IP : IP ルーティング

show ip ospf neighbor コマンドでネイバー ルータが双方向状態のままであると表示される理由

2010 年 11 月 10 日 - ライター翻訳版
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目次

概要
前提条件
      要件
      使用するコンポーネント
      表記法
OSPF がそのネイバーを形成するしくみ
ルータが DR または BDR だけと完全隣接関係を形成する理由
関連するシスコ サポート コミュニティ ディスカッション
関連情報

概要

このドキュメントでは、show ip ospf neighbor コマンドでネイバー ルータが双方向状態に留まっていると表示される理由を説明しています。また、設定のヒントも説明します。



前提条件

要件

このドキュメントに関する特別な要件はありません。



使用するコンポーネント

このドキュメントは、特定のソフトウェアやハードウェアに限定されるものではありません。



表記法

ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。



OSPF がそのネイバーを形成するしくみ

次のトポロジにおいて、すべてのルータはイーサネット ネットワーク上で Open Shortest Path First(OSPF)を実行しています。

11a.gif

次に示すのは、R7 と R8 における show ip ospf neighbor コマンドの出力例です。

R7# show ip ospf neighbor

Neighbor ID     Pri       State           Dead Time   Address         Interface
170.170.3.4       1       2WAY/DROTHER    00:00:34    170.170.3.4     Ethernet0
170.170.3.3       1       2WAY/DROTHER    00:00:34    170.170.3.3     Ethernet0
170.170.3.8       1       FULL/DR         00:00:32    170.170.3.8     Ethernet0
170.170.3.2       1       FULL/BDR        00:00:39    170.170.3.2     Ethernet0

R8# show ip ospf neighbor

Neighbor ID     Pri       State           Dead Time   Address         Interface
170.170.3.4       1       FULL/DROTHER    00:00:37    170.170.3.4     Ethernet0
170.170.3.3       1       FULL/DROTHER    00:00:37    170.170.3.3     Ethernet0
170.170.3.7       1       FULL/DROTHER    00:00:38    170.170.3.7     Ethernet0
170.170.3.2       1       FULL/BDR        00:00:32    170.170.3.2     Ethernet0

R7 が完全な隣接関係を確立するのは Designated Router(DR; 代表ルータ)と Backup Designated Router(BDR; バックアップ代表ルータ)だけであることに注目してください。他のすべてのルータには双方向隣接関係が確立しています。これは OSPF の正常の動作です。

ルータは、ネイバーの hello パケット内にそれ自体を発見すると、いつでも双方向通信を確認してネイバー状態を双方向状態に変更します。この時点で、ルータは DR と BDR の選定を行います。DR と BDR が選定されると、その 2 つのルータのうち 1 つが DR または BDR である場合、ルータはネイバーと完全な隣接関係を形成しようとします。OSPF ルータは、正常に完了したデータベース同期プロセスを備えたルータと完全に隣接関係になります。このプロセスによって、OSPF ルータはリンク状態情報を交換して、同一の情報をデータベースに読み込みます。ここでも、このデータベース同期プロセスは、2 つのルータのうち 1 つが DR または BDR である場合にだけ実行されます。



ルータが DR または BDR だけと完全隣接関係を形成する理由

OSPF は、大規模ネットワークの要件に集中するために設計されたものです。すべてのルータが接続している他のすべてのルータと隣接関係を形成したとすると、大量の Link-State Advertisements(LSA; リンク ステート アドバタイズメント)がネットワーク全体に送信されます。あるブロードキャスト ネットワークに接続されたルータの数が n だとすると、n * (n-1) / 2 個のネイバー ペアができることになります。ネイバーのすべてのペアがデータベースと同期しようとすると、LSA の量が膨大になります。そのシナリオでは、あるルータがその隣接ネイバーすべてに LSA をフラッディングし、受け取った側のネイバーがさらにその隣接ネイバーに LSA をフラッティングしていくことになります。次のネイバーの図でもわかるように、各ルータはそれ自体のネイバーとデータベースを同期させる必要がある場合、各ルータは 4 つの隣接関係を確立することが必要になります。

11b.gif

OSPF は、DR と BDR を使うことでネットワーク内のルータがすべてのペアを同期させることを回避します。この方法で、隣接関係は DR と BDR に対してだけ形成され、ネットワークに送信される LSAの数は削減されます。これで、DR と BDR だけが 4 つの隣接関係を持ち、他のすべてのルータは 2 つの隣接関係を持つことになります。このため、Nonbroadcast Multiaccess(NBMA)メディア経由のポイントツーマルチポイント ネットワークのハブにあるルータは、DR/BDR として設定される必要があります。詳細は、『フレーム リレーを介しての NBMA モードでの OSPF の実行に関する問題』を参照してください。

11c.gif

場合によっては、DR や BDR にならないようルータを設定することが望ましい場合もあります。これは、ip ospf priority priority# interface サブコマンドで OSPF 優先度を 0 に設定することで実行できます。2 つの OSPF ネイバーが、どちらもその OSPF インターフェイス優先度を 0 に設定している場合、完全隣接関係ではなく双方向隣接関係を確立します。

次のトポロジで例を示します。フレーム リレー経由で接続されているルータが 3 つあります。フレーム リレー インターフェイスは、ブロードキャストとして定義されますが、メイン ネットワークへの接続を持つルータだけに DR になる資格があります。他の 2 つのルータはインターフェイス優先度が 0 に設定されているので、DR や BDR になる資格がありません。ネイバーになることはできますが、双方向状態になるだけです。

11d.gif

このトポロジのネイバー テーブルは次のようになります。

DRother1# show ip ospf neighbor
Neighbor ID     Pri   State           Dead Time   Address         Interface
170.170.9.5       1   FULL/DR         00:00:30    170.170.9.5     Serial0.5
170.170.10.8      0   2WAY/DROTHER    00:00:38    170.170.9.8     Serial0.5
DRother1#

上記の図で、DRother1 ルータが DRother2 ルータとの間で双方向隣接関係を確立していることに注目してください。




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