ルータはこの脆弱性の影響を受けません。
第 1 世代の Cisco ASR 9000 シリーズ イーサネット ライン カードは、Trident ベースのライン カードと呼ばれることがあります。

次のライン カードが Trident ベースです。

  • A9K-40GE-L
  • A9K-40GE-B
  • A9K-40GE-E
  • A9K-4T-L
  • A9K-4T-B
  • A9K-4T-E
  • A9K-8T/4-L
  • A9K-8T/4-B
  • A9K-8T/4-E
  • A9K-2T20GE-L
  • A9K-2T20GE-B
  • A9K-2T20GE-E
  • A9K-8T-L
  • A9K-8T-B
  • A9K-8T-E
  • A9K-16T/8-B

他のシスコ製品において、この脆弱性の影響を受けるものは現在確認されていません。

詳細

要約 Cisco ASR 9000 シリーズ アグリゲーション サービス ルータ(ASR)の Cisco IOS XR ソフトウェアのパケット処理コードの脆弱性は、認証されていないリモート攻撃者によって、トラフィックを処理しているネットワーク プロセッサ チップのロックアップや、その後そのライン カードリロードを可能にします。この脆弱性の影響を受けるのは、ASR 9000 シリーズ アグリゲーション サービス ルータの Typhoon ベースのライン カードのみです。

この脆弱性の原因は、Unicast Reverse Path Forwarding(uRPF)、ポリシーベース ルーティング(PBR)、Quality of Service(QoS)、またはアクセス コントロール リスト(ACL)のいずれかが設定されている場合に Bridge-group Virtual Interface(BVI)インターフェイス経由でルーティングされるパケットの不適切な処理です。攻撃者は、IPv4 パケットを BVI インターフェイス経由でルーティングするように設定された当該デバイスを通して IPv4 パケットを送信することによって、この脆弱性を利用できます。不正利用に成功した攻撃者は、トラフィックを処理しているネットワーク プロセッサ チップのロックアップと、その後のライン カードリロードを引き起こし、DoS 状態にすることができます。

この脆弱性の影響を受けるには、BVI 経由でトラフィックをルーティングするようにデバイスを設定し、uRPF、PBR、QoS、または ACL のいずれかの機能も設定しておく必要があります。

この脆弱性が繰り返し不正利用されることにより、長時間にわたって DoS 状態が続きます。

この脆弱性は、Cisco Bug ID CSCur62957登録ユーザ専用)として文書化され、Common Vulnerabilities and Exposures(CVE)ID として CVE-2015-0695 が割り当てられています。


脆弱性スコア詳細

シスコは本アドバイザリでの脆弱性に対し、Common Vulnerability Scoring System(CVSS)に基づいたスコアを提供しています。本セキュリティ アドバイザリでの CVSS スコアは、CVSS バージョン 2.0 に基づいています。

CVSS は、脆弱性の重要度を示唆するもので、緊急性および対応の優先度を決定する組織の手助けとなる標準ベースの評価法です。

シスコは基本評価スコア(Base Score)および現状評価スコア(Temporal Score)を提供しています。お客様はこれらを用いて環境評価スコア(Environmental Score)を算出し、自身のネットワークにおける脆弱性の影響度を知ることができます。

シスコは次のリンクで CVSS に関する追加情報を提供しています。

http://www.cisco.com/web/about/security/intelligence/cvss-qandas.html

またシスコでは、各ネットワークにおける環境影響度を算出する CVSS 計算ツールを次のリンクで提供しています。

http://tools.cisco.com/security/center/cvssCalculator.x




CSCur62957 - Cisco IOS XR Software Spoofed Packet Denial of Service Vulnerability

Calculate the environmental score of CSCur62957

CVSS Base Score - 7.1

Access Vector

Access Complexity

Authentication

Confidentiality Impact

Integrity Impact

Availability Impact

Network

Medium

None

None

None

Complete

CVSS Temporal Score - 5.9

Exploitability

Remediation Level

Report Confidence

Functional

Official-Fix

Confirmed


影響

脆弱性の利用に成功すると、ネットワーク プロセッサ チップとトラフィックを処理しているライン カードのロックアップとその後のリロードが引き起こされ、DoS 状態になる可能性があります。

ソフトウェア バージョン及び修正

ソフトウェアのアップグレードを検討する場合は、http://www.cisco.com/go/psirt/ の Cisco Security Advisories, Responses, and Alerts アーカイブや、後続のアドバイザリを参照して、起こりうる障害を判断し、それに対応できるアップグレード ソリューションを確認してください。

いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンス プロバイダーにお問い合わせください。

この脆弱性は、次に示す Cisco IOS XR ソフトウェアの SMU(ソフトウェア メンテナンス アップデート)で修正されています。


  • asr9k-px-4.3.4.CSCur62957(バージョン 4.3.4 用)
  • asr9k-px-5.1.2.CSCur62957(バージョン 5.1.2 用)
  • asr9k-px-5.1.3.CSCur62957(バージョン 5.1.3 用)
  • asr9k-px-5.2.2.CSCur62957(バージョン 5.2.2 用)
  • asr9k-px-5.3.0.CSCur62957(バージョン 5.3.0 用)

