音声 : テレフォニー シグナリング

Transparent CCSの設定とトラブルシューティング

2002 年 4 月 23 日 - ライター翻訳版
その他のバージョン: PDFpdf | 機械翻訳版 (2013 年 8 月 21 日) | 英語版 (2012 年 6 月 28 日) | フィードバック

目次


概要

Transparent Common Channel Signaling (T-CCS:透過型 共通線信号方式)を使用すると、ベンダー独自または非標準の 共通線信号方式により、デジタル インターフェイスを介して 2 台の PBX を接続することが可能です。このとき、呼処理のための CCS 信号をルータが解釈する必要はありません。

T-CCS を使用すると、PBX の音声チャネルはサイト間で専用線として接続され、またその音声チャネルを制御する信号チャネルは PBX 間で IP/FR/ATM のバックボーンを透過 (トンネリング) されて、送受信が行われます。したがって、PBX からのコールが、シスコ音声ルータによりコール毎にルーティングされるのではなく、その宛先に対して事前に設定されたルートを経由します。

この機能の実装方法としては、次の 3 つがあります。

  • フレーム フォワーディング T-CCS
  • クリア チャネル T-CCS
  • クロスコネクト T-CCS
クロスコネクト T-CCS は、Cisco 3810 のみサポートされており、この文書では説明していません。

前提条件

この文書を読むには、次の知識が必要です。
  • Cisco IOS(R) 音声機能の設定

ハードウェアおよびソフトウェアのバージョン

この文書の情報は、次のハードウェアとソフトウェアのバージョンをベースにしています。
  • Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.2.7a
  • Cisco 3640 ルータ

T-CCS の互換性一覧

次の表では、各種のプラットフォームで設定できる T-CCS 機能について説明しています。

Voice over X Cisco 3810 Cisco 26xx/36xx/72xx
VoIP クリア チャネル: 
  • 各種の CCS シグナリング 
  • 任意の数のシグナリング チャネル 
クリア チャネル: 
  • 各種の CCS シグナリング
  • 任意の数のシグナリング チャネル 
VoFR クリア チャネル: 
  • 各種の CCS シグナリング
  • 任意の数のシグナリング チャネル 
フレーム フォワーディング: 
  • HDLC フレーム型シグナリング
  • 1 つだけのシグナリング チャネル:E1 
  • E1 = TS16
  • T1= TS 24 
TDM クロスコネクト: 
  • 各種の CCS シグナリング
  • 任意の数のシグナリング チャネル 
クリア チャネル: 
  • 各種の CCS シグナリング
  • 任意の数のシグナリング チャネル 
フレーム フォワーディング: 
  • HDLC フレーム型シグナリング
  • シグナリング チャネル = コントローラごとに設定可能なチャネル グループ 
VoATM クリア チャネル: 
  • 各種の CCS シグナリング
  • 任意の数のシグナリング チャネル 
フレーム フォワーディング: 
  • HDLC フレーム型シグナリング
  • 1 つだけのシグナリング チャネル 
クリア チャネル: 
  • 各種の CCS シグナリング
  • 任意の数のシグナリング チャネル 
フレーム フォワーディング: 
  • HDLC フレーム型シグナリング
  • シグナリング チャネル = コントローラごとに設定可能なチャネル グループ 

フレーム フォワーディング T-CCS

フレーム フォワーディング T-CCS は、PBX 独自のプロトコルをサポートするためにのみ使用され、シグナリング チャネルは HDLC フレームであり、VoFRまたはVoATM上に転送されます。このソリューションは、 HDLCシグナリングフレームがカプセル化され、コントローラ上にシグナリング用に設定したチャネルグループを通って転送されます。したがって、シリアル インターフェイスのように扱われます。音声ルータは、シグナリング メッセージは、その意味を解釈されませんが、HDLC フレーミングの場合は解釈することができます。アイドル フレームの抑制が行われている場合は、実際にシグナリングデータが存在する場合のみ、シグナリング チャネルを通って転送されます

フレーム フォワーディング T-CCS の実装

CSCdt55871 に伴う制限

E1 にフレーム フォワーディング TCCS を設定する場合、現在使用可能な音声チャネルには制限があります。この制限は、ds0-group と channnel-group の番号の範囲が競合しているために生じます。

channel-groupの グループ番号 +1 を、ds0-groupのグループ番号として 設定しようとすると、エラーになります。

!

