音声 : コール ルーティング / ダイヤル プラン

Cisco IOS プラットフォームにおける着信および発信ダイヤル ピアの照合方法について

2009 年 10 月 29 日 - ライター翻訳版
その他のバージョン: PDFpdf | 機械翻訳版 (2013 年 8 月 21 日) | 英語版 (2006 年 2 月 2 日) | フィードバック

目次


概要

このドキュメントの目的は、着信および発信ダイヤル ピアと Plain Old Telephone Service(POTS; 一般電話サービス)コール レッグおよび音声ネットワーク コール レッグの照合方法について説明することです。



前提条件

要件

次の項目に関する知識があることが推奨されます。



使用するコンポーネント

このドキュメントは、特定のソフトウェアやハードウェアのバージョンに限定されるものではありません。



表記法

ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。



着信ダイヤル ピアの照合

着信ダイヤル ピアの要素とアトリビュート

ダイヤル ピアの照合には、コール設定メッセージ内の 3 つの情報要素と、設定可能な 4 つのダイヤル ピア コマンド アトリビュートが次のように使用されます。

  • 着信 POTS ダイヤル ピアは、発信側ルータやゲートウェイで、着信 POTS コール レッグと関連付けられます。

  • 着信音声ネットワーク ダイヤル ピアは、終端側ルータやゲートウェイの着信音声ネットワーク コール レッグと関連付けられます。音声ネットワーク コール レッグの例には、Voice over IP(VoIP)、Voice over Frame Relay(VoFR)、Voice over ATM(VoATM)、Multimedia Mail over IP(MMoIP; マルチメディア メール オーバー IP)などがあります。

次の表に、設定可能な 4 つの Cisco IOS(R) ダイヤル ピア アトリビュートと対応するコール設定要素を示します。

ダイヤル ピア アトリビュート

説明

コール設定要素

表 2 を参照)

gwy(config-dial-peer)# incoming called-number DNIS_string

このダイヤル ピア コマンドは、着信番号宛先または dialed number identification service(DNIS; 着信番号識別サービス)ストリングを定義します。適切に設定されていると、このダイヤル ピア コマンドは着信番号を使用して、着信コール レッグと着信ダイヤル ピアを照合します。

着信番号(DNIS)

gwy(config-dial-peer)# answer-address ANI_string

このダイヤル ピア コマンドは、発信番号または automatic number identification(ANI; 自動番号識別)ストリングを定義します。適切に設定されていると、このダイヤル ピア コマンドは発信番号を使用して、着信コール レッグと着信ダイヤル ピアを照合します。

発信番号(ANI)

gwy(config-dial-peer)# destination-pattern string

着信コール レッグが照合される際、このコマンドは発信番号(発信側、つまり ANI ストリング)を使用して、着信コール レッグと着信ダイヤル ピアを照合します。

注:発信ダイヤル ピアの場合、このコマンドは着信番号(DNIS ストリング)に照合されます。

着信の場合は発信番号(ANI)ストリング、発信の場合は着信番号(DNIS)ストリング

gwy(config-dial-peer)# port port

このダイヤル ピア コマンドは、このダイヤル ピアへのコールが経由する POTS 音声ポートを定義します。

音声ポート


3 つのコール設定要素は次のとおりです。

コール設定要素 説明

着信番号(DNIS)

コールの宛先ダイヤル ストリングで、ISDN 設定メッセージまたは Channel Associated Signaling(CAS; 個別線信号方式)の DNIS から取得されます。

発信番号(ANI)

発信元を表す番号ストリングで、ISDN 設定メッセージまたは CAS の ANI から取得されます。ANI は、Calling Line Identification(CLID)とも呼ばれています。

音声ポート

物理的な POTS 音声ポートを表します。




着信ダイヤル ピアの照合プロセス

Cisco IOS ルータやゲートウェイがコール設定要求を受信すると、着信コールについてダイヤル ピア照合が行われ、各種のセッション アプリケーションにコールをルーティングします。この照合はディジット単位では行われず、設定要求で受信された完全なディジット ストリングが使用され、設定済みのダイヤル ピアとの照合が行われます。

