Cisco Security Advisory: Multiple Vulnerabilities in Cisco ASA 5500 Series Adaptive Security Appliances and Cisco Catalyst 6500 Series ASA Services Module

2012 年 3 月 15 日 - ライター翻訳版
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Advisory ID: cisco-sa-20120314-asa

http://www.cisco.com/cisco/web/support/JP/111/1110/1110665_cisco-sa-20120314-asa-j.html

日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。

Revision 1.0

For Public Release 2012 March 14 16:00  UTC (GMT)


要約

Cisco ASA 5500 シリーズ適応型セキュリティ アプライアンス(ASA)と Cisco Catalyst 6500 シリーズ ASA サービス モジュール(ASASM)には次に示す脆弱性があります。

  • Cisco ASA UDP インスペクション エンジンの DoS 脆弱性
  • Cisco ASA 脅威検出機能の DoS 脆弱性
  • Cisco ASA syslog メッセージ 305006 の DoS 脆弱性
  • Protocol Independent Multicast(PIM)の DoS 脆弱性

これらの脆弱性は相互に独立したものです。1 つの脆弱性に該当するリリースがその他の脆弱性に該当するとは限りません。

シスコはこれらの脆弱性に対応するための無償ソフトウェア アップデートを提供しています。一部の脆弱性に対しては、回避策があります。このアドバイザリは、次のリンク先で確認できます。

http://www.cisco.com/cisco/web/support/JP/111/1110/1110665_cisco-sa-20120314-asa-j.html

注: Cisco Catalyst 6500 シリーズ Firewall Services Module(FWSM)は上記脆弱性の一部に該当する場合があります。
Cisco FWSM に該当する脆弱性に関しては別途 Cisco Security Advisory が公開されています。このアドバイザリは次のリンクに掲載されます。http://www.cisco.com/cisco/web/support/JP/111/1110/1110666_cisco-sa-20120314-fwsm-j.html

該当製品

Cisco ASA 5500 シリーズ適応型セキュリティ アプライアンスと Cisco Catalyst 6500 シリーズ ASA サービス モジュールには複数の脆弱性があります。影響を受ける Cisco ASA ソフトウェアのバージョンは、脆弱性によって異なります。影響を受けるリリースの詳細については、このアドバイザリの「ソフトウェア バージョンおよび修正」セクションを参照してください。

Cisco PIX セキュリティ アプライアンスは、このセキュリティ アドバイザリで説明されている脆弱性の一部に該当する場合があります。Cisco PIX セキュリティ アプライアンスはメンテナンス終了となっています。Cisco PIX セキュリティ アプライアンスをご利用のお客様は、Cisco ASA 5500 シリーズ適応型セキュリティ アプライアンスに移行することを推奨します。該当するバージョンの詳細については、このセキュリティ アドバイザリの「脆弱性が存在する製品」セクションの Cisco PIX セキュリティ アプライアンスに関する箇所を参照してください。

脆弱性が存在する製品

該当する具体的なバージョンについては、このアドバイザリの「ソフトウェア バージョンおよび修正」セクションを参照してください。

Cisco ASA UDP インスペクション エンジンの DoS 脆弱性

UDP ベースのプロトコルの検査に使用される Cisco ASA UDP インスペクション エンジンには、認証されていないリモートの攻撃者によって Cisco ASA の再起動が引き起こされる可能性のある脆弱性が含まれています。

Cisco ASA UDP インスペクション エンジンによって検査が実行される UDP プロトコルはすべて影響を受ける可能性があります。次のプロトコルは Cisco ASA UDP インスペクション エンジンを使用することが確認されています。

  • ドメイン ネーム システム(DNS)
  • セッション開始プロトコル(SIP)
  • 簡易ネットワーク管理プロトコル(SNMP)
  • GPRS トンネリング プロトコル(GTP)
  • H.323、H.225 RAS
  • メディア ゲートウェイ コントロール プロトコル(MGCP)
  • SunRPC
  • トリビアル ファイル転送プロトコル(TFTP)
  • X ディスプレイ メディア コントロール プロトコル(XDMCP)
  • IBM NetBIOS
  • インスタント メッセージング(使用される特定の IM クライアント/ソリューションによる)

注:UDP インスペクション エンジンは Cisco ASA ソフトウェアにおいてデフォルトで有効になっている場合があります。詳細については、ユーザ ガイドを参照してください。

