ブロードバンド ケーブル : ケーブル モデム

双方向ケーブル ネットワークでケーブル モデムがオフラインになる理由

2005 年 10 月 4 日 - ライター翻訳版
その他のバージョン: PDFpdf | 機械翻訳版 (2013 年 8 月 21 日) | 英語版 (2006 年 9 月 3 日) | フィードバック

目次

概要
はじめに
      表記法
      前提条件
      使用するコンポーネント
ケーブル モデムがオフラインになる原因
      RF プラントの品質
      定期レンジング(CM ビュー)
      定期レンジング(CMTS ビュー)
      アップストリームの過剰な使用率
      ルーティング プロトコルの設定によるケーブル モデムのリセット
関連するシスコ サポート コミュニティ ディスカッション
関連情報

概要

このドキュメントでは、ケーブル モデムがオフラインになる原因を判別するトラブルシューティング手順を説明します。ほとんどの場合、プラントの問題または搬送波対雑音比の低さが原因であるため、特にこれらの問題を中心に説明します。

はじめに

表記法

ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。

前提条件

このドキュメントに適用される特定の前提条件はありません。

使用するコンポーネント

このドキュメントの情報は、次のソフトウェアとハードウェアのバージョンに基づくものです。

  • Cisco ハードウェア uBR7246 VXR(NPE300)プロセッサ(リビジョン C)

  • Cisco IOS(R) ソフトウェア(UBR7200-K1P-M)バージョン 12.1(9)EC

  • CVA122 Cisco IOS ソフトウェア 12.2(2)XA

このドキュメントで紹介する情報は、特定のラボ環境にあるデバイスを使用して作成されています。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、クリアな(デフォルト)設定で作業を開始しています。実稼動中のネットワークで作業する場合は、コマンドの実行によって生じる影響について、事前に理解しておいてください。

ケーブル モデムがオフラインになる原因

ケーブル モデムが接続されて稼動した後、オンライン状態を維持するには、次の 3 つが必要です。

  • 搬送波対雑音比が、常時、アップストリームでは 25 dB より大きく、ダウンストリームでは 35 dB より大きいクリーンな RF プラント。

  • 30 秒ごとの CMTS からのユニキャスト ポーリング(キープアライブ)。これは、このモデムに割り当てられている SID のユニキャスト送信チャンスで、CMTS に RNG-REQ を送信できます。ケーブル モデムが T4 の秒数(30 秒)以内にユニキャスト送信チャンスを受信しなかった場合、ケーブル モデムはタイムアウトして、MAC レイヤを再初期化する必要があります。そのため、ダウンストリームで(RF の)問題が発生すると、ケーブル モデムでこのユニキャスト送信チャンスが確認できなくなり、オフラインになる場合があります。

  • CMTS が、ユニキャスト送信チャンスに対する応答を CM から受信しなかった場合、CMTS は、モデムへのポーリングを 16 回、短時間の間に実行して、再試行の応答を待ちます。この再試行の実行後も応答がなかった場合、CMTS では、モデムがオフラインであると見なします。

RF プラントの品質

DOCSIS 仕様に基づく場合、稼動を維持するには、RF プラントのアップストリームとダウンストリームが次の要件に従う必要があります。

  • 設定パラメータ

  • ダウンストリームおよびアップストリームで使用する周波数

  • ノイズ測定値(dB)測定結果が正しいこと、および制限範囲内であることを確認します。次の表にノイズの制限を示します。

DOCSIS ケーブル アップストリーム RF の仕様

アップストリームの仕様

DOCSIS の仕様 1

システム/チャネル

周波数の範囲

5 〜 42 MHz(北米地域)

5 〜 65 MHz(ヨーロッパ地域)

最も遠い CM から最も近い CM または CMTS への伝送遅延

0.800 ミリ秒(msec)未満

搬送波対雑音比

25 dB

搬送波対受信電力比

25 dB より大きいこと

搬送波対干渉波比

25 dB より大きいこと(QPSK23

25 dB より大きいこと(16 QAM4)3

搬送波ハム変調

-23 dBc 未満 5(7%)

バースト雑音

ほとんどの場合、1 kHz の平均レートで 10 マイクロ秒以下

振幅リプル

0.5 dB/MHz

グループ遅延リプル

200 ns/MHz

微小反射(シングル エコー)

