サービス品質(QoS) : QoS ポリシング

PPPoE および DSL 環境のための QOS ソリューション

2005 年 8 月 10 日 - ライター翻訳版
その他のバージョン: PDFpdf | 機械翻訳版 (2013 年 8 月 21 日) | 英語版 (2008 年 2 月 15 日) | フィードバック

目次

概要
前提条件
      要件
      使用するコンポーネント
      表記法
PPPoE の概要
機能の概要と制約事項
設定例
      PPPoE over ATM VC
帯域幅の制限
関連するシスコ サポート コミュニティ ディスカッション
関連情報

概要

このドキュメントでは、Point-to-Point Protocol over Ethernet(PPPoE)および digital subscriber line(DSL; デジタル加入者回線)環境向けの quality of service(QOS)オプションについて説明します。 このドキュメントを読むと、PPPoE インターフェイスでサポートされている QOS 機能と、必要な Cisco IOS(R) のバージョンについて理解できます。

前提条件

要件

このドキュメントの読者は次の項目に関する知識が必要です。

使用するコンポーネント

このドキュメントは、特定のソフトウェアやハードウェアのバージョンに限定されるものではありません。

表記法

ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。

PPPoE の概要

ユーザが asymmetric DSL(ADSL; 非対称 DSL)を導入する際には、従来のブリッジング方式による customer premises equipment(CPE; 顧客宅内装置)の大規模な設置基盤上で、PPP 形式の認証と許可をサポートする必要があります。 PPPoE を使用すると、シンプルなブリッジング アクセス デバイスを介して、ホストのネットワークをリモート アクセス コンセントレータやアグリゲーションコンセントレータ(加入者集約コンセントレータ)に接続できます。 このモデルを使用すると、各ホストがそれぞれの PPP スタックを使用するため、ユーザに分かりやすいユーザ インターフェイスを提供できます。 このため、アクセス制御、課金、およびサービス タイプを、サイト単位ではなく、ユーザ単位で実施できます。

PPPoE では、最初に PPP セッションを構築します。 これらのセッションは、PC 上の Routerware などの PPPoE クライアント ソフトウェアによって、または、Cisco IOS ルータのクライアント機能によって開始されます。 たとえば、Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.1(3)XG では、Cisco SOHO77 用に PPPoE クライアント機能を導入しています。 この場合、Cisco SOHO77 の背後には複数の PC を設置でき、PC のトラフィックが PPPoE セッションに送信される前にデータを暗号化およびフィルタリングすることが可能で、また Network Address Translation(NAT; ネットワーク アドレス変換)を実行できます。 詳細については、『NAT による Cisco SOHO77 ルータの PPPoE クライアントとしての設定』を参照してください。

PPP セッションを確立した後、ホストまたはクライアントと、終端のアクセス コンセントレータの両方で PPP 仮想アクセス インターフェイス用にリソースが割り当てられます。

機能の概要と制約事項

PPPoE 環境で、class-based weighted fair queueing(CBWFQ; クラスベース均等化キューイング)または low latency queueing(LLQ; 低遅延キューイング)などの高度なキューイングに適用される QOS サービス ポリシーを設定する場合は、次の制約事項に注意してください。

  • ルータで PPPoE クライアントまたはサーバ用のソフトウェアを実行している場合、バーチャルテンプレート インターフェイスと仮想アクセス インターフェイスでは、セッション単位のキューイングを実装するサービス ポリシーをサポートしません。 ただし、キューイング以外の QOS 機能を適用するサービス ポリシーは、インターフェイスバーチャルテンプレートやインターフェイス ダイヤラに適用でき、MQC 機能はセッション単位で機能します。

  • RFC 1483 leavingcisco.com によってルーティングされる、ATM DSL ネットワークを経由した virtual circuit(VC; バーチャル サーキット)用の DSL インターフェイスがルータに設定されており、PC から開始される複数の PPPoE セッションが単独の VC で搬送される場合、標準の VC ごとのキューイングとバックプレッシャ メカニズムは、Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.2(4)T と 12.2(4) 以降で動作します。 これらのリリースでは、PPP カプセル化を使用して、仮想アクセス インターフェイスでの高度なキューイング メカニズムとパケット分類メカニズムをサポートしています。

  • DSL ネットワークに接続している出力インターフェイスが DSL モデムに接続されているイーサネット ポートである場合は、DSL モデムでのアップストリーム側のスピードに一致するレートを親レベルでシェープする階層ポリシーを実装して、子ポリシーレベルでキューイングを行えます。 これを行うには、Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.2(4)T および 12.2(4) 以降を使用する必要があります。

Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.2(4)T では、Cisco 2600 シリーズでの PPPoE クライアントのサポートが導入されています。 しかし、パケットの超過を信号で知らせるために必要な「バックプレッシャ アルゴリズム」を実装していないために高度なキューイングを行うサービス ポリシーをサポートしない DSL インターフェイスでは、レイヤ 3(L3)キューイング システムによってキューイングを行う必要があります。 しかし、前述のように、通常のイーサネット ポートを使用して DSL モデムを接続している場合は、親レベルでシェーピングを行う階層ポリシーを設定してキューイングを実装し、キューイングとオプションで LLQ を実装する子ポリシーを適用できます。 DSL アップリンクは、イーサネット インターフェイスに比べて非常に遅いため、イーサネットは DSL のレートに合わせる必要があります。実際には輻輳が発生し、超過したバッファにキューイング メカニズムを適用することになります。