デフォルトの検査対象ポートは次のリンクに記載されています。http://www.cisco.com/en/US/docs/security/asa/asa84/configuration/guide/inspect_overview.html#wp1536127

注:Cisco ASA UDP インスペクションは class-map および policy-map コマンドによって、デフォルト以外の UDP ポートに適用することが可能です。Cisco ASA UDP インスペクション エンジンを使用するあらゆるインスタンスがこの脆弱性の影響を受ける可能性があるため、Cisco ASA UDP インスペクション エンジンを使用するデフォルト以外の UDP ポートを含む構成は、脆弱性に該当するものと見なされます。

上述のインスペクションのいずれかが有効にされていないか確認するには、show service-policy | include <inspection engine name> コマンドを使用して、その結果で確認します。次の例は、IBM NetBIOS のトラフィックを検査するように設定された Cisco ASA を示しています。
ciscoasa# show service-policy | include netbios
  Inspect: netbios, packet 0, drop 0, reset-drop 0

Cisco ASA 脅威検出機能の DoS 脆弱性

Cisco ASA 脅威検出機能は、Scanning Threat Mode 機能が設定され、かつ shun オプションが有効にされている場合に、認証されていないリモートの攻撃者によって Cisco ASA の再起動が引き起こされる可能性のある脆弱性が存在します。この機能はデフォルトでは有効になっていません。

Cisco ASA 脅威検出機能について、Scanning Threat Mode 機能が設定され、かつ shun オプションが有効にされているかどうかを確認するには、show running-config threat-detection scanning-threat コマンドを使用して、返された結果に shun オプションが含まれているかどうかを確認してください。次の例は、脆弱性のある設定を示しています。
ciscoasa# show running-config threat-detection scanning-threat
threat-detection scanning-threat shun
注: この機能は Cisco ASA ソフトウェア バージョン 8.0(2) で初めて導入されました。それより前の Cisco ASA のバージョンは影響を受けません。



Cisco ASA syslog メッセージ 305006 の DoS 脆弱性

DoS 脆弱性は特定の syslog メッセージ(メッセージ ID 305006)に存在しており、この syslog メッセージの生成が必要になった場合に Cisco ASA の再起動が引き起こされることがあります。

syslog メッセージ ID 305006 は、Cisco ASA が新しい接続に対してネットワーク アドレス変換ができないときに生成されます。この syslog メッセージの詳細については、『Cisco ASA システム ログ メッセージ』ガイドを参照してください。http://www.cisco.com/en/US/products/ps6120/products_system_message_guides_list.html Cisco ASA では、ロギングはデフォルトで有効になっていません。ただし、ロギングが有効にされると、Cisco ASA は自動的に syslog メッセージ 305006 を有効にします。

Cisco ASA ソフトウェアは、次の条件が満たされると、この脆弱性の影響を受ける可能性があります。

  • システム ロギングが有効になっており、かつ syslog がいずれかの syslog の宛先(Buffer または ASDM などを含む)に送信されるように構成されている
  • Cisco ASA ソフトウェアが任意の方法で syslog メッセージ 305006 を生成するように設定されている
syslog メッセージ 305006 のデフォルトの重大度レベルは 3(エラー)です。レベル 3 以上(レベル 3 〜 7)でロギングが設定されている Cisco ASA ソフトウェアは脆弱性が存在する可能性があります。ロギングが有効にされているか確認するには、show logging コマンドを使用します。次の例は、ロギングが有効であり、バッファ ロギングがレベル 6(情報)で有効にされている Cisco ASA を示しています。
ciscoasa# show logging
Syslog logging: enabled
Facility: 20
Timestamp logging: disabled
Standby logging: disabled
Debug-trace logging: disabled
Console logging: disabled
Monitor logging: disabled
Buffer logging: level informational, 2 messages logged
Trap logging: disabled
Permit-hostdown logging: disabled
History logging: disabled
Device ID: disabled
Mail logging: disabled
ASDM logging: disabled

重大度またはメッセージ ID を明示的に含めることによって、syslog メッセージ 305006 を含んでいるカスタム メッセージ リスト(logging list コマンド経由で作成)の使用も脆弱な構成です。

syslog メッセージのデフォルトの重大度レベルは変更可能です。syslog メッセージ 305006 のデフォルトの重大度レベルが変更され、この変更後の重大度レベルで任意の宛先にログを行うようにデバイスが構成されている場合も、デバイスには脆弱性が存在します。