  controller t1 2/1

  channel-group 0 timeslot 24 speed 64

  ds0-group 1 timeslots 1 type ext-sig 
ds0-group グループを定義すると、channel 0 がすでに使用されているというエラー メッセージが表示されます。
%Channel 0 already used by other group
この回避策としては、競合するグループを避け、範囲内の次のグループを使用します。これにより、設定可能なグループの総数が 1 つ少なくなります。

フレーム フォワーディング T-CCS を実装する前に、注意する点があります。

  • フレーム フォワーディング T-CCS は、転送される CCS プロトコルに HDLC タイプのフレーム方式が使用されている場合にのみ設定します。
  • mode ccs-frame-forwarding コマンドによって、フレーム フォワーディング CCS の使用を定義します。
  • DSO-group コマンドを ext sig オプションをつけて設定すると、voice-portが作成され、そのvoice-portは外部シグナリングを使ってトランク接続されます。
  • channel-group コマンドにより、フレーム フォワーディング に使用するタイムスロットを定義します。
  • VoIP は非サポート
  • E1 の TS16 は、常に CAS 用に予約されているため、他のタイムスロット(例のように)を設定すると、音声用のタイムスロットが 1 つ少なくなります。

フレーム フォワーディング VoFR T-CCS の設定例

Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.2.7a が動作している Cisco 3640 ルータを使用して、設定とテストを行いました。次の例では、シグナリングが通常のタイムスロット(16)には適用されず、他のタイムスロット(6)が使用されて いる場合を想定し、この機能の汎用性について説明しています。(Cisco 3810 では使用不可)。

音声側の設定手順

  1. T1/E1 コントローラ
    1. mode ccs frame-forwarding コマンドを設定します。
    2. 各シグナリング チャネルに対してチャネルグループを定義します(Cisco 26xx/36xx のみ。3810 では D チャネルが自動的に作成されます)。
    3. ext-sig タイプを使用して、各音声チャネルに対して DS0-groups を定義します。

    GTP1

    controller E1 3/0
    
      mode ccs frame-forwarding
    
      channel-group 0 timeslots 6
    
      ds0-group 2 timeslots 2 type ext-sig
    
      ds0-group 3 timeslots 3 type ext-sig
    
     .
    
      ds0-group 30 timeslots 30 type ext-sig
    GTP2
    controller E1 3/0
    
      mode ccs frame-forwarding
    
      channel-group 0 timeslots 6
    
      ds0-group 2 timeslots 2 type ext-sig
    
      ds0-group 3 timeslots 3 type ext-sig
    
     .
    
      ds0-group 30 timeslots 30 type ext-sig
  2. D チャネル(このシリアル インターフェイスは、上記の channel-group コマンドが設定された後で作成されます)
       
    1. ccs encap frf11 コマンドを設定します。
    2. ccs connect Serial x/y DLCI CID コマンドを使用して、D チャネルを FR WAN インターフェイスの CID に割り当てます。

      注:複数のシグナリング チャネルが必要な場合は、各 D チャネルに対して別個の CID を使用する必要があります。作業は 254 から逆方向に行います。

    GTP1

    interface Serial3/0:0
    
      no ip address
    
      ccs encap frf11
    
      ccs connect Serial0/0 105 254
    GTP2
    interface Serial3/0:0
    
      no ip address
    
      ccs encap frf11
    
      ccs connect Serial0/0 105 254
  3. 音声ポート:
       
    1. 各音声ポートに connection trunk xxx を設定します。この番号は、相手ルータの着側音声ポート(POTS ダイヤルピア)の「destination-pattern」に一致する必要があります。トランク接続される片側の音声ポートは、「answer mode (応答 モード)」を指定します。

    GTP1

    !
    
     voice-port 3/0:2
    
      timeouts wait-release 3
    
      connection trunk 6002
    
     !
    
     voice-port 3/0:3
    
      timeouts wait-release 3
    
      connection trunk 6003
    
     !
    
     ... [channels 4-30 the same] ...
    
     !
    
     voice-port 3/0:30
    
      timeouts wait-release 3
    
      connection trunk 6030
    
     !
    GTP2
    voice-port 3/0:2
    
      timeouts wait-release 3
    
      connection trunk 8002 answer-mode
    
     !
    
     voice-port 3/0:3
    
      timeouts wait-release 3
    
      connection trunk 8003 answer-mode
    
     !
    
     ... [channels 4-30 the same] ...
    
