Cisco インターフェイスとモジュール : Cisco 高密度音声 / ファックス ネットワーク モジュール

2600XM/2691/2800/3700/3800 プラットフォームでの NM-HDV2 の DSP 機能の検証

2006 年 7 月 20 日 - ライター翻訳版
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目次

概要
前提条件
      要件
      使用するコンポーネント
      表記法
問題の説明
シスコ音声製品のクロッキングと TDM 機能
DSP のトラブルシューティング
      NM-HDV2 の DSP のアーキテクチャ
      PVDM2 の上部および下部の写真
      NM-HDV2 の上部から見た PVDM2 スロットの位置
      NM-HDV2 PVDM2 の DSP ID
      PVDM2 DSP の一般的なエラー メッセージ
      ステップ 1: test voice driver コマンドを発行する
      ステップ 2: show voice dsp コマンドを発行する
      ステップ 3: test dsp device コマンドを発行する
      ステップ 4: NM-HDV2 のソフトウェアとハードウェアを検証する
関連するシスコ サポート コミュニティ ディスカッション
関連情報

概要

このドキュメントでは、Cisco 2600XM/2691/2800/3700/3800 ルータ プラットフォーム用の IP コミュニケーション高密度デジタル音声/FAX ネットワーク モジュール(NM-HDV2)の Digital Signal Processor(DSP; デジタル信号プロセッサ)の基本的な機能を検証するテクニックを説明します。 DSP は、Voice over IP(VoIP)、Voice over Frame-Relay(VoFR)、および Voice over ATM(VoATM)などのパケット テレフォニー テクノロジーを使用するために必要です。 DSP は、音声のアナログからデジタル形式への変換、その逆の変換、信号のゲインおよび減衰パラメータの設定、Voice Activity Detection(VAD; 音声アクティビティ検出)動作などを実行する役割を担っています。 DSP のハードウェアとソフトウェアが正しく動作していないと、コールが正常に確立されて維持されません。

IP コミュニケーション高密度デジタル音声/FAX ネットワーク モジュール(NM-HDV2)の詳細については、『Cisco 2600XM、Cisco 2691、Cisco ISR 2800 シリーズ、Cisco 3700 シリーズ、および Cisco ISR 3800 シリーズ マルチサービス アクセス ルータ用 IP コミュニケーション高密度デジタル音声/FAX ネットワーク モジュールのデータシート』、およびソフトウェア コンフィギュレーション マニュアルの『IP コミュニケーション高密度デジタル音声/FAX ネットワーク モジュール』を参照してください。

前提条件

要件

このドキュメントに関する特別な要件はありません。

使用するコンポーネント

このドキュメントの情報は、次のソフトウェアとハードウェアのバージョンに基づくものです。

  • IP コミュニケーション高密度デジタル音声/FAX ネットワーク モジュール(NM-HDV2)が適切に搭載され、このネットワーク モジュールをサポートする適切な Cisco IOS(R) ソフトウェア リリースが稼働している Cisco 2600XM/2691/2800/3700/3800 音声ゲートウェイ

このドキュメントは、Cisco IOS(R) ソフトウェア リリース 12.3(11)T でテストされています。 Cisco IOS の NM-HDV2 のサポートの詳細については、『NM-HDV2 IP 通信の高密度デジタル音声/FAX ネットワーク モジュールについて』を参照してください。

このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されたものです。このドキュメント内で使用されているデバイスは、すべてクリアな(デフォルト)設定で作業が開始されています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、すべてのコマンドによる潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。

表記法

ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。

問題の説明

次の症状は、DSP のハードウェアまたはソフトウェアの問題が原因である可能性があります。

  • コールの接続後の音声パスで、互いに相手の音声が聞こえない、または片方向の音声しか聞こえない。

  • コールの確立が失敗する(Channel Associated Signaling(CAS; 個別線信号方式)の状態遷移の適切な検出や送信ができないなど)。

  • 音声ポートがパーク状態のまま変わらず、使用できない。

  • コンソールまたはルータのログに、DSP のタイムアウトを通知するエラー メッセージが表示される。

注:搭載されている音声カードがルータで検出されない場合は、その音声モジュールをサポートするのに十分な Packet Voice DSP Module(PVDM; パケット音声 DSP モジュール)が装着されていない可能性があります。 DSP Calculator登録ユーザ専用)を使用すると、使用しているルータの DSP の要件、および PVDM のプロビジョニングの推奨内容を確認できます。 このツールでは、入力されたインターフェイス モジュール、コーデック設定、トランスコーディング チャネル、および会議セッションに基づいて、DSP の要件を計算します。 このツールでは、Cisco 1751、1760、2600XM、2691、2800、3700 および 3800 プラットフォームで有効な Cisco IOS ソフトウェアの各リリースがサポートされています。
一部ツールについては、ゲスト登録のお客様にはアクセスできない場合がありますことを、ご了承ください。