注: この脆弱性は、新しい Cisco ASA Identity Firewall(IDFW)機能の実装後に発生しました。Cisco ASA IDFW 機能は Cisco ASA ソフトウェア バージョン 8.4(2) で導入されたため、それより前のバージョンの Cisco ASA ソフトウェアは影響を受けません。

PIM の DoS 脆弱性

Cisco ASA ソフトウェアは、マルチキャスト ルーティングが有効化されている場合、PIM メッセージの処理中に該当するデバイスの再起動が引き起こされる可能性のある脆弱性があります。この機能はデフォルトでは有効になっていません。

インターフェイスで PIM が有効にされているかを確認するには、show pim interface コマンドを使用して、PIM 列の下に on として状態が表示されるかどうかを確認します。次の例は PIM が外部(outside) のインターフェイスでは有効にされていますが、内部(inside)のインターフェイスでは無効にされている状態を示しています。

ciscoasa# show pim interface

Address Interface PIM Nbr Hello DR DR
Count Intvl Prior

192.168.1.1 outside on 0 30 1 this system
192.168.2.1      inside             off  0     30     1          this system

注:Cisco ASA は、show pim interface コマンド出力結果の PIM 列において、少なくとも 1 つのインターフェイス状態が on になっている場合に脆弱性が存在します。


実行中のソフトウェア バージョンの確認

脆弱性のあるバージョンの Cisco ASA ソフトウェアがアプライアンスで実行されているかどうかを知るには、show version コマンドを発行します。次の例は、ソフトウェア バージョン 8.4(1) を実行している Cisco ASA 5500 シリーズ適応型セキュリティ アプライアンスを示しています。
ciscoasa#show version | include Version
Cisco Adaptive Security Appliance Software Version 8.4(1)
Device Manager Version 6.4(1)
Cisco Adaptive Security Device Manager(ASDM)を使用してデバイスを管理している場合は、ログイン ウィンドウの表内、または Cisco ASDM ウィンドウの左上にソフトウェアのバージョンが表示されます。

Cisco PIX セキュリティ アプライアンスに関する情報

Cisco PIX はこのセキュリティ アドバイザリで説明されている脆弱性の一部に該当する場合があります。Cisco PIX セキュリティ アプライアンスはメンテナンス終了となっています。Cisco PIX をご利用のお客様は、Cisco ASA に移行することを推奨します。

Cisco PIX セキュリティ アプライアンス ソフトウェアの全バージョンが PIM のDoS 脆弱性に該当します。

Cisco PIX セキュリティ アプライアンス ソフトウェア バージョン 8.0 は、Cisco ASA UDP インスペクション エンジンの DoS 脆弱性 および Cisco ASA 脅威検出機能の DoS 脆弱性に該当します。

Cisco PIX セキュリティ アプライアンスには Cisco ASA syslog メッセージ 305006 の DoS 脆弱性はありません。

脆弱性が存在しない製品

Cisco FWSM を除いて、これらの脆弱性の影響を受けるシスコ製品は現在確認されていません。

詳細

このセクションでは各脆弱性について詳細に説明します。

Cisco ASA UDP インスペクション エンジンの DoS 脆弱性

インスペクション エンジンは、IP アドレス情報をユーザ データ パケットに埋め込むサービス、または動的に割り当てられたポートでセカンダリ チャネルをオープンにするサービスに必要とされています。Cisco ASA ソフトウェアは UDP および TCP ベースのプロトコルに対する多くのインスペクション エンジンをサポートしています。

UDP ベースのプロトコルの検査に使用される Cisco ASA UDP インスペクション エンジンには、認証されていないリモートの攻撃者によって Cisco ASA の再起動が引き起こされる可能性のある脆弱性が含まれています。この脆弱性はインスペクション エンジンによる不適切なフロー処理によるものです。攻撃者が該当システムを通して巧妙に細工されたシーケンスを送信することで、この脆弱性を不正利用できる可能性があります。

インスペクション エンジンによって検査が実行される UDP プロトコルはすべてこの脆弱性の影響を受ける可能性があります。次のプロトコルは UDP インスペクション エンジンを使用することが確認されています。

