ロング リーチ イーサネット(LRE)とデジタル加入者線(xDSL) : 非対称デジタル加入者線(ADSL)

Cisco DSL ルータの設定とトラブルシューティング ガイド - IRB を使用した RFC1483 ブリッジング - トラブルシューティング

2006 年 4 月 22 日 - ライター翻訳版
その他のバージョン: PDFpdf | 機械翻訳版 (2013 年 8 月 21 日) | 英語版 (2006 年 9 月 12 日) | フィードバック

トラブルシューティング対象のレイヤの判別

Digital Subscriber Line(DSL; デジタル加入者線)接続が正常に機能しない理由は、いろいろ考えられます。 このセクションの目的は、障害の原因を切り分けて修復することです。 トラブルシューティングの最初のステップでは、Asymmetric Digital Subscriber Line(ADSL; 非対称デジタル加入者線)サービスで障害が発生しているレイヤを判別します。 障害が発生する可能性があるレイヤは、3 層あります。

  • レイヤ 1 - ISP の Digital Subscriber Line Access Multiplexer(DSLAM; デジタル加入者線アクセス マルチプレクサ)に対する物理的な DSL 接続
  • レイヤ 2.1 - ATM 接続
  • レイヤ 2.2 - Point-to-Point Protocol over ATM(PPPoA)、Point-to-Point Protocol over Ethernet(PPPoE)、RFC1483 ブリッジング、または RFC1483 ルーティング
  • レイヤ 3 - IP

トラブルシューティングを開始する対象のレイヤを判別する最も簡単な方法は、show ip interface brief コマンドを発行することです。 このコマンドの出力は、設定の状態によって多少異なります。

 827-ESC#show ip interface brief
Interface IP-Address OK? Method Status Protocol
ATM0 unassigned YES manual up up
ATM0.1 unassigned YES unset up up
Ethernet0 10.10.10.1 YES manual up up

ATM0 および ATM0.1 の状態がアップで、プロトコルもアップしている場合は、レイヤ 2 のトラブルシューティングを開始します。

ATM インターフェイスがダウンしている場合、またはアップしてもすぐダウンする場合(アップ状態が維持されない場合)は、レイヤ 1 のトラブルシューティングを開始します。

レイヤ 1 の問題

Cisco DSL ルータの前面パネルの Carrier Detect(CD; キャリア検知)ライトは点灯していますか、それとも消灯していますか。

CD ライトが点灯している場合は、このドキュメントの「レイヤ 2 の問題」のセクションに進みます。

CD ライトが消灯している場合は、次の質問に進みます。

ISP では Alcatel チップセットをサポートする DSLAM が使用されていますか。

この情報を ISP に確認します。

Cisco DSL ルータの背面にある DSL ポートが、DSL ウォール ジャックへ接続されていますか。

DSL ポートが DSL ウォール ジャックへ接続されていない場合は、4 ピンまたは 6 ピン RJ-11 ケーブルを使用して、ポートとウォール ジャックを接続します。 このケーブルは、一般的な電話ケーブルです。

ATM インターフェイスが administratively down(管理上ダウン)状態になっていますか。

ATM0 インターフェイスが管理上ダウンの状態になっているかどうかを確認するには、ルータの enable モードで次のコマンドを発行します。

 Router#show interface atm 0
ATM0 is administratively down, line protocol is down
<... snipped ...>

ATM0 インターフェイスの状態が管理上ダウンになっている場合は、ATM0 インターフェイスで no shutdown コマンドを発行します。

 Router#configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Router(config)#interface atm 0
Router(config-if)#no shut
Router(config-if)#end
Router#write memory

ケーブルのピン配置は正しいですか。

ATM0 インターフェイスがダウン/ダウンの状態になっている場合は、ルータでは ADSL 回線のキャリアが検出されていません。 この状態は、通常、次の 2 つの問題のいずれかを示しています。

  1. DSL ウォール ジャックのアクティブ ピンが誤っています。
  2. 該当のウォール ジャックは、ISP からの ADSL サービスが提供されていません。

Cisco DSL ルータの xDSL ポートのピン配置

RJ-11 コネクタでは、標準の RJ-11 6 ピン モジュラ ジャックを通じて、外部メディアへの xDSL 接続が提供されます。

ピン
説明
3 XDSL_Tip
4 XDSL_Ring

ATM0 インターフェイスがダウン/ダウンの状態になっているかどうかを確認するには、ルータの enable モードで show interface atm 0 コマンドを発行します。

