Cisco Security Advisory: Cisco ASR 9000 Series Routers Line Card IP Version 4 Denial of Service Vulnerability

2011 年 7 月 20 日 - ライター翻訳版
その他のバージョン: PDFpdf | 英語版 (2011 年 7 月 20 日) | フィードバック


Advisory ID: cisco-sa-20110720-asr9k

http://www.cisco.com/warp/public/707/cisco-sa-20110720-asr9k.shtml

日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。

Revision 1.0

For Public Release 2011 July 20 1600 UTC (GMT)


要約

Cisco IOS XR ソフトウェア バージョン 4.1.0 を稼働している Cisco 9000 シリーズ アグリゲーション サービス ルータ(ASR)には、IP バージョン 4(IPv4)パケットの処理中に、ライン カードのネットワーク プロセッサにロックアップを引き起こす可能性のある脆弱性が存在します。ネットワーク プロセッサがロックアップすると、対象となるパケットを処理しているライン カードが自動的に再起動します。

シスコはこの脆弱性に対処する無償の Software Maintenance Upgrade(SMU)をリリースしました。

この脆弱性に対する回避策はありません。

このアドバイザリは次のリンクに掲載されます。 http://www.cisco.com/warp/public/707/cisco-sa-20110720-asr9k

該当製品

脆弱性が存在する製品

この脆弱性は、 SMU asr9k-p-4.1.0.CSCtr26695.tar をインストールせずに Cisco IOS XR ソフトウェア バージョン 4.1.0 を稼働している、次の Cisco ASR 9000 シリーズのデバイスに影響します。

  • Cisco ASR 9006 ルータ
  • Cisco ASR 9010 ルータ

Cisco ASR 9000 シリーズのデバイスで稼働しているソフトウェアを確認するには、デバイスにログインし、show version brief コマンドを発行してシステム バナーを表示します。Cisco IOS XR Software に類似するシステム バナーによって、デバイスで Cisco IOS XR ソフトウェアが稼働していることを確認できます。ソフトウェア バージョンはテキスト Cisco IOS XR Software の後に表示されます。

次の例は、Cisco IOS XR ソフトウェア リリース 4.1.0 が稼働している Cisco ASR 9010 を示しています。

RP/0/0/CPU0:Router#show version brief
Fri Jul  8 18:54:39.222 CEST

Cisco IOS XR Software, Version 4.1.0[Default]
Copyright (c) 2011 by Cisco Systems, Inc.


ROM: System Bootstrap, Version 1.05(20101118:025914) [ASR9K ROMMON],

Router uptime is 9 weeks, 1 day, 5 hours, 53 minutes
System image file is "bootflash:disk0/asr9k-os-mbi-4.1.0/mbiasr9k-rp.vm"

cisco ASR9K Series (MPC8641D) processor with 4194304K bytes of memory.
MPC8641D processor at 1333MHz, Revision 2.2
ASR-9010-CHASSIS

4 Management Ethernet
8 WANPHY controller(s)
8 TenGigE
8 DWDM controller(s)
40 GigabitEthernet
4 SONET/SDH
2 Packet over SONET/SDH
1 MgmtMultilink
219k bytes of non-volatile configuration memory.
975M bytes of compact flash card.
33994M bytes of hard disk.
1605616k bytes of disk0: (Sector size 512 bytes).
1605616k bytes of disk1: (Sector size 512 bytes).

デバイスでどの SMU がアクティブであるかを確認するには、 show install active summary コマンドを発行します。このコマンドは、次の例に示すように、インストールされたすべての SMU のリストを返します。

RP/0/0/CPU0:Router#show install active summary
Fri Jul  8 19:02:15.887 CEST
  Active Packages:
    disk0:asr9k-doc-p-4.1.0
    disk0:asr9k-mini-p-4.1.0
    disk0:asr9k-k9sec-p-4.1.0
    disk0:asr9k-video-p-4.1.0

注:上の出力は SMU asr9k-p-4.1.0.CSCtr26695.tar がインストールされていないデバイスを示しています。Cisco IOS XR ソフトウェアは複数の SMU を含むことがあり、出力が上の例と異なる場合があります。