  • ドメイン ネーム システム(DNS)
  • セッション開始プロトコル(SIP)
  • 簡易ネットワーク管理プロトコル(SNMP)
  • GPRS トンネリング プロトコル(GTP)
  • H.323、H.225 RAS
  • メディア ゲートウェイ コントロール プロトコル(MGCP)
  • SunRPC
  • トリビアル ファイル転送プロトコル(TFTP)
  • X ディスプレイ メディア コントロール プロトコル(XDMCP)
  • IBM NetBIOS
  • インスタント メッセージング(使用される特定の IM クライアント/ソリューションによる)

インスペクション エンジンは Cisco ASA ソフトウェアにおいてデフォルトで有効になっている場合があります。詳細については、ユーザ ガイドを参照してください。デフォルトの検査対象ポートは次のリンクに記載されています。http://www.cisco.com/en/US/docs/security/asa/asa84/configuration/guide/inspect_overview.html#wp1536127

注: この脆弱性は、通過トラフィックによってのみ不正利用が可能で、シングルおよびマルチコンテクスト モードの両方における、ルーテッドおよび透過的ファイアウォール モードの両方に影響します。また、IPv4 および IPv6 トラフィックによって引き起こされる可能性があり、UDP トラフィックによってのみ引き起こされます。

この脆弱性は、Cisco Bug ID CSCtq10441登録ユーザのみ)として文書化され、Common Vulnerabilities and Exposures(CVE ID として CVE-2012-0353 が割り当てられています。

Cisco ASA 脅威検出機能の DoS 脆弱性

Cisco ASA 脅威検出機能は、さまざまな脅威に関して収集された異なるレベルの統計、および、いつホストがスキャンを実行するかを決定するスキャン脅威検出機能で構成されています。オプションとして、スキャン脅威と判定された任意のホストを shun(回避)することができます。

Cisco ASA 脅威検出機能は、Cisco ASA Scanning Threat Mode 機能が設定され、かつ shun オプションが有効にされている場合に、認証されていないリモートの攻撃者によって Cisco ASA の再起動が引き起こされる可能性のある脆弱性が存在します。この脆弱性は、shun イベントによって引き起こされる内部フローの不適切な処理に起因します。該当するシステムを通して IP パケットを送信し、脅威検出スキャン機能の shun オプションをトリガすることによって、攻撃者はこの脆弱性を悪用できる可能性があります。

注: この脆弱性は、通過トラフィックによってのみ不正利用が可能で、シングル コンテクスト モードにおいてのみルーテッドおよび透過的ファイアウォール モードの両方に影響します。また、IPv4 および IPv6 トラフィックによって引き起こされる可能性があります。

この脆弱性は、Cisco Bug ID CSCtw35765登録ユーザのみ)として文書化され、CVE ID として CVE-2012-0354 が割り当てられています。

Cisco ASA syslog メッセージ 305006 の DoS 脆弱性

Cisco ASA ソフトウェアは、通常運用のモニタリングおよびネットワークまたはデバイスの問題のトラブルシューティングに関する情報を提供する、システム ログ(syslog)機能を備えています。syslog メッセージには異なる重大度(デバッグ、情報、エラー、重大などを含む)が割り当てられており、異なるロギング宛先に送信することができます。

DoS 脆弱性は特定の syslog メッセージ(メッセージ ID 305006)に存在しており、この syslog メッセージの生成が必要になった場合に Cisco ASA の再起動が引き起こされることがあります。攻撃者は syslog メッセージの生成をトリガする可能性のある一連のパケットを送信することで、この脆弱性を不正利用できる可能性があります。

syslog メッセージ ID 305006 は、Cisco ASA が新しい接続に対してネットワーク アドレス変換ができないときに生成されます。この syslog メッセージの詳細については、『Cisco ASA システム ログ メッセージ』ガイドを参照してください。http://www.cisco.com/en/US/products/ps6120/products_system_message_guides_list.html

注:この脆弱性は、通過トラフィックによってのみ不正利用が可能で、 シングルおよびマルチコンテクスト モードの両方における、ルーテッドおよび透過的ファイアウォール モードの両方に影響します。また、IPv4 および IPv6 トラフィックによって引き起こされる可能性があります。


