オプティカル : 同期光ネットワーク(SONET)

SONET テクノロジーの概要

2005 年 6 月 14 日 - ライター翻訳版
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目次

概要
前提条件
      要件
      使用するコンポーネント
      表記法
SONET に関する基本事項
SONET の転送階層
      設定例
SONET のフレーム構成
設定の問題
デバッグ
関連するシスコ サポート コミュニティ ディスカッション
関連情報

概要

この文書では、Synchronous Optical NETwork(SONET; 同期式光ファイバ網)のテクノロジーと、その動作について、幅広く概要を説明します。

前提条件

要件

この文書に関する特別な要件はありません。

使用するコンポーネント

この文書は、特定のソフトウェアやハードウェアのバージョンに限定されるものではありません。

表記法

文書表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。

SONET に関する基本事項

SONET では、多重化されたデジタル トラフィックに対する光信号と、同期フレームの構造が定義されています。 これは、ANSI T1.105、ANSI T1.106、および ANSI T1.117 で仕様が定義されている光ネットワークに対して、レートや形式を定義する一連の標準になります。

同様の標準に、Synchronous Digital Hierarchy(SDH; 同期デジタル ハイアラーキ)がありますが、これは International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector(ITU-T; 国際電気通信連合電気通信標準化セクター)によってヨーロッパで使用されています。 一般的には、SONET の装置は北米で使用されており、SDH の装置は世界中のその他の場所で使用されています。

SONET と SDH のいずれも、基本的なフレーム形式と速度を備えた構造に基づいています。 SONET で使用されているフレーム形式は、Synchronous Transport Signal(STS; 同期転送信号)であり、51.84 Mbps でのベースレベル信号として STS-1 を使用します。 STS-1 フレームは、OC-1 信号で搬送されます。 SDH で使用されているフレーム形式は、Synchronous Transport Module(STM; 同期転送モジュール)であり、155.52Mbps でのベースレベル信号として STM-1 を使用します。 STM-1 フレームは、OC-3 信号で搬送されます。

SONET と SDH のいずれにも、シグナリング速度の階層があります。 複数の低レベルの信号を多重化して、高レベルの信号を形成できます。 たとえば、3 つの STS-1 信号を多重化して、STS-3 信号を形成でき、4 つの STM-1 信号を多重化して、STM-4 信号を形成できます。

SONET および SDH は、技術的によく似た規格です。 SONET という用語は、これらのいずれかを指すためによく使用されます。

SONET の転送階層

各レベルの階層は、次に示すように、SONET ペイロード内のそれぞれに対応するフィールドを終端します。

セクション

セクションとは、ネットワーク要素(回線またはパス)または光リジェネレータで終端できる、単一ファイバの流れです。

セクション層の主要な機能は、SONET フレームを正しく形成し、電気的な信号を光信号に変換することです。 Section Terminating Equipment(STE; セクション終端装置)により、セクション ヘッダー オーバーヘッドの開始、アクセス、修正、終端ができます。 (標準の STS-1 フレームは、90 バイト 9 行で構成されています。 各行の最初の 3 バイトには、セクションと回線のヘッダー オーバーヘッドが含まれています。)

回線

Line-Terminating Equipment(LTE; 回線終端装置)は、回線信号の 1 つ以上のセクションを開始や終端を行います。 LTE では、SONET フレームの情報の同期化と多重化を行います。 複数の低レベルの SONET 信号を混合して、高レベルの SONET 信号を形成できます。 Add/Drop Multiplexer(ADM; add/drop マルチプレクサ)は、LTE の一例です。

パス

Path-Terminating Equipment(PTE; パス終端装置)は、SONET 以外の装置と SONET ネットワークとのインターフェイスになります。 この層では、ペイロードの SONET フレームへのマップおよびマップ解除が行われます。 たとえば、STS PTE では 1.544 Mbps DS1 信号を 25 集めて、これにパス オーバーヘッドを挿入して、STS-1 信号を形成できます。

この層は、エンドツーエンドのデータ送信と関連しています。

設定例

光インターフェイスの層には、階層的な関係があります。各層は、その下の層から提供されるサービスの上に構成されています。 各層は、同じ層にあるピア機器と通信して情報を処理し、それを上層または下層に渡します。 たとえば、次の図のように、DS1 信号を交換している 2 つのネットワーク ノードについて考えます。