     !
    
     voice-port 3/0:30
    
      timeouts wait-release 3
    
      connection trunk 8030 answer-mode
  4. ダイヤルピア:
       
    1. 「connection trunk」コマンドで設定したダイヤル番号に一致する VoFR ダイヤルピアを 追加し、これをフレームリレー DLCI に割り当てます。
    2. 相手側ルータからconnection trunk xxx によってダイヤルされる番号に 一致するPOTS ダイヤルピアを設定し、それぞれに音声ポートを割り当てます。

    GTP1

    !
    
     dial-peer voice 8002 pots
    
      destination-pattern 8002
    
      port 3/0:2
    
     !
    
     dial-peer voice 8003 pots
    
      destination-pattern 8003
    
      port 3/0:3
    
     ! 
    
     ... [channels 4-30 the same] ...
    
     
    
     dial-peer voice 6000 vofr
    
      destination-pattern 6...
    
      session target Serial0/0 105
    
     !
    GTP2
    !
    
     dial-peer voice 6002 pots
    
      destination-pattern 6002
    
      port 3/0:2
    
     !
    
     dial-peer voice 6003 pots
    
      destination-pattern 6003
    
      port 3/0:3
    
     
    
     ... [channels 4-30 the same] ... 
    
     !
    
      dial-peer voice 8000 vofr
    
      destination-pattern 8...
    
      session target Serial1/0 105
    
     !

WAN 側の設定手順

  1. 通常の VoFR を使用して、フレームリレー シリアル インターフェイスとポイントツーポイントのサブインターフェイスを定義します。
  2. 音声に使用するチャネル数とそのコーデックの種類にに基づいて、voice-bandwidth の値を設定します。
  3. 当該DLCI 上で共有するシグナリング チャネルや他のデータのために、CIR は余裕を持って設定します。

    GTP1

    interface Serial0/0
    
      no ip address
    
      encapsulation frame-relay
    
      frame-relay traffic-shaping
    
     !
    
     interface Serial0/0.1 point-to-point
    
      ip address 10.10.105.2 255.255.255.0
    
      frame-relay class voice-class
    
      frame-relay interface-dlci 105   
    
       vofr cisco
    
     !
    
     map-class frame-relay voice-class
    
      no frame-relay adaptive-shaping
    
      frame-relay cir 512000
    
      frame-relay bc 5120
    
      frame-relay be 0
    
      frame-relay fair-queue
    
      frame-relay voice bandwidth 512000
    
      frame-relay fragment 640
    
     !
    GTP2
    !
    
     interface Serial1/0
    
      no ip address
    
      encapsulation frame-relay
    
      clock rate 768000
    
      frame-relay traffic-shaping
    
      frame-relay intf-type dce
    
     !
    
     interface Serial1/0.1 point-to-point
    
      ip address 10.10.105.1 255.255.255.0
    
      frame-relay class voice-class
    
      frame-relay interface-dlci 105   
    
       vofr cisco
    
     !
    
     !
    
     map-class frame-relay voice-class
    
      no frame-relay adaptive-shaping
    
      frame-relay cir 512000
    
      frame-relay BC 5120
    
      frame-relay be 0
    
      frame-relay fair-queue
    
      frame-relay voice bandwidth 512000
    
      frame-relay fragment 640
    
     !

帯域幅

バックボーン側の帯域幅については、設定されている 全ての音声チャネルやシグナリング チャネルの数を考慮する必要があります。この設定では、「connection-trunk」 を使用しているため、すべての音声チャネルおよびシグナリング チャネルは常時「アップ」状態になっています。Voice activation detection(VAD)では、アクティブな音声チャネル(シグナリング チャネルではなく)を節約できますが、VAD は音声チャネルが確立されるまではアクティブになりません。したがって、音声チャネル単位に必要な初期の帯域幅については、使用されているコーデックとヘッダーのオーバーヘッドを考慮する必要があります。VoFR の場合、音声チャネルの帯域幅は、voice bandwidth コマンドと LLQ コマンドによって確保されます。音声チャネルとシグナリング チャネルの帯域幅は、FR/WAN インターフェイス上に確保されます。

フレーム フォワーディング T-CCS のトラブルシューティングと検証

次のステップは、フレーム フォワーディング T-CSS が正しく動作していることを確認する際に役立ちます。
  • E1 コントローラは、音声ポートがオフフックまたはトランク状態になるために、アップの状態である必要があります。
  • コールは正常に接続され、DSP が正しく TS (Time Slot) に 割り当てられていることを確認してください。
  • コールの接続ができなかった場合、PVC の 状態やその設定と接続性、ダイヤルピアの条件等を確認してください。
  • show voice port コマンドで、いずれかのTS (Time Slot) が「idle」および「on hook」と表示されている場合は、show voice dsp コマンドを使用して、同TimeSlotに正しい DSP のバージョンが割り当てられ、正しく動作しているか確認してください。
  • ロギング バッファ モードで debug TCCS signaling を使用してデバッグします(但し、CPU に非常に負荷 がかかる事に注意してください)。
    gtp2#show controllers e1 3/0
    
     E1 3/0 is up.
    