この脆弱性は、Cisco Bug ID CSCts39634登録ユーザのみ)として文書化され、CVE ID として CVE-2012-0355 が割り当てられています。

PIM の DoS 脆弱性

マルチキャスト ルーティングは、単一の情報ストリームを同時に複数の受信者に送信することでトラフィックを減少させる帯域幅節約技術です。

PIM は、どの IP ルーティング プロトコルからも独立した、マルチキャスト ルーティング プロトコルです。PIM はユニキャスト ルーティング テーブルを作成するために、Exterior Gateway Routing Protocol(EIGRP)、Open Shortest Path First(OSPF)、Border Gateway Protocol(BGP)、または静的なルートなど、どのユニキャスト ルーティング プロトコルを使用することもできます。PIM はこのユニキャスト ルーティング情報を使用してマルチキャスト転送機能を実行し、IP プロトコルには依存しません。PIM はマルチキャスト ルーティング プロトコルと呼ばれますが、実際は完全な非依存型のマルチキャスト ルーティング テーブルを構築するのではなく、ユニキャスト ルーティング テーブルを使用してリバース パス フォワーディング(RPF)チェック機能を実行します。他のルーティング プロトコルではルータ間のマルチキャスト ルーティング更新の送受信を行いますが、PIM では行いません。

脆弱性は PIM が実行される方法に存在し、マルチキャスト ルーティングが有効にされている場合、PIM メッセージの処理中において該当するデバイスが再起動する可能性があります。この脆弱性は、PIM メッセージの不適切な処理に起因します。攻撃者は巧妙に細工された PIM メッセージを該当システムに送信することで、この脆弱性を不正利用できる可能性があります。


注: この脆弱性は、ルーテッド ファイアウォール モードで構成され、かつシングル コンテキスト モードの Cisco ASA のみに影響します。 PIM over IPv6 は現在サポートされていないため、この脆弱性は IPv4 メッセージによってのみ引き起こされます。

この脆弱性は、Cisco Bug ID CSCtr47517登録ユーザのみ)として文書化され、CVE ID として CVE-2012-0356 が割り当てられています。

脆弱性スコア詳細

シスコはこのアドバイザリでの脆弱性に対して Common Vulnerability Scoring System(CVSS)に基づいたスコアを提供しています。このセキュリティ アドバイザリでの CVSS スコアは CVSS バージョン 2.0 に基づいています。

CVSS は、脆弱性の重要度を示唆するもので、緊急性および対応の優先度を決定する組織の手助けとなる標準ベースの評価法です。

シスコは基本評価スコア(Base Score)および現状評価スコア(Temporal Score)を提供しています。お客様はこれらを用いて環境評価スコア(Environmental Score)を算出し、自身のネットワークにおける脆弱性の影響度を導き出すことができます。