 Router#show interface atm 0
 ATM0 is down, line protocol is down
 <... snipped ...>
 

ATM インターフェイスがダウン/ダウンの状態になっている(管理上ダウンではない)場合、DSL ウォール ジャックのピン配置を確認します。 DSL ルータでは、ウォール ジャックへ ADSL 接続するために標準の RJ-11(4 ピンまたは 6 ピン)ケーブルを使用します。 ADSL 信号の伝送には、RJ-11 ケーブルの中央のペア ピンが使用されます(6 ピン ケーブルのピン 3 とピン 4、または 4 ピン ケーブルのピン 2 とピン 3)。

ウォール ジャックのピンが正しいにもかかわらず、ATM0 インターフェイスがダウン/ダウンの状態になっている場合は、ADSL ポートとウォール ジャックを接続している RJ-11 ケーブルを交換してください。 RJ-11 ケーブルを交換してもなお、インターフェイスがダウン/ダウンの状態になっている場合は、ISP に連絡して、使用しているウォール ジャックで ADSL サービスが使用可能であることを確認させてください。

ウォール ジャックのアクティブ ピンがわからない場合は、ISP に問い合せてください。

Cisco 827 用の正しい電源アダプタを使用していますか。

ADSL ケーブルに問題が無く、ピン配置も正しいことが確認できた場合は、次のステップとして、Cisco 827 用の正しい電源アダプタを使用していることを確認します。

注:Cisco 827 では、他の Cisco 800 シリーズ ルータと同じ電源アダプタは使用しません。

正しい電源アダプタを使用しているかどうかを確認するには、電源アダプタの背面で Output +12V 0.1A, -12V 0.1A, +5V 3A, -24V 0.12A, and -71V 0.12A の表記を確認します。 電源アダプタに +12V および -12V の給電が表記されていない場合は、他の Cisco 800 シリーズ ルータ用のものであるため、Cisco 827 では使用できません。間違った電源アダプタを使用した場合、Cisco 827 の電源は投入できますが、ISP の DSLAM に対する認識(接続)は実行できませんので、注意してください。

DSL の動作モードは正しいですか。

ここまでのレイヤ 1 のトラブルシューティング手順がすべて問題のない場合は、次のステップとして、DSL の動作モードが正しいことを確認します。 ISP が使用している DMT テクノロジーがわからない場合は、dsl operating-mode auto を使用することをお勧めします。 動作モードの自動検出を設定するコマンドは、次のとおりです。

 Router#configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Router(config)#interface atm 0
Router(config-if)#dsl operating-mode auto
Router(config-if)#end
Router#write memory

回線が正しくテストおよびプロビジョニングされていますか。

この情報は、ISP または電話会社から入手します。

レイヤ 2 の問題

PVC 値(VPI/VCI)は正しいですか。

次の手順を実行して、正しい Virtual Path Identifier/Virtual Channel Identifier(VPI/VCI; 仮想パス識別子/仮想チャネル識別子)の値が、ルータに設定されているかどうかを確認します。

  1. Cisco IOS(R) ソフトウェアのバージョンを確認します。

    重要:次のコマンドは、Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.1(1)XB では機能しません。

     Router#show version 
     !--- Cisco IOS のバージョンを確認するために使用します。
    Cisco Internetwork Operating System Software IOS (tm) C820 Software (C820-OSY656I-M), Version 12.1(3)XG3, EARLY DEPLOYMENT RELEASE SOFTWARE (fc1) !--- この上の 2 行は、ルータでは 1 行で表示されます。 TAC:Home:SW:IOS:Specials for info Copyright (c) 1986-2000 by cisco Systems, Inc. Compiled Wed 20-Dec-00 16:44 by detang Image text-base: 0x80013170, data-base: 0x80725044 <... snipped ...>
  2. ルータでデバッグ ロギングを設定します。
  3.  Router#configure terminal 
     Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
     Router(config)#logging console
     Router(config)#logging buffer
     Router(config)#service timestamp debug datetime msec
     Router(config)#service timestamp log datetime msec
     Router(config)#end
     Router#write memory
     Building configuration...
     [OK]
     Router#terminal monitor
     