注:Cisco IOS ゲートウェイ上で設定できるダイヤル ピアの最大数は、使用可能なメモリ(DRAM)によって異なります。各ダイヤル ピアは、約 6 KB のメモリを消費します。他の CPU 処理用に少なくともメモリ合計の 20 % が予約してあることを確認してください。ダイヤル ピアがコール ルーティングに使用される場合、多数のダイヤル ピアがコールをルーティングするための遅延を追加します。アクセス コントロール リストと同様に、Cisco IOS の音声スタックはすべてのダイヤル ピアをトップダウンで参照するため、これは深刻です。

ルータやゲートウェイは、設定メッセージ内の情報要素をダイヤル ピアのアトリビュートに照合して、着信ダイヤル ピアを選択します。ルータやゲートウェイは次の項目を、この順序で照合します。

  1. 着信番号(DNIS)と incoming called-number コマンド

    最初に、ルータやゲートウェイは、コール設定要求の着信番号を各ダイヤル ピアに設定された incoming called-number に照合します。コール設定は常に DNIS 情報を含むため、着信ダイヤル ピアの照合には incoming called-number コマンドの使用が推奨されます。このアトリビュートの照合は、answer-address コマンドおよび destination-pattern コマンドよりも優先して行われます。

  2. 発信番号(ANI)と answer-address コマンド

    ステップ 1 で一致するダイヤル ピアが見つからなかった場合、ルータやゲートウェイは、コール設定要求の発信番号を各ダイヤル ピアの answer-address と照合します。このアトリビュートは、発信番号(発信元)に基づいてコールを照合する状況では便利な場合があります。

  3. 発信番号(ANI)と destination-pattern コマンド

    ステップ 2 で一致するダイヤル ピアが見つからなかった場合、ルータやゲートウェイは、コール設定要求の発信番号を各ダイヤル ピアの destination-pattern と照合します。この詳細は、このドキュメントの「ダイヤル ピアに関する補足情報」セクションを参照してください。

  4. 音声ポート(着信コール設定要求に関連)と、ダイヤル ピアに設定されているポート(着信 POTS コール レッグに適用)

    ステップ 3 で一致するダイヤル ピアが見つからなかった場合、ルータやゲートウェイは、ダイヤル ピアに設定されているポートを着信コールに関連付けられている音声ポートと照合します。複数のダイヤル ピアに同じポートが設定されている場合は、設定に最初に追加されたダイヤル ピアが照合されます。

  5. 上記の 4 つのステップすべてで一致するダイヤル ピアが見つからなかった場合は、default dial peer 0 (pid:0) コマンドが使用されます。

注:ステップ 4 は、AS5300、AS5350、AS5400、AS5800、および AS5850 などの音声またはダイヤル プラットフォームには適用されません。1 〜 3 のステップのいずれも使用されない場合は、ダイヤル ピア 0 を照合するとコールがダイヤル モデム コールとして処理されます。つまり、お客様には着信コールのダイヤル トーンではなく、モデム トーンが聞こえる可能性があります。

上記の選択プロセスを次のダイアグラムに示します。

上記の選択プロセスを示すダイアグラム

Cisco IOS ルータやゲートウェイは、これらの条件の中から 1 つだけ照合します。ダイヤル ピアには必ずしもすべてのアトリビュートを設定する必要はなく、各アトリビュートがコール設定情報に一致する必要もありません。ルータやゲートウェイがダイヤル ピアを選択する際に一致する必要がある条件は 1 つだけです。1 つのダイヤル ピアが一致すると、ルータやゲートウェイは即時に検索を終了します。

各ステップの実行時には、最長のプレフィクス照合基準が適用されます。各ステップで一致するダイヤル ピアが複数見つかった場合は、明示的一致が最も長いものが選択されます。次の例は、この概念を明確にするのに役立ちます。

着信している着信番号(DNIS)が「81690」であるとします。ダイヤル ピア 2 が一致します。

dial-peer voice 1 pots
 incoming called-number 8....
 direct-inward-dial
!

dial-peer voice 2 pots
 incoming called-number 816..
 direct-inward-dial

注:着信ダイヤル ピアでは、session target コマンドは無視されます。



デフォルトの Dial-Peer 0 peer_tag=0、pid:0

ルータやゲートウェイで、どの着信ダイヤル ピアも一致しなかった場合、着信コール レッグはデフォルトのダイヤル ピア(POTS または音声ネットワーク)に自動的にルーティングされます。このデフォルトのダイヤル ピアは、dial-peer 0 または pid:0 と呼ばれます。