脆弱性が存在しない製品

次の製品に脆弱性は存在しません。

  • Cisco Carrier Routing System(CRS)(稼働している Cisco IOS XR ソフトウェアのバージョンは問わない)
  • Cisco XR 12000 シリーズ ルータ(稼働している Cisco IOS XR ソフトウェアのバージョンは問わない)
  • Cisco 12000 シリーズ ルータ(稼働している Cisco IOS ソフトウェアのバージョンは問わない)
  • Cisco IOS ソフトウェア
  • Cisco IOS XE ソフトウェア
  • Cisco NX-OS ソフトウェア
  • Cisco ASR 1000 および 5000 シリーズ ルータ(稼働しているソフトウェアのバージョンは問わない)
  • Cisco ASR 9000 シリーズ ルータ(4.1.0 以外のバージョンの Cisco IOS XR ソフトウェアを稼働しているもの)
  • SMU asr9k-p-4.1.0.CSCtr26695.tar をインストールして Cisco IOS XR ソフトウェア バージョン 4.1.0 を稼働中の Cisco ASR 9000 シリーズ ルータ
    デバイスでどの SMU がアクティブであるかを確認するには、 show install active summary コマンドを発行します。これはインストールされたすべての SMU のリストを返します。
    RP/0/0/CPU0:Router#show install active summary
    Fri Jul  8 19:02:15.887 CEST
      Active Packages:
        disk0:asr9k-p-4.1.0.CSCtr26695-1.0.0
        disk0:asr9k-p-4.1.0.CSCto96804-1.0.0
        disk0:asr9k-p-4.1.0.CSCto95435-1.0.0
        disk0:asr9k-doc-p-4.1.0
        disk0:asr9k-mini-p-4.1.0
        disk0:asr9k-k9sec-p-4.1.0
        disk0:asr9k-video-p-4.1.0
    注:上の出力は SMU asr9k-p-4.1.0.CSCtr26695.tar がインストールされているデバイスを示しています(太字)。Cisco IOS XR ソフトウェアは複数の SMU を含むことがあり、出力が上の例と異なる場合があります。

詳細

Cisco ASR 9000 シリーズ ルータは、モジュラ型オペレーティング システムの Cisco IOS XR ソフトウェア を使用してキャリアクラスの信頼性を実現し、キャリア イーサネット サービス ネットワークにおけるビデオ配信の最適化とモバイル アグリゲーションに焦点を当てた、サービスおよびアプリケーション レベルのインテリジェンスを提供します。

Cisco IOS XR ソフトウェアは、サービスの柔軟性と高性能を併せ持った分散型オペレーティング システムであり、継続的なシステム運用向けとして設計されています。

Cisco IOS XR ソフトウェア バージョン 4.1.0 を稼働している Cisco ASR 9000 シリーズ デバイスには、IPv4 パケットの処理中に、ライン カードのネットワーク プロセッサにロックアップを引き起こす可能性のある脆弱性が存在します。ネットワーク プロセッサがロックアップすると、対象となるパケットを処理しているライン カードが自動的に再起動します。

この脆弱性は、IPv4 パケットによってのみ引き起こされます。IP バージョン 6(IPv6)のみ使用している場合、デバイスは影響を受けません。

この脆弱性は、IPv4 トランジット パケットとデバイス宛ての IPv4 パケットの両方によって引き起こされる可能性があります。

システム ログに次のメッセージのいずれかまたは両方が表示されることがあります。

  • PLATFORM-DIAGS-3-PUNT_FABRIC_DATA_PATH_FAILED
  • PLATFORM-DIAGS-0-LC_NP_LOOPBACK_FAILED

この脆弱性は、 CSCtr26695 登録ユーザのみ)に文書化されており、Common Vulnerabilities and Exposures(CVE)ID として CVE-2011-2549 が割り当てられています。