       Applique type is Channelized E1 - balanced
    
       No alarms detected.
    
       alarm-trigger is not set
    
       Version info Firmware: 20011015, FPGA: 15
    
       Framing is CRC4, Line Code is HDB3, Clock Source is Line.
    
       Data in current interval (276 seconds elapsed):
    
          0 Line Code Violations, 0 Path Code Violations
    
          0 Slip Secs, 0 Fr Loss Secs, 0 Line Err Secs, 0 Degraded Mins
    
          0 Errored Secs, 0 Bursty Err Secs, 0 Severely Err Secs, 0 Unavail Secs
    
      
    
     
    
     
    
     gtp2#show voice dsp
    
      
    
     DSP  DSP             DSPWARE CURR  BOOT                         PAK     TX/RX
    
     TYPE NUM CH CODEC    VERSION STATE STATE   RST AI VOICEPORT TS ABORT  PACK COUNT
    
     ==== === == ======== ======= ===== ======= === == ========= == ===== ============
    
     C549 000 01 g729ar8   3.4.49 busy  idle         0 3/0:18    18     0 119229/70248
    
     C549 000 00 g729ar8   3.4.49 busy  idle      0  0 3/0:2     02     0  41913/45414
    
     C549 001 01 g729ar8   3.4.49 busy  idle         0 3/0:19    19     0 119963/70535
    
     C549 001 00 g729ar8   3.4.49 busy  idle      0  0 3/0:3     03     0  42865/47341
    
     C549 002 01 g729ar8   3.4.49 busy  idle         0 3/0:20    20     0  77746/69876
    !-- DSP が使用されていることを示します。
    
     
    
     
    
     gtp2#show voice call summary
    
     
    
     PORT         CODEC    VAD VTSP STATE            VPM STATE
    
     ============ ======== === ==================== ======================
    
     3/0:2.2       g729ar8  y  S_CONNECT             S_TRUNKED                
    
     3/0:3.3       g729ar8  y  S_CONNECT             S_TRUNKED                
    
     3/0:4.4       g729ar8  y  S_CONNECT             S_TRUNKED                
    
     3/0:5.5       g729ar8  y  S_CONNECT             S_TRUNKED                
    
     3/0:6.31      g729ar8  y  S_CONNECT             S_TRUNKED
    !-- コールが接続されたことを示します。
    gtp2#show frame-relay pvc
    
     
    
     PVC Statistics for interface Serial1/0 (Frame Relay DCE)
    
     
    
                   Active     Inactive      Deleted       Static
    
       Local                     0            0            0
    
       Switched       0            0            0            0
    
       Unused         0            0            0            0
    
     
    
     DLCI = 105, DLCI USAGE = LOCAL, PVC STATUS = ACTIVE, INTERFACE = Serial1/0.1
    
     
    
       input pkts 1201908       output pkts 2177352      in bytes 37341051  
    
       out bytes 71856239       dropped pkts 0           in FECN pkts 0         
    
       in BECN pkts 0           out FECN pkts 0          out BECN pkts 0         
    
       in DE pkts 0             out DE pkts 0         
    
       out bcast pkts 167       out bcast bytes 48597     
    
       PVC create time 08:37:30, last time PVC status changed 02:47:05
    
       Service type VoFR-cisco
    !-- フレームリレーがアクティブであることを示します。
    
     
    
     
    
     gtp2#show frame-relay fragment 
    
     interface         dlci  frag-type    frag-size  in-frag    out-frag   dropped-frag
    
     Serial1/0.1       105   VoFR-cisco   640        172        169        0    
    
     
    
     
    
     debug tccs signalling
    
     
    
     Log Buffer (8096 bytes):
    
     
    
     08:55:47:  282 tccs packets received from the port.
    
     08:55:47:  282 tccs packets received from the nework.
    