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発信ノードでは、パス層(PTE)で 28 個の DS1 信号とパス オーバーヘッドをマップして、1 個の STS-1 Synchronous Payload Envelope(SPE; 同期ペイロード エンベロープ)を形成し、これを回線層に渡します。

回線層(LTE)では、STS-1 SPE 信号を多重化し、回線オーバーヘッドを付加します。 この結合された信号は、次にセクション層に渡されます。

セクション層(STE)では、フレーム作成とスクランブリングを実行し、セクション オーバーヘッドを付加して、STS-n 信号を形成します。

最後に、電気的な STS 信号は光通信層用に光信号に変換され、遠隔ノードに向けてファイバ上を送信されます。

SONET ネットワーク全体にわたり、信号は光リジェネレータ(STE レベルの装置)で再生され、ADM(LTE レベルの装置)を通過して、最終的にはノード(PTE レベル)で終端します。

遠隔ノードでは、光通信層から DS1 信号が終端されるパス層まで、逆の処理が行われます。

SONET のフレーム構成

標準の STS-1 フレームは、90 バイト 9 行で構成されています。 各行の最初の 3 バイトは、セクションと回線のオーバーヘッドを表しています。 これらのオーバーヘッド ビットには、フレーミング ビットと、SONET フレームの他の部分を指し示すポインタが含まれます。

STS パスのオーバーヘッドを表すペイロードには、バイトのカラムが 1 つあります。 このカラムは、フレーム全体を頻繁に「移動」します。 「フレーム内でのこのカラムの位置は、セクションまたは回線オーバーヘッド内のポインタによって示されます。

セクションと回線のオーバーヘッドの組み合わせには、転送オーバーヘッドが含まれ、残りは SPE になります。

STS-1 の場合、1 個の SONET フレームは 125 マイクロ秒で転送され、1 秒間に 8000 フレームが転送されます。 8000 fps × 810 B/フレーム = 51.84 Mbs であり、このうちペイロードはおよそ 49.5 Mbs であるため、28 個の DS-1、1 個の完全な DS-3、または 21 個の CEPT-1 をカプセル化するには十分です。

STS-3 は、STS-3c とたいへんよく似ています。 このフレームは、270 バイト 9 行で構成されています。 最初の 9 カラムには、転送オーバーヘッドのセクションが含まれ、残りは SPE になります。 STS-3 と STS-3c とでは、転送オーバーヘッド(回線とセクション)は同一です。

STS-3 フレームの場合は、SPE に 3 個の別々のペイロードと、3 個の別々のパス オーバーヘッド フィールドが含まれます。 つまり、これは 3 つの別々の STS-1 が連続して詰め込まれた SPE であると言えます。

STS-3c では、SPE 全体に対してパス オーバーヘッドは 1 つしかありません。 STS-3c の SPE は、1 つの STS-1 SPE を大きくしたものです。

STM-1 は、SONET(北米)STS-3 フレーム(正確には STS-3c)と同等の SDH(北米以外)のフレームにあたります。 STM-1 の場合、SDH フレーム 1 個がやはり 125 マイクロ秒で転送されますが、フレームの長さが 270 バイトで幅が 9 列あるため、155.52 Mbs となります。また、各行に 9 バイトのヘッダーがあります。 この 9 バイトのヘッダーには、マルチプレクサおよびリジェネレータのオーバーヘッドが含まれます。 これは、STS-3c の回線とセクションのオーバーヘッドとほぼ同じです。 ここが SDH と SONET の規格の異なる部分です。

SDH と SONET は、直接的な互換性はありませんが、オーバーヘッドの数バイトのみが異なります。 シスコが今後、両方をサポートしないフレーマーを使用する可能性はまずありません。

SONET は、電話会社に幅広く導入され、リング構成に頻繁に使用されています。 ADM などのデバイスは、リング上に設置されて、LTE 層のデバイスとして動作します。この装置は、個々のチャネルを取り除き、これを PTE 層に渡します。

