音声とユニファイド コミュニケーション : Cisco ATA 180 シリーズ アナログ電話アダプタ

ファックスを使用した Cisco ATA 186 の設定とトラブルシューティング

2002 年 12 月 1 日 - ライター翻訳版
その他のバージョン: PDFpdf | 機械翻訳版 (2013 年 8 月 21 日) | 英語版 (2008 年 9 月 15 日) | フィードバック

目次


概要

Cisco Analog Telephone Adaptor(ATA)186 では、ファックス伝送をパススルーとしてのみサポートしています。ファックスリレーはサポートできません。ATA のどちらのポートでもファックス コールをサポートしています。ファックス コールが正常に動作するには、Cisco ATA 186 と、サポートしているゲートウェイが正しく設定されている必要があります。シスコのゲートウェイでは、デフォルトでファックスリレーが有効になっています。ATA とゲートウェイの間でファックス コールが正常に動作するには、ゲートウェイでのファックスリレーが無効になっている必要があります。

Cisco ATA 186 では、2 つの方法のうちのどちらかによってファックスを送信します。ファックス検出方法、または受信(Rx)および送信(Tx)コーデックです。ファックス検出モードでは、LBRC を使用して Cisco ATA 186 を設定できます。Rx および Tx コーデック モードでは、ファックストーンを検出するまで音声に対するコーデックのネゴシエートが行なわれます。ファックストーンを検出すると、次の項目を実行します。

  • ファックストーンの検出をオフ
  • 無音抑止をオフ
  • コーデックを G.711 u-law または G.711 A-law に再ネゴシエート

注: ファックストーンは、ATA で終端されるコールについてのみ検出されます。ATA から発信されたコールの場合、ファックスの検出とコーデックの再ネゴシエーションは、サポートしているゲートウェイから開始される必要があります。G.711 ファックス モード:このモードでは、Cisco ATA 186 は、終端のファックス機の間で送信された Real Time Protocol(RTP; リアルタイム プロトコル)パケットを介入を行わずにただ通過させるだけです。つまり、ファックスのセッションを通常の音声コールのように扱います。

注: ファックスの伝送レートは、最大 9600 bps までサポートされています。ファックス伝送レートの詳細は、「ATA 186 でのファックス パススルーの制限」を参照してください。ATA 186 L1/L2 では、最大 14.4kbps までのファックス伝送レートをサポートできます。

注: ATA 186 では、アナログ モデム コールはサポートされていません。この資料でモデムと記されているものは、ファックス モデムを意味しています。

前提条件

この資料を読むには、次の項目に関する知識が必要です。

  • H.323 を使用する Cisco ATA 186 バージョン 2.0 以降

  • IP 接続を必要とし、さらに設定のために Web サーバからのアクセスを必要とする Cisco ATA 186

  • 基本設定(「ATA の基本的な設定」を参照)

ハードウェアとソフトウェアのバージョン

この文書の情報は、次のソフトウェアとハードウェアのバージョンに基づいています。

  • Cisco ATA 186 I1/I2 バージョン 2.12
  • Cisco 3640 ゲートウェイ、Cisco IOS(R) ソフトウェア バージョン 12.1 を使用。ファックス モードの設定例でのゲートウェイ。
  • Cisco IOS ソフトウェア バージョン 12.1 を使用した Cisco 5300 ゲートウェイであり、ファックス検出方法の設定例のゲートウェイ。

この文書の情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されています。この文書内で使用されているデバイスはすべて、クリアーな状態(デフォルト)から設定作業を始めています。稼働中のネットワークで作業する場合は、どのコマンドを使用する際にも、そのコマンドによってネットワーク上で発生する可能性のある影響を事前に必ず把握するようにしてください。

ネットワーク ダイアグラム

設定

ファックスの検出方法

Cisco ATA 186 でのファックス検出方法の設定

Web インターフェイスを使用して Cisco ATA 186 を設定するには、Web ブラウザで http://<ip_address_of_ata>/dev(たとえば、http://172.16.104.117/dev)にアクセスします。Cisco ATA 186 の設定では、次のパラメータを設定する必要があります。

