オプティカル : 同期光ネットワーク(SONET)

POS インターフェイスにおける PSE エラーおよび NSE エラーのトラブルシューティング

2003 年 12 月 1 日 - ライター翻訳版
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目次


概要

ここでは、Packet over SONET(POS)インターフェイスにおける show controller pos コマンドの出力で、Positive Stuff Event(PSE)およ び Negative Stuff Event(NSE)エラー カウンタのゼロ以外の値およ び増分値を表示できる理由を説明します。これらのエラーは POS リンクにクロッキング問題が発生した場合に増加するため、ここではク ロッキングについても説明します。

次の show controller pos コマンドの出力例は、Cisco 12000 シ リーズ インターネット ルータを使用したものです。

POS7/0

    SECTION

      LOF = 0             LOS    = 0                              BIP(B1) = 0

    LINE 

      AIS = 0             RDI    = 0             FEBE = 0          BIP(B2) = 0    

    PATH 

      AIS = 0             RDI    = 0             FEBE = 967        BIP(B3) = 26860037    

      LOP = 0             NEWPTR = 205113     PSE  = 295569        NSE     = 18 
   Active Defects: None 

    Active Alarms:  None 

    Alarm reporting enabled for: SF SLOS SLOF B1-TCA B2-TCA PLOP B3-TCA 
   BER thresholds:  SF = 10e-3  SD = 10e-6 

    TCA thresholds:  B1 = 10e-6  B2 = 10e-6  B3 = 10e-6 

注: NSE および PSE エラーが増加する場合、NEWPTR エラー カウンタも増加する場合があります。

クロッキングの基礎

簡単に述べると、物理ネットワーク リンクは、送信デバイスまたは送信者から受信デバイスまたは受信者への単方向伝送パスを定義するものです。 要約すると次のようになります。

  • 発信元デバイスは、電圧パルスまたは光波を送信することによって 2 進数の 1 また は 0 を伝送する。

  • 宛先デバイスは、物理ワイヤ上の信号レベルを特定のレート(周波数 )および特定の時間(位相)で計測することによって、2 進数の 1 または 0 を受信する。

両方のデバイスは、クロックを使用してタスクを実行するタイミングを決定します。 理想的なのは、非常に正確で簡潔な方法で受信者がビットを受け 取ることです。受信者は、受信デバイスのインターフェイスに 2 進数の 1 または 0 が到着する正確 なタイミングを知ることができなくてはなりません。nbsp;送信者と受信者 は、位相と周波数が一致する場合、完全に同期化します。

SONET のような高速インターフェイスでは、正確なクロッキングがこれま でよりもさらに重要になります。 これは、物理リンク上を1 秒間に移動するビット数が多くなればなるほど、1 つのビットを受信デバイス側で確認できる時間は短くなるからです。 たとえば、SONET OC-3 インターフェイスが伝送できる量は、 155,000,000 ビット/秒です。各ビットの転送時 間を計算するには、次の式を使用します。

1 / 155000000 = .000000006 秒
この値を T1 リンクにおけるビットの転送時間と比較してみましょう。
1 / 1544000 = .000000648 秒 または 648 マイクロ秒

したがって、受信デバイスのサンプリングクロックのタイミングが少しでも正確でなかった場合、 ビットまたは連続したいくつかのビットを検出することはできま せん。 この問題は、クロックのタイミングがずれ、結果としてビットの取りこぼしがおきる クロック スリップを引き起こします。 クロック スリップは、2 進数の 1 および 0 の誤った解釈を引き起こし、パリティおよび巡回冗長検査(CRC)エラーの原因となります。

タイミングは明示的には伝送されません。代わりに、受信インターフェイスは、着信信号と 0 から 1 および 1 から 0 への遷移をトラッキングすることによって、送信インターフェイスの周波数および位相を得ます。

H1 および H2

スタッフ イベントについて説明する前に、まず SONET がどのようにライン オーバーヘッドにおける H1 バイトおよび H2 バイトを使用するか理解する必要があります。

