Cisco Security Advisory: Cisco IOS XR Software IP Packet Vulnerability

2011 年 5 月 25 日 - ライター翻訳版
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Advisory ID: cisco-sa-20110525-iosxr

http://www.cisco.com/warp/public/707/cisco-sa-20110525-iosxr.shtml

日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。

Revision 1.0

For Public Release 2011 May 25 1600 UTC (GMT)


要約

Cisco IOS XR ソフトウェア リリース 3.8.3、3.8.4、3.9.1 には、認証されていないリモート ユーザが、該当するデバイス宛てまたは該当するデバイスを通して特定の IP バージョン 4(IPv4)パケットを送信することで引き起こされる脆弱性の影響を受けます。

この脆弱性の不正利用に成功した場合、NetIO プロセスの再起動が引き起こされることがあります。継続的に攻撃を受けると、Cisco Carrier Routing System(CRS)の Cisco CRS Modular Services Card(MSC)、または Cisco 12000 シリーズ ルータあるいは Cisco ASR 9000 シリーズ アグリゲーション サービス ルータのライン カードが再起動されます。

シスコはこの脆弱性に対処する無償のソフトウェア メンテナンス ユニット(SMU)をリリースしました。

この脆弱性に対する回避策はありません。

このアドバイザリは次のリンクに掲載されます。 http://www.cisco.com/warp/public/707/cisco-sa-20110525-iosxr.shtml

該当製品

この脆弱性は Cisco IOS XR ソフトウェア リリース 3.8.3、3.8.4、3.9.1 のいずれかが稼動しており、かつ Cisco ライン カードまたは Cisco CRS MSC のインターフェイスのいずれかで IPv4 アドレスが構成されているデバイスに影響します。

脆弱性が存在する製品

Cisco IOS XR ソフトウェア リリース 3.8.3、3.8.4、3.9.1 が次のシスコ ハードウェア プラットフォームで稼動している場合に影響を受けます。

  • Cisco ASR 9000 シリーズ アグリゲーション サービス ルータ
  • Cisco Carrier Routing System
  • Cisco XR 12000 シリーズ ルータ

シスコ製品で稼動している Cisco IOS XR ソフトウェア リリースを確認するには、デバイスにログインし、 show version コマンドを実行してシステム バナーを表示させます。「Cisco IOS XR Software」に類似するシステム バナーによって、デバイスで Cisco IOS XR ソフトウェアが稼動していることを確認できます。ソフトウェア バージョンは「Cisco IOS XR Software」の後に表示されます。

次の例は、Cisco IOS XR ソフトウェア リリース 3.9.1 が稼動している Cisco XR 12000 シリーズ ルータを示しています。

RP/0/0/CPU0:example#show version
Wed Dec 15 10:16:47.117 singa

Cisco IOS XR Software, Version 3.9.1[00]
Copyright (c) 2010 by Cisco Systems, Inc.

ROM: System Bootstrap, Version 12.0(20090302:133850) [rtauro-sw30346-33S 1.23dev(0.36)] DEVELOPMENT SOFTWARE
Copyright (c) 1994-2009 by cisco Systems,  Inc.

example uptime is 26 minutes
System image file is "disk0:c12k-os-mbi-3.9.1/mbiprp-rp.vm"

cisco 12404/PRP (7457) processor with 3145728K bytes of memory.
7457 processor at 1266Mhz, Revision 1.2

1 Cisco 12000 Series Performance Route Processor
1 Cisco 12000 Series SPA Interface Processor-601/501/401
1 Cisco 12000 4 Port Gigabit Ethernet Controller (4 GigabitEthernet)
3 Management Ethernet
5 PLIM_QOS
8 FastEthernet
4 GigabitEthernet/IEEE 802.3 interface(s)
1019k bytes of non-volatile configuration memory.
982304k bytes of disk0: (Sector size 512 bytes).
62420k bytes of disk1: (Sector size 512 bytes).
65536k bytes of Flash internal SIMM (Sector size 256k).