注:この記述には例外が 1 つあります。AS53xx や AS5800 などの Cisco の音声およびダイヤル プラットフォームは、着信 POTS コールが音声コールとして受信されるためには、設定済みの着信ダイヤル ピアが一致することを必要とします。一致する着信ダイヤル ピアがない場合、コールはダイヤルアップ(モデム)コールと見なされて処理されます。

Dial-peer 0(pid:0)は、変更できないデフォルトの設定を備えています。デフォルトの dial-peer 0 は、次のようなデフォルト以外の機能、サービス、およびアプリケーションのネゴシエートには失敗します。

  • デフォルト以外の音声ネットワーク機能:dtmf-relayno vad など

  • Direct Inward Dial(DID; ダイヤルイン方式)

  • TCL アプリケーション

着信 VoIP ピアの Dial-peer 0 の設定は次のとおりです。

  • any codec

  • vad enabled

  • no rsvp support

  • fax-rate voice

    注:音声用のデフォルトの DSCP は EF コードポイント 101110(RFC 2598)、信号用のデフォルトの DSCP は AF31 コードポイント 011010(RFC 2597)です。デフォルトのダイヤル ピアは、DSCP 0 へのパケットのマーキングを行いません。ルータ上のすべての音声パケットはデフォルトでマーキングされ(これはダイヤル ピアによって上書きされます)、AF31 を使用して信号化され、EF を使用してメディア化されます。デフォルトのダイヤル ピア 0 に一致するコールも、この動作が必要です。

着信 POTS ピアの Dial-peer 0(pid:0)の設定は次のとおりです。

  • no ivr application

この概念の詳細な説明は、このドキュメントの「ケース スタディ:着信照合とデフォルトの Dial-Peer 0 について」セクションを参照してください。



isdn overlap-receiving に関する特記事項

ISDN インターフェイスで isdn overlap-receving コマンドが設定されている場合は、着信ダイヤル ピア照合に対する影響があります。ISDN レイヤでディジットが 1 つ受信されるたびに、照合のためにダイヤル ピアがチェックされます。完全一致が見つかると、残りのディジットを待たないで、即時に(この場合はセッション アプリケーションに対して)コールがルーティングされます。このディジット単位の照合を保留し、ルータやゲートウェイをすべてのディジットが受信されるまで強制的に待機させるには、「T」ターミネータを使用できます。「T」は ISDN レベルの T302 ディジット間タイマーを意味し、ISDN インターフェイスに関連付けられたシリアル インターフェイスに対して設定できます。ISDN は、Q.931 情報メッセージでの Sending Complete Information Element(IE; 情報要素)の設定など、ディジットの終了を示すその他のメカニズムも提供しています。



発信番号フィールドが空の POTS コールに関する特記事項

次の設定を想定します。

dial-peer voice 1 pots
   destination-pattern 9T
   port 1/0:1

ここで、発信番号情報が含まれていない着信コールが到達し、destination-pattern 9T コマンドに基づいて POTS ダイヤル ピアに照合されたとします。この場合、Cisco IOS ルータやゲートウェイは、発信番号にディジット「9」を使用して、対応するデバイス(CallManager や IOS ゲートウェイなど)にコールを転送します。空の発信番号フィールドがこのように置換されることを回避するには、コマンド incoming called-number コマンドのみが設定されたダミーの POTS ダイヤル ピアを作成します。着信 POTS 照合では、incoming called-number 設定が destination pattern よりも優先順位が高いので、dial-peer voice 2 が POTS ダイヤル ピアとして使用されるようになります。

dial-peer voice 1 pots 
    destination-pattern 9T
    port 1/0:1
!
dial-peer voice 2 pots
    incoming called-number .