  • 音声モード
  • bit 2 (18)=0 Enable detection of FAX CED (answer) tone and switch to FAX mode
       for the rest of the call if the tone is detected
  • 接続モード
  • bit 7=0/1 to disable/enable fax redundancy
       !-- この項目は、ゲートウェイの構成によって
     設定が必要です。
    0=disable fax redundancy; 1=enable fax redundancy
     bit 8-12=the offset to NSE payload type number 96.
       The legal values are between 0 to 23 correspond
       to dynamic payload types 96 to 119. When using
       the ATA 186 for fax with the Cisco Gateway leave
       this value at default value which is 4
     bit 13=0/1 to negotiate G711 u/a law as the new
       codec to be negotiated
       !-- この項目は、ゲートウェイの構成によって
     設定が必要です。
     0=G711ulaw; 1=G711alaw
     bit 14=0 Enable Modem Pass Through
     bit 15=0 Enable Modem Pass Through Dectection
  • CallFeature と PaidFeature
  • bit 15 (31)=1 Fax Permitted
  • Rx/Tx と LBRC コーデックの値を設定し、必要に応じて音声コール用に Voice Activity Detection(VAD)[bit 0(16) = 1/0 in Audio Mode] を有効または無効にします。
  • G.723.1-codec ID 0; G.711a-codec ID 1; G.711u-codec ID 2; G.729a-codec ID 3
     LBRC is 0-G.723.1 codec is available to both FXS ports at any time
     LBRC is 3-G.729a is available to one of the two FXS ports on a first-come-first-served basis.

    Cisco IOS ゲートウェイでのファックス検出方法の設定

    Cisco IOS ゲートウェイでファックス検出方法を設定するには、次の例で示すように、モデムのパススルーがサポートされている必要があります。

    dial-peer voice tag voip
    modem passthrough { NSE [payload-type number] codec {g711ulaw | g711alaw}
         [redundancy] | system}
    fax rate disable
    • Audio Mode—0xXXX5XXX5

    • Connect Mode—0xXXXX04XX

    • Rx Codec—3

    • Tx Codec—3

    • LBRCodec—3

    Cisco 5300 ゲートウェイの設定

    5300-gw#show running-config
       Building configuration...
       .
       .
       .
       !
       voice service voip
       modem passthrough nse codec g711ulaw
       !
       .
       .
       dial-peer voice 1 pots
       destination-pattern 2T
       port 1:0
       !
       dial-peer voice 3 voip
       incoming called-number 2T
       destination-pattern 300.
       session target ipv4:172.16.85.233
       modem passthrough nse codec g711ulaw
       fax rate disable.
       .

    ファックス モード方式

    Cisco ATA 186 でのファックス モード方式の設定

    Web インターフェイスを使用して Cisco ATA 186 を設定するには、Web ブラウザで http://<ip_address_of_ata>/dev(たとえば、http://172.16.104.117/dev)にアクセスします。Cisco ATA 186 の設定では、次のパラメータを設定する必要があります。

  • VAD を無効にする
  • bit 0 (16)=0 Disable VAD in Audio Mode
  • コーデックを G711 に設定
  • bit 1 (17)=1 Use G711 Codec Only Or Set Rx/Tx Codec 1/2 for a/u law respectively-
  • モデムのパススルーを有効にする
  • bit 14=0 Enable modem passthrough in Connect Mode
     bit 15 (31)=1 Fax Mode in CallFeatures and PaidFeatures

    注: Cisco IOS 音声アプリケーション ソフトウェア ゲートウェイが、ATA の設定と同じコーデックおよび VAD に設定されている必要があります。このシナリオでは、すべてのコール、ファックス、または音声が VAD なしで G711 を使用しています。ゲートウェイにダイヤルピアを設定するには、「Cisco IOS プラットフォームにおけるダイヤルピアとコール レッグについて」を参照して、ダイヤルプラン、ダイヤルピア、そしてディジット操作の設定を行ってください。Cisco IOS ゲートウェイはすべてファックス モード方式で使用できます。下記の例では、Cisco 3640 ゲートウェイが使用されています。

    Cisco ATA 186 とゲートウェイの設定例は次のとおりです。

    • Audio Mode—0xXXX2XXX2 where X is not considered for this configuration

    • Connect Mode—0xXXXX8XXX where X is not considered for this configuration

    • Rx Codec—1

    • Tx Codec—1

    • LBRCodec—1

    Cisco 3640 ゲートウェイの設定

    3640-gw#show running-config
       Building configuration...
       .
       .
       .
       dial-peer voice 11 voip
        incoming called-number 5000
        destination-pattern 3000
        session target ipv4:172.16.85.233
        codec g711ulaw
        no vad
       !
       dial-peer voice 5000 pots
        destination-pattern 5000
        port 3/1/0
       .
       .

