音声 : ゲートウェイ プロトコル

MGCP と Cisco CallManager とのインタラクションについて

2008 年 12 月 18 日 - ライター翻訳版
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目次

概要
前提条件
      要件
      使用するコンポーネント
      表記法
MGCP コンポーネント
      エンドポイント
      コール エージェント
MGCP コマンド
Cisco CallManager の実装とコール フロー
      登録とエンドポイント初期化
      FXS コール フローの例
      PRI バックホーリング
関連するシスコ サポート コミュニティ ディスカッション
関連情報

概要

Media Gateway Control Protocol(MGCP; メディア ゲートウェイ コントロール プロトコル)は、IP テレフォニー ゲートウェイを管理するコール制御デバイスで使用されるプレーンテキスト プロトコルです。このドキュメントでは、このプロトコルの機能と、Cisco CallManager での実装方法について説明しています。

RFC 2705 leavingcisco.com で定義されているように、MGCP は、コール制御デバイス(Cisco CallManager など)を使用してゲートウェイ上の特定のポートを制御することを目的としたマスター/スレーブ プロトコルです。これを使用するとゲートウェイの集中管理が可能になり、大規模なスケーラビリティを備えた IP テレフォニー ソリューションに対応できるようになります。Cisco CallManager は、このプロトコルを使用して、ゲートウェイ上の個々のポートの状態を認識し、制御します。このプロトコルを使用すると Cisco CallManager からダイヤル プランを完全に制御することができ、Public Switched Telephone Network(PSTN; 公衆電話交換網)、レガシー PBX、ボイスメール システム、Plain Old Telephone Service(POTS; 一般電話サービス)の電話機などへの接続をポートごとに制御できます。これは、Cisco CallManager とゲートウェイ間の User Datagram Protocol(UDP; ユーザ データグラム プロトコル)ポート 2427 を介して送信された、一連のプレーンテキスト コマンドの使用によって実装されます。使用可能なコマンドと機能の一覧は、このドキュメントの後の方にあります。

Cisco CallManager での MGCP 実装に関連するもう 1 つの概念は、PRI バックホールです。PRI バックホールは、ISDN PRI 上で使用される Q.931 シグナリング データが Cisco CallManager によって制御されると発生します。

また、Cisco CallManager との間で MGCP インタラクションが発生するためには、ゲートウェイで CallManager がサポートされている必要があります。現在使用しているプラットフォーム、および Cisco IOS(R) または Catalyst Operating System(CatOS)のバージョンが、Cisco CallManager で MGCP を使用する場合に互換性があるかどうかを確認するには、Software Advisor登録ユーザ専用)ツールを使用してください。
一部ツールについては、ゲスト登録のお客様にはアクセスできない場合がありますことを、ご了承ください。

注:最近の Cisco IOS ソフトウェア リリースでは、BRI バックホーリングがサポートされています。BRI バックホーリングについての詳細は、『MGCP の設定:Cisco CallManager と連携した BRI シグナリングのバックホールの制御』を参照してください。

前提条件

要件

次の項目に関する知識があることを推奨します。

使用するコンポーネント

このドキュメントの情報は、次のソフトウェアとハードウェアのバージョンに基づくものです。

  • Cisco CallManager 3.2c

  • Cisco 7960 IP Phone

  • Cisco VG200 音声ゲートウェイ

このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されたものです。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、クリアな(デフォルト)設定で作業を開始しています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、どのような作業についても、その潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。

表記法

ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。

MGCP コンポーネント

次のセクションでは、MGCP の機能を実現する 2 つの属性について説明しています。エンドポイントとはゲートウェイ上の特定の音声ポートであり、コール エージェントとはゲートウェイを管理する制御デバイスです。