発信ダイヤル ピアの照合

ルータやゲートウェイは、発信ダイヤル ピアの照合にダイヤル ピアの destination-pattern called_number コマンドを使用します。

  • 次に、POTS ダイヤル ピアでは、port コマンドが使用されて、コールが転送されます。

  • 音声ネットワーク ダイヤル ピアでは、session target コマンドが使用されて、コールが転送されます。

また、発信ピアの照合時には、DID と非 DID の 2 つのケースを検討する必要があります。



DID(ダイヤルイン)のケース

DID のダイヤルインが設定された着信ダイヤル ピアの例を次に示します。

dial-peer voice 1 pots
  incoming called-number 81690
  voice-port 0:D
  direct-inward-dial

DID コール(単一ステージ ダイヤリングとも呼ばれる)では、設定メッセージがコールのルーティングに必要なすべてのディジットを含んでいるため、ルータやゲートウェイでは後続のディジットの収集は不要です。ルータやゲートウェイが発信ダイヤル ピアを検索する際、デバイスは着信ダイヤル ストリング全体を使用します。この照合は、デフォルトでは可変長です。DID 定義によりすべてのディジットが受信されているため、この照合はディジット単位では行われません。次の例は、この概念を明確にするのに役立ちます。

DID ダイヤル ストリングが「81690」であると想定します。このケースでは、ルータはダイヤル ピア 4 を照合して、完全なダイヤルストリング「81690」を転送します。

dial-peer voice 3 voip
 destination-pattern 816
 session target ipv4:172.22.10.1
!
dial-peer voice 4 voip
 destination-pattern 81690
 session target ipv4:172.22.10.1

DID の詳細は、『ボイス - Cisco IOS デジタル(T1/E1)を装備したインターフェイスにおけるダイヤルイン方式(DID)について』を参照してください。



非 DID のケース

このケースは、2 段階ダイヤリングとも呼ばれます。照合される着信ダイヤル ピアで DID が設定されていない場合、ルータやゲートウェイはディジット収集モードに入ります(ディジットはインバンドで収集されます)。発信ダイヤル ピア照合は、ディジット単位で行われます。ルータやゲートウェイは各ディジットを受信するたびにダイヤル ピアとの一致をチェックし、完全に一致するとコールをルーティングします。次の例は、この概念を明確にするのに役立ちます。

ダイヤル ストリングが「81690」であると想定します。ルータはディジット「6」を受信するとすぐに、ダイヤル ピア 3 との一致を確認し、コールをルーティングします(ディジット「816」のみを転送します)。

dial-peer voice 3 voip
 destination-pattern 816
 session target ipv4:172.22.10.1
!
dial-peer voice 4 voip
 destination-pattern 81690
 session target ipv4:172.22.10.1

次に、ダイヤル ピア 3 でワイルドカード照合が設定されているとします。

dial-peer voice 3 voip
 destination-pattern 816..
 session target ipv4:172.22.10.1 
!
dial-peer voice 4 voip
 destination-pattern 81690
 session target ipv4:172.22.10.1

この場合、最長プレフィクス規則が適用され、発信コール レッグにダイヤル ピア 4 が一致します。



可変長ダイヤル プランに関する特記事項

予期されるダイヤルストリングが一定の数のディジットを持たない状況があります。そのような場合は、ダイヤル ピアの destination-pattern コマンドで「T」ターミネータを設定して、可変長ダイヤル ピアを使用することを推奨いたします。

「T」ターミネータは、すべてのダイヤル ストリングが受信されるまで強制的にルータやゲートウェイを待機させます。これを実行するために、「T」ターミネータは、すべてのダイヤル ストリングが受信されるまで強制的にルータやゲートウェイを待機させます。ルータやゲートウェイによる動作は次のとおりです。

  • デバイスは、コールをルーティングする前に、設定された桁間タイムアウトの間、待機します。

  • デバイスは、ダイヤル ストリングで「#」終了文字を受信すると、コールをルーティングします。たとえば、発信者が「5551212#」とダイヤルした場合、ルータにとって「#」は、すべてのディジットのダイヤルが完了しており、「#」より前のディジットすべてを使用してダイヤル ピアを照合することを意味します。

次の例は、この概念を明確にするのに役立ちます。

この例でのルータは、ダイヤル ストリング「95551212」が含まれるコール設定をネットワークから受信するものと想定します。次に、ダイヤル ピア 2 が PSTN にディジット「5551212」を転送します。

dial-peer voice 2 pots
 destination-pattern 9T
 port 2/0:23

次に、着信 POTS インターフェイスのダイヤルストリングが「81690」であるとします。

dial-peer voice 3 voip
 destination-pattern 8T
 session target ipv4:172.22.10.1
!
dial-peer voice 4 voip
 destination-pattern 81690T
 session target ipv4:172.22.10.1

この場合、最長プレフィクス規則が適用され、発信コール レッグにダイヤル ピア 4 が一致します。

注: 

