ダイヤルとアクセス : 非同期接続

Cisco アクセス サーバ内部のデジタル モデムおよびアナログ モデム向けの推奨 modemcap

2005 年 2 月 8 日 - ライター翻訳版
その他のバージョン: PDFpdf | 機械翻訳版 (2013 年 8 月 21 日) | 英語版 (2010 年 2 月 4 日) | フィードバック

目次

概要
前提条件
      要件
      使用するコンポーネント
      表記法
      背景説明
      モデムのファームウェアのアップグレード
modem autoconfigure によるモデムの設定
      modemcap の作成と適用
統合モデム
アナログ モデム
      回線番号
      国別の設定
      モデムのファームウェアのバージョン
デジタル モデム
      V.92
      MICA および V.92(AS5300 および AS5800 限定向け)
      Nextport(CSMV/6)V.92(AS5350、AS5400、AS5800、AS5850 向け)
      V.90
      NEXTPORT V.90
      MICA V.90
      Microcom V.90
      Microcom V.34 デジタル モデム(AS5200 および AS5300 に搭載)
関連するシスコ サポート コミュニティ ディスカッション
関連情報

概要

Internet Service Provider(ISP; インターネット サービス プロバイダー)の多くは、ユーザが V.90 接続速度でアクセスできるように、56k モデムおよび V.92 高機能モデムを購入しています。 ただ残念なことに、V.90 パフォーマンスは定義しやすいものではありません。 多くの場合、ユーザが多種多様なクライアント モデムを使っていることが原因の 1 つです。

前提条件

要件

この文書に関する特別な要件はありません。

使用するコンポーネント

この文書は、特定のソフトウェアやハードウェアのバージョンに限定されるものではありません。

この文書の情報は、特定のラボ環境にある装置に基づいて作成されています。 また、この文書で使用するデバイスは、すべて初期(デフォルト)の設定で起動しています。 コマンドを実行する前に、実稼動中のネットワークに与える影響について理解しておいてください。

表記法

文書表記の詳細については、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。

背景説明

接続に関する問題は、通常それぞれの端で 3 台以上のモデムが関係している場合に起こります。 標準以下の接続速度や、コールの成功率が低いことの原因の判別は、非常に複雑になることがあります。 この作業では、顧客の電話回線、コールが Telco のネットワークに到達するまでの経路、network access server(NAS; ネットワーク アクセス サーバ)までの最後の段階など、パス上のすべての接続要素を検査しなくてはならないことも考えられます。

モデムを調整して高速にすると、速度が犠牲になります。 V.90 接続は、回線のノイズや干渉の影響を受けやすくなっています。 V.90 のパフォーマンスを得られないユーザは、それぞれのローカル環境で回線ノイズの問題を詳しく調べる必要があります。 V.90 のパフォーマンスを得られない ISP は、T1/E1 の問題を調べる必要があります。 さらに、ISP は、コールが ISP の機器にアクセスするまでに通るメディア パスをチェックするように、Telco 側にも要求する必要があります。 接続のニーズによっては、モデムを低速度に調整することが賢明です。この結果、たとえ低速度であっても、接続の信頼性が高まります。

クライアントと NAS の間の物理的なパスが正常であるという前提のもとで、モデムは、機能や設定の照合セットとネゴシエートできます。 サーバ側でのモデム設定は、モデム機能(modemcap)と呼ばれる組み込みデータベースによって制御されます。 Cisco IOS(R) ソフトウェアは、この modemcap を使用して、よく使われるモデム タイプと、動作が確認されている設定とを関連付けます。 通常の使用で正常に動作するように、シスコは modemcap エントリを定期的に更新しています。 効果的な設定がある場合、modemcap の次のバージョンのデフォルト設定に統合されます。 どんな環境でも最適に動作する初期設定ストリングについての問い合せをいただきますが、そのようなストリングがあれば、デフォルト設定に採用しています。 デフォルトの modemcap は、通常の使用を対象に設計されていますが、状況に応じてアクセス サーバの内蔵デジタル モデムの動作をカスタマイズするために、使用できます。 次に、modemcap の使用手順を示します。

