ルータ : Cisco 7200 シリーズ ルータ

Cisco 7200 シリーズ ルータのアーキテクチャ

2005 年 7 月 7 日 - ライター翻訳版
その他のバージョン: PDFpdf | 機械翻訳版 (2013 年 8 月 21 日) | 英語版 (2008 年 2 月 28 日) | フィードバック

目次

概要
前提条件
      要件
      使用するコンポーネント
      表記法
ハードウェア アーキテクチャ
      シャーシの概要
      ネットワーク処理エンジン - ネットワーク サービス エンジン
      I/O ボード
      ポート アダプタ(PA)
      ブロック ダイアグラム
      メモリの詳細
ブート シーケンス
パケット交換
関連するシスコ サポート コミュニティ ディスカッション
関連情報

概要

この文書では、Cisco 720x シリーズ ルータのハードウェア アーキテクチャとソフトウェア アーキテクチャの概要を説明します。

前提条件

要件

この文書に関する特別な要件はありません。

使用するコンポーネント

この文書は特定のソフトウェアのバージョンに限定されるものではありませんが、Cisco 7200 シリーズ ルータに基づいて記述されています。

この文書の情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されています。 この文書内で使用されているデバイスはすべて、クリアな状態(デフォルト)から設定作業を始めています。 対象のネットワークが実稼動中である場合には、すべてのコマンドによる潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。

表記法

文書表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。

ハードウェア アーキテクチャ

シャーシの概要

7200 シリーズ ルータのシャーシには、次のように 2 スロットの Cisco 7202、4 スロットの Cisco 7204 と Cisco 7204VXR、および 6 スロットの Cisco 7206 と Cisco 7206VXR があります。

  • 7202:次の Network Processing Engine(NPE; ネットワーク処理エンジン)だけをサポートする 2 スロットのシャーシ

    • NPE-100

    • NPE-150

    • NPE-200

  • 7204:従来のミッドプレーンを装備した 4 スロットのシャーシ

  • 7206:従来のミッドプレーンを装備した 6 スロットのシャーシ

  • 7204VXR: VXR ミッドプレーンを装備した 4 スロットのシャーシ

  • 7206VXR: VXR ミッドプレーンを装備した 6 スロットのシャーシ

7200 シリーズのハードウェア アーキテクチャはモデルで異なり、シャーシと NPE の組み合せに依存しますが、一般的には 2 つの主要な設計に分けられます。 この文書では、次の 2 つの主要な設計を中心に説明します。

  • 当初のミッドプレーンおよび初期の NPE(NPE-100、NPE-150、NPE-200)が搭載されたルータ

  • VXR ミッドプレーンおよび最近の NPE(NPE-175、NPE-225、NPE-300、NPE-400、NPE-G1 など)が搭載されたルータ

VXR シャーシに NPE-300、NPE-400 または NPE-G1 を搭載する場合は、1 Gbps のミッドプレーンを使用できます。 さらに、VXR ミッドプレーンには、Multiservice Interchange(MIX; マルチサービス交換)が含まれています。 MIX では、ミッドプレーンから各ポート アダプタ スロットへの MIX 相互接続を経由する DS0 タイム スロットのスイッチングがサポートされています。 また、ミッドプレーンと MIX では、音声およびその他の固定ビット レート アプリケーションをサポートするために、チャネライズド インターフェイス間のクロック分配もサポートされています。 VXR ミッドプレーンには、各ポート アダプタ スロットと MIX の間に、2 つの全二重 8.192 Mbps Time Division Multiplexing(TDM; 時分割多重)ストリームを提供しており、MIX には 12 のすべての 8.192 Mbps ストリームで DS0 のスイッチングを実行する能力があります。 各ストリームでは、最大 128 個の DS0 チャネルがサポートされています。

Cisco 7200 VXR ルータでは、ネットワーク サービス エンジン NSE-1 もサポートされています。NSE-1 は、プロセッサ エンジン ボードとネットワーク コントローラ ボードの 2 つのモジュラ ボードで構成されています。プロセッサ ボードは、NPE-300 アーキテクチャをベースにしています。 ネットワーク コントローラ ボードには、Parallel eXpress Forwarding(PXF)プロセッサが搭載されており、ルーティング プロセッサとともに動作して、パケット交換および IP レイヤ 3 の機能の処理が高速化されます。

