音声とユニファイド コミュニケーション : Cisco Unified Communications Manager(CallManager)

Cisco CallManager の Quality of Service(QoS)

2012 年 12 月 18 日 - ライター翻訳版
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Cisco CallManager の Quality of Service(QoS)

概要

このドキュメントでは、Cisco CallManager クラスタによって制御されるデバイス間での Quality of Service(QoS)の使用について説明します。これらのデバイスには、IP 電話やゲートウェイのほか、シグナリング パケットと音声パケットの両方がルータなどのレイヤ 3 デバイス経由で通過する場合のその他のデバイスが含まれます。このドキュメントでは、Cisco CallManager およびその他のデバイスで採用されているさまざまなタイプの DiffServ コード ポイント(DSCP)またはタイプ オブ サービス(TOS)パケットについて、プロトコルごと(Skinny、H.323、メディア ゲートウェイ コントロール プロトコル(MGCP)、Real-time Protocol(RTP))に扱います。

このドキュメントでは、IP ヘッダー内の DSCP/ToS を使用した QoS パケット マーキングのみ扱います。

Cisco CallManager が使用するすべての TCP および UDP ポート番号の一覧については、『Cisco CallManager 3.3 が使用する TCP および UDP ポート』を参照してください。

前提条件

要件

このドキュメントに関する固有の要件はありません。

使用するコンポーネント

このドキュメントの情報は、次のソフトウェアのバージョンに基づくものです。

  • Cisco CallManager 3.x および 4.x のすべてのバージョン

このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されたものです。このドキュメントで使用されるデバイスはすべて、初期設定(デフォルト)の状態から作業を開始しています。ネットワークが稼働中の場合は、コマンドが及ぼす潜在的な影響を十分に理解しておく必要があります。

関連製品(Cisco Unity および IPCC)

これらの製品には、その要件を直接扱った QoS に関する具体的なドキュメントがあります。

  • Cisco Unity – 詳細は、『Cisco Unity および QoS』を参照してください。

  • Cisco IP Contact Center(IPCC) – すべての ICM 4.x バージョンでは、コントローラはエージェントへのコールを Cisco CallManager にルーティングする目的で「ラベル」を送信するとき、「ベスト エフォート」または DSCP 値 0 を使用します。

    ICM バージョン 5.x 以降では、Microsoft の Windows 2000 QoS モデルが使用されます。詳細は、『Cisco ICM ソフトウェア インストール前の計画:ネットワークおよびサイト要件』を参照してください。

表記法

ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。

Cisco CallManager QoS

あらゆるタイプの IP テレフォニー製品に関係するパケットまたはトラフィックは、次の 2 つのタイプに区別されます。

  • シグナリング

  • 音声パケット

シグナリングおよびレジストレーション パケットまたはトラフィック

Cisco CallManager は通信相手のデバイスに基づいて、いくつかの種類のシグナリング プロトコルを使用します。

  • Skinny(SCCP) – Cisco CallManager と IP 電話の間(ATA 186 などのデバイスを含みます)。

  • MGCP – Cisco CallManager とゲートウェイとの間。

  • H.323 プロトコル スイート – Cisco CallManager と H.323 デバイス(電話、ゲートウェイ、またはゲートキーパー)の間の H.225 シグナリングを含み、H.245 シグナリングを含むこともあります。

  • クラスタ内通信 – 同じクラスタ内の Cisco CallManager サーバ間のシグナリングの場合。これにはディレクトリ トラフィックおよびデータベース トラフィック以外にクラスタのノード間のリアルタイム シグナリング トラフィックも含まれているため、Cisco CallManager ノードまたはサーバどうしの間にレイヤ 3 デバイスが配置される場合、これを理解しておくことはたいへん重要です。

ここで注意したいのは、MGCP を除いたすべてのシグナリング プロトコルでは、デバイス間で失われたパケットを再送信する復元力を提供する TCP プロトコル スタックが使用されるということです。使用されるプロトコルに関係なく、互換性を持つ古い ToS 値を使用するように Cisco CallManager 自体をクラスタ全体ベースで設定することができます。これは Cisco CallManager サービス パラメータ IpTosCm2Dvce にあります。ただし、この値を変更しないことを強く推奨します。

注:Cisco CallManager 4.0 よりも前では、音声制御トラフィックの DSCP 値はデフォルトで 26 / AF31 に設定されていました。Cisco CallManager 4.0 以降では、これが変更されて、音声制御トラフィックはデフォルトで DSCP 24 /CS3 を使用してマーキングされるようになりました。この変更は、音声制御トラフィックは決してドロップしてはならない反面、DSCP AF31 トラフィックは場合によってドロップされる可能性があるという事実を反映しています。

Skinny(SCCP)プロトコル

Skinny プロトコルは TCP ポート 2000 経由で動作し、この DSCP/ToS 値は、このドキュメントの前半で触れたサービス パラメータ IpTosCm2Dvce 内に配置されている、設定可能な設定値によって決まります。デフォルトの DSCP 値は 26(AF31 または ToS 値 3、「フラッシュ」トラフィックに等しい)です。