  • デフォルトのディジット間タイムアウトは 10 秒に設定されています。この値を変更するには、timeouts interdigit seconds 音声ポート コマンドを発行します。

  • 「T」が使用される場合は、常に「T」の前に「.」またはディジットが必要です(例:「.T」または「555T」)。「T」のみを使用すると、ダイヤル ピアは不適切に動作し、ルータによるコールの処理方法に影響します。



ダイヤル ピアの動作ステータス

ダイヤル ピアが照合されるには、そのダイヤル ピア動作ステータスが管理上アップ状態になっており、有効である必要があります。ダイヤル ピアが動作可能と見なされるには、次の条件のいずれかを満たしている必要があります(下記以外にも条件はありますが、これらが主要な条件です)。

  • destination-pattern が設定されており、なおかつ voice-port または session target も設定されている。

  • Incoming called-number が設定されている。

  • answer-address が設定されている。

詳細は、『Cisco IOS プラットフォームでのダイヤル ピアの稼働状態について』を参照してください。



ダイヤル ピアに関する補足情報

ダイヤル ピア アトリビュート destination-pattern は、着信コール レッグと発信コール レッグのどちらに適用されるかによって動作が異なります。

  • 着信ダイヤル ピアの場合、destination-pattern は発信番号(ANI ストリング)と照合されます。

  • 発信ダイヤル ピアの場合、destination-pattern は着信番号(DNIS ストリング)と照合されます。

したがって、destination-pattern アトリビュートが含まれたダイヤル ピアは、発信照合と着信照合の両方のために動作できます。



ケース スタディ:着信照合とデフォルトの Dial-Peer 0 について

構成図



設定例

maui-gwy-04 maui-gwy-06

!--- <出力を一部省略>

!
version 12.0
service timestamps debug datetime
!
hostname maui-gwy-04
!
isdn switch-type primary-ni
!
controller T1 0
 framing esf
 clock source line primary
 linecode b8zs
 pri-group timeslots 1-24
!
voice-port 0:D
!

!--- このダイヤル ピアは着信 DID コール
!--- に使用されます。

Dial-peer voice 1 pots
 incoming called-number 8....
 direct-inward-dial
!
dial-peer voice 3 voip
 destination-pattern 8....
 DTMF-relay cisco-rtp
 session target ipv4:172.22.10.1
!
dial-peer voice 2 pots
 destination-pattern 9T
 port 0:D
!
interface Ethernet0
 ip address 172.22.10.2 255.255.255.0
 no ip directed-broadcast
!
interface Serial0:23
 no ip address
 no ip directed-broadcast
 isdn switch-type primary-ni
 isdn incoming-voice modem
 fair-queue 64 256 0
 no cdp enable
!
version 12.2
service timestamps debug datetime
!
hostname maui-gwy-06
!
interface Ethernet0/0
 ip address 172.22.10.1 255.255.255.0
 half-duplex
!

!--- FXS ポート

voice-port 1/0/0
!
dial-peer voice 1 pots
 destination-pattern 81560
 port 1/0/0
!
dial-peer voice 2 voip
 destination-pattern 9.....
 session target ipv4:172.22.10.2
 DTMF-relay cisco-rtp

このケース スタディでは、次の show コマンドと debug コマンドが使用されます。

  • show call active voice {brief}:このコマンドは、アクティブ コール テーブルの内容を表示し、そのテーブルは現在ルータを経由して接続されているすべてのコールを示しています。この場合、このコマンドはアクティブ コールに関連付けられているダイヤル ピアと機能を表示する際に役立ちます。

  • debug voip ccapi inout:このコマンドは、エンドツーエンドの VoIP コールのトラブルシューティングに役立ちます。


!--- アクション:PSTN から maui-gwy-04 を経由してコールが発信され、
!--- maui-gwy-06 の FXS ポート(着信番号:「81560」)で終端されます。
!--- :
!--- 1)maui-gwy-04 では、DID 用に設定されている POTS ダイヤル ピア 1 で
!--- 着信コールが受信されます。
!--- 2)maui-gwy-06 では、一致する着信 VoIP ダイヤル ピアがないため、デフォルトの dial-peer=0
!--- が使用されます。そのため、DTMF-relay cisco-rtp のネゴシエーションが
!--- 失敗します。 

!-----------------------------------------------------------------------------
!--- maui-gwy-04 での出力(発信元ゲートウェイ)

!-----------------------------------------------------------------------------

maui-gwy-04#show call active voice brief

!--- この情報は、コールが発信されてアクティブになった後、
!--- コール発信元ゲートウェイでキャプチャされたものです。
!---
!--- <出力を一部省略>
!