各同期転送信号(STS-1)は 810 バイトからなり、そのうち 27 バイトはトランスミッションオーバーヘッド用で、783 バイトは同期ペイロード エンベロープ(SPE)用です。9行 90 列の STS-1 フレーム形式が次に表示されています。

トランスミッションオーバーヘッドセクションはセクション オーバーヘッドとライン オーバーヘッドに分かれます。ライン オーバーヘッドには、H1 バイトおよび H2 バイトが含まれます。SONET プロトコルはこれらのバイトを使用して、フレームの SPE 部分におけるペイロード位置を認識します。H1 バイトおよび H2 バイトの位置は次に表示されています。

 
パス オーバーヘッド
セクション
オーバーヘッド
A1 フレーミング A2 フレーミング A3 フレーミング J1 トレース
B1 BIP-8 E1 オーダーワイヤ E1 ユーザ B3 BIP-8
D1 データ コム D2 データ コム D3 データ コム C2 信号ラベル
ライン
オーバーヘッド
H1 ポインタ H2 ポインタ H3 ポインタ アクション G1 パス ステータス
B2 BIP-8 K1  K2 F2 ユーザ チャネル
D4 データ コム D5 データ コム D5 データ コム H4 インジケータ
D7 データ コム D8 データ コム D9 データ コム Z3 グロース
D10 データ コム D11 データ コム D12 データ コム Z4 グロース
S1/Z1 同期ステータス/グロース M0 または M1/Z2 REI-L グロース E2 オーダーワイヤ Z5 タンデム接続


タイミングの問題に対する SONET の対処法

SONET ネットワークが非常に正確なタイミングで行われていても、いくつかの変動は避けられません。 変動は非常に小さいものとなりますが、各ビットを短時間で転送するには厳密に正確なタ イミングが必要となります。

同期ネットワークでは、タイミング問題を解決するために様々な方法を 取ることができます。 SONET ネットワークでは、バイト スタッフィン グおよびポインタ調整を使用します。 これらの概念を説明する前に、 アンダーフローおよびオーバーフローについて理解する必要があります。

根本的に、ネットワーク デバイスは入力ライン上でトラフ ィックを受信すると、着信信号の周波数に基づいてバッファに書き込み ます。 ローカルで生成されたクロックは、バッファからビットの読み取る周期を判別します。  読み取りレートは、フレームのコンテンツ(2 進数の 0 と 1)をいつ出力ラインに出すかということを決定します。

クロック スリップが起こるとオーバーフローおよびアンダーフロ ーが発生し、伝送ストリームにおけるバイトが削除または反復されるため 、ネットワーク内でエラーが発生します。根本的に、クロック スリップは、着信インターフェイス上のクロック レートが発信インターフェイス上のクロックレートと同期していないことを示します。

問題 状況 SONET 反応
バッファへの書き込みがバッファからの読み取りよりも早く実行さ れる  オーバーフロー NSE:フレームのバイト位置を後方に 1 つ移動する
バッファへの書き込みがバッファからの読み取りより遅く実行され る  アンダーフロー PSE:フレームのバイト位置を前方に 1 つ移動し、人工バイトを追 加して書き込みの失敗に対して補正する

H3 ポインタ アクション バイト

ビット スタッフィングは、ビットを読み取る必要があるときに バッファが空である場合に必要となります。 ビット スタッフィングでは、フ レーム内のビット数の不足を補います。

データがクロス接続されている発信インターフェイスのクロックに対して着信信号のクロックがわずかに遅れて実行されている場合、PSE はアド/ドロップ多重化装置(ADM)上で発生します。 また、ペイロード データ レートが STS フレーム レートと比べて遅い場合にも、PSE は発生します。 このような状況では、H3 バイトのあとのバイト位置はスタッフ(スキップ)され、H1 バイトまたは H2 バイトにおけるポインタ値が増加されます。

NSE はこの正反対となります。 着信信号は発信インターフェイ スの周波数に比べて早く着きすぎるため、データはバッファされません。  その代わり、ポインタ値は 1 減少し、ペイロードは 1 バイト位置早 く起動します。本質的に、1 ペイロード バイトが H3 バイトに配置 されると、ポインタ アクション バイトとなります。通常は、このバイトは 空となっています。