ネットワーク処理エンジン - ネットワーク サービス エンジン

NPE には、メイン メモリ、CPU、Peripheral Component Interconnect(PCI)メモリ(Static Random-Access Memory - SRAM、ただし NPE-100 はダイナミック RAM(DRAM)を使用)および PCI バスの制御回路が搭載されています。 ネットワーク処理エンジンは次のコンポーネントで構成されています。

ネットワーク サービス エンジン(NSE-1)は、ワイヤ速度で OC3 のスループットを実現しながら、同時にきめ細かな WAN のエッジ サービスを実行できます。 Parallel Express Forwarding(PXF)エンジンというプロセスに特化したマイクロコード エンジンで拡張された NPE-300 テクノロジーが、このような基本設計により活用されています。 この独自のデュアル プロセッシング アーキテクチャが、高いプロセス性能を要求するインテリジェントなネットワーク サービスのための大幅な性能向上を可能にしています。 ルート/スイッチ プロセッサでは、レイヤ 4 からレイヤ 7 までの複雑できめ細かなサービスの負荷が PXF プロセッサに分散されて、ワイヤ速度の性能が維持されています。

詳細については、次を参照してください。

I/O ボード

I/O コントローラは、Cisco 7200 ルータのシステム メモリ機能および環境モニタリング機能を、ネットワーク処理エンジンと分担しています。 I/O コントローラには、次のコンポーネントがあります。

  • 自動検知のイーサネットまたはファースト イーサネット ポート 1 個か 2 個、またはギガビット イーサネット ポート 1 個とイーサネット ポート 1 個(I/O コントローラのタイプによって異なります)

  • ローカル コンソールおよび補助ポート用のデュアル チャネル

  • ブート ヘルパー イメージおよび他のデータ(crashinfo ファイルなど)を保存するフラッシュ メモリ

  • デフォルトの Cisco IOS ソフトウェア イメージが格納されたフラッシュ ディスクまたはフラッシュ メモリ カード用の 2 基の PC カード スロット

  • Cisco IOS ソフトウェアのブートに必要なコードを保存するブート ROM(C7200-I/O-2FE/E にはブート ROM コンポーネントはありません)

  • Cisco 7200 のシャーシから給排気される空冷用の空気の温度を監視する 2 基の環境センサー

  • システム設定および環境モニタリング ログを保存する Nonvolatile Random-Access Memory(NVRAM; 不揮発性 RAM)

I/O コントローラの説明

表 2:I/O コントローラとその説明

製品番号

説明

C7200-I/O-GE+E

ギガビット イーサネット ポートとイーサネット ポート各 1 個。1000 Megabits per second(Mbps; メガビット/秒)動作用の GBIC レセプタクル 1 個と 10 Mbps 動作用の RJ-45 レセプタクル 1 個を装備。

C7200-I/O-2FE/E

自動検知のイーサネットまたはファースト イーサネット ポート 2 個。10/100 Mbps 動作用の RJ-45 レセプタクル 2 個を装備。

C7200-I/O-FE1

ファースト イーサネット ポート 1 個。MII レセプタクル 1 個と 100 Mbps 全二重または半二重で使用するための RJ-45 レセプタクル 1 個を装備。 設定して使用できるレセプタクルは、一度に 1 個だけです。

C7200-I/O

ファースト イーサネット ポートはありません。

C7200-I/O-FE-MII2

ファースト イーサネット ポート 1 個。MII レセプタクル 1 個を装備。

1 製品番号 C7200-I/O-FE では MII の指定はありませんが、MII と RJ-45 の両方のレセプタクルが 1 個ずつ搭載されています。

2 製品番号 C7200-I/O-FE-MII の I/O コントローラには、MII ファースト イーサネットのレセプタクルが 1 個だけ搭載されています。 MII レセプタクルを 1 個だけ搭載したこの I/O コントローラは引き続きサポートされていますが、1998 年 5 月以降は注文できなくなっています。