<ID>: <start>hs.<index> +<connect> pid:<peer_id> <dir> <addr> <state>
  dur hh:mm:ss tx:<packets>/<bytes> rx:<packets>/<bytes> <state>
 IP <ip>:<udp> rtt:<time>ms pl:<play>/<gap>ms lost:<lost>/<early>/<late>
  delay:<last>/<min>/<max>ms <codec>
Tele <int>: tx:<tot>/<v>/<fax>ms <codec> noise:<1> acom:<1> i/o:<1>/<1> dBm


!--- POTS(キーワード Tele) ダイヤル ピア 1 が着信(キーワード Answer)に一致しています。
!--- このダイヤル ピアは、このドキュメントの「着信ダイヤル ピアの照合」セクションの
!--- 条件 1 に基づいて一致しました。

87   : 415666267hs.1 +107 pid:1 Answer  active
 dur 00:00:20 tx:101/791 rx:100/3200
 Tele 0:D:93: tx:20600/2000/0ms g729r8 noise:-56 acom:0  i/0:-55/-70 dBm


!--- VoIP(キーワード IP)ダイヤル ピア 3 が発信(キーワード Originate)に一致しています。
!--- このダイヤル ピアは、destination-pattern コマンドに基づいて一致しました。

87   : 415666268hs.1 +106 pid:3 Originate 81560 active
 dur 00:00:20 tx:100/2000 rx:101/1991
 IP 172.22.10.1:18160 rtt:2ms pl:1990/40ms lost:0/1/0 delay:69/69/70ms g729r8

maui-gwy-04#show call active voice

!--- <出力を一部省略>
!--- show call active voice コマンドにより、DTMF-relay Cisco RTP が
!--- 部分的にネゴシエートされたことがわかります。
 
VOIP:
RemoteIPAddress=172.22.10.1
RemoteUDPPort=18160
RoundTripDelay=4 ms
SelectedQoS=best-effort
tx_DtmfRelay=cisco-rtp
SessionProtocol=cisco
SessionTarget=ipv4:172.22.10.1
VAD = enabled
CoderTypeRate=g729r8
CodecBytes=20
SignalingType=cas

!-----------------------------------------------------------------------------
!--- maui-gwy-06 での出力(終端側ゲートウェイ)
!-----------------------------------------------------------------------------


maui-gwy-06#show call active voice brief

!--- この情報は、コールが発信されてアクティブになった後、キャプチャされたものです。
!---
!--- <出力を一部省略>
!--- この場合、デフォルトの VoIP(キーワード IP)dial-peer 0 が着信に一致していることに
!--- 注意してください。
 
Total call-legs: 2
87   : 257583579hs.1 +105 pid:0 Answer  active
 dur 00:10:03 tx:1938/37069 rx:26591/531820
 IP 172.22.10.2:18988 rtt:1ms pl:528740/160ms lost:0/1/0 delay:50/50/70ms
 g729r8

87   : 257583580hs.1 +104 pid:1 Originate 81560 active
 dur 00:10:05 tx:26648/532960 rx:1938/37069
 Tele 1/0/0 (96): tx:605710/37690/0ms g729r8 noise:-46 acom:
0  i/0:-46/-61 dBm

maui-gwy-06#show call active voice

!--- <出力を一部省略>
!--- こちら側では、DTMF-relay cisco rtp がネゴシエートされなかったことに注意してください。

Total call-legs: 2
VOIP:
RemoteIPAddress=172.22.10.2
RoundTripDelay=2 ms
SelectedQoS=best-effort
tx_DtmfRelay=inband-voice
FastConnect=FALSE
Separate H245 Connection=FALSE
H245 Tunneling=FALSE
SessionProtocol=cisco
VAD = enabled
CoderTypeRate=g729r8
CodecBytes=20
SignalingType=ext-signal