シスコは次のリンクで CVSS に関する追加情報を提供しています。

http://www.cisco.com/web/about/security/intelligence/cvss-qandas.html

また、シスコは個々のネットワークにおける環境影響度を算出する CVSS 計算ツールを次のリンクで提供しています。

http://tools.cisco.com/security/center/cvssCalculator.x



CSCtq10441- UDP inspection engines denial of service vulnerability

Calculate the environmental score of CSCtq10441

CVSS Base Score - 7.1

Access Vector

Access Complexity

Authentication

Confidentiality Impact

Integrity Impact

Availability Impact

Network

Medium

None

None

None

Complete

CVSS Temporal Score - 5.9

Exploitability

Remediation Level

Report Confidence

Functional

Official-Fix

Confirmed



CSCtw35765- Threat Detection Denial Of Service Vulnerability

Calculate the environmental score of CSCtw35765

CVSS Base Score - 7.1

Access Vector

Access Complexity

Authentication

Confidentiality Impact

Integrity Impact

Availability Impact

Network

Medium

None

None

None

Complete

CVSS Temporal Score - 5.9

Exploitability

Remediation Level

Report Confidence

Functional

Official-Fix

Confirmed



CSCts39634 - Syslog Message 305006 Denial of Service Vulnerability

Calculate the environmental score of CSCts39634

CVSS Base Score - 7.8

Access Vector

Access Complexity

Authentication

Confidentiality Impact

Integrity Impact

Availability Impact

Network

Low

None

None

None

Complete

CVSS Temporal Score - 6.4

Exploitability

Remediation Level

Report Confidence

Functional

Official-Fix

Confirmed



CSCtr47517 - Protocol-Independent Multicast Denial of Service Vulnerability

Calculate the environmental score of CSCtr47517

CVSS Base Score - 7.8

Access Vector

Access Complexity

Authentication

Confidentiality Impact

Integrity Impact

Availability Impact

Network

Low

None

None

None

Complete

CVSS Temporal Score - 6.4

Exploitability

Remediation Level

Report Confidence

Functional

Official-Fix

Confirmed

影響

このセキュリティ アドバイザリに記載されたいずれかの脆弱性について不正利用に成功した場合、認証されていないリモートの攻撃者によって該当するデバイスの再起動が引き起こされる場合があります。

ソフトウェア バージョンおよび修正

ソフトウェアのアップグレードを検討する場合は、http://www.cisco.com/go/psirt/ の Cisco Security Advisories and Responses アーカイブと、後続のアドバイザリを参照して、起こりうる障害と完全なアップグレード ソリューションを判断してください。

いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新しいリリースで引き続き適切にサポートされていることの確認を十分に行ってください。情報が不明確な場合は、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンス プロバイダーにお問い合わせください。

Cisco ASA UDP インスペクション エンジンの DoS 脆弱性

Vulnerability Major Release
First Fixed Release
Cisco ASA UDP Inspection Engine Denial of Service Vulnerability - CSCtq10441
7.0 Not Affected
7.1 Not Affected
7.2 Not Affected
8.0 8.0(5.25)
8.1 8.1(2.50)
8.2 8.2(5.5)
8.3 8.3(2.22)
8.4 8.4(2.1)
8.5 8.5(1.2)
8.6 Not Affected

Cisco ASA 脅威検出機能の DoS 脆弱性

Vulnerability Major Release
First Fixed Release
Cisco ASA Threat Detection Denial of Service Vulnerability - CSCtw35765
7.0 Not Affected
7.1 Not Affected
7.2 Not Affected
8.0 Migrate to 8.2(5.20)
8.1 Migrate to 8.2(5.20)
8.2 8.2(5.20)
8.3 8.3(2.29)
8.4 8.4(3)
8.5 8.5(1.6)
8.6 8.6(1.1)

Cisco ASA syslog メッセージ 305006 の DoS 脆弱性

Vulnerability Major Release
First Fixed Release
Cisco ASA Syslog Message 305006 Denial of Service Vulnerability - CSCts39634
7.0 Not Affected
7.1 Not Affected
7.2 Not Affected
8.0 Not Affected
8.1 Not Affected
8.2 Not Affected
8.3 Not Affected
8.41 8.4(2.11)
8.5 8.5(1.4)
8.6 Not Affected

1この脆弱性は、Identity Firewall(IDFW)と呼ばれる新しい Cisco ASA の機能の実装後に発生しています。Cisco ASA IDFW 機能は Cisco ASA バージョン 8.4(2) で導入されたため、それより前のバージョンの Cisco ASA は影響を受けません。

PIM の DoS 脆弱性

Vulnerability Major Release
First Fixed Release
Protocol Independent Multicast Denial of Service Vulnerability - CSCtr47517
7.0 Migrate to 7.2(5.7)
7.1 Migrate to 7.2(5.7)
7.2 7.2 - 5.7
8.0 8.0(5.27)
8.1 8.1(2.53)
8.2 8.2(5.8)
8.3 8.3(2.25)
8.4 8.4(2.5)
8.5 8.5(1.2)
8.6
Not Affected

推奨リリース

次の表に、すべての推奨リリースを記載します。これらの推奨リリースには、このアドバイザリに記載のあるすべての脆弱性の修正が含まれています。シスコは「Recommended Releases」列のリリース、またはそれ以降のリリースにアップグレードすることを推奨します。

Major Release

Recommended Release

7.0 Migrate to 7.2(5.7)
7.1 Migrate to 7.2(5.7)
7.2 7.2(5.7)
8.0 Migrate to 8.2(5.26)
8.1 Migrate to 8.2(5.26)
8.2 8.2(5.26)
8.3 8.4(3.8)
8.4 8.4(3.8)
8.5 8.5(1.7)
8.6 8.6(1.1)

 

ソフトウェアのダウンロード

Cisco ASA ソフトウェアは Cisco.com 内の Software Center からダウンロードできます。http://www.cisco.com/cisco/software/navigator.html