     08:55:47: RX from Serial3/0:0:
    
     08:55:47: tccs_db->vcd = 105, tccs_db->cid = 254
    
     08:55:47: pak->datagramsize=20
    
     BE C0 C0 00 FF 03 C0 21 09 48 00 0C 01 49 F3 69 00 0C 42 00 
    
     08:55:47:  282 tccs packets received from the port.
    
     08:55:47:  283 tccs packets received from the nework.
    
     08:55:47: RX from Serial1/0: dlci=105, cid=254, payld-type =0,
    
                     payld-length=188, cid_type=424
    
     08:55:47: datagramsize=20
    
     BE C0 C0 00 FF 03 C0 21 0A 48 00 0C 03 EA DF 0D 00 0C 42 00 
    
     08:55:50:  282 tccs packets received from the port.
    
     08:55:50:  284 tccs packets received from the nework.
    
     08:55:50: RX from Serial1/0: dlci=105, cid=254, payld-type =0,
    
                     payld-length=188, cid_type=424
    
     08:55:50: datagramsize=20
    
     BE C0 C0 00 FF 03 C0 21 09 48 00 0C 03 EA DF 0D 00 62 05 00 
    
     08:55:50:  283 tccs packets received from the port.
    
     08:55:50:  284 tccs packets received from the nework.
    
               08:55:50: RX from Serial3/0:0:
    
     08:55:50: tccs_db->vcd = 105, tccs_db->cid = 254
    
     08:55:50: pak->datagramsize=20
    
     BE C0 C0 00 FF 03 C0 21 0A 48 00 0C 01 49 F3 69 00 62 05 00 
    
     gtp2# wr t
    !-- パケットが転送および受信されていることを示します。

クリア チャネル コーデック T-CCS

クリア チャネル T-CCS は、PBX の独自プロトコルをサポートするために使用されます。このとき、シグナリング チャネルは ABCD ビット ベース、HDLC、または音声の転送にVoIPが使用される場合に用いられます。このソリューションでは、シグナリング チャネルと音声チャネルは ds0-group として設定され、すべてが音声コールとして取り扱われます。

実際の音声コールは、選択した音声コーデックを使用して、トランク接続により固定的に接続されます。シグナリング チャネルも、クリア チャネル コーデックを使用して常にトランク接続されます。クリアチャンネル コーデックは、サンプリングとそのパケット サイズの点で G.711 に似ていますが、エコー キャンセルと VADの機能 は自動的に除外されます。 ソフトウェア上では、どのチャネルが音声で、どのチャネルがシグナリングであるか ということは識別しません。したがって、シグナリング トラフィックを搬送させるタイムスロットに対して、クリア チャネル コーデックを使用するダイヤルピアを設定します。同様に、音声用のチャネルには適切なコーデック(G.729 およびその他)を使ってダイアルピアを設定する必要があります。

クリア チャネル コーデック T-CCS の実装

クリア チャネル T-CCS を実装する前に、注意する点があります。
  • あらゆるタイプのデジタル E1/T1 シグナリングに使用できます(HDLC ベースのフレーミングも含む) 。
  • 任意の数のシグナリング チャネルがサポートできます。
  • VoIP、VoFR、または VoATM の環境で使用できます。
  • シグナリング チャネルには、クリアチャネルコーデックが使用されます。
  • VoIP:シグナリングおよび音声のための帯域幅は IP RTP Prio/LLQ により確保されます。
  • VoIPovFR/VoFR:シグナリングと音声は、同一または別々の DLCI が使用されます。
  • VoFR:シグナリング用の帯域幅は、VoFR の「voice bandwidth」で設定した値に含まれます。
  • シグナリングチャネル専用に、 64K の帯域幅が割り当てられます。(パケットのオーバーヘッドは含まず)
  • DSO-group コマンドによって、音声チャネルとシグナリング チャネルが設定されます。
  • IOS のソフトウェアでは、シグナリングチャネルを識別することはありません。
  • タイムスロット 16 と 30 の音声ポートをシグナリングチャネルとして使用するためには、 31の DSP リソースが必要です。従って、E1 のVWIC-2MFT カードで 2本のトランク接続を行う場合、 NM-HDV 上の DSP リソースが全て使い尽くされます(62 DSPリソースが必要)。
バッファのオーバーランが発生したとき、DSP アルゴリズムによってパケットが廃棄され、バッファがアンダーランになったときにはオートフィル アルゴリズムが使用されるため、クリア チャネル コーデックを使用してデータ トラフィックを搬送する場合、ネットワークのクロッキングの同期が取られていることが重要です(音声トラフィックには向いていますが、データ トラフィックには不向きです)。何れの状況においても、D チャネルの障害や再起動が引き起こされる可能性があります。