!--- debug voip ccapi inout からの出力。
!--- <関連のある出力のみがキャプチャされています。>

!--- 着信 VoIP コール レッグはデフォルトの dial-peer 0 に一致しています。
!--- この場合、maui-gwy-06 では発信番号(ANI)が受信されなかったことに注意してください。
!--- したがって、「着信ダイヤル ピアの照合」セクションの条件 3 に基づいて
!--- VoIP dial-peer 2 は一致しませんでした。



*Mar 30 19:30:35: cc_api_call_setup_ind (vdbPtr=0x620AA230,
 callInfo={called=81560,
     called_oct3=0 calling=,calling_oct3=0x0,calling_oct3a=0x0,
calling_xlated=false,
     subscriber_type_str=Unknown, fde,peer_tag=0, prog_ind=0},
callID=0x62343650)
*Mar 30 19:30:35: cc_api_call_setup_ind (vdbPtr=0x620AA230,
callInfo={called=81560,
     calling=, fd1 peer_tag=0}, callID=0x62343650)
*Mar 30 19:30:35: >>>>CCAPI handed cid 95 with tag 0 to app "DEFAULT"
.....


!-- 発信 POTS ダイヤル ピア 1 が一致しています。


*Mar 30 19:30:35: ssaSetupPeer cid(95) peer list:  tag(1)
 called number (81560)
*Mar 30 19:30:35: ccCallSetupRequest (Inbound call = 0x5F,
 outbound peer =1, dest=,
        params=0x621D4570 mode=0, *callID=0x621D48D8, prog_ind = 0)
*Mar 30 19:30:35: peer_tag=1

ここで、次のコマンドを追加して、maui-gwy-06 で着信 VoIP dial-peer 2 を照合します。

maui-gwy-06#config t
Enter configuration commands, one per line.  End with CNTL/Z.
maui-gwy-06(config)#dial-peer voice 2 voip

!--- このコマンドは、着信コール レッグとダイヤル ピアの照合に
!--- DNIS(着信番号)を使用します。 

maui-gwy-06(config-dial-peer)#incoming called-number 8....

これは、設定を追加した後の maui-gwy-06 設定のスナップショットです。


!--- <出力を一部省略>

dial-peer voice 1 pots
 destination-pattern 81560
 port 1/0/0
!
dial-peer voice 2 voip
 incoming called-number 8....
 destination-pattern 9.....
 session target ipv4:172.22.10.2
 dtmf-relay cisco-rtp
!

!--- アクション:PSTN から maui-gwy-04 を経由してコールが発信され、
!--- maui-gwy-06 の FXS ポート(着信番号:「81560」)で終端されます。
!--- :
!--- 1)maui-gwy-04 では、DID 用に設定されている POTS ダイヤル ピア 1 で
!--- 着信コールが受信されます。
!--- 2)maui-gwy-06 では、dial-peer 2 voip が一致する着信であり、dtmf-relay
!--- Cisco RTP がネゴシエートされます。 

!-----------------------------------------------------------------------------
!--- maui-gwy-06 での出力(終端側ゲートウェイ)

!-----------------------------------------------------------------------------

maui-gwy-06#show call active voice brief

!--- <出力を一部省略>

Total call-legs: 2

!--- この場合、着信 VoIP コール レッグが dial-peer 2 VOIP に
!--- 照合されることに注意してください。

8B   : 258441268hs.1 +176 pid:2 Answer  active
 dur 00:01:01 tx:485/8768 rx:2809/56180
 IP 172.22.10.2:16762 rtt:2ms pl:52970/120ms lost:0/1/0 delay:
60/60/70ms g729r8

8B   : 258441269hs.1 +175 pid:1 Originate 81560 active
 dur 00:01:02 tx:2866/57320 rx:512/9289
 Tele 1/0/0 (98): tx:64180/9640/0ms g729r8 noise:-46 acom:
0  i/0:-46/-61 dBm


maui-gwy-06#show call active voice

!--- <出力を一部省略>
!--- dtmf-relay cisco rtp が正常にネゴシエートされたことに注意してください。

VOIP:
RemoteIPAddress=172.22.10.2
RoundTripDelay=1 ms
SelectedQoS=best-effort
tx_DtmfRelay=cisco-rtp
FastConnect=FALSE
Separate H245 Connection=FALSE
H245 Tunneling=FALSE
SessionProtocol=cisco
SessionTarget=
VAD = enabled
CoderTypeRate=g729r8
CodecBytes=20
SignalingType=cas




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