I/O コントローラのモデルは、端末からも識別できます。 識別するには、show diag slot 0 コマンドを使用します。

NPE-G1 は、ネットワーク処理エンジンと I/O コントローラの両方の機能を実現する、Cisco 7200 VXR 用の最初のネットワーク処理エンジンです。 I/O コントローラの機能を実現する設計になっていますが、Cisco 7200 VXR でサポートされているすべての I/O コントローラも使用可能です。 NPE-G1 が搭載されているシャーシに I/O コントローラをインストールすると、その I/O コントローラのコンソール ポートと補助ポートがアクティブになります。 さらに、NPE-G1 のボード上のコンソール ポートと補助ポートは自動的に無効になります。 ただし、NPE-G1 と I/O コントローラの両方のカードがインストールされている場合でも、両方のカードのフラッシュ ディスク スロットとイーサネット ポートは引き続き使用できます。

詳細については、次を参照してください。

ポート アダプタ(PA)

ポート アダプタとは、物理メディア上のパケットを送受信する回路が搭載されたモジュラ インターフェイス コントローラのことです。 これらのポート アダプタは、Cisco 7500 シリーズ ルータの Versatile Interface Processor(VIP; バーサタイル インターフェイス プロセッサ)で使用されているポート アダプタと同じです。 どちらのプラットフォームでもほとんどのポート アダプタがサポートされていますが、一部例外があります。 Time Division Multiplexing(TDM; 時分割多重)スイッチングが必要な一部の PA は、VXR ミッドプレーンだけでサポートされています。

Cisco 7200 ルータにインストールされているポート アダプタでは、Online Insertion and Removal(OIR; ホットスワップ)がサポートされています。 これらのポート アダプタはホットスワップ可能です。

Cisco 7200 シリーズ ルータには、帯域幅と呼ばれるデータ転送容量があります。インストール可能なポート アダプタの数やタイプと同様に、この容量によりシャーシ内のポート アダプタの配分が左右されます。 ポート アダプタは、PCI バス mb1(PA スロット 0、1、3、および 5)と PCI バス mb2(PA スロット 2、4、および 6)の間で帯域幅に従って均等に配分する必要があります。

Network Processing Engine(NPE; ネットワーク処理エンジン)NPE-100、NPE-150、NPE-175、NPE-200、または NPE-225 を搭載した Cisco 7200 ルータまたは Cisco 7200 VXR ルータでは、高、中、低のいずれかの帯域幅の指定を使用して、ポート アダプタの配分と設定が決定されます。

NPE-300、NPE-400、または NSE-1 を搭載した Cisco 7200 VXR ルータでは、高、中、低のいずれかの帯域幅の指定ではなく、帯域幅ポイントを使用して、ポート アダプタの配分と設定が決定されます。 帯域幅ポイントとは、帯域幅に関連して割り当てられる値のことです。ただし、この値は、ハードウェアの PCI バス使用効率に基づく調整がされます。

注:ガイドラインを超えるポート アダプタを設定しても Cisco 7200 シリーズ ルータは使用できます。 ただし、ルータの使用中に異常が発生しないようにするために、次のリンクに示されているガイドラインに従って、ルータにインストールするポート アダプタのタイプを制限することを強くお勧めします。 さらに、ポート アダプタの設定が次のガイドラインの範囲内でない場合は、Cisco Technical Assistance Center では、Cisco 7200 シリーズ ルータで発生している異常のトラブルシューティングを行えません。

詳細は、次のリンクを参照してください。

注:新しい Cisco 7200 VXR ルータのリリースにより、上位互換性を維持するために、特定のポート アダプタを更新する必要があります。 これは、新しい高速 Peripheral Component Interconnect(PCI)ミッドプレーンが Cisco 7200 VXR ルータに搭載されているために生じた要件です。 この更新が必要になるのは、Cisco 7200 VXR ルータで使用するポート アダプタだけです。 すべてのポート アダプタをアップグレードできるわけではないので、一部のポート アダプタは、Cisco 7200 VXR ルータではサポートされなくなります。 詳細は、『Field Notice:Cisco 7200 VXR ルータのポート アダプタ互換性』を参照してください。

ブロック ダイアグラム

arch_7200_5810.gif

メモリの詳細

7200 シリーズ ルータでは、NPE 上で DRAM、SDRAM、および SRAM メモリが使用され、その組み合わせはモデルによってさまざまです。 使用可能なメモリは、プロセッサ プール、I/O プール、および PCI プール(NPE-300 の I/O-2)の 3 つのメモリ プールに分割されます。