!--- output truncated

脆弱性が存在しない製品

他の Cisco IOS XR ソフトウェア リリースは、この脆弱性の影響を受けません。

次の製品または機能はこの脆弱性の影響を受けません。

  • Cisco IOS ソフトウェア
  • Cisco ASR 1000 シリーズ ルータ用 Cisco IOS XE ソフトウェア
  • Cisco NX-OS ソフトウェア

他のシスコ製品において、このアドバイザリの影響を受けるものは現在確認されていません。

詳細

Cisco IOS ソフトウェア ファミリの 1 つである Cisco IOS XR ソフトウェアは、マイクロカーネル ベースの分散型オペレーティング システム インフラストラクチャを使用します。Cisco IOS XR ソフトウェアは、Cisco CRS、Cisco 12000 シリーズ ルータ、および Cisco ASR 9000 シリーズ アグリゲーション サービス ルータ上で稼動します。

Cisco IOS XR ソフトウェアについての追加情報は次のリンクをご参照ください。

http://www.cisco.com/en/US/products/ps5845/index.html

この脆弱性は、影響を受ける Cisco IOS XR ソフトウェア リリースが稼動されており、かつ Cisco ライン カードまたは Cisco CRS MSC のインターフェイスのいずれかで IPv4 アドレスが構成されているデバイスに影響します。

Cisco ライン カードまたは Cisco CRS MSC が特定の IPv4 パケットを送信するとき、NetIO プロセスが再起動します。NetIO プロセスが複数回再起動されると、Cisco ライン カードまたは Cisco CRS MSC が再起動され、影響を受けるライン カードを通過するトラフィックにサービス拒否(DoS)状態を引き起こすことがあります。

クラッシュは Cisco ライン カードまたは Cisco CRS MSC からのパケットによって引き起こされますが、認証されていないリモート ユーザがデバイスに、またはデバイスを通して特定の IP パケットを送信することにより、脆弱性をトリガーすることが可能です。後者のシナリオでは、Cisco ライン カードまたは Cisco CRS MSC が、脆弱性をトリガーする特定の IPv4 パケット応答を行います。

この脆弱性は Cisco Bug ID CSCth44147 登録ユーザのみ)として文書化され、CVE ID CVE-2011-0943 が割り当てられています。

脆弱性スコア詳細

シスコはこのアドバイザリでの脆弱性に対して Common Vulnerability Scoring System(CVSS)に基づいたスコアを提供しています。このセキュリティ アドバイザリでの CVSS スコアは CVSS バージョン 2.0 に基づいています。

CVSS は、脆弱性の重要度を示唆するもので、緊急性および対応の優先度を決定する手助けとなる標準ベースの評価法です。

シスコは基本評価スコア(Base Score)および現状評価スコア(Temporal Score)を提供しています。お客様はこれらを用いて環境評価スコア(Environmental Score)を算出し、個々のネットワークにおける脆弱性の影響度を導き出すことができます。

シスコは次の URL にて CVSS に関する FAQ を提供しています。

http://www.cisco.com/web/about/security/intelligence/cvss-qandas.html

また、シスコは個々のネットワークにおける環境影響度を算出する CVSS 計算ツールを以下の URL にて提供しています。

http://tools.cisco.com/security/center/cvssCalculator.x

CSCth44147: NetIO Process crashes when generating specific IP packet

Calculate the environmental score of CSCth44147

CVSS Base Score - 7.8

Access Vector

Access Complexity

Authentication

Confidentiality Impact

Integrity Impact

Availability Impact

Network

Low

None

None

None

Complete

CVSS Temporal Score - 6.4

Exploitability

Remediation Level

Report Confidence

Functional

Official-Fix

Confirmed

影響

この脆弱性の不正利用に成功した場合、Cisco CRS の Cisco CRS MSC、または Cisco 12000 シリーズ ルータあるいは Cisco ASR 9000 シリーズ アグリゲーション サービス ルータのライン カードが再起動されます。この脆弱性が繰り返し悪用されると、DoS 状態が続く可能性があります。

ソフトウェア バージョンおよび修正

ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、 http://www.cisco.com/go/psirt/ および本アドバイザリ以降に公開のアドバイザリも参照して、起こりうる障害と完全なアップグレード ソリューションを判断してください。

いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新しいリリースで引き続き適切にサポートされていることの確認を十分に行ってください。情報が不明確な場合は、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンス プロバイダーにお問い合わせください。

Major Release

Availability of Repaired Releases

Affected 3.2.X through 3.7.X - Based Releases

SMU ID

SMU NAME

First Fixed Release

There are no affected 3.2.X through 3.7.X - based releases

Affected 3.8.X Based Releases

SMU ID

SMU NAME

First Fixed Release

3.8.0

Not Vulnerable.