この文書では、使用中のさまざまなモデム ファームウェアとポートウェア向けの推奨 modemcap を取り上げます。 さらに、modemcap の設定手順の他に modemcap に関するいくつかのヒントも説明します。

モデムのファームウェアのアップグレード

シスコでは、モデムを最新のファームウェア バージョンに不必要にアップグレードすることをお勧めしていません。 モデム ファームウェアの現バージョンのパフォーマンスに満足していれば、そのまま使用することもできます。 不必要なアップグレードは、サービスの低下の原因にもなります。以前のバージョンで快適に動作していた設定や機能が、新しいバージョンでは変更されている場合もあるからです。 このような変更を調べるのは、容易ではありません。

アクセス サーバで動作中のファームウェアのバージョンを確認するには、Mica や Microcom のモデムを使っている場合は show modem version コマンドを使用します。また、NextPort Service Processing Elements(SPE)を使用している場合は、show spe version を使用します。

ファームウェアをアップグレードする場合は、Cisco Software Upgrade Planner にアクセスして、必要なファームウェアをダウンロードします。

MICA、Microcom、および NextPort のモデムのアップグレードについては、「内部デジタル モデムを搭載したシスコ ルータにおけるモデムのファームウェア/ポートウェアのアップグレード」を参照してください。

NM-8AM および NM-16AM アナログ モデムのモジュールについては、「アナログ モデムのファームウェア アップグレード構成ガイド」の手順を参照してください。

modem autoconfigure によるモデムの設定

このセクションでは、新しい modemcap を統合モデムに適用する方法を説明します。 modemcap とは、modem autoconfigure 機能がモデムのデフォルト設定の変更時に使用する設定ストリングを集めたデータベースです。 modemcap の設定には、modem autoconfigure コマンドを使用します。

modemcap の適用については、「モデム管理の操作」の文書を参照してください。

次の規則に留意してください。

  • modem autoconfigure discovery コマンドは使用しないでください。

  • modem autoconfigure コマンドを使用する場合は、script reset および script startup の回線設定セクションの下にコマンドがあればすべて削除します。 これらのコマンドは重複するだけでなく、場合によっては障害の原因となります。

  • modemcap の作成時には、show modemcap で表示される説明フィールドは無視します。 必要なモデムの初期設定ストリングを modemcap の Miscellaneous(MSC)フィールドに配置します。

  • 初期設定ストリングは、必ず、&F によって起動します(シスコ以外のモデムでは、必要に応じて、&F1 または &F2 により起動)。

  • 初期設定ストリングには、&W を付けないでください。 &W が no op でないモデムの場合は、Erasable Programmable Read-Only Memory(EPROM)が消耗する原因になります(no op とは、何も処理を行わないための文または操作です)。

  • MICA モデムの使用時には、特に調整したい設定がなければ、&F&D2 を使用します。

  • 回線設定モードの場合は、必ず、modem autoconfigure type modemcap-name コマンドを使用して、modemcap をモデムに適用します。

  • モデムのデフォルト設定を使用するには、モデムの種類を問わず、modem autoconfigure type mica コマンドを使用して、モデムを工場出荷値に戻します(&F)。

  • 内部モデムおよび外部モデムなどのすべてのモデムは、リバース Telnet が許可された場合に modemcap が設定されていないと、サービス拒絶の問題を受けやすくなります。 したがって、必ず modemcap を指定してください。

modemcap の作成と適用

次のセクションでは、1 つの簡単な modemcap を設定し適用する方法を示します。

maui-nas-02#configure terminal
 Enter configuration commands, one per line.  End with CNTL/Z.
 maui-nas-02(config)#modemcap edit MY_MODEMCAP miscellaneous &F&D2
 
 ! --- この例で選択した modemcap 名は、MY_MODEMCAP です。
 ! --- miscellaneou フィールドを使って、初期設定ストリングの &F&D2 を入力します。
 
 
 maui-nas-02(config)#line 1 192
 maui-nas-02(config-line)#modem autoconfigure type MY_MODEMCAP
 
