IP : IP ルーティング

bgp deterministic-med コマンドと bgp always-compare-med コマンドの相違点

2003 年 12 月 1 日 - ライター翻訳版
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概要

Multi Exit Discriminator (MED)ベースの経路選択では、bgp deterministic-med コマンドと、bgp always-compare-med コマンドの2つのBorder Gateway Protodol(BGP)コンフィギュレーション コマンドを使用することができます。

bgp deterministic-med コマンドをイネーブルにすると、同じ Autonomous System(AS;自律システム)内の異なるピアからアドバタイズされたルートを選択するときに、MED変数が比較されます。bgp always-compare-med コマンドをイネーブルにすると、異なる自律システムのネイバからのルートについて、MEDが比較されます。複数のサービス プロバイダーまたは企業が統一されたMED設定ポリシーに同意している場合には、bgp always-compare-med コマンドを使用するほうが便利です。たとえば、ネットワークXで、Internet Service Provider(ISP;インターネット サービス プロバイダー)AがMEDを10に設定し、ISP BがMEDを20に設定している場合、両方のISPが、ISP AのXへのルートのほうがパフォーマンスに優れていることに同意する場合です。

これらの2つのコマンドは、混同されることがあります。ここでは、bgp deterministic-med bgp always-compare-med の2つのコマンドが、MEDベースの経路選択にどのように影響するのか、また、各コマンドによって、最適経路の選択時にBGPの動作がどのように変化するのかについて説明します。

注: これらの2つのコマンドは、デフォルトではイネーブルに設定されていません。また、2つのコマンドはそれぞれ独立しています。1つのコマンドをイネーブルにしても、他方のコマンドは自動的にはイネーブルになりません。

ハードウェアおよびソフトウェアのバージョン

  • Cisco IOS ® ソフトウェア リリース 12.1(5)


コマンド例

以下の例は、bgp deterministic med コマンドおよび bgp always-compare-med コマンドが、MEDベースの経路選択にどのように影響するかを示しています。

注: 新規ネットワークの場合には、常に bgp deterministic med コマンドをイネーブルにすることを推奨します。既存ネットワークの場合には、内部BGP(iBGP)ルーティング ループが発生しないように考慮しながら、すべてのルータ上に同時にこのコマンドを配備するか、増分的に配備していく必要があります。

たとえば、ネットワーク10.0.0.0/8に次のルートを設定したとします。

entry1: AS(PATH) 500, med 150, external, rid 172.16.13.1

 entry2: AS(PATH) 100, med 200, external, rid 1.1.1.1

 entry3: AS(PATH) 500, med 100, internal, rid 172.16.8.4

 

BGPルートを受信する順序は、entry3、entry2、および entry1 です(BGPテーブルでは entry3 が最も古く、entry1 が最新になります)。

注: BGPは、特定の宛先への複数のルートを受信すると、受信した順番とは逆の順序で(最新のものから順番に)リストします。その後、最新エントリと次のエントリ(リストの1番目と2番目)をペアにして、ルートを比較します。つまり、entry1 と entry2 が比較されます。より最適なエントリを選択すると、そのエントリが entry3 と比較されます。同様に、最後のエントリまで比較されます。

例 1: 両方のコマンドがディセーブルの場合

最初に、entry1 と entry2 が比較されます。ルータIDの低い entry2 が最適経路として選択されます。異なるネイバASからの経路なので、MEDはチェックされません。次に、entry2 と entry3 が比較されます。外部ルートである entry2 が最適経路として選択されます。

例 2: bgp deterministic-med がディセーブル、bgp always-compare-med がイネーブルの場合

entry1 と entry2 が比較されます。これらは異なるネイバASからのエントリですが、bgp always-compare-med コマンドがイネーブルに設定されているので、MEDが比較され、MED値の低い entry1 が最適経路として選択されます。次に、entry1 と entry3 が比較されます。同じASからのエントリなので、MEDが比較され、entry3 が最適経路として選択されます。

例 3: bgp deterministic-med がイネーブル、bgp always-compare-med がディセーブルの場合

bgp deterministic-med コマンドをイネーブルにすると、同じASからのルートがグループ化され、各グループの最適エントリが比較されます。BGPテーブルは、次のようになります。

 

 entry1: AS(PATH) 100, med 200, external, rid 1.1.1.1

 entry2: AS(PATH) 500, med 100, internal, rid 172.16.8.4 

 entry3: AS(PATH) 500, med 150, external, rid 172.16.13.1

 

AS 100のグループとAS 500のグループが作成され、各グループの最適エントリが比較されます。AS 100からのルートは1つだけなので、entry1 がこのグループの最適エントリになります。entry1 は、AS 500グループの最適エントリである(MEDの低い) entry2 と比較されます。entry1 と entry2 は同じネイバASからのルートではないので、MEDは比較の対象になりません。内部BGPルートよりも外部BGPルートが優先されるので、entry1 が最適経路になります。

例 4: 両方のコマンドがイネーブルの場合

この場合の比較方法は、最後の entry2 と entry1 の比較を除いて、例 3と同じになります。bgp always-compare-med コマンドがイネーブルなので、entry2 と entry1 のMEDが比較され、entry2 が最適経路として選択されます。


ツール情報

ツールの詳細については、Cisco TACツール: ルーティング プロトコル テクノロジー を参照してください。



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