脆弱性スコア詳細

シスコはこのアドバイザリでの脆弱性に対して Common Vulnerability Scoring System(CVSS)に基づいたスコアを提供しています。このセキュリティ アドバイザリでの CVSS スコアは CVSS バージョン 2.0 に基づいています。

CVSS は、脆弱性の重要度を示唆するもので、緊急性および対応の優先度を決定する手助けとなる標準ベースの評価法です。

シスコは基本評価スコア(Base Score)および現状評価スコア(Temporal Score)を提供しています。お客様はこれらを用いて環境評価スコア(Environmental Score)を算出し、個々のネットワークにおける脆弱性の影響度を導き出すことができます。

シスコは次の URL にて CVSS に関する FAQ を提供しています。

http://www.cisco.com/web/about/security/intelligence/cvss-qandas.html

また、シスコは個々のネットワークにおける環境影響度を算出する CVSS 計算ツールを次の URL にて提供しています。

http://tools.cisco.com/security/center/cvssCalculator.x

CSCtr26695 ASR9k:Line Card Issue with NP lockup

Calculate the environmental score of CSCtr26695

CVSS Base Score - 7.8

Access Vector

Access Complexity

Authentication

Confidentiality Impact

Integrity Impact

Availability Impact

Network

Low

None

None

None

Complete

CVSS Temporal Score - 6.8

Exploitability

Remediation Level

Report Confidence

High

Official-Fix

Confirmed

影響

このアドバイザリで説明されている脆弱性が悪用されると、該当するライン カードの再起動が引き起こされる可能性があります。繰り返し悪用されると、サービス拒否(DoS)状態が続く可能性があります。

ソフトウェア バージョンおよび修正

ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、 http://www.cisco.com/go/psirt/ および本アドバイザリ以降に公開のアドバイザリも参照して、起こりうる障害と完全なアップグレード ソリューションを判断してください。

いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新しいリリースで引き続き適切にサポートされていることの確認を十分に行ってください。情報が不明確な場合は、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンス プロバイダーにお問い合わせください。

Cisco IOS XR ソフトウェア テーブル(下記)の各行は Cisco IOS XR ソフトウェアのリリース トレインを示します。あるリリース トレインが脆弱である場合、修正(アドバイザリの時点で利用可能な場合)を含む最初のリリースは、表の「First Fixed Release」列に示されます。

Major Release

Availability of Repaired Releases

 

SMU ID

SMU Name

First Fixed Release

3.2.X through 4.0.X

Not affected

4.1.0

AA05118

asr9k-p-4.1.0.CSCtr26695.tar

4.1.1

注:このアドバイザリの発行時点では、2011 年 7 月 29 日にリリース 4.1.1 が提供される予定です。

回避策

この脆弱性に対する回避策はありません。

修正済みソフトウェアの入手

シスコはこれらの脆弱性に対応するための無償ソフトウェア アップデートを提供しています。ソフトウェアの導入を行う前にお客様のメンテナンス プロバイダーにご相談いただくか、ソフトウェアのフィーチャ セットの互換性およびお客様のネットワーク環境に特有の問題に関してご確認ください。

お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ご購入いただいたフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェア アップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は http://www.cisco.com/en/US/docs/general/warranty/English/EU1KEN_.html に記載のシスコのソフトウェア ライセンスの条項または、Cisco.com Downloads の http://www.cisco.com/public/sw-center/sw-usingswc.shtml に説明のあるその他の条項に従うことに同意したことになります。

ソフトウェアのアップグレードに関し、psirt@cisco.com もしくは security-alert@cisco.com にお問い合わせいただくことはご遠慮ください。

サービス契約をご利用のお客様

サービス契約をご利用のお客様は、通常のアップデート チャネルからアップグレード ソフトウェアを入手してください。ほとんどのお客様は、シスコのワールドワイド Web サイト上の Software Center からアップグレードを入手することができます。 http://www.cisco.com

サードパーティのサポート会社をご利用のお客様

シスコ パートナー、正規販売代理店、サービス プロバイダーなど、サードパーティのサポート会社と以前に契約していたか、または現在契約しており、その会社からシスコ製品の提供または保守を受けているお客様は、該当するサポート会社に連絡し、本脆弱性に関する適切な処置について指示と支援を受けてください。

