スイッチ : Cisco BPX/IGX/IPX WAN ソフトウェア

WAN スイッチング ネットワーク同期の基本

2012 年 11 月 28 日 - ライター翻訳版
その他のバージョン: PDFpdf | 機械翻訳版 (2013 年 8 月 21 日) | 英語版 (2009 年 4 月 17 日) | フィードバック

WAN スイッチング ネットワーク同期の基本

概要

Cisco WAN スイッチから構成されるネットワークの同期計画を設計する場合、基本的な設計目標には以下が含まれます。

  1. 最大数のネットワーク要素を最小数の独立したクロック ソースに同期します。理想的には、すべてのネットワーク要素を単一のクロック ソースに同期させます。

  2. 最高品質のクロック ソースを使用します(安定性と長期間の精度に関して)。つまり、使用可能なクロック ソースは次のプライオリティで使用されます。

    • 国内または国際キャリアによって提供されているクロック ソース(通常はストラタム 2)。

    • BPX ノードによって提供されている内部(ストラタム 3)クロック ソース。

    • IGX ノード、PBX、またはその他の顧客宅内機器(CPE)によって提供されている内部(ストラタム 4)クロック ソース。

  3. 同期の復元力を保証するために、クロック ソース、ネットワーク要素、またはネットワーク トランクの考えられる障害に直面した場合の計画を立案します。

前提条件

要件

このドキュメントに関する固有の要件はありません。

使用するコンポーネント

このドキュメントは、ソフトウェアやハードウェアの特定のバージョンに限定されるものではありません。

表記法

ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。

Cisco WAN 同期方法論、ガイドライン、および定義

ネットワーク同期アーキテクチャの作成時に、使用可能なネットワーク クロック ソースを特定し定義することは、ネットワーク管理者の責任です。

  1. ネットワークとノード クロック ソース

    ネットワーク管理者が IGX または BPX ネットワーク内の各ノードによって使用されるクロック ソースを明示的に特定しないように注意することが非常に重要です。代わりに、ネットワークは、スイッチ ソフトウェアの一部として、使用可能なものの中から各ノードに最適なクロック ソースとパスを自動的に選択します。

    MGX ノードの場合、ネットワーク クロック分散プロトコル(NCDP)が有効であれば、ネットワークはこれを実行できます。NCDP が無効の場合が、管理者がノードごとに手動でクロック ソースを選択する必要があります。

    クロック ソースとして次の項目を任意の数だけ使用できます。

    • 明示的にクロックが供給されたノード間のトランク(通常、ファシリティを提供するキャリアによってクロックも提供される)。ネットワークがキャリアの提供する高品質クロックと同期できるクロック ソースなどの「クロックが供給された」トランクの一方または両方のエンドポイントの定義。

      注:これには、IGX ノード内の NTM カード上の X.21、V.35、または RS-449 インターフェイスを備えたサブレート トランクが含まれます。

    • 顧客宅内装置の一部をネットワークに接続する回線。これには、T1、E1、T3、E3、OC3、および OC12 回線が含まれます(回線はクロックを供給することを前提としていますが、すべてのネットワークに当てはまるわけではありません)。これには、T1 または E1 フレーム リレー ポート、または RS232、V.35、X.21、RS449 のデータ、もしくはネットワーク内のフレーム リレー ポートは含まれない点に注意してください。

    • 外部クロック入力ポートに接続された外部クロック ソース。

    次の表に必要な信号形式の詳細を示します。

    スイッチ タイプ 許容されるクロック信号
    IGX 1.544 MHz または 2.048 MHz での RS-422A 方形波。
    BPX T1 または E1 バイポーラ AMI パルス ストリーム。たとえば、ITU 仕様 G.703 leavingcisco.com の E1 IAW 表 6。