シスコ音声製品のクロッキングと TDM 機能

音声の問題が DSP の誤動作または欠陥によるものであると断定する前に、シスコ音声製品の Time Division Multiplexing(TDM; 時分割多重)機能について説明しておく必要があります。 TDM のクロッキング設定が適切に行われていないと、特定の音声製品を使用している特定のコール シナリオでは、甲高いノイズ音が発生したり、互いに相手の音声が聞こえない現象が発生することがあります。 DSP に関するトラブルシューティングの手順を開始する前に、デジタル音声ポートのシステム クロッキングに関するこれらの点に注意して、クロッキング要件がすべて満たされていることを確認しておくことをシスコでは推奨します。

VWIC-xMFT-T1、VWIC-xMFT-E1、NM-HDV2、NM-HD-2VE、NM-HDV、AIM-VOICE-30、AIM-ATM-VOICE-30 など、一部の音声製品は TDM に対応しています。 つまり、これらの製品は TDM 対応プラットフォームで TDM クロッキングに参加できることを意味しています。 TDM 対応プラットフォームには、Cisco 2691、2800、3660(マルチサービス インターチェンジ(MIX)ドーターカードを使用)、3700、3800 などがあります。 TDM クロッキングにより、複数のネットワーク モジュールや音声 T1/E1 コントローラを共通のクロッキング ドメインに同期化でき、あるデバイスからのビット ストリームでの他のデバイスとの同期が確保されます。 TDM クロッキング オプションが正しく設定されていないと、音声が片方向だけになる、両方向とも無音声になる、モデムや FAX 機能の信頼性が低下する、さらに、エコーの発生のような音声品質の低下などの問題が発生する可能性があります。

例として、2 つの異なる NM-HDV-1T1-24 ネットワーク モジュールを Cisco 3745 音声ルータに取り付ける場合を考えます。 これらはそれぞれ、ISDN PRI 経由で音声スイッチに接続されます。 コールが片方の NM-HDV-1T1-24 から発信されてもう一方で終端すると、コールは正常に確立されます。 ところが、音声パスで音声が流れません。 これは、NM-HDV と Cisco 3745 が TDM 対応デバイスであるためです。 2 つの NM-HDV ネットワーク モジュールは、Cisco 3745 で共通のクロッキング ドメインに参加するように設定する必要があります。 ISDN Q.931 シグナリングは NM-HDV HDLC コントローラで処理されるため、この状況では(この状況に限っては)コールが確立します。 ただし、Cisco 3745 は TDM 対応デバイスなので、RTP メディア トラフィックには、NM-HDV の DSP は使用されません。 代わりに、Cisco IOS(R) によって、適切な音声タイムスロットの相互接続(ドロップ & インサート)が実行され、音声パスの確立が試行されます。 両方の NM-HDV ネットワーク モジュールにつき、たとえば 1 つがシャーシ スロット 1、もう 1 つがシャーシ スロット 3 の場合は、running-config で network-clock-participate slot 1network-clock-participate slot 3 のコマンドを設定する必要があります。 音声ルータの設定にこれらの必要なコマンドが指定されて初めて、双方向の音声通信が可能になります。

シスコ音声製品における TDM クロッキングの要件および考慮事項の詳細については、『IOS ベースの音声対応プラットフォームでのクロッキング設定』を参照してください。