3.8.1

Not Vulnerable.

3.8.2

Not Vulnerable.

3.8.3

CRS: AA04566

hfr-base-3.8.3.CSCth44147

No first fixed release; migrate to 3.9.X, 4.0.X, or later.

ASR9K

Not Applicable

XR12000

Not Applicable

3.8.4

CRS: AA04565

hfr-base-3.8.4.CSCth44147

No first fixed release; migrate to 3.9.2, 4.X.0, or later.

ASR9K

Not Applicable

XR12000: AA04567

c12k-base-3.8.4.CSCth44147

Affected 3.9.X Based Releases

SMU ID

SMU NAME

First Fixed Release

3.9.0

Not Vulnerable.

3.9.1

CRS: AA04564

hfr-base-3.9.1.CSCth44147

3.9.2

ASR9K: AA04563

asr9k-base-3.9.1.CSCth44147

XR12000: AA04530

c12k-base-3.9.1.CSCth44147

3.9.2

Not Vulnerable.

Affected 4.0.X - based Releases.

There are no affected 4.0.X - based releases

Affected 4.1.X Based Releases

There are no affected 4.1.X based releases.

回避策

この脆弱性に対する回避策はありません。

Infrastructure Access Control List(iACL; インフラストラクチャ アクセス コントロール リスト)を使用することで、脆弱性の攻撃個所を制限できることがあります。ネットワークを通過するトラフィックを遮断することはしばしば困難ですが、インフラストラクチャ デバイスをターゲットとした許可すべきではないトラフィックを特定し、そのようなトラフィックをネットワークの境界で遮断することは可能です。iACL は、ネットワーク セキュリティのベスト プラクティスであり、長期に渡って役立つネットワーク セキュリティを付加することができます。この脆弱性で使用されるパケットのいくつかは伝送手段として UDP を使用できることから、送信元 IP アドレスが詐称される可能性があり、信用された送信元 IP アドレスからの UDP ポート宛の通信のみを許可する ACL を設定することによって、問題を回避できる可能性があります。 より有効な対応策を提供するため、管理者は Unicast Reverse Path Forwarding(Unicast RPF)を iACL と組み合わせて使用することを考慮する必要があります。

iACL の詳細については、次のリンクの『Limit Network Access with Access Control Lists』を参照してください。 http://www.cisco.com/web/about/security/intelligence/CiscoIOSXR.html#19

修正済みソフトウェアの入手

シスコはこれらの脆弱性に対応するための無償ソフトウェア アップデートを提供しています。ソフトウェアの導入を行う前にお客様のメンテナンス プロバイダーにご相談いただくか、ソフトウェアのフィーチャ セットの互換性およびお客様のネットワーク環境に特有の問題に関してご確認ください。

お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ご購入いただいたフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェア アップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は http://www.cisco.com/en/US/docs/general/warranty/English/EU1KEN_.html に記載のシスコのソフトウェア ライセンスの条項、または Cisco.com ダウンロード サイトの http://www.cisco.com/public/sw-center/sw-usingswc.shtml に説明のあるその他の条項に従うことに同意したことになります。

ソフトウェアのアップグレードに関し、psirt@cisco.com もしくは security-alert@cisco.com にお問い合わせいただくことはご遠慮ください。

サービス契約をご利用のお客様

サービス契約をご利用のお客様は、通常のアップデート チャネルからアップグレード ソフトウェアを入手してください。ほとんどのお客様は、シスコのワールドワイド Web サイト上の Software Center からアップグレードを入手することができます。 http://www.cisco.com