    注:ITU 仕様 G.703 の表 10 leavingcisco.com は許容されません。

    PXM-UI を使用した MGX T1 バイポーラ AMI ストリームまたは E1 IAW G.703、ITU 仕様 G.703 の表 6 および 10leavingcisco.com
    PXM-UI-S3 を使用した MGX T1 バイポーラ AMI ストリームまたは E1 IAW G.703、ITU 仕様 G.703 の表 6 leavingcisco.comのみ—正方波信号(表 10)なし。

    BPX/IGX ネットワークでは、各クロック ソースは、プライマリ、セカンダリ、またはターシャリのクロック ソースとして定義されます。クロック ソースのプライマリ、セカンダリ、またはターシャリとしての指定は、すべてネットワーク管理者の裁量によって決まります。通常、使用可能なものの中で最適なクロック ソースがプライマリとして定義され、その他のクロック ソースはセカンダリまたはターシャリとして定義されます。MGX ノードでは、選択肢はプライマリまたはセカンダリとなります。NCDP では、クロックのストラタム レベルを指定でき、プロトコルはストラタム レベルを考慮したうえで使用可能なクロック ソースから選択されます。

  2. 自動ノード クロック選択アルゴリズム – BPX/IGX ネットワーク

    使用可能なクロック ソースがネットワークに定義されると、ネットワークのシステム ソフトウェアは、ネットワーク内の各ノードが使用する特定のクロック ソースを自動的に決定します。

    復元力を保証するため、ノード クロック ソース選択アルゴリズムは、次の項目の結果として再実行されます。

    • ネットワーク管理者によるネットワーク クロック ソースの追加または削除。

    • 定義されたネットワーク クロック ソースの障害。

    • ネットワーク内のノードの障害または修復。

    • ネットワーク内のトランクの障害、修復、またはクロックの設定。

    ノード クロック選択に使用されるアルゴリズムは非常に単純です。各ノードは、使用可能なものの中で最も近く最もプライオリティの高い(プライマリ、セカンダリ、ターシャリ、または内部)クロック ソースを使用します。

    そのため、ネットワーク内にプライマリ クロック ソースのみが定義されており、可能な場合は、すべてのノードがそれに同期します。ネットワーク内に定義されたプライマリ クロック ソースが 2 つ以上ある場合、各ノードは最も近い(ホップ カウントによって測定)プライマリ ソースに同期します(ノードを複数のクロック ソースに同期させた場合の影響の説明については項目 6 を参照してください)。

    定義されたプライマリ クロック ソースがない(または、すべてが失敗した)場合、各ノードは最も近いセカンダリ クロック ソースに同期します。

    定義されたプライマリまたはセカンダリ クロック ソースがない(または、すべてが失敗した)場合、各ノードは最も近いターシャリ クロック ソースに同期します。

    定義されたプライマリ、セカンダリ、またはターシャリ クロック ソースがない(または、すべてが失敗した)場合、各ノードは最大の内部ノード番号の BPX ノードの内部(ストラタム 3)クロック ソースに同期します。

    定義されたプライマリ、セカンダリ、またはターシャリ クロック ソースがなく(または、すべてが失敗)、BPX ノードが使用可能でない場合、各ノードは最大の内部ノード番号の IGX ノードの内部(ストラタム 4)クロック ソースに同期します。

  3. トランク上での同期の確立:Yes または No。何を意味するのか。

    項目 2 のアルゴリズムでは、NCDP の場合、ノードは間接的にリモート クロック ソースと同期できなければなりません。これは、リモート クロック ソースとノード間のクロック パスの識別によって遂行されます。パス内の各要素(ノードまたはトラック)は、パス内の直前の要素「アップストリーム」に同期されます。そのため、ノードはアップストリーム トランクに周波数がロックされ、アップストリーム トランクはアップストリーム ノードに周波数がロックされ、アップストリーム ノードは次のアップストリーム トランクに周波数がロックされるといった具合になります。これは、定義されたクロック ソースに達するまで続きます。