回避策の効果は、使用製品、ネットワーク トポロジー、トラフィックの性質や組織の目的などのお客様の状況に依存します。影響製品が多種多様であるため、回避策を実際に展開する前に、対象とするネットワークで適用する回避策が最適であるか、お客様のサービス プロバイダーやサポート会社にご相談ください。

サービス契約をご利用でないお客様

シスコから直接購入したがシスコのサービス契約をご利用いただいていない場合、また、サードパーティ ベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを購入先から入手できない場合は、Cisco Technical Assistance Center(TAC)に連絡してアップグレードを入手してください。TAC の連絡先は次のとおりです。

  • +1 800 553 2447(北米内からのフリー ダイヤル)
  • +1 408 526 7209(北米以外からの有料通話)
  • 電子メール:tac@cisco.com

無償アップグレードの対象であることをご証明いただくために、製品のシリアル番号と、このお知らせの URL をご用意ください。サービス契約をご利用でないお客様に対する無償アップグレードは、TAC 経由でご要求いただく必要があります。

さまざまな言語向けの各地の電話番号、説明、電子メール アドレスなどの、この他の TAC の連絡先情報については、 http://www.cisco.com/en/US/support/tsd_cisco_worldwide_contacts.html を参照してください。

不正利用事例と公式発表

Cisco PSIRT では、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例とその公表は確認しておりません。

この脆弱性は、複数のお客様からのお問い合わせへの対応の際に発見されました。

この問題のトラブルシューティングには、ワシントン大学の Internet Measurement Group からの援助とサポートを受けました。感謝いたします。

この通知のステータス:FINAL

本アドバイザリは無保証のものとしてご提供しており、いかなる種類の保証を示唆するものでもありません。本アドバイザリの情報およびリンクの使用に関する責任の一切はそれらの使用者にあるものとします。またシスコシステムズはいつでも本ドキュメントの変更や更新を実施する権利を有します。

後述する情報配信の URL を省略し、本アドバイザリの記述内容に関して単独の転載や意訳を実施した場合には、事実誤認ないし重要な情報の欠落を含む統制不可能な情報の伝搬が行われる可能性があります。

情報配信

本アドバイザリは、次のシスコのワールドワイド Web サイト上に掲載されます。

http://www.cisco.com/warp/public/707/cisco-sa-20110720-asr9k.shtml

ワールドワイド Web 以外にも、次の電子メールおよび Usenet ニュースの受信者向けに、この通知のテキスト版が Cisco PSIRT PGP キーによるクリア署名つきで投稿されています。

  • cust-security-announce@cisco.com
  • first-bulletins@lists.first.org
  • bugtraq@securityfocus.com
  • vulnwatch@vulnwatch.org
  • cisco@spot.colorado.edu
  • cisco-nsp@puck.nether.net
  • full-disclosure@lists.grok.org.uk
  • comp.dcom.sys.cisco@newsgate.cisco.com

このアドバイザリに関する今後の更新は、いかなるものもシスコのワールドワイド Web サイトに掲載される予定です。しかしながら、前述のメーリング リストもしくはニュースグループに対し積極的に配信されるとは限りません。この問題に関心があるお客様は上記 URL にて最新情報をご確認いただくことをお勧めいたします。

更新履歴

Revision 1.0

2011-July-20

Initial public release

シスコ セキュリティ手順

シスコ製品におけるセキュリティの脆弱性の報告、セキュリティ事故に関する支援、およびシスコからセキュリティ情報を入手するための登録方法について詳しく知るには、シスコ ワールドワイド Web サイトの http://www.cisco.com/en/US/products/products_security_vulnerability_policy.html にアクセスしてください。このページには、シスコのセキュリティ通知に関してメディアが問い合わせる際の指示が掲載されています。すべてのシスコ セキュリティ アドバイザリは http://www.cisco.com/go/psirt/ で確認することができます。