    設定のトラブルシューティング

    このセクションでは、設定に対してトラブルシューティングを行う方法について説明します。

    ゲートウェイでのトラブルシューティング

    エンドツーエンドの Voice over IP(VoIP)コールをデバッグするには、debug voip ccapi inout コマンドを使用します。音声ポートで受信されたディジットを表示するには、debug vtsp dsp コマンドを使用します。

    Cisco ATA 186 でのトラブルシューティング

    サードパーティ製のゲートキーパーおよびゲートウェイを使用している場合には、Cisco ATA 186 のトラブルシューティング ツールが役に立ちます。Cisco ATA 186 のトラブルシューティング ツールを有効にするには、次の手順に従ってください。

    1. ATA Nprintf フィールドの Cisco ATA 186 と同じサブネットにある PC の IP アドレスを設定します。
    2. そのアドレスの後に指定するポートは、9001 である必要があります。
    3. PC の DOS プロンプトで、preserv.exe プログラムを実行します。

    preserv.exe プログラムは、Cisco Software Center からダウンロードできます。このサイトにアクセスするには、次の手順に従ってください。

    注: ソフトウェアをダウンロードするには、登録ユーザになることが必要です。

    1. http://www.cisco.com/tac にアクセスします。
    2. Select and Download のリンクをクリックします。
    3. Software Center のリンクをクリックします。
    4. Voice Software のリンクをクリックします。
    5. Cisco ATA 186 Analog Telephone Adaptor のリンクをクリックします。

    注: preserv.exe プログラムは、最新の Cisco ATA 186 ソフトウェア リリースの zip ファイルに含まれています。

    次の出力は、Cisco ATA 186 とゲートウェイの間で、両方の方式を使って行われたファックス コールのデバッグ例です。

    Cisco ATA 186 から AS5300 へ、ファックス検出方法で送信されたファックス送信のデバッグ

    !-- ATA から 22151 へ送られたコール
     Calling 22151
     SCC->(0 0)
     CLIP
     SCC->(0 0)
     <0 0> dial<32151>
     block queue 
     <- (18 1318384 0)
     Connect to <0xac100d18 1720>..
     >>>>>>>> TX CALLER ID : 0x1 0x80 6
     !-- 5300 に送信された設定.
     Q931
     <-0:Setup:CRV 30970
     !-- 5300 から受信したコールの設定受付.
     Q931->0:Proceeding
     Connect H245...
     block queue 
     <- (19 1318384 555258)
     NuConnectDispatcher: 0x78fa
     H245 TCP conn ac100d18 11076
     CESE/MSDSE start:<0 0 0 0>
     capSize = 3
     H245->0:Cese
     RemoteInputCap <15 5>
     RemoteInputCap <15 4>
     RemoteInputCap <15 1>
     RemoteAudioCap <4 11>
     MODE FRAME : 11 2
     RemoteAudioCap <4 10>
     Capability set accepted
     H245->0:MSD:  = <0x1274 60>
     H245->0:CeseAck
     H245->0:MsdAck
     h323.c 1826: cstate : 3
     ->H245<0> OLC
     H245
     <-0:LcseOpen
     !-- コーデックのネゴシエーションは設定されたとおり G729A。
     set TX audio to G729A 2 fpp
     SetG723Mode: 2 0
     H245->0:LcseOpen
     H245->0:OLC mode 10
     remote OpenLogicalReq G711/G729(10) : 2 fpp
     OpenRtpRxPort(0,0x0,16384):1
     RTP Rx Init: 0, 0
     RTP->0:<0xab4555e9 16384>
     H245->0:LcseOpenAck
     RTP<-0:<0xac100d18 19066>
     [0]Enable encoder 18
     RTP TX[0]:SSRC_ID = 5e875050
     RTP Tx Init: 0, 0
     [0]Received pi=8 in q931
     !-- コールのアラート。
     Q931->0:Alerting
     [0]DPKT 1st: 3570916113 3570915873, pt 18
     Enable LEC adapt [0]=1
     H323Dispatcher : 3 3
     !-- コールの接続。
     Q931->0:Connect
     SCC:ev=12[0:0] 3 0
     0:30;3,0,0,0,
     !-- 5300 でファックス モデムのトーンが検出されたため、
     NSE パケットを送出。
     [0]Rx MTP NSE pkt c0000000
     [0]MPT mode 1
     SCC:ev=23[0:0] 4 0
     !-- コーデックが G711ulaw に再ネゴシエーションし、
     ATA でモデムのパススルー モードがアクティブになる。
     [0:0]Mdm PassThru
     [0]codec: 18 => 8
     [0]Rx MTP NSE pkt c1000000
     [0]Rx MTP NSE pkt c1000000
     [0]Rx MTP NSE pkt c1000000
     1:00;2,0,0,0,
     1:30;2,0,0,0,
     !-- コール完了。
     Q931->0:ReleaseComplete: reason 16, tone = 13
     H245
     <-0:EndSessionCmd 1
     0: Close RTPRX
     [0:0]Rel LBRC Res
     Q931<-*:ReleaseComplete