エンドポイント

エンドポイントとは、指定されたゲートウェイ上にある任意の音声ポートです。これらの音声ポートは、アナログ ポート(Foreign Exchange Office(FXO)/Foreign Exchange Station(FXS)など)とデジタル トランク(T1、E1 など)の両方を PSTN に接続します。ゲートウェイ上のポートはエンドポイントにより非常に具体的に識別されます。ゲートウェイは搭載されているポートの数に応じて複数のエンドポイントを持つことができ、エンドポイントの大文字と小文字は区別されることに注意してください。次に、サンプルのエンドポイントと、各部分の意味を示します。

understanding_mgcp-1.gif

  • AALN:Analog Access Line eNdpoint(アナログ アクセス回線エンドポイント)。この名前は、エンドポイントのタイプがアナログであることを示すために使用されます。これは、FXO または FXS の Voice Interface Card(VIC; 音声インターフェイス カード)が使用されていることを意味します。この値は、使用されているエンドポイントのタイプによって異なります。たとえば、DS3 インターフェイスが使用されている場合、この値は「ds3」になります。デジタル エンドポイント仕様についての詳細は、このドキュメントの後の方で説明しています。

  • S1:Slot 1(スロット 1)。これは、音声ネットワーク モジュールが挿入されているシャーシ上のスロット番号です。

  • SU0:Subunit 0(サブユニット 0)。これは、VIC および Voice/WAN Interface Card(VWIC; 音声/WAN インターフェイス カード)が挿入されている音声ネットワーク モジュール上のスロット番号です。

  • 0:これは特定の VIC または VWIC 上の音声ポート番号です。

  • av-vg200-1.cisco.com:これは、サンプルのエンドポイントのホスト名です。ゲートウェイにドメイン名が設定されている場合は、この例に示すように、ホスト名の後にドメイン名が追加されます。

このエンドポイントでは、ホスト名 av-vg200-1 とドメイン名 cisco.com を持つゲートウェイ上の音声ポート 1/0/0 が示されています。AALN はこのポートがアナログ ポートであることを示し、S1 はネットワーク モジュールがスロット 1 に挿入されていることを示し、SU0/0 はネットワーク モジュール上のインターフェイス カードとポート番号を示しています。

次に、T1 PRI の MGCP エンドポイント識別情報の例を示します。唯一の相違点はトランク タイプと B チャネルです。トランク タイプは、エンドポイントによって示されるトランクのタイプを指定します。有効なトランク タイプの例には、ds1、ds3、e1、e3 などがあります。B チャネルは、このエンドポイントに関連付けられているトランク上の B チャネルを指定します。

understanding_mgcp-2.gif

コール エージェント

コール エージェントは音声システムの外部制御デバイスです。このドキュメントでは、Cisco CallManager がコール エージェントに相当します。MGCP におけるコール エージェントは、ゲートウェイを完全に制御できるデバイスです。すべての管理がコール エージェントによって実行されるので、これは非常に効率的なシステムです。すべてのルート パターンとダイヤル プランの設定は Cisco CallManager で行うので、ゲートウェイ側で行う必要がある設定作業はごくわずかです。

MGCP コマンド

MGCP は、コール エージェントとゲートウェイの間でプレーン テキストを使用して転送される一連のコマンドと応答によって実装されます。プレーン テキストが使用されるので、これらのコマンドは理解しやすく、MGCP に関連する問題のトラブルシューティングも非常に容易です。これらのコマンドは UDP ポート 2427 を介して送受信されます。MGCP コマンドは 8 種類あります。次の表に、これらのコマンドを示します。

コマンド

メッセージ名

送信元

説明

AUEP

AuditEndpoint

CallManager

特定のエンドポイントのステータスを確認します。

AUCX

AuditConnection

CallManager

接続に関連するすべてのパラメータを取得します。

CRCX

CreateConnection

CallManager

2 つのエンドポイント間の接続を作成します。

DLCX

DeleteConnection

両方

CallManager から:現在の接続を終了します。

ゲートウェイから:接続を維持できなくなったことを通知します。

MDCX

ModifyConnection

CallManager

確立済みの接続に関連するパラメータを変更します。

RQNT

NotificationRequest

CallManager

特別なイベント(フックや DTMF トーンなど)を監視するようゲートウェイに対して指示します。このコマンドは、エンドポイントへの信号(ダイヤル トーンやビジー トーンなど)を発行するようゲートウェイに対して指示する場合にも使用されます。