-10 dBc @ < 0.5 マイクロ秒

-20 dBc @ < 1.0 マイクロ秒

-30 dBc @ > 1.0 マイクロ秒

季節的/1 日の信号レベルの変動

最小値と最大値の差が 8 dB 以下

デジタル信号レベル

ケーブル モデムから(アップストリーム)

+8 〜 +58 dBmV(QPSK)

+8 〜 +55 dBmV(16 QAM)

モデム カードへの入力振幅(アップストリーム)

-16 〜 +26 dBmV(シンボル レートによって変化)

隣接ビデオ信号相対信号

-6 〜 -10 dBc

11 DOCSIS の仕様は、DOCSIS 準拠の双方向データオーバーケーブル システムの基準となる設定です。

2 QPSK = Quadrature Phase-Shift Keying(4 位相偏移変調):2 つのデジタル ビットをコードするのに 4 つの位相状態を使用して、デジタル信号を無線周波数搬送波信号に変調する方式。

3 これらの設定は、デジタル搬送波に対する相対値として計測されています。会社のポリシー、ケーブル ネットワークの初期設定などに基づいて、アナログ ビデオ信号との比率で 6 〜 10 dB を加算します。

4 QAM = Quadrature Amplitude Modulation(直交振幅変調):振幅と位相コードにより、デジタル信号を無線周波数搬送波信号に変調する方式。

5 dBc = 搬送波に対する相対デシベル値。

DOCSIS ケーブル ダウンストリーム RF の仕様

ダウンストリームの仕様

DOCSIS の仕様 1

システム/チャネル

RF チャネル間隔(帯域幅)

6 MHz

伝送遅延 2

0.800 ミリ秒(msec)

搬送波対雑音比

35 dB

全電力の搬送波対干渉波比(離散的かつ広帯域の入力信号)

35 dB より大きいこと

複合トリプル ビート ディストーション

-50 dBc 未満 3

二次搬送波

-50 dBc 未満

混変調レベル

-40 dBc 未満

振幅リプル

6 MHz で 0.5 dB

グループ遅延

6 MHz で 75 ns 4

主要なエコー方向への微小反射

-10 dBc @ < 0.5 マイクロ秒

-15 dBc @ < 1.0 マイクロ秒

-20 dBc @ < 1.5 マイクロ秒

-30 dBc @ > 1.5 マイクロ秒

搬送波ハム変調

-26 dBc(5%)未満

バースト雑音

10 kHz の平均レートで 25 マイクロ秒以下

季節的/1 日の信号レベルの変動

8 dB

信号レベルのスロープ(50 〜 750 MHz)

16 dB

CM 入力でのアナログ ビデオ搬送波の最大レベル(上記の信号レベルの変動を含む)

+17 dBmV

CM 入力でのアナログ ビデオ搬送波の最小レベル(上記の信号レベルの変動を含む)

-5 dBmV

デジタル信号レベル

ケーブル モデムへの入力(レベルの範囲、1 チャネル)

-15 〜 +15 dBmV

隣接ビデオ信号相対信号

-6 〜 -10 dBc

1 DOCSIS の仕様は、DOCSIS 準拠の双方向データオーバーケーブル システムの基準となる設定です。

2 伝送遅延は、ケーブルのヘッドエンドから最も遠いカスタマーおよびバックまでの「ラウンドトリップ」と定義されています。

3 dBc = 搬送波に対する相対デシベル値。

4 ns = ナノ秒。

注:ヨーロッパ標準の完全な仕様については、『RF 仕様』を参照してください。

ケーブル プラントの RF の問題のトラブルシューティングについては、『CMTS における RF または設定の問題の特定』を参照してください。スペクトル アナライザを使用した RF 測定については、『Cisco uBR7200 シリーズ ルータとケーブル ヘッドエンドの接続』を参照してください。

定期レンジング(CM ビュー)

CMTS は、各 CM に対して、T4 の秒数ごとに最低 1 回は定期レンジングのチャンスを提供する必要があります。CMTS は、CM のタイムアウトなしで MAP が失われる可能性のある T4 よりも十分に短い間隔で、定期レンジングのチャンスを送信する必要があります。この「サブインターバル」のサイズは CMTS に依存します。CM は、定期レンジングのチャンスを受信しないまま T4 の秒数を経過した場合、MAC を再初期化する必要があります。T4 のデフォルト値は 30 秒です。