注:
4.3.1 より前のリリースの Cisco IOS XR ソフトウェアはこの脆弱性の影響を受けません。

:その他のバージョンに対応した Cisco IOS XR ソフトウェアの SMU は、利用可能になり次第公開される予定です。


回避策

この脆弱性に対する回避策はありません。

修正済みソフトウェアの入手

シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェア アップデートを提供しています。ソフトウェアの導入を行う前に、お客様のメンテナンス プロバイダーにご相談いただくか、ソフトウェアのフィーチャ セットの互換性およびお客様のネットワーク環境の特有の問題をご確認ください。

お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ご購入いただいたフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェア アップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は http://www.cisco.com/en/US/docs/general/warranty/English/EU1KEN_.html に記載のシスコのソフトウェア ライセンスの条項に従うことに同意したことになります。

サービス契約をご利用のお客様

サービス契約をご利用のお客様は、通常のアップデート チャネルからアップグレード ソフトウェアを入手してください。ほとんどのお客様は、Cisco.com の Software Navigator からアップグレードを入手することができます。http://www.cisco.com/cisco/software/navigator.html

サードパーティのサポート会社をご利用のお客様

シスコ パートナー、正規販売代理店、サービス プロバイダーなど、サードパーティのサポート会社と以前に契約していたか、または現在契約しており、その会社からシスコ製品の提供または保守を受けているお客様は、該当するサポート会社に連絡し、正しい処置についてのサポートを受けてください。

回避策や修正の効果は、使用している製品、ネットワーク トポロジー、トラフィックの性質や組織の目的などに関するお客様の状況によって異なります。影響を受ける製品やリリースは多種多様であるため、回避策を実施する前に、対象ネットワークで適用する回避策または修正が最適であることを、お客様のサービス プロバイダーやサポート会社にご確認ください。

サービス契約をご利用でないお客様

シスコから製品を直接購入したもののシスコのサービス契約をご利用いただいていない場合、または、シスコ認定パートナー、リセラー、およびディストリビュータ(認定サードパーティ ベンダー)から購入したものの修正済みソフトウェアを購入先から入手できない場合は、Cisco Technical Assistance Center(TAC)に連絡してアップグレード ソフトウェアを入手してください。

  • +1 800 553 2447(北米内からのフリー ダイヤル)
  • +1 408 526 7209(北米以外からの有料通話)
  • Eメール:tac@cisco.com

無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。サービス契約をご利用でないお客様は TAC に無償アップグレードをリクエストしてください。

さまざまな言語向けの各地の電話番号、説明、電子メール アドレスなどの、この他の TAC の連絡先情報については、シスコ ワールドワイドお問い合わせ先(http://www.cisco.com/en/US/support/tsd_cisco_worldwide_contacts.html)を参照してください。

不正利用事例と公式発表

Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)では、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例とその公表は確認しておりません。

この脆弱性は、カスタマー ケースの調査時に、Cisco TAC によって発見されたものです。

この通知のステータス:Final

本アドバイザリは無保証のものとしてご提供しており、いかなる種類の保証を示唆するものでもありません。本アドバイザリの情報およびリンクの使用に関する責任の一切はそれらの使用者にあるものとします。またシスコはいつでも本ドキュメントの変更や更新を実施する権利を有します。

後述する情報配信の URL を省略し、本アドバイザリの記述内容に関して、単独の転載や意訳を実施した場合には、事実誤認ないし重要な情報の欠落を含む統制不可能な情報の伝搬が行われる可能性があります。


情報配信

このアドバイザリは次のリンクにある Cisco Security に掲載されます。

http://www.cisco.com/cisco/web/support/JP/112/1128/1128981_cisco-sa-20150415-iosxr-j.html

また、このアドバイザリのテキスト版が Cisco PSIRT PGP キーによるクリア署名つきで次の電子メールで配信されています。

  • cust-security-announce@cisco.com
  • first-bulletins@lists.first.org
  • bugtraq@securityfocus.com
  • vulnwatch@vulnwatch.org
  • cisco@spot.colorado.edu
  • cisco-nsp@puck.nether.net
  • fulldisclosure@seclists.org

本アドバイザリに関する今後の更新は Cisco.com に掲載されますが、メーリング リストで配信されるとは限りません。更新内容については、本アドバイザリの URL でご確認ください。

今後のドキュメントや関連コンテンツの入手手順については、Security Vulnerability PolicyReceiving Security Vulnerability Information from Cisco を参照してください。

更新履歴

Revision 1.1 2015-April-17 Modified affected releases
Revision 1.0 2015-April-15 Initial public release

シスコ セキュリティ手順

シスコ製品におけるセキュリティの脆弱性の報告、セキュリティ事故に関するサポート、およびシスコからセキュリティ情報を入手するための登録方法の詳細については、Cisco.com の http://www.cisco.com/web/about/security/psirt/security_vulnerability_policy.html を参照してください。この Web ページには、Cisco Security Advisory に関してメディアが問い合わせる際の指示が掲載されています。すべてのシスコ セキュリティ アドバイザリは、http://www.cisco.com/go/psirt/ で確認することができます。