 ! --- MY_MODEMCAP という名前の modemcap を回線設定モードでモデムに適用します。
 
 

ヒント: debug confmodem コマンドを起動してから modemcap を適用し、各モデムに適用されている初期設定ストリングを確認します。 装置に多数のモデムが搭載されていると、処理に時間がかかり、コンソールに大量のメッセージが出力される場合があることに注意してください。 次に例を示します。

maui-nas-02#debug confmodem
 Modem Configuration Database debugging is on
 maui-nas-02(config)#line 1 192
 maui-nas-02(config-line)#modem autoconfigure type MY_MODEMCAP
 ...
 ...
 *Apr  5 20:30:42.322: TTY7: detection speed (115200) response ---OK---
 *Apr  5 20:30:42.322: TTY7: Modem command:  --AT&F&D2--
 
 ! --- modemcap からの初期設定ストリング &F&D2 が適用されました。
 
 *Apr  5 20:30:42.322: TTY8: detection speed (115200) response ---OK---
 *Apr  5 20:30:42.322: TTY8: Modem command:  --AT&F&D2--
 *Apr  5 20:30:42.322: TTY9: detection speed (115200) response ---OK---
 *Apr  5 20:30:42.326: TTY9: Modem command:  --AT&F&D2--
 *Apr  5 20:30:44.878: TTY7: Modem configuration succeeded
 
 !---モデムの設定は正常に終了しました。
 
 *Apr  5 20:30:44.878: TTY7: Detected modem speed 115200
 *Apr  5 20:30:44.878: TTY7: Done with modem configuration
 *Apr  5 20:30:44.878: TTY8: Modem configuration succeeded
 *Apr  5 20:30:44.878: TTY8: Detected modem speed 115200
 *Apr  5 20:30:44.878: TTY8: Done with modem configuration
 *Apr  5 20:30:44.878: TTY9: Modem configuration succeeded
 *Apr  5 20:30:44.878: TTY9: Detected modem speed 115200
 *Apr  5 20:30:44.878: TTY9: Done with modem configuration
 ...
 ...
 

統合モデム

シスコのアクセス サーバでは、モデムのハードウェアによって、アナログまたはデジタルのどちらでも使用できます。

アナログ モデムは、Public Switched Telephone Network(PSTN; 公衆電話交換網)からの RJ-11 コネクタ(通常の電話ジャック)を差し込めるように設計されています。 アナログ モデムが最も役立つのは、データ用に数本の電話回線しか必要としない設置場所です。 アナログ モデムのモジュールは、Cisco 2600 および 3600 サーバでしか使用できず、"AM" 部品番号(NM-8AM、NM-16AM、WIC-1AM など)が指定されています。 統合アナログ モデムはすべて、Microcom タイプのモデムです。

デジタル モデムは、T1 または BRI のように、デジタル符号化された回線の着信コールを受信します。 デジタル モデムは、すべてのモジュラ アクセス サーバに搭載されており、"DM" 部品番号(NM-30DM または AS53-6DM など)が指定されています。 デジタル モデムは、MICA、NextPort、および Microcom タイプのモデムが用意されています。 ただし、旧型の Microcom デジタル モデム カードが搭載されているのは、AS5200 だけです。

クライアントとサーバのモデム間で必要な接続性を実現するには、各サーバ モデムが、どのバージョンのファームウェアが動作するどのクライアント モデムとともに、どの変調をサポートするのかを認識することが重要です。 詳細は、「ファームウェアとポートウェアに関する情報」を参照してください。 一般的に、外部モデムの資料には、そのモデムがサポートする変調リストが用意されています。

アナログ モデム

V.90 速度は、アナログ モデムを搭載したアクセス サーバでは使用できません。 アナログ モデムの速度は、V.34 に限定されます。 V.90 を使用するには、電話網にデジタルでアクセスする必要があります。 この項目の詳細は、「汎用モデムと NAS 回線品質の概要」を参照してください。 アナログ モデム モジュールには、RJ-11 コネクタが装備されているので、外部モデムが接続される壁面ジャックに直接差し込めます。 アナログ モデムのファームウェアは、ルータのフラッシュにロードする必要があります。