DSP のトラブルシューティング

NM-HDV2 の DSP のアーキテクチャ

NM-HDV2 の DSP ハードウェアまたは DSP ファームウェア(DSPware)の潜在的な問題をトラブルシューティングするには、ネットワーク モジュールで使用されている DSP のアーキテクチャを理解している必要があります。 NM-HDV2 では、Packet Voice DSP Module, Generation 2(PVDM2; 第 2 世代パケット音声 DSP モジュール)製品ファミリの DSP カードを使用しています。 個々の DSP は TI C5510 ベースです。 これらは、Cisco IOS(R) CLI を使用して、3 つの異なるコーデックの複雑度設定のいずれかの設定で動作するように設定します。 複雑度設定には、フレックス コンプレキシティ(FC)(デフォルト設定)、ミディアム コンプレキシティ(MC)、およびハイ コンプレキシティ(HC)があります。 指定したコーデックの複雑度設定に対応して、DSPware が DSP にダウンロードされ、その設定に関連する機能が提供されます。 この DSPware は、Cisco IOS ソフトウェア内に組み込まれています。 DSP へのダウンロードは、ルータのブート時に実行されます。 NM-HDV2 ネットワーク モジュールのすべての DSP は、同じコーデックの複雑度設定で実行される必要があります。

次の表に、IP コミュニケーション高密度デジタル音声/FAX ネットワーク モジュール(NM-HDV2)で使用される DSP モジュールのバリアントと対応する製品番号の一覧を示します。

PVDM2 製品 説明 コーデックの複雑度別の音声/FAX チャネルの最大数

フレックス コンプレキシティ(FC)

G.711(最適利用)
フレックス コンプレキシティ(FC)

MC と HC のすべてのコーデック(デフォルト設定)

メディアム コンプレキシティ(MC)

G.729A、G.729AB、G.726、G.711、クリア チャネル、GSMFR、FAX リレー/パススルー、モデム パススルー

ハイ コンプレキシティ(HC)

MC のすべてのコーデックと、G.723、G.728、G.729、G.729B、GSMEFR

PVDM2-8

8 チャネル パケット FAX/音声 DSP モジュール(TI C5510 DSP を 1 つ搭載)

8

4-8

4

4

PVDM2-16

16 チャネル パケット FAX/音声 DSP モジュール(TI C5510 DSP を 1 つ搭載)

16

6-16

8

6

PVDM2-32

32 チャネル パケット FAX/音声 DSP モジュール(TI C5510 DSP を 2 つ搭載)

32

12-32

16

12

PVDM2-48

48 チャネル パケット FAX/音声 DSP モジュール(TI C5510 DSP を 3 つ搭載)

48

18-48

24

18

PVDM2-64

64 チャネル パケット FAX/音声 DSP モジュール(TI C5510 DSP を 4 つ搭載)

64

24-64

32

24


PVDM2 の上部および下部の写真

NM-HDV2 には、PVDM2 DSP カードを装着する SIMM ソケット(バンクと呼びます)が 4 つあります。 各バンクでは、NM-HDV2 の前面に LED が付いています。 PVDM2 カードを SIMM に装着すると、LED が緑色に点灯します。

PVDM2 の上部および下部の写真
hdv2-dsp-trbl-1.gif

PVDM2 の上部および下部

NM-HDV2 の上部から見た PVDM2 スロットの位置

hdv2-dsp-trbl-2.gif

NM-HDV2 の上部から見た PVDM2 スロットの位置

NM-HDV2 PVDM2 の DSP ID

ds0-group または pri-group を設定すると、新しい音声コールが発信されるたびに、タイムスロットが DSP チャネルに動的に割り当てられます。 DSP の ID は、次のようになります。

  • SIMM ソケット 0 の PVDM2 の DSP は、ID=1、2、3、4 です。

  • SIMM ソケット 1 の PVDM2 の DSP は、ID=5、6、7、8 です。

  • SIMM ソケット 2 の PVDM2 の DSP は、ID=9、10、11、12 です。

  • SIMM ソケット 3 の PVDM2 の DSP は、ID=13、14、15、16 です。

PVDM2 DSP の一般的なエラー メッセージ

前述した音声の問題が発生すると、コンソールまたはルータのログに、次のような DSP タイムアウト メッセージが表示されることがあります。

 Jan 19 23:17:11.181 EST: !!!!Timeout error pa_bay 2 dsp_err 1 
 Jan 19 23:17:12.325 EST: !!! cHPI Error  pa_bay 2 dsp_err 3
 Jan 19 23:17:13.469 EST: !!! cHPI Error  pa_bay 2 dsp_err 7
 Jan 19 23:17:47.181 EST: DNLD: flex_dnld_timer_consume 
 dsp 1 is not responding, state=1, expected_event=0
 Jan 19 23:17:48.325 EST: DNLD: flex_dnld_timer_consume 
 dsp 2 is not responding, state=1, expected_event=0
 Jan 19 23:17:49.469 EST: DNLD: flex_dnld_timer_consume 
 dsp 3 is not responding, state=1, expected_event=0
 