クリア チャネル VoIP T-CCS の設定例

以下に示す設定例とテストは、Cisco IOS ソフトウェア 12.2.7a が動作している Cisco 3640 ルータで行われています。次の例では、シグナリングが通常のタイムスロット(16)には適用されず、他のタイムスロット(6)が使用されて いる場合を想定し、この機能の汎用性について説明しています。

音声側の設定手順

  • T1/E1 コントローラ
    1. 各音声チャネルおよびシグナリング チャネルに DS0-group を割り当てます。

    GTP1

    controller E1 3/0
    
      ds0-group 0 timeslots 6 type ext-sig
    
      ds0-group 1 timeslots 1 type ext-sig
    
      ds0-group 2 timeslots 2 type ext-sig
    
      ds0-group 3 timeslots 3 type ext-sig
    
      ds0-group 4 timeslots 4 type ext-sig
    
      ds0-group 5 timeslots 5 type ext-sig
    
      ds0-group 6 timeslots 31 type ext-sig
    
      ds0-group 7 timeslots 7 type ext-sig
    
      ....
    
     ds0-group 30 timeslots 30 type ext-sig
    GTP2
    controller E1 3/0
    
      ds0-group 0 timeslots 6 type ext-sig
    
     
    
      ds0-group 1 timeslots 1 type ext-sig
    
      ds0-group 2 timeslots 2 type ext-sig
    
      ds0-group 3 timeslots 3 type ext-sig
    
      ds0-group 4 timeslots 4 type ext-sig
    
      ds0-group 5 timeslots 5 type ext-sig
    
      ds0-group 6 timeslots 31 type ext-sig
    
      ds0-group 7 timeslots 7 type ext-sig
    
      ....
    
      ds0-group 30 timeslots 30 type ext-sig
  • 音声ポート:
    1. 各音声ポートに connection trunk xxx を設定します。この番号は、相手 ルータの着側音声ポート(POTS ダイヤルピア)の「destination-pattern」に一致する必要があります。
    2. シグナリングに使用する音声ポートに connection trunk xxx を設定します。この番号は、相手 ルータの着側音声ポート(POTS ダイヤルピア)の「destination-pattern」に一致する必要があります。
    3. トランク接続される片側の音声ポートは、「answer-mode (応答モード)」を指定します。

GTP1

voice-port 3/0:0

  timeouts wait-release 3

  connection trunk 3001

 !

 voice-port 3/0:1

  timeouts wait-release 3

  connection trunk 6001

 ! 

 ... [channels 2-30 the same] ...

 !

 voice-port 3/0:30

  timeouts wait-release 3

  connection trunk 6030
GTP2
!

  voice-port 3/0:0

  timeouts wait-release 3

  connection trunk 5001 answer-mode

 !

  voice-port 3/0:1

  timeouts wait-release 3

  connection trunk 8001 answer-mode

 !

 ... [channels 2-30 the same] ...

 

 voice-port 3/0:30

  timeouts wait-release 3

  connection trunk 8030 answer-mode
  • ダイヤルピア:
    1. 音声チャネル用に、「connection trunk」で指定したダイヤル番号に一致する VoIP ダイヤルピアを追加し、これがリモート側 ルータの IP アドレスを指すように設定します。このダイヤルピアには、任意の(あるいはデフォルトの)音声コーデックを割り当てます。
    2. シグナリング チャネル用に、「connection trunk」で指定したダイヤル番号に一致する VoIP ダイヤルピアを追加し、これがリモート 側ルータの IP アドレスを指すように設定します。このダイヤルピアには、クリア チャネル コーデックを割り当てます。
    3. 相手ルータ側から「connection trunk xxx」によってダイヤルされる番号に 一致するPOTS ダイヤルピアを追加し、音声ポートを割り当てます。

    GTP1

    dial-peer voice 8001 pots
    
      destination-pattern 8001
    
      port 3/0:1
    
     !
    