    このような方式が成功するかどうかは、ノードを結合するトランクを介してネイバーにノードの周波数をロックする機能によって決まります。これを実現するには、ノード間のトランクに「クロックが供給されていない」かまたは、ノード間で同期を確立できる必要があります。

    トランクには、「Pass Sync:Yes」または「Pass Sync:No」のいずれかを設定できます。cnftrk コマンドを使用すると、パラメータを変更できます。同期を確立しないようにトランクを設定できます。

    • トランクがキャリアによってクロック供給されている場合。

      残念ながら、特定のトランクにクロックが供給されているかどうかを、ノードが自動的に判断する方法はありません。同様に、トランクにクロックが供給されているかどうか判断するためにネットワーク管理者が実行できるテスト手順もありません。この情報は、サービス プロバイダーが提供する必要があります。

    • 何らかの理由で、ネットワーク管理者がトランクをネットワーク内のノード間のクロック パスに含めたくない場合。

      これは、頻繁に停止する傾向のあるトランクの場合に生じることがあります。

      注:定義によりサブレート トランクはクロックを渡すことができず、Pass Sync としての設定は阻止されます。仮想トランクは物理的にクロッキング情報を渡すことはできないが、「Pass Sync: Yes」としての設定は制限されていません。クロッキング情報を仮想トランク経由で渡すようにネットワークを設定していないことを確認してください。

    トランクの設定が「Pass Sync: Yes」の場合、そのトランクはネットワーク クロック ソースとして設定できません。

    トランクの設定が「Pass Sync:No」の場合、そのトランクはどのノードのクロック パスでも使用されません。

    注:IGX ノードは PBX ノードのクロック パスに含めることはできません。この理由は、IGX のクロック リカバリ回路と内部発振器がストラタム 4 である一方、BPX の内部発振器がストラタム 3 であるためです。

  4. トランクがクロック供給されているかどうかをどのように判断できるか。

    単純な回答として、トランクを提供しているサービス プロバイダーだけがこれを判断できます。その理由は、サービス プロバイダーのインフラストラクチャ内でトランクがどの機器を経由するかに基づいて特定のトランクにクロックを供給するかしないかを決めることができるためです。

    いくつかの理にかなった経験則があります。

    1. ケーブルはクロック供給されません。

    2. フラクショナル T1 トランクは、通常、キャリアのデジタル アクセスおよびクロスコネクト システム(DACS)を経由するためクロックが供給されます。

    3. フル T1 は、Sprint によって供給される場合を除き、通常はクロック供給されません。ただし、他のキャリアによって提供されている一部の短距離トランクはクロックが供給されている場合があります。

    4. T3 トランクは、ブロードバンド フレーミング構造が特に多数の DS3 データ ストリームをサポートするように設計されているため、まれにしかクロックは供給されません。それぞれ、ダイナミック ビット スタッフィングのパフォーマンスで独立してクロックが供給されます。

  5. トランクまたは回線でのループ クロック:Yes または No。何を意味するのか。

    各トランクと各回線のコンフィギュレーション コマンドには(それぞれ、cnftrk コマンドと cnfln コマンド)、ネットワーク管理者が「Loop Clock:Yes」または「Loop Clock:No」を指定できるパラメータがあります。このパラメータは、送信クロック(ノードからトランクまたは回線にビットを送信するために使用される)のソースを指定します。

    「Loop Clock:No」(デフォルト)が選択されている場合、トランクまたは回線の送信クロックはノードのマスター クロックから派生します。(これは、必ずしもノードの内部発振器であるとは限りません。リモート クロック ソースまたはリモート ノードの内部発振器にノードの周波数がロックされている場合は、ノードのマスター クロックは内部発振器ではありません)。

    「Loop Clock:Yes」が選択されている場合、トランクまたは回線の送信クロックの周波数はトランクまたは回線の受信クロック(着信ビット ストリームから派生)にロックされます。これは、一般に以下で生じます。