上記のメッセージでは、DSP ID 1、2、および 3 からの応答が、シャーシ スロット 2 の NM-HDV2 からとなっており、これはあるべき位置ではありません。 これらの DSP では、パケット音声コールを処理できません。

このドキュメントの残りのセクションの手順に従って、問題を解決します。

ステップ 1: test voice driver コマンドを発行する

イネーブル モードで test voice driver の隠しコマンドを発行して、DSP にクエリーを送信します。 このコマンドにより、DSP が応答するかどうかを確認します。

注:隠しコマンドでは、「?」コマンドで詳細を表示したり、Tab キーでコマンド表記を自動で埋めることはできません。 隠しコマンドは、ドキュメントには記載されていません。 出力の一部は、エンジニアリング目的でのみ使用されます。 隠しコマンドは、シスコではサポートしていません。

次の出力例は、スロット 1 に NM-HDV-2T1/E1 が装着され、Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.3(11)T が稼働している Cisco 2691 ルータに対して、test voice driver の隠しコマンドを実行したときのものです。 DSP バンク 0 に PVDM2-16、DSP バンク 1 に PVDM2-32、DSP バンク 2 に PVDM2-48、DSP Bank 3 に PVDM2-64 が装着されています。 show diag コマンドを使用して、NM-HDV2 ネットワーク モジュールを搭載した特定の音声ルータの情報を取得します。

注:コンソールを使用してゲートウェイにアクセスしている場合、コマンド出力を確認するには、logging console が有効になっている必要があります。 Telnet を使用してルータにアクセスしている場合、コマンド出力を確認するには、terminal monitor が有効になっている必要があります。

 c2691#test voice driver
 
 Enter VPM or HDV or ATM AIM or NM-HD-xx or HDV2 slot number : 1
 
 HDV2 Debugging Section; 
 
 1 - FPGA Registers Read/Write
 2 - TDM tests
 3 - 5510 DSP test
 4 - DSPRM test
 5 - HDLC32 test
 6 - Register location check
 7 - Interrupt counters.
 8 - Quit 
 
 Select option :
 

メニューからオプション 3 を選択し、続いて、表示されたオプションのテーブルから 17 を選択します。 これで、Cisco IOS ソフトウェアから、DSP が応答するかどうかを確認するクエリーが DSP に送信されます。 応答が受信される場合では、DSP からは DSP N is Alive, State: 4 が報告されます。 これは、ID = N の DSP が正常に機能していることを示しています。 Cisco IOS ソフトウェアで応答が受信されなかった場合では、DSP からは DSP N is not UP, State: 3 と報告されます。

caution 注意:このドキュメントで説明しているテストのオプション以外は使用しないでください。 他のオプションを選択すると、ルータがリロードされたり、他の問題が発生することがあります。

次の出力例は、メニューからオプション 3 に続いて、オプション 17 を選択した後に生成された出力です。

 c2691#test voice driver
 Enter VPM or HDV or ATM AIM or NM-HD-xx or HDV2 slot number : 1
  
 HDV2 Debugging Section;
  
 1 - FPGA Registers Read/Write
 2 - TDM tests
 3 - 5510 DSP test
 4 - DSPRM test
 5 - HDLC32 test
 6 - Register location check
 7 - Interrupt counters.
 8 - Quit
  
 Select option : 3
  
 5510 DSP Testing Section:
  
 1 - Reset ALL DSPs
 2 - Reset 1 DSP
 3 - Download DSPware
 4 - CHPIR Enable/Disable
 5 - Display c5510 ring
 6 - Show HPI RAM
 7 - Show eHPI memory thru Relay command
 8 - Show Controller
 9 - c5510 Keepalive Enable/Disable
 10 - Use PCI to download
 11 - Write HPI RAM
 12 - DSP application download
  
 13 - faked dsp crash
 14 - Wait in Firmware Restart Indication
 15 - Display rx ring
 16 - Display tx ring
 17 - Display DSP Keepalive Status
 18 - QUIT
  