  4. ルータのデバッグをイネーブルにします。
  5.  Router#debug atm events 
     ATM events debugging is on
     Router#
     2d18h:
     2d18h: RX interrupt: conid = 0, rxBd = 0x80C7EF74 length=52
     2d18h: Data Cell received on vpi = 8 vci = 35
     !--- 使用している VPI/VCI です。
     2d18h:
     2d18h: RX interrupt: conid = 0, rxBd = 0x80C7EEC0 length=52
     2d18h: Data Cell received on vpi = 8 vci = 35
     2d18h:
     2d18h: RX interrupt: conid = 0, rxBd = 0x80C7EECC length=52
     2d18h: Data Cell received on vpi = 8 vci = 35
     2d18h:
     2d18h: RX interrupt: conid = 0, rxBd = 0x80C7EED8 length=52
     2d18h: Data Cell received on vpi = 8 vci = 35
     
  6. Cisco DSL ルータで debug ATM events が実行中であることを確認してから、インターネットに接続し、ISP から静的に割り当てられている IP アドレスに ping を実行します。

    この IP アドレスが、Cisco DSL ルータに設定されているかどうかは、気にする必要はありません。 重要なのは、ATM インターフェイスがアップ/アップの状態になっていることと、ISP から割り当てられている IP アドレスに ping を実行することです。 ping テストを実行して、予想どおりの出力が表示されなかった場合は、ISP に連絡してサポートを受けてください。

  7. ルータでデバッグをディセーブルにします。

    << 60 秒間待ちます >>

     Router#undebug all 
     !--- デバッグ イベントをオフにするために使用します。
    All possible debugging has been turned off.

    使用している VPI/VCI の値を確認し、必要に応じて設定を変更します。

    デバッグの 60 秒間を経過しても出力が表示されない場合は、ISP に問い合せてください。

デフォルト ゲートウェイに ping が実行できますか。

ブリッジ環境の場合は、デフォルト ゲートウェイへの ping を実行することで、接続のテストが行えます。 通常、デフォルト ゲートウェイに ping が実行できれば、レイヤ 1 とレイヤ 2 のサービスが正常に機能していることが確認できます。 ping コマンドを発行します。

 Router#ping 192.168.1.1
Type escape sequence to abort. Sending 5, 100-byte ICMP Echos to 192.168.1.1, timeout is 2 seconds: .!!!! Success rate is 80 percent (4/5), round-trip min/avg/max = 44/44/48 ms Router#
OR
Router#ping 192.168.1.1
Type escape sequence to abort. Sending 5, 100-byte ICMP Echos to 192.168.1.1, timeout is 2 seconds: !!!!! Success rate is 100 percent (5/5), round-trip min/avg/max = 44/44/48 ms Router#

ping が成功すると、上記の 2 つの形式のいずれかが出力されます。 1 つめの形式では、80 % の成功率が表示されています。 送信された最初の ping パケットは失われています(.!!!!)。 このときの ping は成功しています。最初のパケットは失われていますが、Address Resolution Protocol(ARP; アドレス レゾリューション プロトコル)によって、レイヤ 2 からレイヤ 3 へのバインディングが作成されています。 ping の2 つめの形式では、成功率が 100 % であることが、5 つの感嘆符によって示されています。

成功率が 80 〜 100 % であった場合は、有効なインターネット アドレス(198.133.219.25 は www.cisco.com)に ping を実行します。 ルータからデフォルト ゲートウェイへの ping が実行できても、別のインターネット アドレスへの ping が実行できない場合は、スタティック デフォルト ルートが 1 つしか設定されていないことを確認します(たとえば、IP ルート 0.0.0.0 0.0.0.0 192.168.1.1)。

上記の例のように、スタティック デフォルト ルートが正しく設定されているにもかかわらず、インターネット アドレスへの ping が実行できない場合は、ISP に問い合せてルーティングの問題を解決してください。

ping テストが失敗した場合は(ping の成功率が 0 %)、次のような出力が表示されます。 この場合は、次のトラブルシューティング手順を実行します。

 Router#ping 192.168.1.1
Type escape sequence to abort. Sending 5, 100-byte ICMP Echos to 192.168.1.1, timeout is 2 seconds: ..... Success rate is 0 percent (0/5) Router#