    ファックス モード方式で Cisco ATA 186 で受信された 3640 からのファックス コールのデバッグ

    !-- DNIS 3000 で受信されたコール
       Q931->*:SetUp:CR = 45
       called number : 3000
       SetUp routed to 0
       Remote alias = 5300-gw
       >> callingpartynumber info: 0x0 0x83 5
       !-- コール進行状況を送出。
       Q931<-0:Proceeding
       SCC:ev=21[0:0] 0 0
       SCC<-Alerting <5300-gw 208>
       SCC:ev=5[0:0] 13 0
       !-- 音声ポートで電話を鳴らす。
       [0:0]RINGING
       SCC->(0 0) 
       CESE/MSDSE start:<0 0 0 0>
       capSize = 2
       !-- コールのアラートを送出。
       Q931<-0:Alerting
       H245->0:Cese
       RemoteInputCap <15 5>
       RemoteInputCap <15 4>
       RemoteInputCap <15 1>
       RemoteAudioCap <4 3>
       MODE FRAME : 3 20
       Capability set accepted
       H245->0:MSD:  = <0x17d 60>
       H245->0:CeseAckH245->0:MsdAck
       h323.c 1826: cstate : 4
       ->H245<0> OLC
       H245<-0:LcseOpen
       set TX audio to G711 (3) 20 fpp
       !-- コーデックのネゴシエーションは G711 で、VAD は無効状態。
       G.711 Silence Suppression off
       H245->0:LcseOpen
       H245->0:OLC mode 3
       remote OpenLogicalReq G711/G729(3) : 20 fpp
       OpenRtpRxPort(0,0x0,16384):1
       RTP Rx Init: 0, 0
       RTP->0:<0xab4555e9 16384>
       H245->0:LcseOpenAck
       RTP<-0:<0xac100d18 18526>
       [0]Enable encoder 0
       RTP TX[0]:SSRC_ID = 71d26005
       RTP Tx Init: 0, 0
       SCC->(0 0) 
       !-- コールの接続。
       Q931<-0:Connect
       Enable LEC adapt [0]=1
       SCC:ev=12[0:0] 6 0
       [0]DPKT 1st: 3570916113 3570915873, pt 0
       0:30;3,0,0,0,
       1:00;3,0,0,0,
       SCC->(0 0) 
       !-- コール完了。
       H245<-0:EndSessionCmd 1
       0: Close RTPRX
       Q931<-*:ReleaseComplete

    ツール情報

    その他の情報は、シスコの ボイス、テレフォニー、およびメッセージング テクノロジーに関する TAC ツール を参照してください。


    関連するシスコ サポート コミュニティ ディスカッション

    シスコ サポート コミュニティは、どなたでも投稿や回答ができる情報交換スペースです。


    関連情報

    その他の文書


    Document ID: 19083