スタッフ イベントの原因

通常、NSE エラーおよび PSE エラーはリンク上の同期問題または誤ったクロック設定 により増加します。 これらのエラーは次の状況でも増加します。

  • 受信信号が非常に劣化すると、ルータ上の SONET フレーマーは非常に劣化した信号が 原因で NSE エラーおよび PSE エラーとなるものをレポートする。
  • バックツーバック接続でクロック設定を internal - line を使用しており、各エンドのオシレータの精度に 明らかな違いが見られる。
  • 物理ファイバが明らかにクリーンではない。
     
  • 送信デバイスはリモート受信デバイスをオーバードライブしており、リンク上での減 衰が不十分である。
  • リンクでは、アラームまたは深刻なエラー状況が発生する。  この状態をクリアする間、ルータは有効な NEWPTR をいくつか 検出し、これらを NSE または PSE として誤認する。
Cisco POS インターフェイスは、H1 バイトまたは H2 バイトの固定値を送信するため、PSE エラーまたは NSE エラーを生成しません。Cisco POS インターフェイスがレポートするエラーは網側に起因するものです。

容認可能な NSE エラーまたは PSE エラー

次の表では、異なった Stratum クロックの正確性レベルに対して NSE および PSE の容認可能な最大レートを表示しています。

クロック  最大 NSE および PSE レート
Stratum 1  11.2 スタッフ/日
Stratum 2  12.44 スタッフ/分
Stratum 3 59.6 スタッフ/秒
20ppm 259 スタッフ/秒

これらの数字は完全なワーストケース、つまり様々なクロック の廃止を想定しています。また、製品環境においてはめったにないことですが、2 つのクロックがそのとりうる範囲の両端にある(つまり、一方が最大で他方が最小)ということも想定します。したがって、実際のネットワークにおける一般的な数字は、上記の数値より 1桁または 2桁ほど小さいものとなります。

独立した Stratum クロックの 2 つの電話会社を想定した PSE および NSE のレートは 次のとおりです。

精度 Stratum 1 =  +/- 1x10-11

 
したがって、2 つの Stratum 1 クロック間のワーストケース オフセットは 2x10-11 です。
STS-1 レート = 51.84x10+6 ビット/秒

独立していない Stratum 1 クロックを実行する 2 つの STS-1 間のワースト ケースオフセットは次のとおりです。

             (51.84x10+6) x (2x10-11) 

           =  103.68x10-5  ビット/秒

           =  (103.68/8) x 10-5  バイト/秒

           =  12.96x 10-5  バイト/秒

各 STS-1 ポインタ調節(またはスタッフ)は データの 1 バイトを合わ せるため、上記の数値は NSE レート または PSE レートでもあります。 したがって、Stratum 1 クロックを想定した最大 NSE レート または PSE レートは次のようになります。


           = 12.96 x 10-5  スタッフ/秒

           = (12.96x10-5) x (60x60x24)  スタッフ/日

           = 11.2   スタッフ/日

NSE エラーおよび PSE エラーのトラブルシューティングを行う場合は次のことに注意 してください。

  • PSE エラー および NSE エラーのレートは負荷とともに増加してはならない。
  • Cisco POS ラインカードは固定ポインタ値 522 を生成する。 し たがって、POS ラインカードをバックツーバックで接続する場合、PSE エラーまたは NSE エラー は発生してはならない。
  • NEWPTR エラーの中には、インターフェイスがアラームをクリアした 場合、または深刻なエラー状況の場合にレポートされるものがある。
シスコ TAC への連絡

PSE エラーおよび NSE エラーの増加を解決するためにシスコの Technical Assistance Center(TAC)へ連絡を取りケースをオープンする場合、次の情報を用意しておいてください。

  • トポロジ:バックツーバックか ADM の SONET ネットワーク
  • ハードウェア プラットフォームおよびラインカード
  • 問題の発生に関する簡潔な履歴および既に実施したトラブルシューティングの内容
  • エラーをレポートしたルータからの show tech コマンドの出 力

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