 Select option : 17
  
 DSP Keepalive Status Display:
 =============================
 DSP 1 is Alive, State: 4, Keepalive Sent: 2992, Skip 2993
 DSP 2 Not Exist
 DSP 3 Not Exist
 DSP 4 Not Exist
 DSP 5 is Alive, State: 4, Keepalive Sent: 2992, Skip 2994
 DSP 6 is Alive, State: 4, Keepalive Sent: 2992, Skip 2994
 DSP 7 Not Exist
 DSP 8 Not Exist
 DSP 9 is Alive, State: 4, Keepalive Sent: 2992, Skip 2993
 DSP 10 is Alive, State: 4, Keepalive Sent: 2992, Skip 2993
 DSP 11 is Alive, State: 4, Keepalive Sent: 2992, Skip 2993
 DSP 12 Not Exist
 DSP 13 is Alive, State: 4, Keepalive Sent: 2992, Skip 2993
 DSP 14 is Alive, State: 4, Keepalive Sent: 2992, Skip 2993
 DSP 15 is Alive, State: 4, Keepalive Sent: 2992, Skip 2993
 DSP 16 is not UP, State: 3, Keepalive Sent: 2951, Skip 2951
  
 5510 DSP Testing Section:
  
 1 - Reset ALL DSPs
 2 - Reset 1 DSP
 3 - Download DSPware
 4 - CHPIR Enable/Disable
 5 - Display c5510 ring
 6 - Show HPI RAM
 7 - Show eHPI memory thru Relay command
 8 - Show Controller
 9 - c5510 Keepalive Enable/Disable
 10 - Use PCI to download
 11 - Write HPI RAM
 12 - DSP application download
  
 13 - faked dsp crash
 14 - Wait in Firmware Restart Indication
 15 - Display rx ring
 16 - Display tx ring
 17 - Display DSP Keepalive Status
 18 - QUIT
  
 Select option : 18
  
 HDV2 Debugging Section;
  
 1 - FPGA Registers Read/Write
 2 - TDM tests
 3 - 5510 DSP test
 4 - DSPRM test
 5 - HDLC32 test
 6 - Register location check
 7 - Interrupt counters.
 8 - Quit
  
 Select option : 8
 c2691#
 

注:メニューからオプション 17 を選択すると、要求した情報が報告されますが、その直後にオプションのテーブルが再表示されます。 そのため、必要な出力が、コンソールのディスプレイから消えてしまうことがあります。 ターミナル ウィンドウのスクロールバーを使用し、上にスクロールして、DSP のキープアライブ ステータス出力を確認してください。

出力例では、PVDM2-16 が装着されている部分に該当する DSP バンク 0 で 1 つの C5510 DSP の存在が報告され、PVDM2-32 が装着されている部分に該当する DSP バンク 1 で 2 つの C5510 DSP の存在が報告され、といった形で処理されています。 Alive と報告された DSP の数を数えます。 この数が、NM-HDV2 に搭載されている DSP の合計と一致することを確認します。 DSP からは、Alivenot UP のいずれかが報告されます。 DSP がまったく応答しない場合もあります。 DSP が応答しなかった場合、出力に表示されていない DSP の ID を確認します。 上記の例の場合は、DSP 番号 16 だけが not UP と報告され、それ以外のすべての DSP は Alive になっています。 これは、番号 16 の DSP で問題が発生していることを示しています。 これは、ハードウェアまたはソフトウェアのいずれかの問題によるものです。

ステップ 2: show voice dsp コマンドを発行する

この手順はオプションです。 しかし、この手順は、問題のある T1/E1 タイムスロットやアナログ/BRI 音声ポートと無応答の DSP との関連付けには便利です。 ステップ 1 から、DSP 16 が応答しないことがわかっています。 さらに、DSP 16 の DSP タイムアウト メッセージがログされています。 Cisco 2600XM/2691/2800/3700/3800 によって、タイムスロットと DSP リソースがどのように割り当てられているかを表示するには、show voice dsp コマンドを発行します。 また、このコマンドでは、次の情報も表示されます。

  • タイムスロット(TS)と DSP(DSP NUM)および DSP チャネル(CH)のマッピング

  • 送信(TX)および受信(RX)パケットのカウンタ

  • DSP ごとの DSP リセットの数(RST)