     
    
     !-- POTS ダイヤルピア 8001 から8030 は、専用の POTSダイアルピア、destination-pattern 、および音声ポートを用いて
    !-- 同様に設定されます。これらは音声チャネルに用いられます。
    dial-peer voice 8030 pots  destination-pattern 8030  port 3/0:30 ! dial-peer voice 5001 pots  destination-pattern 5001  port 3/0:0 !-- これはローカルの PBX シグナリング チャネルに接続されているポートに関連付けられた POTS ダイヤルピアです。 !  dial-peer voice 6000 voip  destination-pattern 6...  session target ipv4:10.10.105.1 ! dial-peer voice 3001 voip  answer-address 5001  destination-pattern 3001  session target ipv4:10.10.105.1  codec clear-channel !-- これは、リモートの PBX シグナリング チャネル ポートに接続されている宛先パターンに !-- 関連付けられた VoIP ダイヤルピアです。
    GTP2
    !
    
     dial-peer voice 6001 pots
    
      destination-pattern 6001
    
      port 3/0:1
    
     !
    
     
    
     !- POTS ダイヤルピア 6001から6030 は、専用の POTSダイアルピア、destination-pattern 、および音声ポートを用いて
    !-- 同様に設定されます。これらは音声チャネルに用いられます。
    dial-peer voice 6030 pots  destination-pattern 6030  port 3/0:30 !  dial-peer voice 3001 pots  destination-pattern 3001  port 3/0:0 !--これは, ローカルPBX のシグナリング チャネルに接続されているポートに関連付けられた POTS ダイヤルピアです。 ! dial-peer voice 8000 voip  destination-pattern 8...  session target ipv4:10.10.105.2 ! dial-peer voice 5001 voip  answer-address 3001  destination-pattern 5001  session target ipv4:10.10.105.2  codec clear-channel !-- これは、リモートPBX のシグナリング チャネル ポートに接続されている、宛先パターンに関連付けられた !-- VoIP ダイヤルピアです。

WAN 側の設定手順

「IP RTP Priority」または LLQ の帯域幅を、次の項目に基づいて設定します。
  • 音声チャネル数と使用されているコーデックの種類
  • シグナリング チャネルの数 * 80K(G.711 と同様に処理)
GTP1
interface Multilink1

  bandwidth 512

  ip address 10.10.105.2 255.255.255.0

  ip tcp header-compression iphc-format

  no cdp enable

  ppp multilink

  ppp multilink fragment-delay 20

  ppp multilink interleave

  multilink-group 1

  ip rtp header-compression iphc-format

  ip rtp priority 16384 16383 384

 !

 interface Serial0/0

  no ip address

  encapsulation ppp

  no fair-queue

  ppp multilink

  multilink-group 1
GTP2
interface Multilink1

  bandwidth 512

  ip address 10.10.105.1 255.255.255.0

  ip tcp header-compression iphc-format

  no cdp enable

  ppp multilink

  ppp multilink fragment-delay 20

  ppp multilink interleave

  multilink-group 1

  ip rtp header-compression iphc-format

  ip rtp priority 16384 16383 384

 !!

 interface Serial1/0

  no ip address

  encapsulation ppp

  no fair-queue

  clock rate 512000

  ppp multilink

  multilink-group 1

クリア チャネル T-CCS のトラブルシューティングと検証

次のステップは、フレーム フォワーディング T-CSS が正しく動作していることを確認するために役立ちます。
  • E1 コントローラは、音声ポートがオフフックまたはトランク状態になるために、アップの状態である必要があります。
  • コールは正常に接続され、DSP が正しく TS (Time Slot) に 割り当てられていることを確認してください。
  • コールの接続ができなかった場合は、IP の設定と接続性、およびダイヤルピアの条件を確認してください。
  • インターフェイスおよびリンクにエラーが生じた後に IP が回復した場合、トランク接続がアップに戻るように、コントローラを shut/ no shut するか、ルータをリロードする必要があります。
  • show voice port コマンドで、いずれかのTS (Time Slot) が「idle」および「on hook」と表示されている場合は、show voice dsp コマンドを使用して、同TimeSlotに正しい DSP のバージョンが割り当てられ、正しく動作しているか確認してください。

 

gtp#show voice dsp

 

 DSP  DSP             DSPWARE CURR  BOOT                         PAK     TX/RX

 TYPE NUM CH CODEC    VERSION STATE STATE   RST AI VOICEPORT TS ABORT  PACK COUNT

 ==== === == ======== ======= ===== ======= === == ========= == ===== ============

 C549 000 02 g729r8    3.4.49 busy  idle         0 3/0:25    25     0     264/2771

 C549 000 01 g729r8    3.4.49 busy  idle         0 3/0:12    12     0     264/2825

 C549 000 00 clear-ch  3.4.49 busy  idle      0  0 3/0:0     06     0 158036/16069