次に、43008K/6144K バイトのメモリが搭載された Cisco 7206(NPE150)プロセッサ(リビジョン B)の show memory コマンドの出力例を示します。

legacy_7206#show memory 
               Head   Total(b)    Used(b)    Free(b)  Lowest(b) Largest(b) 
Processor  61A08FE0   16740384   10070412    6669972    6502744    6596068 
      I/O   2A00000    6291456    1482392    4809064    4517540    4809020 
      PCI  4B000000    1048576     648440     400136     400136     400092 
cisco 7206VXR (NPE300) processor (revision B) with 122880K/40960K bytes of memory 
7206VXR#show memory 
                Head    Total(b)     Used(b)     Free(b)   Lowest(b)  Largest(b) 
Processor   6192B280    99437952    27769836    71668116    70358432    70358428 
      I/O   20000000    33554440     4626776    28927664    28927664    28927612 
    I/O-2    7800000     8388616     2140184     6248432     6248432     6248380 
  • プロセッサ メモリ: このプールは、Cisco IOS ソフトウェアのコード、ルーティング テーブル、およびシステム バッファを保存するのに使用されます。 NPE-100、NPE-150、および NPE-200 では DRAM に、NPE-175 および NPE-225 では SDRAM 領域に、NPE-300 では SDRAM のバンク 1 にそれぞれ割り当てられます。

  • I/O メモリ: このプールは、パーティクル プールに使用されます。 インターフェイス プライベート プールとパブリック パーティクル プールの両方がこのメモリから割り当てられます。 このメモリのサイズは、NPE のタイプによって異なります。 NPE-150 および NPE-200 の両方には、入出力(I/O)メモリとして使用される固定サイズの SRAM(NPE-150 の場合は 1 MB、NPE-200 の場合は 4 MB)が搭載されています。NPE-300 では、32 MB の固定サイズの SDRAM バンク 0 が使用されます。

  • PCI メモリ: この小さなプールは、主にインターフェイスの受信リングと送信リング用に使用されます。 また、高速インターフェイス用にプライベート インターフェイスのパーティクル プールを割り当てるために使用される場合もあります。 NPE-175、NPE-225、および NPE-300 の各システムでは、このプールは SDRAM に作成されます。 NPE-150 および NPE-200 では、このプールはすべて SRAM に作成されます。

メモリの位置およびメモリ テーブルの仕様の詳細については、メモリの位置と仕様に関する情報を参照してください。 このリンクでは、NPE または NSE ごとに整理されたメモリ関連のガイドラインと制限情報も一部参照できます。

さらに、『NPE または NSE および I/O コントローラのメモリ交換手順』も参考にしてください。

ブート シーケンス

ブート処理中は、システムの LED を確認します。 ほとんどのポート アダプタの LED は、不規則な順序で点滅します。 一部は点灯して消灯した後、再び短期間点灯する場合があります。 I/O コントローラの I/O 電源投入完了を示す LED はすぐに点灯します。

初期化処理を確認します。 システム ブートが(数秒で)完了すると、ネットワーク処理エンジンまたはネットワーク サービス エンジンが、ポート アダプタと I/O コントローラの初期化を開始します。 この初期化処理中、各ポート アダプタの LED は動作が異なります(ほとんどは点滅します)。

初期化が完了すると、各ポート アダプタが使用可能になったことを示す LED が点灯し、コンソール画面に次のようなスクリプトとシステム バナーが表示されます。

Cisco Internetwork Operating System Software
IOS (tm) 7200 Software (C7200-IK8S-M), Version 12.2(10b), 
RELEASE SOFTWARE (fc1)
Copyright (c) 1986-2002 by cisco Systems, Inc.
Compiled Fri 12-Jul-02 07:47 by xxxxx
Image text-base: 0x60008940, data-base: 0x613D4000

ルータを始めて起動すると、システムは自動的にセットアップ コマンド ファシリティ状態になります。この状態では、どのポート アダプタがインストールされているかが識別され、それぞれのアダプタの設定情報の入力を要求するメッセージが表示されます。 コンソール端末には、システムバナーとハードウェア構成が表示された後、System Configuration Dialog のプロンプトが次のように表示されます。

--- System Configuration Dialog ---
Would you like to enter the initial configuration dialog? [yes/no]:

起動手順の各ステップが完了しない場合は、『インストレーションのトラブルシューティング』を参照して、トラブルシューティングのヒントと手順を参照してください。

パケット交換

Cisco 7200 シリーズでは、プロセス交換、ファースト スイッチング、および Cisco Express Forwarding(CEF; Cisco エクスプレス転送)はサポートされていますが、どのような形態の分散型スイッチング方式もサポートされていません。 すべてのスイッチング タスクは、NPE のメイン CPU が処理します。

このセクションの説明は、Cisco Press 発行の書籍『インサイド Cisco IOS ソフトウェア アーキテクチャ1 に基づいています。

1 - パケット受信段階

次のステップは、パケットが受信されるとどのように処理されるかを示しています。

ステップ 1: インターフェイスの受信リングにリンクされた一連のパーティクルに、メディアからパケットがコピーされます。 パーティクルは、I/O メモリか PCI メモリのどちらかにあります。どちらにあるかは、インターフェイスのメディアの速度およびプラットフォームによって異なります。

ステップ 2: インターフェイスが、受信割り込みを CPU に上げます。

ステップ 3: Cisco IOS ソフトウェアが割り込みに確認応答をして、インターフェイスの受信リングでいっぱいになったパーティクルと置き換えるパーティクルの割り当てを開始します。 インターフェイスのプライベート プールがまずチェックされ、プライベート プールに空きがない場合は、次に通常のパブリック プールがチェックされます。 受信リングを補充するために必要なパーティクルが十分にない場合は、パケットが廃棄され(受信リングのパケットのパーティクルがフラッシュされ)、「no buffer(バッファ不足)」カウンタが増加します。

この場合は、インターフェイスのスロットル処理(トラフィックの流入制限)も行われます。 7200 のインターフェイスでスロットル処理が行われると、インターフェイスに対するスロットル処理が解除されるまで、すべての受信パケットが無視されます。 枯渇したパーティクル プールに空きパーティクルが補充されると、インターフェイスに対するスロットル処理が解除されます。

ステップ 4: Cisco IOS ソフトウェアでは、受信リング内でパケットのパーティクルが一緒にリンクされて、次にパーティクル バッファ ヘッダーにリンクされます。 次に、パケットのパーティクルの代わりに、空きパーティクルがリングにリンクされて、新しく割り当てられたパーティクルで受信リングが補充されます。

2 - パケット交換段階

この時点で、パケットがパーティクルに格納されたので、Cisco IOS ソフトウェアはパケット交換を開始します。 次に、このプロセスを説明します。

ステップ 5: まず、ルート キャッシュ(ファーストまたは CEF)がチェックされて、パケットのファースト スイッチングが可能かどうかが確認されます。 割り込み中にもパケットの交換が可能な場合は、ステップ 6 に進みます。それ以外の場合は、プロセス交換用のパケットの準備が引き続き行われます。

  • 5.1:パケットが連続バッファ(システム バッファ)に結合されます。 パケットを受け入れるシステム バッファがない場合は、パケットが廃棄されて、「no buffer(バッファ不足)」カウンタが増加します。次に、その状態を示す show interfaces コマンドの出力を示します。

    Router#show interfaces
    Ethernet2/1 is up, line protocol is up
    ....
      Output queue 0/40, 0 drops; input queue 0/75, 0 drops
      5 minute input rate 5000 bits/sec, 11 packets/sec
      5 minute output rate 0 bits/sec, 0 packets/sec
         1903171 packets input, 114715570 bytes, 1 no buffer
         Received 1901319 broadcasts,  0 runts, 0 giants, 1 throttles
    ....
    

    Cisco IOS ソフトウェアが、パーティクル バッファを結合するためのシステム バッファを割り当てられない場合は、インターフェイスのスロットル処理も行われて、「throttles(スロットル)」カウンタが増加します。その例は、上の show interface コマンドの出力に示されています。 インターフェイスのスロットル処理が行われている間は、すべての入力トラフィックが無視されます。 インターフェイスのスロットル処理は、インターフェイスで空きのシステム バッファが使用可能になるまで解除されません。

  • 5.2:パケットが結合されると、プロセス交換用にキューイングされ、このタイプのパケットを処理するプロセスの実行がスケジュールされます。 次に、受信割り込みが解除されます。

  • 5.3:処理対象が IP パケットの場合は次のように処理されます。 IP 入力プロセスが実行されると、ルーティング テーブルが参照されて、発信インターフェイスが特定されます。 その発信インターフェイスに関連付けられたテーブルが参照されて、パケットに付加する必要のある MAC ヘッダーが特定されます。