Cisco ASA 5500 シリーズ適応型セキュリティ アプライアンスについては、[Products] > [Security] > [Firewall] > [Firewall Appliances] > [Cisco ASA 5500 Series Adaptive Security Appliances] > <ご利用の Cisco ASA モデル> > [Adaptive Security Appliance (ASA) Software] に移動してください。これらバージョンの一部は暫定バージョンのため、ダウンロード ページの [Interim] タブを開くことで見つけることができます。

Cisco Catalyst 6500 シリーズ ASA サービス モジュールについては、[Products] > [Cisco Interfaces and Modules] > [Cisco Services Modules] >[Cisco Catalyst 6500 Series ASA Services Module] > [ASA Services Module (ASASM) Software] に移動してください。これらバージョンの一部は暫定バージョンのため、ダウンロード ページの [Interim] タブを開くことで見つけることができます。


回避策

このセクションでは、このセキュリティ アドバイザリに記載された各脆弱性に対して利用可能な回避策を説明します。

Cisco ASA UDP インスペクション エンジンの DoS 脆弱性

この脆弱性を軽減する回避策はありません。

Cisco ASA 脅威検出機能の DoS 脆弱性

shun オプションを有効にする必要がある場合、この脆弱性を軽減する回避策はありません。ただし、このオプションが不要な場合、このオプションを無効にすることでこの脆弱性を回避できます。

これは、no threat-detection scanning-threat shun コマンドを使用して行うことができます。その後 threat-detection scanning-threat コマンドを使用することで、shun オプションを使用しないように機能を設定することができます。

shun オプションが正しく削除されているかを確認するには、show running-config threat-detection scanning-threat コマンドを使用して返された結果に shun オプションが表示されていないことを確認します。次の例は、shun オプションを有効にせずに threat-detection scanning-threat 機能を設定した Cisco ASAを示します。

ciscoasa# show running-config threat-detection scanning-threat
threat-detection scanning-threat 

Cisco ASA syslog メッセージ 305006 の DoS 脆弱性

この脆弱性に対して適用可能な回避策は、Cisco ASA が特定の syslog メッセージを生成しないようにすることです。これは、no logging message 305006 コマンドを使用して行うことができます。

メッセージが生成されないことを確認するには、show running-configuration logging コマンドします。メッセージ 305006 のロギングが無効にされた場合のコマンドの出力例を次に示します。

ciscoasa# show run logging
[...]
no logging message 305006
[...]

PIM の DoS 脆弱性

PIM を有効にする必要がある場合、この脆弱性を軽減する回避策はありません。ただし、マルチキャスト ルーティングが必要であるけれども PIM を使用しない場合、Cisco ASA インターフェイスで no pim インターフェイスレベルのコマンドを使用することで PIM を無効にすることができます。

次の例は、PIM が無効にされた Cisco ASA デバイスのインターフェイス Ethernet0/0 を示しています。

interface Ethernet0/0
 nameif outside
 security-level 0
 ip address 192.168.1.1 255.255.255.0
 no pim

すべてのインターフェイスで PIM が無効にされていることを確認するには、show pim interface コマンドを使用し、すべてのインターフェイスに対して PIM 状態が off に設定されていることを確認します。次の例は、PIM がすべてのインターフェイスで無効にされた Cisco ASA を示しています。

ciscoasa# show pim interface

Address Interface PIM Nbr Hello DR DR
Count Intvl Prior

192.168.1.1 outside off 0 30 1 this system
192.168.2.1      inside             off  0     30     1          this system

修正済みソフトウェアの入手

シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェア アップデートを提供しています。ソフトウェアの導入を行う前に、お客様のメンテナンス プロバイダーにご相談いただくか、ソフトウェアのフィーチャ セットの互換性およびお客様のネットワーク環境に特有の問題に関してご確認ください。

お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ご購入いただいたフィーチャ セットに対してのみとなります。ソフトウェア アップグレードをインストール、ダウンロード、アクセス、またはその他の方法で使用した場合、お客様は http://www.cisco.com/en/US/docs/general/warranty/English/EU1KEN_.html または http://www.cisco.com/public/sw-center/sw-usingswc.shtml に記載のシスコのソフトウェア ライセンスの条項に従うことに同意したことになります。