サードパーティのサポート会社をご利用のお客様

シスコ パートナー、正規販売代理店、サービス プロバイダーなど、サードパーティのサポート会社と以前に契約していたか、または現在契約しており、その会社からシスコ製品の提供または保守を受けているお客様は、該当するサポート会社に連絡し、本脆弱性に関する適切な処置について指示と支援を受けてください。

回避策の効果は、使用製品、ネットワーク トポロジー、トラフィックの性質や組織の目的などのお客様の状況に依存します。影響製品が多種多様であるため、回避策を実際に展開する前に、対象とするネットワークで適用する回避策が最適であるか、お客様のサービス プロバイダーやサポート会社にご相談ください。

サービス契約をご利用でないお客様

シスコから直接購入したがシスコのサービス契約をご利用いただいていない場合、また、サードパーティ ベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを購入先から入手できない場合は、Cisco Technical Assistance Center(TAC)に連絡してアップグレードを入手してください。TAC の連絡先は次のとおりです。

  • +1 800 553 2447(北米内からのフリー ダイヤル)
  • +1 408 526 7209(北米以外からの有料通話)
  • 電子メール:tac@cisco.com

無償アップグレードの対象であることをご証明いただくために、製品のシリアル番号と、このお知らせの URL をご用意ください。サービス契約をご利用でないお客様に対する無償アップグレードは、TAC 経由でご要求いただく必要があります。

さまざまな言語向けの各地の電話番号、説明、電子メール アドレスなどの、この他の TAC の連絡先情報については、 http://www.cisco.com/en/US/support/tsd_cisco_worldwide_contacts.html を参照してください。

不正利用事例と公式発表

Cisco PSIRT では、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例とその公表は確認しておりません。

この脆弱性は、カスタマー サポート コールの処理中に発見されたものです。

この通知のステータス:FINAL

本アドバイザリは無保証のものとしてご提供しており、いかなる種類の保証を示唆するものでもありません。本アドバイザリの情報およびリンクの使用に関する責任の一切はそれらの使用者にあるものとします。またシスコシステムズはいつでも本ドキュメントの変更や更新を実施する権利を有します。

後述する情報配信の URL を省略し、本アドバイザリの記述内容に関して単独の転載や意訳を実施した場合には、事実誤認ないし重要な情報の欠落を含む統制不可能な情報の伝搬が行われる可能性があります。

情報配信

本アドバイザリは、次のシスコのワールドワイド Web サイト上に掲載されます。

http://www.cisco.com/warp/public/707/cisco-sa-20110525-iosxr.shtml

ワールドワイド Web 以外にも、次の電子メールおよび Usenet ニュースの受信者向けに、この通知のテキスト版が Cisco PSIRT PGP キーによるクリア署名つきで投稿されています。

  • cust-security-announce@cisco.com
  • first-bulletins@lists.first.org
  • bugtraq@securityfocus.com
  • vulnwatch@vulnwatch.org
  • cisco@spot.colorado.edu
  • cisco-nsp@puck.nether.net
  • full-disclosure@lists.grok.org.uk
  • comp.dcom.sys.cisco@newsgate.cisco.com

このアドバイザリに関する今後の更新は、いかなるものもシスコのワールドワイド Web サイトに掲載される予定です。 しかしながら、前述のメーリング リストもしくはニュースグループに対し積極的に配信されるとは限りません。この問題に関心があるお客様は上記 URL にて最新情報をご確認いただくことをお勧めいたします。

更新履歴

Revision 1.0

2011-May-25

Initial public release.

シスコ セキュリティ手順

シスコ製品におけるセキュリティの脆弱性の報告、セキュリティ事故に関する支援、およびシスコからセキュリティ情報を入手するための登録方法について詳しく知るには、シスコ ワールドワイド Web サイトの http://www.cisco.com/en/US/products/products_security_vulnerability_policy.html にアクセスしてください。このページには、シスコのセキュリティ通知に関してメディアが問い合わせる際の指示が掲載されています。すべてのシスコ セキュリティ アドバイザリは http://www.cisco.com/go/psirt/ で確認することができます。