ATM インターフェイスで PPPoE を実行する場合は、DSL 環境での音声に対する QOS を実現するために、次のオプションのいずれかを考慮してください。 これらのオプションは、輻輳に対して信号を発生するバックプレッシャ メカニズムが VC ごとに適用されていることを前提としています。 音声に対する QOS の実現は、permanent VC(PVC; 相手先固定 VC)の輻輳状態を L3 レイヤ キューイングに正しく伝搬するというルータの機能を前提としています。

  • サービス ポリシーで LLQ を採用する場合は、VC で送信リングを調整して RFC 1483 によってルーティングされる PVC を設定します。

  • 音声用の variable bit rate non-real-time(VBR-nrt; 可変ビット レート非リアルタイム)VC およびデータ用の unspecified bit rate(UBR; 未指定ビット レート)VC など、個別の VC を設定します。

  • PVC バンドルを設定します。これは同一の 2 台のルータ間の別個かつ平行な複数の VC です。 各 VC は、IP 優先順位値の一意のセットを搬送し、(通常は)VBR-nrt などの一意の ATM サービス カテゴリに割り当てられます。 詳細については、『ATM バンドルでの IP to ATM CoS の設定タスクのリスト』を参照してください。

  • フレーム リレーおよび ATM バーチャル サーキットに関するリンクのフラグメンテーションとインターリービングの設定を行います。この設定では、大きなパケットは MLPPP のフラグメンテーション メカニズムを使用して、セグメント化およびインターリーブされます。 さらに、LLQ を設定して、送信リングの調整を行います。 Cisco IOS では、パブリック インターフェイス プールとプライベート インターフェイス プールと同時に、リングと呼ばれる特別なバッファ制御構造を作成します。 VoIP パケットを搬送する場合には、first in, first out(FIFO; ファーストイン ファーストアウト)キューイングだけをサポートする送信リングを小さくし、高度なキューイング メカニズムとサービス ポリシーを適用する L3 ホールド キューにすべてのキューをプッシュすることが重要になります。 詳細については、『tx-ring-limit 値の理解と調整』を参照してください。

設定例

この設定例では、PPPoE 環境で CBWFQ または LLQ を設定するために必要なコマンドを示しています。

この環境における一般的な設計を次に示します。 この例では、DSL ネットワークによって Voice over IP(VoIP)が転送されています。

pppoe_qos_dsl_01.gif

PPPoE が有効になっているイーサネット インターフェイスに、階層ポリシーマップ(次の設定を参照)を割り当てることができます。 シェーピングに対して適切なスピードを設定します。 たとえば、DSL 環境では、アップストリームの制限が 128 kbps の場合は 128 kbps にシェーピングする必要があります。

親ポリシーの目的は帯域幅の制限を受けるストリームを作成することであり、トラフィックをクラスに分類することではないため、通常の階層ポリシーでは親ポリシーでクラスのデフォルトだけを使用します。 子ポリシーでは、複数のトラフィック クラスと、それぞれ LLQ と CBWFQ を実装するための priority コマンドまたは bandwidth コマンドのいずれかまたは両方を指定します。

PPPoE

policymap parent_shaping  
 class class-default  
  shape average {speed} 
  service-policy child_queueing  
policymap child_queueing  
 class c1  
  priority Y  
 class c2  
  bandwidth X  
interface ethernet 1/0  
 pppoe enable  
 service-policy output parent_shaping

PPPoE over ATM VC

PPPoE が設定されている ATM に、CBWFQ および LLQ を使用するポリシーマップを適用できます(次の設定を参照)。

PPPoE over ATM VC

policymap P2  
 class c1  
  priority Y  
 class c2  
  bandwidth X 
interface ATM0/0/0.132 point-to-point  
 pvc 1/32  
  vbr-nrt 2000 2000  
  encapsulation aal5snap  
  protocol pppoe  
  service-policy output P2

帯域幅の制限

ブロードバンドのフィーチャ セットを備える Cisco 7200 シリーズでは、Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.2(4)B1 によって、PPPoE 環境において仮想アクセス インターフェイスに適用される RADIUS ユーザ プロファイルに対するレート制限のサポートが導入されました。 設定例を次に示します。

shashi@pepsi.com Password = "cisco" 
Service-Type = Framed, 
Framed-Protocol = PPP, 
Framed-MTU = 1400, 
Framed-Routing = 1 
Cisco-Avpair = "lcp:interface-config=rate-limit output 
access-group 101 64000 1 6000 32000 conform-action transmit exceed-action 
drop", 
interface Virtual-Access2 
  mtu 1492 
  ip unnumbered Loopback1 
  rate-limit output access-group 101 64000 
16000 32000 conform-action transmit exceed-action drop

また、クラスベースのポリシングを使用して、この設定を行い、バーチャルテンプレートに QOS サービス ポリシーを適用することもできます。


関連するシスコ サポート コミュニティ ディスカッション

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