 
!-- 上の表示では、クリア コーデックがタイムスロット 6 使用されていることが分かります。

 !-- クリア コーデックが正しい TS に適用されていることを確認してください。                                                                     

 

 

 gtp1#show voice port sum

 

 PORT   CH SIG-TYPE   ADMIN OPER STATUS   STATUS   EC

 ====== == ========== ===== ==== ======== ======== ==

 3/0:0  6     ext     up    up   trunked  trunked  y

 3/0:1  1     ext     up    up   trunked  trunked  y

 3/0:2  2     ext     up    up   trunked  trunked  y

 3/0:3  3     ext     up    up   trunked  trunked     y

 

 !--- シグナリング用の音声ポートがオフフック状態で、トランク接続されていることが示されています。 

 gtp1#show voice call sum

 PORT         CODEC    VAD VTSP STATE            VPM STATE

 ============ ======== === ==================== ======================

 3/0:0.6       clear-ch y  S_CONNECT             S_TRUNKED

 3/0:1.1       g729r8   y  S_CONNECT             S_TRUNKED

 3/0:2.2       g729r8   y  S_CONNECT             S_TRUNKED

 3/0:3.3       g729r8   y  S_CONNECT             S_TRUNKED

 3/0:4.4       g729r8   y  S_CONNECT             S_TRUNKED

 3/0:5.5       g729r8   y  S_CONNECT             S_TRUNKED

 3/0:6.31      g729r8   y  S_CONNECT             S_TRUNKED

 3/0:7.7       g729r8   y  S_CONNECT             S_TRUNKED

 

 !--- シグナリング コールが発生していることが示されています。 

T-CCS(フレーム フォワーディングおよびクリア チャネル)を PBXなしでテストする方法

状況によっては、T-CCS の設定を実際にPBXと 接続して検証することが不可能な場合があります。このセクションでは、PBX の代わりにルータを使用してシグナリングの搬送をテストする方法を説明します。PPP で使用されているフレーム構造と、メッセージ ベースのシグナリング(CCS など)で使用されている方法が似ているため、PPP を設定したルータを使用してシグナリング チャネルが動作していることをテストすることができます。この方法は、T-CCS の展開がうまく行かず、シグナリング チャネルが動作していることを証明する必要がある環境に便利な方法です(フレーム フォワーディング T-CCS では、フレームの送受信を表示できるデバッグ情報があります。クリア チャネル T-CCS では、リアルタイム デバッグの表示はできません)。

ルータの E1 コントローラにシグナリングチャネルの設定をします。次の例では、タイムスロット 6 を使用して、上記のテスト環境に合せたものです。シグナリング トラフィックのために、 当該シリアル インターフェイスに PPP を設定します。

ルータ 1

controller E1 0

  clock source internal

  channel-group 0 timeslots 6

 !

 interface Serial0:0

  ip address 1.1.1.2 255.255.255.0

  encapsulation ppp
ルータ 2
controller E1 0

  clock source internal

  channel-group 0 timeslots 6

 !

 interface Serial0:0

  ip address 1.1.1.1 255.255.255.0

  encapsulation ppp
「debug ppp packets」での一般的な出力
1d00h: Se0:0 LCP: Received id 1, sent id 1, line up

 1d00h: Se0:0 PPP: I pkt type 0xC021, datagramsize 16

 1d00h: Se0:0 LCP: I ECHOREQ [Open] id 2 len 12 magic 0x0676C553

 1d00h: Se0:0 LCP: O ECHOREP [Open] id 2 len 12 magic 0x0917B6ED

 1d00h: Se0:0 PPP: I pkt type 0x0207, datagramsize 305

 1d00h: Se0:0 LCP: O ECHOREQ [Open] id 2 len 12 magic 0x0917B6ED

 1d00h: Se0:0 PPP: I pkt type 0xC021, datagramsize 16

 1d00h: Se0:0 LCP: I ECHOREP [Open] id 2 len 12 magic 0x0676C553

 1d00h: Se0:0 LCP: Received id 2, sent id 2, line up

ツール情報

その他の情報については、シスコの「ボイス、テレフォニー、およびメッセージング テクノロジーに関する TAC ツール」を参照してください。


関連情報

関連するシスコ サポート コミュニティ ディスカッション

シスコ サポート コミュニティは、どなたでも投稿や回答ができる情報交換スペースです。


関連トピック

その他の資料


Document ID: 19087