IP : IP ルーティング

Cisco ルータでの IP 用の IS-IS の設定

2002 年 12 月 10 日 - ライター翻訳版
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目次


概要

この文書の目的は、Cisco ルータでの IP 用の Intermediate System-to-Intermediate System(IS-IS)の基本設定例を示すことです。また、設定の他に、Designated Intermediate System(DIS; 指定中間システム)の選出情報や IS-IS データベース情報などの各種 IS-IS 情報の監視方法についても説明しています。

この文書の情報は、Cisco IOS(R) ソフトウェア リリース 12.1(5)T9 に関連するソフトウェアとハードウェアに基づいています。

IS-IS の設定例

Cisco ルータで IP 用の IS-IS を有効にし、他の IS-IS 対応ルータとの間でルーティング情報を交換するには、次の 2 つの作業を行う必要があります。

  • IS-IS プロセスの有効化とエリアの割り当て
  • インターフェイスでの IP ルーティング用 IS-IS の有効化

他の設定作業はオプションですが、上記の 2 つの作業は必須です。オプションの設定作業の詳細については、「Integrated IS-IS の設定」を参照してください。

この例では、次のトポロジを使用しています。

以降の設定例では、上記のトポロジに含まれるすべてのルータに次のパラメータを設定しています。

  • エリア 49.0001
  • レベル 1(L1)およびレベル 2(L2)ルータ(特に指定のない限り、これがデフォルトです)
  • オプション パラメータなし
  • IP 用の IS-IS のみを実行
  • ループバック インターフェイス(ループバックは IS-IS によってアドバタイズされます。ループバックでは IS-IS は有効ではありません)

ルータ 1 の設定

 !

 interface Loopback0

 ip address 172.16.1.1 255.255.255.255

 !--- ループバック インターフェイスを作成し、
!--- インターフェイス Loopback0 に IP アドレスを割り当てます。 ! interface Ethernet0 ip address 172.16.12.1 255.255.255.0 ip router isis !--- インターフェイス Ethernet0 に IP アドレスを割り当て、
!--- このインターフェイスで IP 用の IS-IS を有効にします。 ! router isis passive-interface Loopback0 net 49.0001.1720.1600.1001.00 ! !--- ルータで IS-IS プロセスを有効にし、
!--- ループバック インターフェイスをパッシブに設定して
!--- (つまり、インターフェイスで IS-IS パケットを送信しません)
!--- エリアとシステム ID をルータに割り当てます。

ルータ 2 の設定
!

 interface Loopback0

 ip address 172.16.2.2 255.255.255.255

 !--- ループバック インターフェイスを作成し、 
!--- インターフェイス Loopback0 に IP アドレスを割り当てます。 ! Interface Ethernet0 ip address 172.16.12.2 255.255.255.0 ip router isis !--- インターフェイス Ethernet0 に IP アドレスを割り当て、
!--- このインターフェイスで IP 用の IS-IS を有効にします。 ! Interface Serial0 ip address 172.16.23.1 255.255.255.252 ip router isis !--- インターフェイス Serial0 に IP アドレスを割り当て、
!--- このインターフェイスで IP 用の IS-IS を有効にします。 ! router isis passive-interface Loopback0 net 49.0001.1720.1600.2002.00 ! !--- ルータで IS-IS プロセスを有効にし、
!--- ループバック インターフェイスをパッシブに設定して
!--- (つまり、インターフェイスで IS-IS パケットを送信しません)
!--- エリアとシステム ID をルータに割り当てます。

ルータ 3 の設定
!

 interface Loopback0

 ip address 172.16.3.3 255.255.255.255

 !--- ループバック インターフェイスを作成し、 
!--- インターフェイス Loopback0 に IP アドレスを割り当てます。
! Interface Serial0 ip address 172.16.23.2 255.255.255.252 ip router Isis !--- インターフェイス Serial0 に IP アドレスを割り当て、
!--- このインターフェイスで IP 用の IS-IS を有効にします。 ! router isis passive-interface Loopback0 net 49.0001.1234.1600.2231.00 ! !--- ルータで IS-IS プロセスを有効にし、
!--- ループバック インターフェイスをパッシブに設定して
!--- (つまり、インターフェイスで IS-IS パケットを送信しません)
!--- エリアとシステム ID をルータに割り当てます。