MGCP

MGCP アナログおよび T1 個別線信号方式(CAS)デバイスの場合、デバイス登録にのみ TCP を使用し、キープアライブおよびシグナリングには UDP が使用されます。Cisco CallManager 3.1 以降での PRI バックホールの登場により、デジタル PRI バックホール デバイスでは別々のチャネルを使用します。つまり、初期化(再始動の進行中(RSIP)、エンドポイントの監査(AUEP)、接続の監査(AUCX))、メディア制御(接続の作成(CRCX)、接続の変更(MDCX)、および接続の削除(DLCX))、およびインバンド コールの進行(通知要求(RQNT)および通知(NTFY))用の MGCP メッセージには UDP パケットを使用し、実際の Q.931 メッセージは別の TCP チャネル上にバックホールまたはピギーバックされます。エンド デバイスと Cisco CallManager の間のすべての UDP パケットには DSCP 値 26(AF31 または ToS あるいは IP precedence 値 3)でマークされます。すべての TCP バックホール メッセージングについては、ゲートウェイはデフォルトでベスト エフォート(DSCP = 0)を使用しますが、CLI から設定できます。

デフォルトでは、Cisco CallManager はすべてのシグナリング(TCP または UDP)をバックホールするために、DSCP 値 26(AF31)を使用します。この値は、Cisco CallManager Administration Web ページで Cisco CallManager サービスのサービス パラメータに進んで IpTosCm2Dvce を選択することによって変更できます。ただし、この値を変更しないことを強く推奨します。

QoS を設定するとき、Cisco CallManager(MGCP 用語では「コール エージェント」)およびエンド デバイスは、それぞれ UDP ポート 2427 および TCP ポート 2428 を使用することを覚えておいてください。

H.323 シグナリング

H.323 プロトコル スイートは、シグナリングのタイプに基づき、シグナリング用に UDP/IP または TCP/IP プロトコルを使用します。Cisco CallManager 3.2(x) 以降では、FastStart(メディア制御シグナリングを H.225 ストリームにピギーバックでき、H.245 の別のチャネルを開く必要がない)をインバウンド シグナリングに使用することが可能になり、IOS ベースのゲートウェイのデフォルト設定になっています。Cisco CallManager から H.323 デバイスへのすべてのアウトバウンド シグナリングでは、H.225(ゲートキーパー ディスカバリでは UDP ポート 1718、H.323 Registration, Admission and Status(RAS)/ゲートキーパーでは UDP ポート 1719、ピアツーピア コール制御では TCP ポート 1720)および H.245(TCP ポート範囲 11000 〜 65535)が依然として使用されます。

H.323 ゲートウェイの場合、シグナリング用の DSCP(または IP Precedence/ToS)値はポリシーおよびクラス マップ設定(たとえば、低遅延キューイング(LLQ)を使用する場合)のソリューションの使用を通じて設定できます。Cisco テクニカル サポート Web サイトにある『QoS リファレンス ドキュメント』を参照してください。

クラスタ内通信

これは Cisco CallManager ノードまたはサーバの間でのトラフィックで、Cisco CallManager とコンピュータ テレフォニー インテグレーション(CTI)Manager SDL 通信、SQL 複製、サーバ メッセージ ブロック(SMB)通信、CTI/Quick Buffer Encoding(QBE)アクティビティなどが含まれます。レイヤ 3 デバイスが Cisco CallManager ノードを(WAN または LAN によって)隔てている場合、ラウンドトリップ タイム(RTT)を最大 40 ミリ秒にするか、いずれかの方向の遅延を 20 ミリ秒にする必要があります。

  • パブリッシャからサブスクライバへのデータベースの複製では、デフォルトでベスト エフォート(DSCP=0)を使用します。

  • LDAP ディレクトリからのディレクトリ トラフィックでも、ベスト エフォート パケット マーキングを使用します。

  • シグナリングやコール アドミッション制御などを含むクラスタ間通信(ICCS)経由のリアルタイム トラフィックや、CTI Manager リアルタイム トラフィックの場合、DSCP 値 26(AF31 または IP precedence 3)が使用されます。

音声パケットまたは RTP トラフィック

IP/UDP/RTP プロトコル スタックを使用する音声転送パケットがこれに含まれます。すべての UDP パケットは確認応答されません。したがって、このタイプのトラフィックに QoS メカニズムを実装することは、エンドツーエンドでの音声品質を確保するために欠かせません。デフォルトでは、Cisco CallManager は制御対象のエンド デバイス(IP 電話、一部の MGCP ゲートウェイなど)に対して DSCP 値 46(EF または IP precedence 5)を使用するように常に指示しています。IOS ベースのゲートウェイ(MGCP または H.323 をシグナリングに使用)では、これはデフォルト値ですが、CLI で変更できます。Cisco CallManager にもこの値を変更するオプションがあります。ただし、デフォルト サービスを変更しないことを強く推奨します。

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