ソフトウェアのアップグレードに関し、psirt@cisco.com もしくは security-alert@cisco.com にお問い合わせいただくことはご遠慮ください。

サービス契約をご利用のお客様

サービス契約をご利用のお客様は、通常のアップデート チャネルからアップグレード ソフトウェアを入手してください。ほとんどのお客様は、Cisco.com の Software Center からアップグレードを入手することができます。http://www.cisco.com

サードパーティのサポート会社をご利用のお客様

シスコ パートナー、正規販売代理店、サービス プロバイダーなど、サードパーティのサポート会社と以前に契約していたか、または現在契約しており、その会社からシスコ製品の提供または保守を受けているお客様は、該当するサポート会社に連絡し、適切な処置について支援を受けてください。

回避策の効果は、使用製品、ネットワーク トポロジー、トラフィックの性質や組織の目的などのお客様の状況に依存します。影響製品およびリリースが多種多様であるため、回避策を実際に展開する前に、対象とするネットワークで適用する回避策または修正が最適であるか、お客様のサービス プロバイダーやサポート会社にご相談ください。

サービス契約をご利用でないお客様

シスコから直接購入したがシスコのサービス契約をご利用いただいていない場合、また、サードパーティ ベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを購入先から入手できない場合は、Cisco Technical Assistance Center(TAC)に連絡してアップグレードを入手してください。

  • +1 800 553 2447(北米内からのフリー ダイヤル)
  • +1 408 526 7209(北米以外からの有料通話)
  • 電子メール:tac@cisco.com

無償アップグレードの対象であることをご証明いただくために、製品のシリアル番号と、このアドバイザリの URL をご用意ください。サービス契約をご利用でないお客様は TAC を通して無償アップグレードをお求めください。

さまざまな言語向けの各地の電話番号、説明、電子メール アドレスなどの、この他の TAC の連絡先情報については、シスコ ワールドワイドお問い合わせ先を参照してください。http://www.cisco.com/en/US/support/tsd_cisco_worldwide_contacts.html

不正利用事例と公式発表

Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)では、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例とその公表は確認しておりません。

このセキュリティ アドバイザリに記載された脆弱性はすべて、シスコの社内テスト、またはカスタマー サポート ケースの解決中に発見されたものです。

この通知のステータス:FINAL

本アドバイザリは無保証のものとしてご提供しており、いかなる種類の保証を示唆するものでもありません。本アドバイザリの情報およびリンクの使用に関する責任の一切はそれらの使用者にあるものとします。またシスコシステムズはいつでも本ドキュメントの変更や更新を実施する権利を有します。

後述する情報配信の URL を省略し、本アドバイザリの記述内容に関して単独の転載や意訳を実施した場合には、事実誤認ないし重要な情報の欠落を含む統制不可能な情報の伝搬が行われる可能性があります。


情報配信

このアドバイザリは次のリンクにある Cisco Security Intelligence Operations に掲載されます。

http://www.cisco.com/cisco/web/support/JP/111/1110/1110665_cisco-sa-20120314-asa-j.html

また、このアドバイザリのテキスト版が Cisco PSIRT PGP キーによるクリア署名つきで次の電子メールで配信されています。

  • cust-security-announce@cisco.com
  • first-bulletins@lists.first.org
  • bugtraq@securityfocus.com
  • vulnwatch@vulnwatch.org
  • cisco@spot.colorado.edu
  • cisco-nsp@puck.nether.net
  • full-disclosure@lists.grok.org.uk

このアドバイザリに関する今後の更新があれば、Cisco.com に掲載されますが、メーリング リストで配信されるとは限りません。このアドバイザリの URL で更新をご確認いただくことができます。


更新履歴

Revision 1.0 2012-Mar-14 Initial public release.

シスコ セキュリティ手順

シスコ製品におけるセキュリティの脆弱性の報告、セキュリティ事故に関する支援、およびシスコからセキュリティ情報を入手するための登録方法について詳しく知るには、Cisco.com の http://www.cisco.com/en/US/products/products_security_vulnerability_policy.html にアクセスしてください。この Web ページには、シスコのセキュリティ アドバイザリに関してメディアが問い合わせる際の指示が掲載されています。すべてのシスコ セキュリティ アドバイザリは、http://www.cisco.com/go/psirt/ で確認することができます。