Cisco IOS Software Virtual Routing and Forwarding ICMP Queue Wedge Vulnerability

2015 年 3 月 27 日 - ライター翻訳版
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Advisory ID: cisco-sa-20150325-wedge

http://www.cisco.com/cisco/web/support/JP/112/1128/1128876_cisco-sa-20150325-wedge-j.html

日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。

Revision 1.1

Last Updated 2015 March 26 19:21 UTC (GMT)

For Public Release 2015 March 25 16:00 UTC (GMT)

関連資料:

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要約

Cisco IOS ソフトウェアの Virtual Routing and Forwarding(VRF)サブシステムの脆弱性により、認証されていないリモートの攻撃者によってサービス拒否(DoS)状態が引き起こされる可能性があります。

この脆弱性は、VRF 対応インターフェイスで受信した不正な ICMP バージョン 4(ICMPv4)メッセージを適切に処理できないことに起因します。攻撃者は、この脆弱性を不正利用して ICMPv4 メッセージを送信し、該当デバイスの脆弱性をトリガーする可能性があります。ICMPv4 メッセージの処理で、該当するインターフェイスのパケット キューをクリアできず、キュー ウェッジが発生する可能性があります。ウェッジが発生すると、該当デバイスはウェッジが発生したインターフェイスで受信した追加パケットの処理を中止します。

シスコはこの脆弱性に対処する無償のソフトウェア アップデートをリリースしました。これらの脆弱性に対しては回避策がありません。

このアドバイザリは、次のリンクで確認できます。
http://www.cisco.com/cisco/web/support/JP/112/1128/1128876_cisco-sa-20150325-wedge-j.html

注:2015 年 3 月 25日の Cisco IOS および XE ソフトウェア セキュリティ アドバイザリ バンドル公開には、7 件の Cisco Security Advisory が含まれています。これらのアドバイザリでは、Cisco IOS ソフトウェアおよび Cisco IOS XE ソフトウェアに含まれる脆弱性に対応しています。個別の公開リンクは、次のリンクにある「Cisco Event Response: Semiannual Cisco IOS & XE Software Security Advisory Bundled Publication」に掲載されています。

http://www.cisco.com/cisco/web/support/JP/112/1128/1128880_Cisco_ERP_mar15-j.html

該当製品

脆弱性が認められる製品

特定の設定がされたデバイスのみ、この脆弱性の影響を受けます。1 つまたは複数のインターフェイスが VRF インターフェイスに割り当てられているときは、該当する Cisco IOS ソフトウェア バージョンが稼働しているシスコ デバイスにこの脆弱性が存在します。

デバイスのインターフェイスで VRF が有効になっているかどうかを確認するには、show vrf コマンドライン インターフェイス EXEC コマンドを使用します。デバイスが VRF 用に設定されていない場合は、VRF が有効であることを示す出力はありません。VRF がどのインターフェイスでも有効になっていない例を以下に示します。
Router#show vrf
Router#

デバイスが VRF 用に設定されている場合は、VRF が有効であることが出力に示され、有効になっているデバイス インターフェイスが特定されます。以下に例を示します。
Router#show vrf
Name Default RD Protocols Interfaces VRF-01 <not-set> ipv4 Gi0/0
前出の出力が返されたものの、インターフェイスが割り当てられていない場合は、VRF は設定されているが、有効化されているインターフェイスがない可能性があります。このような状況の出力の例を以下に示します。
Router#show vrf
Name Default RD Protocols Interfaces VRF-01 <not-set> ipv4
デバイス宛ての IPv4 トラフィックのみが、この脆弱性を引き起こします。

シスコ製品で稼働している Cisco IOS ソフトウェア リリースを確認するには、デバイスにログインし show version コマンドを実行してシステム バナーを表示させます。「Internetwork Operating System Software」、「Cisco IOS Software"」のようなテキストがシステム バナーに表示されていれば、デバイスで Cisco IOS ソフトウェアが稼働していることを示します。その後ろにイメージ名が括弧の間に表示され、続いて Cisco IOS ソフトウエア リリース番号とリリース名が表示されます。他のシスコ デバイスでは、show version コマンドがない場合や、表示が異なる場合があります。