現在のシスコのすべてのライン カードと Port Adapter(PA; ポート アダプタ)は、PTE 層のデバイスとして動作します。これらのデバイスでは、SONET セッション全体と、L2 カプセル化を終端します。 これらは Packet Over SONET(POS)カードであり、SONET フレームでのデータのシリアル転送を示唆しています。 POS 処理について記述する RFC には、RFC 1619 - PPP over SONET/SDH leavingcisco.com と RFC 1662 - PPP in HDLC-like Framing leavingcisco.com の 2 つがあります。

これらのシスコ製品は、SONET/SDH のリングに直接設置することはできません。 このうちいずれかの製品を、ADM のような LTE 層のデバイスの背後に配置する必要があります。Integrated SONET Router(ISR; 統合 SONET ルータ)などの装置には、PTE と LTE の両方の機能があるため、データの終端と通過を行うことができます。

設定の問題

次のパラメータは、SONET デバイスの設定に影響を与えます。

  • Clocking — クロッキングのデフォルト値は「回線」になっており、ネットワークからクロッキングが得られる場合に使用されます。 clock source internal コマンドは、通常は Cisco 12000 シリーズ インターネット ルータがバックツーバックで接続されている場合か、クロッキングが提供されないダーク ファイバ上で接続されている場合に使用します。 どちらのケースでも、各デバイスは自身のクロック ソースを内部クロックとして設定する必要があります。 詳細な説明については、『POS ルータ インターフェイスでのクロック設定』を参照してください。

  • Loopback — ループバックは回線および内部(DTE)の値です。 コントローラで行われる場合、SONET セクション ループバックになります。 個々のインターフェイスで行われる場合、個々のパスのループバックになります。

  • Framing — ほとんどの Cisco フレーマでは、SONET と SDH の両方がサポートされています。

  • Payload scrambling — この値は通常はオンに設定されています。

  • S1S0 flag — この値は 0 から 3 の間にする必要があり、デフォルト値は 0 です。SONET では s1so は 0 に設定し、SDH では 2 に設定する必要があります。3 という値は、受信した Alarm Indication Signal(AIS; アラーム表示信号)に対応します。

  • J0 flag - 0-255 — この設定は、セクション トレースの識別子になります。 これはセクション トレースを行う場合にだけ必要です。

  • C2 flag - 0-255 — この設定は、STS パスの信号レベルを指定するものです(pos flag コマンドで 5 〜 7 が設定されます)。

  • Alarm reporting — アラーム報告では、報告されるアラームを指定できます。 指定できる値は、b1-tca、b2-tca、sf-ber、sd-ber、los、lof、ais-l、および rdi-l です(この値は pos report コマンドで設定します)。

  • Alarm thresholds — アラームのしきい値の設定では、アラームに信号を出す Bit Error Rate(BER; ビット誤り率)のしきい値を指定します。 (この値は、pos threshold コマンドで設定します。)

デバッグ

次の図は、show controllers pos x/y コマンドで得られたスクリーン キャプチャで、SONET コントローラの状態を表示しています。

リンクが down/down の状態になっている場合は、アクティブなアラームと障害の表示をチェックしてください。 この場合のトラブルシューティングは、シリアルのトラブルシューティングの場合と本質的に同じです。 SONET コントローラを見ると(下の例を参照)、大量の L1 情報と SONET 情報が表示されています。 SONET での障害とアラームは、T1/E1 および T3/E3(LOS、LOF、AIS(Blue Alarm)など)の問題のトラブルシューティングや診断を行うときの同じアラームに似ています。

アクティブな障害(Active Defects)とアクティブなアラーム(Active Alarms)のフィールドには、POS コントローラの現在の状態が表示されており、問題を示しています。

Section、Line、および Path の下にあるエラーの数は蓄積された数値であり、その状態がこれまでに発生した回数を示しています。現在の発生を示すものではありません。

Bit Interleaved Parity(BIP; ビット挿入パリティ)エラーは、特定の SONET 層に対応するパリティ エラーです。 BIP(B1)は回線層の、BIP(B2)はセクション層の、BIP(B3)はパス層のパリティ エラーに対応しています。

show controllers pos x/y コマンドの出力を見るときには、回線、セクション、パスのうちの、どの SONET 層にエラーが蓄積しているかどうかに注意してください。 SONET に関する問題またはエラーをトラブルシューティングする場合に最初に行うことは、問題のあるセクションを割り出すことです。

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