IS-IS の監視

Cisco ルータでは、IS-IS の状態を監視するためにさまざまな show コマンドを使用できます。この文書では、上記のルータ設定に基づいて、より基本的ないくつかのコマンドの使用方法を説明します。

IS-IS 隣接関係の監視

特定のルータの隣接関係を表示するには、show clns neighbor コマンドを使用します。ルータ 1(R1)およびルータ 2(R2)におけるこのコマンドの出力結果を次に示します。

R1#show clns neighbor

 System Id   Interface  SNPA            State  Holdtime  Type Protocol

 R2          Et0        0000.0c47.b947  Up     24        L1L2 ISIS

 

 R2#show clns neighbor

 System Id  Interface  SNPA             State  Holdtime  Type Protocol

 R1         Et0        0000.0c09.9fea   Up     24        L1L2 ISIS

 R3         Se0        *HDLC*           Up     28        L1L2 ISIS

上記の例では、R1 は E0 インターフェイスで R2 を、隣接関係タイプ L1L2 として認識しています。R1 と R2 はデフォルト設定で設定されているため、どちらも L1 hello と L2 hello の両方を送受信します。

R2 は E0 インターフェイスで R1 を、S0 インターフェイスでルータ 3(R3)をそれぞれ認識しています。隣接関係タイプについては、R1 の場合と同じように説明されます。

R1 と R2 は同じイーサネット インターフェイス上にあるため、L1 および L2 用の DIS があります。これを確認するには、次のように、ルータ 1 で show clns interface <int> コマンドを使用します。

R1#show clns interface ethernet 0

 Ethernet0 is up, line protocol is up

   Checksums enabled, MTU 1497, Encapsulation SAP

   Routing Protocol: ISIS

     Circuit Type: level-1-2

     Interface number 0x0, local circuit ID 0x1

     Level-1 Metric: 10, Priority: 64, Circuit ID: R2.01

     Number of active level-1 adjacencies: 1

     Level-2 Metric: 10, Priority: 64, Circuit ID: R2.01

     Number of active level-2 adjacencies: 1

     Next ISIS LAN Level-1 Hello in 5 seconds

     Next ISIS LAN Level-2 Hello in 1 seconds

上記の出力では、R2 が DIS です。したがって、R2(DIS)が、ゼロ以外の LSP-ID(R2.01)で表される疑似ノード Link State Packet(LSP; リンクステート パケット)を生成します。

Metric/Priority が L1/L2 のどちらのルータでも同じであるため、LAN セグメントで Subnetwork Points of Attachment(SNPA)アドレスの最も大きいものが DIS として選出されます。SNPA アドレスはデータ リンク アドレスを意味するので、この例では MAC アドレスが SNPA アドレスになります。その他のデータ リンク アドレスの例には、X.25 アドレスやフレームリレー DLCI などがあります。

DIS は両方のレベルで選出されます。また、バックアップ DIS が存在しない点に注意してください。この点については、バックアップ Designated Router(DR; 代表ルータ)のある Open Shortest Path First(OSPF)とは異なります。

上記の出力でその他に注意すべき情報には次のようなものがあります。

  • 回線タイプ:L1L2
  • L1 および L2 のメトリックと優先順位がデフォルト値:10 と 64
  • L1 および L2 の隣接関係:1(イーサネット インターフェイスから見た R1 の視点 - R2 しか存在しない)
  • L1 および L2 の IS-IS LAN hello
  • Maximum Transmission Unit(MTU; 最大伝送ユニット):1497。これは、Open Systems Interconnection(OSI; 開放型システム間相互接続)IS-IS ヘッダーが 3 バイトの 802.2 ヘッダー内にカプセル化されるためです。