  • 5.4:パケットが正しく交換されると、発信インターフェイスの出力キューにパケットがコピーされます。

  • 5.5:ここから、Cisco IOS ソフトウェアは、送信ステージに移行します。

ステップ 6: Cisco IOS ソフトウェアのスイッチング コード(ファーストまたは CEF)によって、パケットの MAC ヘッダーが宛先用に書き換えられます。 新しい MAC ヘッダーが元のヘッダーより大きい場合は、大きくなったヘッダーを保持できるように、F/S プールから新しいパーティクルが割り当てられて、パーティクル チェインの最初に挿入されます。

3 - パケット送信段階: ファースト スイッチングおよび CEF

この時点では、パケットの交換が正しく完了し、MAC ヘッダーも書き換えられています。 パケット送信ステージの動作は、Cisco IOS ソフトウェアでパケットのファースト スイッチング(ファーストまたは CEF)が行われるか、パケットのプロセス交換が行われるかによって異なります。 次のセクションでは、Cisco 7200 シリーズ ルータのファースト スイッチング環境およびプロセス交換環境における、パケット送信ステージについて説明します。

次のステップでは、ファースト スイッチング環境におけるパケット送信ステージについて説明します。

ステップ 7: まず、Cisco IOS ソフトウェアが、インターフェイスの出力キューをチェックします。 出力キューが空でないか、インターフェイスの転送リングがいっぱいの場合は、Cisco IOS ソフトウェアが、パケットを出力キューに入れて、受信割り込みを解除します。 プロセス交換された別のパケットが到着するか、インターフェイスが送信割り込みを発行すると、最終的にパケットが送信されます。 出力キューが空の場合で、送信リングに空きがある場合は、Cisco IOS ソフトウェアがステップ 8 の処理を引き続き行います。

ステップ 8: Cisco IOS ソフトウェアが、パケットの各パーティクルをインターフェイスの送信リングにリンクして、受信割り込みを解除します。

ステップ 9: インターフェイスのメディア コントローラが、自分の送信リングにポーリングをかけて、送信する必要のある新しいパケットを検出します。

ステップ 10: インターフェイスのメディア コントローラが、そのパケットを送信リングからメディアにコピーして、送信割り込みを CPU に上げます。

ステップ 11: Cisco IOS ソフトウェアが送信割り込みに確認応答をして、送信されたパケットのすべてのパーティクルを送信リングから解放し、元のパーティクル プールに戻します。

ステップ 12: (送信リングが今までいっぱいだったなどの理由で)インターフェイスの出力キューで待ち状態のパケットがあれば、Cisco IOS ソフトウェアが、キューからパケットを削除し、それらのパケットのパーティクルや連続バッファを送信リングにリンクして、メディア コントローラが認識できるようにします。

ステップ 13: Cisco IOS ソフトウェアが、送信割り込みを解除します。

4 - パケット送信段階: プロセス交換

次のステップでは、プロセス交換環境におけるパケット送信ステージについて説明します。

ステップ 14: Cisco IOS ソフトウェアが、出力キューにある次のパケットのサイズを調べて、インターフェイスの送信リングの残りスペースのサイズと比較します。 送信リングに十分のスペースがあれば、Cisco IOS ソフトウェアが、出力キューからパケットを削除し、そのパケットの連続バッファ(またはパーティクル)を送信リングにリンクします。

注:出力キューに複数のパケットがある場合、Cisco IOS ソフトウェアは、キューを空にしようとします。それらのパケットすべてが、インターフェイスの送信リングに配置されます。

ステップ 15: インターフェイスのメディア コントローラが、自分の送信リングにポーリングをかけて、送信する必要のある新しいパケットを検出します。

ステップ 16: インターフェイスのメディア コントローラが、そのパケットを送信リングからメディアにコピーして、送信割り込みを CPU に上げます。

ステップ 17: Cisco IOS ソフトウェアが送信割り込みに確認応答をして、送信されたパケットの連続バッファ(またはパーティクル)を送信リングから解放し、元のプールに戻します。

1 『インサイド Cisco IOS ソフトウェア アーキテクチャ—Cisco ルータ内部の動作を理解するための手引き』 Vijay Bollapragada、Curtis Murphy、Russ White著(ISBN:4797317264)


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