  • DSP のファームウェア バージョン

  • 現在使用している音声コーデック

  • DSP チャネルの現在の状態

このコマンドは、DSP と音声ポート/タイムスロットの関連付けを実行するのに、常に役に立つというわけではありません。 なぜなら、NM-HDV 製品とは異なり、ルータのブート時に DSP チャネルが音声ポート/タイムスロットに静的に割り当てられるのではなく、NM-HDV2 では、新規コールのセットアップが行われるつど、DSP チャネルが音声ポート/タイムスロットに動的に割り当てられるためです。 さらに、任意の音声ポート/タイムスロットで、1 つの DSP をシグナリングに使用し、別の 1 つをメディア トラフィックに使用することができます。 PVDM2 DSP が MC または HC のコーデック モードで動作するように設定されている場合、NM-HDV2 では DSP チャネルと音声ポート/タイムスロットの静的なマッピングしか実行されません。

ただし、確立されたアクティブな音声コールが存在しない場合であっても、show voice dsp コマンドの出力で、有用な情報が提供されることがあります。 たとえば、CAS 音声インターフェイスのためには、PVDM2 DSP によって使用される DSPware のバージョンを確認できます。 この例の show voice dsp コマンドの出力では、DSPware のバージョンは 4.4.3 です。

 c2691#show voice dsp
  
 DSP  DSP             DSPWARE CURR  BOOT                         PAK     TX/RX
 TYPE NUM CH CODEC    VERSION STATE STATE   RST AI VOICEPORT TS ABORT  PACK COUNT
 ==== === == ======== ======= ===== ======= === == ========= == ===== ============
  
 ----------------------------FLEX VOICE CARD 1 ------------------------------
                            *DSP VOICE CHANNELS*
 DSP   DSP             DSPWARE CURR  BOOT                         PAK   TX/RX
 TYPE  NUM CH CODEC    VERSION STATE STATE   RST AI VOICEPORT TS ABRT PACK COUNT
 ===== === == ======== ======= ===== ======= === == ========= == ==== ============
                            *DSP SIGNALING CHANNELS*
 DSP   DSP             DSPWARE CURR  BOOT                         PAK   TX/RX
 TYPE  NUM CH CODEC    VERSION STATE STATE   RST AI VOICEPORT TS ABRT PACK COUNT
 ===== === == ======== ======= ===== ======= === == ========= == ==== ============
 C5510 001 01 {flex}     4.4.3 alloc idle      1  0 1/0:0     01    0         4/28
 C5510 001 02 {flex}     4.4.3 alloc idle      1  0 1/0:0     02    0         4/28
 C5510 001 03 {flex}     4.4.3 alloc idle      1  0 1/0:0     03    0         4/28
 C5510 001 04 {flex}     4.4.3 alloc idle      1  0 1/0:0     04    0         5/30
 C5510 001 05 {flex}     4.4.3 alloc idle      1  0 1/0:0     05    0         6/30
 C5510 001 06 {flex}     4.4.3 alloc idle      1  0 1/0:0     06    0         8/30
 C5510 001 07 {flex}     4.4.3 alloc idle      1  0 1/0:0     07    0         8/30
 < SNIP> 
 C5510 009 01 {flex}     4.4.3 alloc idle      1  0 1/1:0     21    0         4/28
 C5510 009 02 {flex}     4.4.3 alloc idle      1  0 1/1:0     22    0         4/28
 C5510 009 03 {flex}     4.4.3 alloc idle      1  0 1/1:0     23    0         4/28
 C5510 009 04 {flex}     4.4.3 alloc idle      1  0 1/1:0     24    0         8/34
 C5510 009 05 {flex}     4.4.3 alloc idle      1  0 1/1:0     25    0         6/30
 C5510 009 06 {flex}     4.4.3 alloc idle      1  0 1/1:0     26    0         8/30
 C5510 009 07 {flex}     4.4.3 alloc idle      1  0 1/1:0     27    0         8/30
 C5510 009 08 {flex}     4.4.3 alloc idle      1  0 1/1:0     28    0         8/30
 C5510 009 09 {flex}     4.4.3 alloc idle      1  0 1/1:0     29    0         8/30
 C5510 009 10 {flex}     4.4.3 alloc idle      1  0 1/1:0     30    0         8/30
 ------------------------END OF FLEX VOICE CARD 1 ----------------------------
  