    • 回線の他端にあるデバイスをノードと同期できない場合の時分割多重化(TDM)ベースの回線(PBX に接続する回線など)。これにより、デバイスはそれぞれの周波数(ノードの周波数とは異なる場合がある)でビットを送受信できます。これは制御されないフレーム スリップに関連するデータ損失を防ぎます。このような場合、回線と接続された CPE はノードのマスター クロックとは無関係な周波数を問題なく使用できます。

    • キャリアによってクロック供給されているトランクとキャリアのクロックは、ノードのクロック ソースとしては使用されません。この構成は、キャリアのファシリティ内の制御されないフレーム スリップ(および、該当するデータ損失)を防ぎます。

  6. ネットワーク内で複数のクロック ソースを使用しても問題ないか。

    場合によっては、ネットワーク内の一部のノードとトランクを 1 つのクロック ソースに同期し、ネットワーク内の他のノードとトランクを別のクロック ソースに同期せざるを得ないことがあります。これは特に、国際ネットワークやトランクをさまざまなサービス プロバイダーから取得しているネットワークでよく見られます。このようなネットワークは、プレシオクロナス形式で同期すると言われます。

    異なるクロック ソースに同期された 2 つの装置がクロック供給されていないトランクによって結合されている場合、各ノードのインターフェイス上の入力バッファは定期的にオーバーフロー(一端)またはアンダーフロー(他端)します。このオーバーフローまたはアンダーフローの状態は、通常、オーバーフロー状態が 1 つ(または 1 つ以上)のデータ フレームの廃棄を引き起こすため、フレーム スリップとして知られています。

    TDM ベースのネットワークでは、各フレームの少なくとも 1 つのタイムスロットにデータが含まれている可能性が高いため、ほとんどすべてのフレーム スリップがデータの損失を招きます。

    FastPacket または ATM ネットワークのトランクでは、毎秒多数のアイドル パケットまたはセルが送信されます。すべての IGX および BPX トランク カードは、ネットワークからのアイドル セルを廃棄してから、セルをバッファして処理します。これは、入力バッファのオーバーフローにつながるエラー状態の発生を防ぎます。

    セルベースのネットワークの基本特性のため、プレシオクロナス同期計画を持つネットワークは通常エラーなく動作できます。

  7. どのようなエラーがクロック問題を引き起こすのか。

    クロッキング問題は、サーキット回線のインターフェイス、特に、PBX などの TDX デバイスに接続されたサーキット回線のインターフェイスでフレーム スリップを引き起こします。フレーム スリップは、回線の一端または両端で起こることがあります。PBX とスイッチはどちらもフレーム スリップを記録できます。フレーム スリップの解決を助長するため、外部装置がネットワークからのクロックを受信するように設定します。外部装置がネットワーク クロックを受け取れない場合は、サーキット回線のインターフェイスをループ クロック用に設定します。サーキット回線の一端をループ クロック用に構成したことでフレーム スリップがなくならない場合は、ネットワークのクロッキング アーキテクチャと外部装置を評価します。

    クロッキング問題は、通常、パケット エラー、HEC エラー、PLCP エラー、またはフレーム同期エラーを引き起こします。エラーは使用されるトランク インターフェイスのタイプによって異なります。エラーは、隣接ノードまたはトランクの Telco クロッキングとの周波数の相違に起因します。トランクのクロック エラーは通常、一方の端で発生します。これは、BPX または IGX トランクカードが、アイドル セルを削除することで入力バッファのオーバーフローを抑制しているためです。エラーはアンダーフロー スリップを示しています。エラーが発生していないトランクの端をループ クロック用に設定するとエラーを最小限に抑えることができます。

    キャリアによってクロック供給されているトランクは、両端でエラーが発生することがあります。トランクの一端または両端をループ クロック用に設定すると、エラー状態を最小限に抑えることができます。

関連するシスコ サポート コミュニティ ディスカッション

シスコ サポート コミュニティは、どなたでも投稿や回答ができる情報交換スペースです。


関連情報


Document ID: 10755