T4 は、「ユニキャスト レンジング チャンスの待機時間」と定義されています。これは、モデムが、自分専用の送信チャンスを CMTS から取得するために待機している時間です。この値は、SP-RFIv1.1-I03-991105 により、最小値が 30 秒、最大値が 35 秒と定義されています。

cm_dropping_offline1.gif

T4 のタイムアウトによって、UBR9xx モデムがオフラインになると、debug cable mac log に次のエラー メッセージが表示されます。

router#debug cable mac log verbose
  .... 
  11:05:07: 39907.082 CMAC_LOG_T4_TIMER
  11:05:07: %UBR900-3-RESET_T4_EXPIRED: R04.0 Received Response to
  Broadcast Maintenance Request, But no Unicast Maintenance opportunities received. T4 timeout.
  11:05:07: 39907.090 CMAC_LOG_RESET_T4_EXPIRED
  ....

通常、これは RF の問題を示しているので、この問題を中心にトラブルシューティングを行います。

定期レンジング(CMTS ビュー)

cm_dropping_offline2.gif

CMTS は、応答を受信するか、リトライ数(デフォルトは 16)を終了するまで、CM に対してポーリングを繰り返します。リトライ数を終了すると、CM はポーリング リストから削除されて、オフラインであると見なされます。

モデムが常時レンジングを実行しているかどうかを検出するには、show cable flap-list コマンドを使用します。

アップストリームの過剰な使用率

アップストリームの使用率が高すぎたり、一つのアップストリームに接続されているモデムが多すぎる場合は、一部のモデムで、定期レンジングの要件を満たすのに必要な帯域幅や送信チャンスを確保できずに、T4 のタイムアウトが発生する可能性があります。

経験的には、お客様が DOCSIS 標準に基づいたケーブル ネットワークでデータの配信を成功させるためには、さまざまな要因を考慮する必要があります。成功するための基本的なポイントの一つは、顧客を常に適切なドメインに維持することです。アップストリーム ポート 1 つあたりの Homes Passed(HHP)を適切なレベルに留めておくことで、配信の成功率や維持費を大幅に改善したり、顧客満足度を向上させることができます。最適なパフォーマンスを実現するために、ファイバ ノード 1 つあたりの Home Passed を 2000 とし、アップストリーム ポート 1 つあたりの加入者のケーブル モデムを 200 台に抑えて、通過率を 10 % 以下にすることをお勧めします。これは配信のための非常に効果的なフレームワークです。

ユーザの最大数については、Cisco.com の『CMTS ごとの最大ユーザ数』を参照してください。

RF プラント内のノイズを確認するには、show interface cable slot/port upstream n コマンドを次のように使用します。修正不能なエラー、ノイズ、微小反射のカウンタが高かったり、急激に増加している場合は、通常、RF プラント内にノイズがあることを示しています。CMTS で次のコマンドを実行すると、アップストリームの使用率を確認できます。

VXR# show interfaces cable 6/1 upstream 0
 Cable6/1: Upstream 0 is up
      Received 22 broadcasts, 0 multicasts, 247822 unicasts
      0 discards, 1 errors, 0 unknown protocol
      247844 packets input, 1 uncorrectable
      0 noise, 0 microreflections
      Total Modems On This Upstream Channel : 5 (5 active) 
      Default MAC scheduler
      Queue[Rng Polls]  0/64, fifo queueing, 0 drops
      Queue[Cont Mslots]  0/52, FIFO queueing, 0 drops
      Queue[CIR Grants]  0/64, fair queueing, 0 drops
      Queue[BE Grants]  0/64, fair queueing, 0 drops
      Queue[Grant Shpr]   0/64, calendar queueing, 0 drops
      Reserved slot table currently has 0 CBR entries
      Req IEs 360815362, Req/Data IEs 0
      Init Mtn IEs 3060187, Stn Mtn IEs 244636
      Long Grant IEs 7, Short Grant IEs 1609
      Avg upstream channel utilization : 0%
      Avg percent contention slots : 95%
      Avg percent initial ranging slots : 2%
      Avg percent minislots lost on late MAPs : 0%
      Total channel bw reserved 0 bps
      CIR admission control not enforced
      Admission requests rejected 0
      Current minislot count   : 40084    Flag: 0
      Scheduled minislot count : 54974    Flag: 0
 VXR#