次の例は、シスコ製品で Cisco IOS ソフトウェア リリース 15.2(4)M5 が稼働し、インストールされているイメージ名が C3900-UNIVERSALK9-M であることを示しています。

Router> show version 
Cisco IOS Software, C3900 Software (C3900-UNIVERSALK9-M), Version 15.2(4)M5, RELEASE SOFTWARE (fc2)
Technical Support: http://www.cisco.com/techsupport
Copyright (c) 1986-2013 by Cisco Systems, Inc.
Compiled Fri 13-Sep-13 16:44 by prod_rel_team
!--- output truncated

Cisco IOS ソフトウェア リリースの命名規則については、ホワイト ペーパー「Cisco IOS and NX-OS Software Reference Guide」で確認できます。

脆弱性が認められない製品

Cisco IOS-XE ソフトウェアは、この脆弱性の影響を受けません。

Cisco IOS XR ソフトウェアは、この脆弱性の影響を受けません。

Cisco NX-OS ソフトウェアは、この脆弱性の影響を受けません。

他のシスコ製品において、このアドバイザリの影響を受けるものは現在確認されていません。

詳細

Cisco IOS が稼働しており、Virtual Routing and Forwarding(VRF)を実行するよう設定されているデバイスは脆弱性の影響を受け、VRF が有効化されているインターフェイス宛ての ICMP バージョン 4(ICMPv4)メッセージの処理中にトリガーされる可能性があります。この脆弱性は、VRF 対応インターフェイスで受信した不正な ICMPv4 メッセージを適切に処理できないことに起因します。不正な ICMP メッセージが該当するインターフェイスのパケット キューに入ると、適切に処理されないか、入力キューからクリアされず、最終的にキュー ウェッジが発生する可能性があります。ウェッジが発生すると、該当デバイスはウェッジが発生したインターフェイスで受信した追加パケットの処理を中止します。

キュー ウェッジは、Cisco IOS ルータまたはスイッチで特定のパケットが受信されキューに入れられたものの、処理エラーのためキューから削除されないときに発生します。キュー ウェッジの詳細や Cisco IOS ソフトウェアでブロックされたインターフェイスを特定するために使用できる検出方法については、このアドバイザリの「回避策」セクションを参照してください。また、シスコのセキュリティ ブログに記載されている「Cisco IOS Queue Wedges Explained」も参照してください。

デバイスを通過する IP バージョン 4(IPv4)メッセージ用の ICMP は、この脆弱性を引き起こしません。該当デバイス宛てのパケットのみ、この脆弱性を引き起こします。

この脆弱性は、Cisco Bug ID CSCsi02145登録ユーザ専用)として文書化され、Common Vulnerabilities and Exposures(CVE)ID として CVE-2015-0638 が割り当てられています。

脆弱性スコア詳細

シスコは本アドバイザリでの脆弱性に対し、Common Vulnerability Scoring System(CVSS)に基づいたスコアを提供しています。本セキュリティ アドバイザリでの CVSS スコアは、CVSS バージョン 2.0 に基づいています。

CVSS は、脆弱性の重要度を示唆するもので、緊急性および対応の優先度を決定する組織の手助けとなる標準ベースの評価法です。

シスコでは、基本評価スコア(Base Score)および現状評価スコア(Temporal Score)を提供しています。お客様はこれらを用いて環境評価スコア(Environmental Score)を算出し、自身のネットワークにおける脆弱性の影響度を知ることができます。

シスコは次のリンクで CVSS に関する追加情報を提供しています。
http://www.cisco.com/web/about/security/intelligence/cvss-qandas.html

またシスコでは、各ネットワークにおける環境影響度を算出する CVSS 計算ツールを次のリンクで提供しています。
http://tools.cisco.com/security/center/cvssCalculator.x


CSCsi02145 - Cisco IOS Software Virtual Routing and Forwarding ICMP Queue Wedge Vulnerability