 c2691#
 

この出力では、NM-HDV2 に異なる 2 つの出力フィールドがあります。 1 つのフィールドでは、音声チャネルにおける DSP チャネルと音声ポート/タイムスロットのマッピングが報告されています。 もう 1 つのフィールドでは、シグナリング チャネルにおける DSP チャネルと音声ポート/タイムスロットのマッピングが報告されています。 CAS テレフォニー インターフェイスに対するシグナリング チャネルの割り当ては、必ず存在するため、NM-HDV2 で使用されている DSPware を確認することができます。 ただし、音声チャネルの出力フィールドにエントリが表示されるのは、アクティブ コールが確立されている場合だけです。

テレフォニー インターフェイスが PRI ベースで、確立されているアクティブ コールが存在しない場合、DSPware のバージョンを確認するには、別のコマンドを使用する必要があります。 PRI のシグナリングは NM-HDV2 の HDLC コントローラによって管理されるため、シグナリング チャネルのための音声ポート/タイムスロットのマッピングの出力フィールドはありません。 test dsprm N の隠しコマンドを発行して、DSPware のバージョンを確認してください。この N は、NM-HDV2 が搭載されているシャーシ スロット番号です。

注:隠しコマンドでは、「?」コマンドで詳細を表示したり、Tab キーでコマンド表記を自動で埋めることはできません。 隠しコマンドは、ドキュメントには記載されていません。 出力の一部は、エンジニアリング目的でのみ使用されます。 隠しコマンドは、シスコではサポートしていません。

注:このドキュメントで説明しているテストのオプション以外は使用しないでください。 他のオプションを選択すると、ルータがリロードされたり、他の問題が発生することがあります。

 c2691#test dsprm 1
 
 Section:
 
 1 - Query dsp resource and status
 2 - Display voice port's dsp channel status
 3 - Print dsp data structure info
 4 - Change dsprm test Flags
 5 - Modify dsp-tdm connection
 6 - Disable DSP Background Status Query
 7 - Enable  DSP Background Status Query
 8 - Enable DSP control message history
 9 - Disable DSP control message history
 10 - show dsp version
 11 - Show alarm stats
 12 - Enable dsprm alarm monitor
 13 - Disable dsprm alarm monitor
 q - Quit
 
 Select option : 10
 
 dsp[0].ver_num =4.4.3
 dsp[1].ver_num =0.0.0
 dsp[2].ver_num =0.0.0
 dsp[3].ver_num =0.0.0
 dsp[4].ver_num =4.4.3
 dsp[5].ver_num =4.4.3
 dsp[6].ver_num =0.0.0
 dsp[7].ver_num =0.0.0
 dsp[8].ver_num =4.4.3
 dsp[9].ver_num =4.4.3
 dsp[10].ver_num =4.4.3
 dsp[11].ver_num =0.0.0
 dsp[12].ver_num =4.4.3
 dsp[13].ver_num =4.4.3
 dsp[14].ver_num =4.4.3
 dsp[15].ver_num =4.4.3
 
 c2691#
 

注:show voice dsp コマンドや test voice driver 隠しコマンドの出力とは異なり、このときの DSP 番号は 1 ではなく、0 からカウントが始まります。

ステップ 3: test dsp device コマンドを発行する

NM-HDV2 ネットワーク モジュールの DSP を個別にリセットして、その DSP の再起動を実行できます。 DSP を個別にリセットするには、EXEC モードで test dsp device コマンドを発行します。 次の出力例は、DSP 16 を手動でリセットしたときのものです。

 c2691#test dsp device ?
   <0-3>  Slot id - the module id on the system.
   all    all slots to be acted upon
   print  print DSPs not in "show voice dsp"
   <cr>
  
 c2691#test dsp device 1 ?
   <1-16>  DSP id - see "show voice dsp"
   all     all DSP's to be acted upon
   print   print DSPs not in "show voice dsp"
   <cr>
  
 c2691#test dsp device 1 16 ?
   dspware  Download flash file system DSPware.
   remove   Remove the specified DSP(s).
   reset    Reset the specified DSP(s).
   restore  Restore the specified DSP(s).
  