ブリッジ ポートはフォワーディング状態にありますか。

Cisco DSL ルータが ISP にパケットを転送するには、ブリッジ インターフェイスがフォワーディング状態になっている必要があります。 ブリッジ インターフェイスがブロッキング状態になっている場合は、ネットワークでループが発生しているため、まずこの問題を解決して、トラフィックを送信できるようにする必要があります。 ADSL ネットワークがループする一般的な原因は、ブリッジ接続された 2 つの ADSL 回線が、同じ ISP に接続されているケースです。

 Router#show spanning-tree 
Bridge group 1 is executing the ieee compatible Spanning Tree protocol
Bridge Identifier has priority 32768, address 0000.0c5d.3694 Configured hello time 2, max age 20, forward delay 15 We are the root of the spanning tree Topology change flag not set, detected flag not set Number of topology changes 7 last change occurred 00:03:45 ago from ATM0.1 Times: hold 1, topology change 35, notification 2 hello 2, max age 20, forward delay 15 Timers: hello 0, topology change 0, notification 0, aging 300
Port 3 (ATM0) of Bridge group 1 is forwarding Port path cost 1562, Port priority 128, Port Identifier 128.3. Designated root has priority 32768, address 0000.0c5d.3694 Designated bridge has priority 32768, address 0000.0c5d.3694 Designated port id is 128.3, designated path cost 0 Timers: message age 0, forward delay 0, hold 0 Number of transitions to forwarding state: 4 BPDU: sent 49843, received 0 Router#

ブリッジ テーブルにエントリが存在しますか。

ブリッジ インターフェイスがフォワーディングされていることが確認できたら、ISP のゲートウェイ ルータのレイヤ 2 Media Access Control(MAC; メディア アクセス制御)アドレスが設定されているかどうかを確認する必要があります。 レイヤ 2 アドレスを確認するには、show bridge コマンドを使用します。 このコマンドを実行すると、特定のブリッジ グループのレイヤ 2 エントリがすべて表示されます。

 Router#show bridge
Total of 300 station blocks, 299 free Codes: P - permanent, S - self
Bridge Group 1: Address Action Interface Age RX count TX count 0010.7bb9.bd1a forward ATM0 0 10 9
Router#

この場合は、おそらくブリッジ テーブルにエントリは 1 つしか確認できません。 そのエントリに、デフォルト ゲートウェイの MAC アドレスが含まれています。 ブリッジ テーブルに正しい MAC アドレスが設定されているかどうかを確認するには、show arp コマンドを発行します。 通常、このコマンドを実行すると、4 つのエントリ、またはさらに追加のエントリが表示されます。

  • Bridge Group Virtual Interface(BVI)
  • イーサネット インターフェイス
  • デフォルト ゲートウェイ(BVI に接続されているもの)
  • PC

デフォルト ゲートウェイのエントリを確認します。

 Router#show arp
 Protocol  Address          Age (min)   Hardware Addr     Type      Interface
 Internet  192.168.1.2           -      0000.0c11.4e4c    ARPA      BVI1
 Internet  192.168.1.1          10      0010.7bb9.db1a    ARPA      BVI1
 Internet  10.1.1.1            108      0030.80c5.a665    ARPA      Ethernet0
 Internet  10.1.1.2              -      0030.96f8.45b8    ARPA      Ethernet0
 Router#
 

show bridge の出力の MAC アドレスと、show arp の出力の MAC アドレスが一致していて、該当するインターフェイスが BVI である場合は、レイヤ 2 のネットワークは正常に機能しています。

MAC アドレスが一致しない場合は、デフォルト ゲートウェイへの ping を実行し、コマンドを再度発行します。 それでも一致しない場合は、ISP に問い合せて、ネットワークの設定を確認してください。


関連情報


Cisco Technical Assistance Center へのお問い合せ

IRB を使用した RFC1483 ブリッジングの実装について、追加のサポートが必要な場合は、Cisco Technical Assistance Center(TAC)にお問い合せください。

注:TAC Service Request Tool を使用してサービスリクエストをオンラインで開くには、登録ユーザであり、ログインしている必要があります。

シスコとサービス契約を結んでおらず、IRB を使用した RFC1483 ブリッジングの実装のサポートが必要な場合は、ブラウザでシスコの Warranty Status Tool にアクセスしてください。


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