IS-IS データベースの監視

show isis database (detail) コマンドは、IS-IS データベースの内容を表示します。このコマンドを R2 で発行したときの出力結果を次に示します。IS-IS はリンクステート プロトコルであるため、同じエリア内のルータのリンクステート データベースはすべて同じです。

R2#show isis database

 ISIS Level-1 Link State Database:

 LSPID         LSP Seq Num  LSP Checksum  LSP Holdtime    ATT/P/OL

 R1.00-00      0x0000008B   0x6843        55              0/0/0

 R2.00-00    * 0x00000083   0x276E        77              0/0/0

 R2.01-00    * 0x00000004   0x34E1        57              0/0/0

 R3.00-00      0x00000086   0xF30E        84              0/0/0

 ISIS Level-2 Link State Database:

 LSPID         LSP Seq Num  LSP Checksum  LSP Holdtime    ATT/P/OL

 R1.00-00      0x00000092   0x34B2        41              0/0/0

 R2.00-00    * 0x0000008A   0x7A59        115             0/0/0

 R2.01-00    * 0x00000004   0xC3DA        50              0/0/0

 R3.00-00      0x0000008F   0x0766        112             0/0/0

上記の出力には、注意すべき点がいくつかあります。LSP-ID から説明します。

LSP-ID の R1.00-00 は R1/00/00 の 3 つの部分に分けられます。

  • R1 = システム ID。
  • 00 = 疑似ノードの場合はゼロ以外の値。R2.01-00 は疑似ノード LSP です。
  • 00 = フラグメント番号。この例では、フラグメント番号はすべて 00 です。これは、すべてのデータがこの LSP フラグメントに収められていて、追加のフラグメントを作成する必要がなかったことを示します。情報が最初の LSP に収まらない場合は、01 や 02 などの追加の LSP フラグメントが作成されます。

* は、このルータ、つまり show コマンドを発行したルータによって生成された LSP を表します。また、このルータは L1 および L2 ルータであるため、L1 と L2 のデータベースが保持されています。

特定の LSP の詳細情報を表示するには、detail キーワードを使用します。次に例を示します。

R2#show isis database R2.00-00 detail

 ISIS Level-1 LSP R2.00-00

 LSPID         LSP Seq Num  LSP Checksum  LSP Holdtime  ATT/P/OL

 R2.00-00    * 0x00000093   0x077E        71            0/0/0

   Area Address: 49.0001

   NLPID:        0xCC

   Hostname: R2

   IP Address:   172.16.2.2

   Metric: 10         IP 172.16.12.0 255.255.255.0

   Metric: 0          IP 172.16.2.2 255.255.255.255

   Metric: 10         IP 172.16.23.0 255.255.255.252

   Metric: 10         IS R2.01

   Metric: 10         IS R3.00

 ISIS Level-2 LSP R2.00-00

 LSPID         LSP Seq Num  LSP Checksum  LSP Holdtime  ATT/P/OL

 R2.00-00    * 0x0000009A   0x5A69        103           0/0/0

   Area Address: 49.0001

   NLPID:        0xCC

   Hostname: R2

   IP Address:   172.16.2.2

   Metric: 10         IS R2.01

   Metric: 10         IS R3.00

   Metric: 10         IP 172.16.23.0 255.255.255.252

   Metric: 10         IP 172.16.1.1 255.255.255.255

   Metric: 10         IP 172.16.3.3 255.255.255.255

   Metric: 0          IP 172.16.2.2 255.255.255.255

   Metric: 10         IP 172.16.12.0 255.255.255.0

上記の出力から、このルータのループバック アドレスが値 0 でアドバタイズされていることがわかります。これは、ループバックがルータ IS-IS プロセスの下にある passive-interface コマンドでアドバタイズされているためです。ループバック インターフェイス単独では IS-IS は有効になっていません。他の IP プレフィクスの値はすべて 10 です。これは、IS-IS が動作しているインターフェイスでのデフォルト コストです。


ツール情報

その他のリソースについては、シスコの「IP ルーティング テクノロジー用の TAC ツール」を参照してください。


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