NTFY

Notify

ゲートウェイ

要求されたイベントが発生したときに Cisco CallManager に通知します。

RSIP

RestartInProgress

ゲートウェイ

エンドポイントまたはエンドポイントのグループが機能停止したとき、または復旧したときに Cisco CallManager に通知します。

パラメータは、何が必要であるか、またはどのような情報を提供するかを厳密に指定するために、コマンドとともに送信されます。パラメータについての詳細は、『デバッグ MGCP パケットの例』を参照してください。この情報は、このドキュメントの範囲外です。

このプロトコルは制御だけを目的として使用されることに注意してください。MGCP プロトコル自体は、音声データの転送には使用されません。音声データの転送はすべて、電話機とゲートウェイの間で直接行われます。次の図に、これらの関係を示します。

understanding_mgcp-3.gif

この例の Cisco 7960 IP Phone は、Skinny Call Control Protocol(SCCP)を使用して Cisco CallManager と通信します。実際の音声データは、Real-time Transport Protocol(RTP; リアルタイム転送プロトコル)を使用して、2 つのデバイス間で直接転送されます。MGCP はゲートウェイの制御だけを目的として Cisco CallManager により使用されます。

Cisco CallManager の実装とコール フロー

Cisco CallManager の MGCP 実装では、特定のコマンド シーケンスを使用して、さまざまなタスクが実行されます。次に、コールの発信方法とゲートウェイの登録方法の例を示します。このセクションでは、PRI バックホーリングの概念についても説明しています。

登録とエンドポイント初期化

次の図は、Cisco CallManager が MGCP を使用して自身のデータベースに音声ゲートウェイを登録する方法を示しています。確認応答(ACK)コマンドは、受信したコマンドの標準的な TCP 確認応答です。

understanding_mgcp-4.gif

FXS コール フローの例

次の図は、FXS コール フロー(ダイヤリングと接続)の例を示しています。

understanding_mgcp-5.gif

注:Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.3(8)XY 以降では、mgcp package-capability コマンドの pre-package キーワードがサポートされています。ゲートウェイで mgcp package-capability pre-package コマンドを設定すると、T1 CAS ゲートウェイでの発信コール失敗などの問題を解決できます。詳細は、『Cisco CallManager での MGCP ゲートウェイ サポートの設定』を参照してください。

PRI バックホーリング

PRI と他のインターフェイスを区別する特徴の 1 つは、PSTN から D チャネルで受信したデータを未加工の形式で Cisco CallManager に送り返して処理する必要がある点です。ゲートウェイはこのシグナリング データの処理や修正を行わず、単純に TCP ポート 2428 を介して Cisco CallManager にシグナリング データを渡します。ただし、ゲートウェイは引き続き、レイヤ 2 データの終端を行う役割を担います。つまり、Q.921 データリンク レイヤ接続プロトコルはすべてゲートウェイで終端されますが、それより上位のもの(Q.931 ネットワーク レイヤ データ以上のもの)はすべて Cisco CallManager に渡されます。また、Cisco CallManager と通信して D チャネルに含まれる Q.931 メッセージをバックホールできない限り、ゲートウェイは D チャネルを始動しません。次の図に、これらの関係を示します。

understanding_mgcp-6.gif

これらのトピックについてさらに詳しい情報が必要な場合は、Cisco Press 発行の書籍『Troubleshooting Cisco IP Telephonyleavingcisco.com に、MGCP についてと Cisco CallManager とのインタラクションについての概要が詳細に掲載されています。


関連するシスコ サポート コミュニティ ディスカッション

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Document ID: 44130