Calculate the environmental score of CSCsi02145

CVSS Base Score - 7.8

Access Vector

Access Complexity

Authentication

Confidentiality Impact

Integrity Impact

Availability Impact

Network

Low

None

None

None

Complete

CVSS Temporal Score - 6.4

Exploitability

Remediation Level

Report Confidence

Functional

Official-Fix

Confirmed


影響

この脆弱性が不正利用されると、影響を受けたインターフェイスがウェッジ状態になり、そのインターフェイスを通過するパケットの処理が停止する可能性があります。該当デバイスのすべてのインターフェイスが VRF インターフェイスに割り当てられている場合には、攻撃者は、ICMPv4 メッセージを該当インターフェイスに渡すことのできる、ネットワークに接しているすべてのインターフェイスをウェッジ状態にできる可能性があります。これにより、デバイスが完全な DoS 状態になるおそれがあります。

ソフトウェア バージョンおよび修正

ソフトウェアのアップグレードを検討する場合は、http://www.cisco.com/go/psirt/ の Cisco Security Advisories, Responses, and Alerts アーカイブや、後続のアドバイザリを参照して、起こりうる障害を判断し、それに対応できるアップグレード ソリューションを確認してください。

いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンス プロバイダーにお問い合わせください。

Cisco IOS ソフトウェア

シスコでは、Cisco IOS ソフトウェアの脆弱性を判断するためのツールを提供しています。Cisco IOS ソフトウェア チェッカーを使用すると、お客様は次のタスクを実行できます。

  • ドロップダウン メニューからリリースを選択するか、ローカル システムからファイルをアップロードして、検索を開始します。
  • show version コマンド出力を入力してツールで解析します。
  • 以前に公開されたすべての Cisco Security Advisory、特定の公開内容、または 2015 年 3 月のすべてのバンドル公開内容を含めて、カスタマイズされた検索を作成します。

このツールにより、クエリされたソフトウェア リリースに影響を与える Cisco Security Advisory と、各 Cisco Security Advisory のすべての脆弱性を修正する最初のリリース(初回修正)を見つけることができます。このツールはさらに、表示された全アドバイザリのすべての脆弱性を修正する最初のリリース(総合初回修正)も分かります。Cisco IOS ソフトウェア チェッカーを使用するか、または以下のフィールドに Cisco IOS ソフトウェアのリリースを入力し、このバンドル公開に含まれているいずれかのアドバイザリの影響を受けるものがあるかどうかを判断してください。

(入力例:15.1(4)M2)



Cisco IOS XE ソフトウェア

Cisco IOS XE ソフトウェアは、このアドバイザリで説明されている脆弱性の影響は受けません。

Cisco IOS XR ソフトウェア

Cisco IOS XR ソフトウェアは、2015 年 3 月の Cisco IOS Software Security Advisory バンドル公開に含まれている脆弱性の影響を受けません。

回避策

この脆弱性に対する回避策はありませんが、次の方法で識別できます。

組み込みイベント マネージャ

脆弱性のある Cisco IOS デバイス上で、Tool Command Language(TCL)に基づく組み込みイベント マネージャ(EEM)ポリシーを利用すると、この脆弱性によって引き起こされたインターフェイス キュー ウェッジを識別して、検出することができます。このポリシーによって、管理者は Cisco IOS デバイスのインターフェイスをモニタできるほか、インターフェイス入力キューがいっぱいになると、それを検出できます。Cisco IOS EEM がこの脆弱性による不正利用の可能性を検出すると、それに反応してポリシーがネットワーク管理者にアラートを送信し、それを受けて管理者は、入力キューをクリアするためにデバイスのアップグレード、適切な移行、またはリロードを行うことを判断できます。

TCL スクリプトは、次のリンクの「Cisco Beyond: Embedded Event Manager(EEM)Scripting Community」からダウンロードできます。https://supportforums.cisco.com/docs/DOC-19337

詳細については、シスコのセキュリティ ブログに記載されている「Cisco IOS Queue Wedges Explained」を参照してください。

修正済みソフトウェアの入手

シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェア アップデートを提供しています。ソフトウェアの導入を行う前に、お客様のメンテナンス プロバイダーにご相談いただくか、ソフトウェアのフィーチャ セットの互換性およびお客様のネットワーク環境の特有の問題をご確認ください。

お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ご購入いただいたフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェア アップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は http://www.cisco.com/en/US/docs/general/warranty/English/EU1KEN_.html に記載のシスコのソフトウェア ライセンスの条項に従うことに同意したことになります。