Received broadcasts

このアップストリーム インターフェイスを経由して受信したブロードキャスト パケット

multicasts

このアップストリーム インターフェイスを経由して受信したマルチキャスト パケット

Unicasts

このインターフェイスを経由して受信したユニキャスト パケット

Discards

このインターフェイスで廃棄されたパケット

Errors

パケットのアップストリーム送信を妨げたすべてのエラーの合計

Unknown

受信したパケットで、Cisco uBR7246 にとって未知のプロトコルで生成されていたもの

Packets input

アップストリーム インターフェイスを経由して、エラーなしで受信したパケット

Corrected

アップストリーム インターフェイスを経由して受信したエラー パケットで、修正されたもの

Uncorrectable

アップストリーム インターフェイスを経由して受信したエラー パケットで、修正できなかったもの

Noise

回線ノイズによって破損していたアップストリーム パケット

Microreflections

微小反射によって破損していたアップストリーム パケット

Total Modems On This Upstream Channel

現在、このアップストリーム チャネルを共有しているケーブル モデムの数。このフィールドでは、その内のアクティブなモデムの数も示しています。

Rng Polls

レンジングのポーリング数を示す MAC スケジューラ キュー

Cont Mslots

MAPS 内の強制コンテンション要求スロットの数を示す MAC スケジューラ キュー

CIR Grants

保留中の CIR 式グラントの数を示す MAC スケジューラ キュー

BE Grants

保留中のベストエフォート型のグラントの数を示す MAC スケジューラ キュー

Grant Shpr

トラフィック シェーピング用にバッファリングされたグラントの数を示す MAC スケジューラ キュー

Reserved slot table

コマンドが発行された時点で、MAO スケジューラは予約スロット テーブルに 2 つの CBR スロットを許可しています。

Req IEs

MAPS で送信された要求 IE の実行カウンタ

Req/Data IEs

MAPS で送信された要求またはデータ IE のカウンタ

Init Mtn IEs

初期メンテナンス IE のカウンタ

Stn Mtn IES

ステーション メンテナンス(レンジングのポーリング)IE の数

Long Grant IEs

ロング グラント IE の数

ShortGrmg IEs

ショート グラント IE の数

Avg upstream channel utilization

アップストリーム チャネルの帯域幅の平均使用率。100 % に近い場合は、T4 のタイムアウトを確認してください。

Avg percent contention slots

コンテンション メカニズムを使用して、モデムが帯域幅を要求するためのスロットの平均使用可能率。同時に、ネットワーク内での使用されていない容量を意味しています。

Avg percent initial ranging slots

初期レンジングの状態になっているスロットの平均的な割合

Avg percent minislots lost on late Maps

MAP 割り込みが遅かったために失われたスロットの平均的な割合

Total channel bw reserved

このアップストリーム チャネルを共有し、帯域予約を必要としているすべてのモデムによって予約された帯域幅の合計。これらのモデムに対するサービス クラスによって、保証されたアップストリーム レートとしてゼロ以外の値がいくつか指定されます。このようなモデムのいずれかがアップストリームに対して許可された場合、このフィールドの値は保証されたアップストリーム レート値だけ増分されます。

注:ノイズと微小反射のカウンタを確認してください。これらは、非常に低い値である必要があります。また通常のケーブル プラントでは、増加がゆっくりである必要があります。これらの値が高かったり、急速に増加している場合は、通常、RF プラントに問題が発生していることを示しています。

注:修正不能なエラーを確認してください。通常、このエラーは、RF プラントでノイズの問題が発生していることを示しています。受信したアップストリームの SNR レベルを確認してください。

注:これは最大でも 200 前後にとどめるようにしてください。

ルーティング プロトコルの設定によるケーブル モデムのリセット

Cisco IOS ソフトウェア v12.1 より前のバージョンで、Cisco uBR7200 シリーズのケーブル インターフェイスのルーティング プロトコルを設定する場合は、変更内容を有効にするには、Cisco IOS ソフトウェアでインターフェイスをリセットする必要があることに注意してください。これにより、その特定ダウンストリームでのすべてのケーブル モデムが再初期化されてしまうので、ダウンストリームでのデータの送信に影響が及ぶ可能性があります。そのため、ケーブル インターフェイスで router rip などのインターフェイスの設定コマンドを使用するのは、影響を受ける加入者がきわめて少数である場合だけにとどめる必要があります。


関連するシスコ サポート コミュニティ ディスカッション

シスコ サポート コミュニティは、どなたでも投稿や回答ができる情報交換スペースです。


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Document ID: 22543