 c2691#test dsp device 1 16 reset ?
   <cr>
  
 c2691#test dsp device 1 16 reset 
 c2691#
 *Dec  9 12:56:21.362 EST: %DSPRM-5-UPDOWN: DSP 16 in slot 1, changed state to up
 c2691#
 

このステップが完了すると、DSP は期待通りに機能し、音声コールの処理を再開します。 ステップ 1 の DSP へのクエリーを繰り返して、DSP の状態をチェックします。 DSP のエラー メッセージが引き続き表示される場合は、該当する DSP を確認し、DSP のリセット処理を繰り返します。 DSP のリセット処理で問題が解決しない場合は、ステップ 4 に進みます。

ステップ 4: NM-HDV2 のソフトウェアとハードウェアを検証する

依然として、DSP のエラー メッセージが表示される場合は、NM-HDV2 ネットワーク モジュールに関連するソフトウェアやハードウェアの問題があるかどうかを判別します。

通常の動作では、DSP が応答しないことが認識されると、Cisco IOS は DSP の自動回復アルゴリズムを開始して、DSP の回復を試みます。 ただし、DSP を正常な動作状態に戻す処理の妨げとなるソフトウェアの不具合が見つかっています。 既知の不具合で、PVDM2 DSP アーキテクチャで実行される音声機能に関連するものを次に示します。

上記の不具合だけでなく、インストールしている Cisco IOS ソフトウェアや対応する DSPware にも留意してください。 Cisco IOS リリース ノートを参照して、音声ゲートウェイで現在使用している Cisco IOS ソフトウェアのリリースよりも新しいリリースでの解決済みおよび未解決の注意事項の一覧を確認してください。 これにより、一覧にある不具合のいずれかによって、現在の問題の症状が引き起こされているかどうかを確認できます。

これらの既知の不具合に対するソリューションが組み込まれている Cisco IOS ソフトウェア リリースを稼働させる場合は、不具合が Cisco IOS 固有のものであるか DSPware 固有のものであるかにかかわらず、NM-HDV2 を取り外して、もう一度取り付ける方法が便利です。 現在、NM-HDV2 ネットワーク モジュールの Online Insertion and Removal(OIR; 活性挿抜(ホットスワップ))がサポートされているのは、Cisco 3745 と 3845 だけです。 OIR の手順は、Cisco 3745 または 3845 の電源を再投入する方法に比べると、問題のトラブルシューティング作業の手間がかかりません。 OIR で DSP の問題の解決ができない場合や、NM-HDV2 を搭載している音声ルータで OIR がサポートされていない場合は、ルータ全体をリロードします。

caution 注意: このセクションで説明している OIR の作業を実行する場合は、メンテナンス時間をスケジュールしてください。 処理中に、予想外の事態が発生する可能性もあります。

既知の不具合に対するソリューションが組み込まれている Cisco IOS(R) ソフトウェア リリースが稼働していて、OIR の作業によるトラブルシューティングと、Cisco 2600XM/2691/2800/3700/3800 音声ルータのリロードの両方を実行しても、DSP の問題が解決されない場合は、同じ DSP で not UP の状態が継続的に通知されているかどうかを確認します。

同じ DSP のエラー メッセージが常に表示されている場合は、ハードウェアの問題と思われます。 問題の DSP が装着されている PVDM2 DSP カードを交換するかどうか、または PVDM2 が装着されている DSP バンク スロットに関連する問題であるのかを確認します。 DSP バンク スロットに問題があると確認された場合は、NM-HDV2 全体を交換する必要があります。 NM-HDV2 に複数の PVDM2 が装着されている場合は、問題が疑われる PVDM2 を DSP の問題が発生していない別の PVDM2 と交換してみます。 問題の DSP が、その DSP バンク スロットにそのまま残っているか、それとも元の PVDM2 と一緒に移動しているかを確認します。 このテストの結果から、PVDM2 と NM-HDV2 のどちらを交換するればよいかが判明します。

応答しない DSP や表示されない DSP が、手動による DSP のリセット、OIR の試行、ルータのリロードによって異なる場合、問題はソフトウェア関連のものと思われます。 ソフトウェア関連の問題については、シスコ テクニカルサポート登録ユーザ専用)でサービスリクエストをオープンし、問題のトラブルシューティングや詳細な指示に関するエンジニアによる支援を依頼してください。


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