サービス契約をご利用のお客様

サービス契約をご利用のお客様は、通常のアップデート チャネルからアップグレード ソフトウェアを入手してください。ほとんどのお客様は、Cisco.com の Software Navigator からアップグレードを入手することができます。http://www.cisco.com/cisco/software/navigator.html

サードパーティのサポート会社をご利用のお客様

シスコ パートナー、正規販売代理店、サービス プロバイダーなど、サードパーティのサポート会社と以前に契約していたか、または現在契約しており、その会社からシスコ製品の提供または保守を受けているお客様は、該当するサポート会社に連絡し、正しい処置についてのサポートを受けてください。

回避策や修正の効果は、使用している製品、ネットワーク トポロジー、トラフィックの性質や組織の目的などに関するお客様の状況によって異なります。影響を受ける製品やリリースは多種多様であるため、回避策を実施する前に、対象ネットワークで適用する回避策または修正が最適であることを、お客様のサービス プロバイダーやサポート会社にご確認ください。

サービス契約をご利用でないお客様

シスコから製品を直接購入したもののシスコのサービス契約をご利用いただいていない場合、または、サードパーティ ベンダーから購入したものの修正済みソフトウェアを購入先から入手できない場合は、Cisco Technical Assistance Center(TAC)に連絡してアップグレード ソフトウェアを入手してください。
  • +1 800 553 2447(北米からの無料通話)
  • +1 408 526 7209(北米以外からの有料通話)
  • Eメール:tac@cisco.com

無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。サービス契約をご利用でないお客様は TAC に無償アップグレードをリクエストしてください。

さまざまな言語向けの各地の電話番号、説明、電子メール アドレスなどの、この他の TAC の連絡先情報については、シスコ ワールドワイドお問い合わせ先(http://www.cisco.com/en/US/support/tsd_cisco_worldwide_contacts.html)を参照してください。

不正利用事例と公式発表

Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)では、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例とその公表は確認しておりません。

この脆弱性は、お客様の問題の調査中に Cisco TAC によって発見されました。

この通知のステータス:FINAL

本アドバイザリは無保証のものとしてご提供しており、いかなる種類の保証を示唆するものでもありません。本アドバイザリの情報およびリンクの使用に関する責任の一切はそれらの使用者にあるものとします。またシスコはいつでも本ドキュメントの変更や更新を実施する権利を有します。

後述する情報配信の URL を省略し、本アドバイザリの記述内容に関して単独の転載や意訳を実施した場合には、事実誤認ないし重要な情報の欠落を含む統制不可能な情報の伝搬が行われる可能性があります。


情報配信

このアドバイザリは次のリンクにある Cisco Security に掲載されます。
http://www.cisco.com/cisco/web/support/JP/112/1128/1128876_cisco-sa-20150325-wedge-j.html

また、このアドバイザリのテキスト版が Cisco PSIRT PGP キーによるクリア署名つきで次の電子メールで配信されています。
  • cust-security-announce@cisco.com
  • first-bulletins@lists.first.org
  • bugtraq@securityfocus.com
  • vulnwatch@vulnwatch.org
  • cisco@spot.colorado.edu
  • cisco-nsp@puck.nether.net
  • fulldisclosure@seclists.org

本アドバイザリに関する今後の更新は Cisco.com に掲載されますが、メーリング リストで配信されるとは限りません。更新内容については、本アドバイザリの URL でご確認ください。

今後のドキュメントや関連コンテンツの入手手順については、Security Vulnerability Policy ページの Receiving Security Vulnerability Information from Cisco を参照してください。

更新履歴

Revision 1.1 2015-March-26 Minor edit to Vulnerable Product Section to clarify that any interface Virtual or Physical that is assigned to a VRF is affected and not just physical interfaces.
Revision 1.0 2015-March-25 Initial public release.

シスコ セキュリティ手順

シスコ製品におけるセキュリティの脆弱性の報告、セキュリティ事故に関するサポート、およびシスコからセキュリティ情報を入手するための登録方法の詳細については、Cisco.com の http://www.cisco.com/web/about/security/psirt/security_vulnerability_policy.html を参照してください。この Web ページには、Cisco Security Advisory に関してメディアが問い合わせる際の指示が掲載されています。すべての Cisco Security Advisory は、http://www.cisco.com/go/psirt/ で確認することができます。