ネットワーク管理 : ネットワーク モニタリング

EEM(Embedded Event Manager)機能

2007 年 1 月 25 日 - 日本オリジナル版
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1.EEM とは

EEM(Embedded Event Manager)は、イベントモニタを行い、対象となるイベントが発生した際やカウンタが閾値を超えた場合にそれを検知し、そのイベントと関連づけたアクションを起こすことのできる IOS の機能です。

従来、外部のネットワークマネジメントシステムなどで行っていたノード管理が、EEM により、ノード内部つまり IOS 上のスクリプトで自律的に実行可能になります。

EEM をコントロールする方法は大きく二つに分けられます。IOS のコマンドラインから制御する Applet 版(CLI)と、Tcl Script を利用する Tcl 版が存在します。

現在(2006年12月時点)、最新の EEM Version は、EEM2.2 となります。EEM のサポート IOS・プラットフォームに関しては、Cisco Feature Navigator にてご確認ください。

2.EEM の活用例

  • 数日毎に不定期に OSPF neighbor down が発生する。OSPF ネイバーダウンが発生した時に、Syslog メッセージをトリガーとして、必要となる情報を IOS コマンドラインで取得する。
  • 数週間置きに午前2時ごろ Low memory の状態に陥る。メモリー使用率が指定した閾値を超えたら、メモリーの情報をコマンドラインで取得し Syslog 送信。
  • 任意のサーバへの疎通が失われたら、管理者に対して必要なコマンド出力を取得し、電子メールで通知する。
  • HSRP 使用時、Active ルータ側でフリーメモリープールが閾値以下になったら、HSRP プライオリティを自動的に減少させ Standby へ切り替える。
  • ルータの起動時に、あらかじめ用意されたサーバから任意のコンフィグファイルを取得し、適用する。

3.EEM のサポートについて

TAC では、IOS での EEM 機能に関する内容がサポート対象となります。Applet/Tcl Script の記述方法など、デザイン・ソリューションに関するお問い合わせはサポート対象外となります。

  1. サポート対象内容
    • EEM による Crash,、Memory Leak などの一般的な不具合
    • EEM 機能自身の不具合(IOS での定義・Tcl Script が正しいことが前提)
      例)
      • Publisher の提示する値が 閾値を超えているにも関わらず、イベントを検知しない
      • イベントを検知しているにも関わらず、アクションが正しく実行されない
    • IOS Tcl インタプリタとしての不具合
      例)
      • Tcl 8.3.4自身の不具合
      • Cisco による拡張部分の不具合
        (Cisco-Extention command の挙動が正しくない、Cisco-Defined variable の値が publisher の保持する値と異なっているなど)
      • Publisher 側の不具合
        ※ EEM 側の問題か、Publisher 側の問題かの切り分けをお願いします。
  2. サポート対象外内容
    • EEM Applet/Tcl Script 使用時のパフォーマンスに関する内容
    • デザイン・ソリューションを目的とした EEM 設定支援
      例)
      • 上記3(EEM 活用例)などを実現するための Applet/Tcl Script 設定方法
      • その他、ネットワークにおける何らかの障害を回避するための Applet/Tcl Script 設定
    • Tcl Script のコーディングに関する内容
  3. その他
    EEM 導入にあたりましては、Applet/Tcl Script の動作検証を十分に実施してください。また、Tcl Script 記述においては、Tcl 言語に関して十分な知識・経験がある方にて行ってくださいますようお願いいたします。

Jan 25, 2007 Document ID: jtac_20070125_1