注: WIC-1AM および WIC-2AM アナログ モデムは、56 kbps(V.90)によって、デジタル回線に接続された NAS にコールを発信できます。

アナログ モデムを設定する場合は、次のように指定します。

interface async 
 line_number
 
 

回線番号

Cisco 3600 モジュラ ルータの場合、Cisco IOS ソフトウェアはスロットあたり 32 個の回線番号を予約します。 AUX ポートは、Cisco 3620 では回線 65、Cisco 3640 では回線 129 です。

line_number = (slot * 32) + unit + 1
 

詳細については、「Cisco 3600 シリーズ ルータでの非同期回線の番号付け方法」を参照してください。

国別の設定

国を設定するには、modem country microcom country global 設定コマンドを使います。 TBR21 諸国については、国番号として europe を使用します。

所有するモデム ファームウェアのバージョンを確認するには、EXEC プロンプト(Router> または Router#:)で show modem version コマンドを入力します。 たとえば、次のように入力します。

Router> show modem version
    Slot1: MCOM Analog Integrated Modem Firmware
    Source: slot1:1:c3600-2600-analog-fw.1.2.0.bin
    Boot firmware: 1.1.5
    MIMIC firmware: 1.3.3
    Modem firmware: 2.3.8
    DSP firmware: 0.0.2
 

モデムのファームウェア バージョン

次の表に、モデムのファームウェア バージョンを示します。

コマンドの出力結果

モデム ファームウェアの実際のバージョン

2.2.44

1.0.0

2.2.46

1.0.1

2.2.47

1.0.2

2.2.48

1.0.3

2.3.8

1.2.0

2.4.0

1.2.2

Microcom NM-AM アナログ モデムの場合(Cisco 2600 および 3600 ルータに搭載):

  • アクセス製品 2600 および 3600 のアナログ モデムのファームウェアページから、モデムのファームウェア バージョン 1.2.2 を使用します。 show modem version コマンドの出力結果で、ファームウェア バージョン 2.4.0 を探します。

  • 工場出荷値の modemcap、&F を使用します。 &F で始まるので、modem autoconfigure type mica コマンドを使用できます。

アナログ モデムに関する AT コマンド全体については、マニュアルを参照してください。 モデムのファームウェアの確認とアップグレードの詳細については、「Cisco 2600 シリーズおよび 3600 シリーズのアナログ モデムのファームウェア アップグレード構成ガイド」を参照してください。

注: NM-AM モジュールを装備した Cisco 2600 および 3600 には、必ず、正常にアースされた入力電源を使用する必要があります。これを使用しないと、NM-AM モデムのコールにブーンという音が発生するため、不良接続または接続に障害があると見なされます。 詳細は、「Cisco 2600 シリーズおよび Cisco 3600 シリーズ ルータにおけるアース ラグの設置」を参照してください。

デジタル モデム

V.92

業界の需要と歩調を合わせるために、ITU-T V.90 モデム標準勧告は改良されました。 新しい標準の V.92 では、PSTN 上のデジタル モデムとアナログ モデムの両方の需要を満たします。 V.92 では、アップストリームのデータ信号速度が向上し、モデムを使いやすくするための新機能が追加されました。 これらの新しいモデム プロトコルと標準は、モデム レベルで実装されます。

MICA および V.92(AS5300 および AS5800 限定向け)

この機能モジュールでは、Cisco MICA ポートウェア バージョン 2.9.1.0 以降を装備した Cisco AS5300 ユニバーサル アクセス サーバに V.92(Quick Connect、MOH および V.44)を導入しています。 V.92 の適用には、ポートウェア バージョン 2.9.5.0 を強く推奨します。

V.92 は、新しいモデム プロトコルおよび標準として、モデム レベルに実装されています。 新しい V.92 機能は、現在のポートウェア機能と共存可能なので、メモリ要件を含め、Hex Modem Module(HMM)または Double Density Modem Module(DMM)のどちらかを装備したハードウェア構成にもまったく影響を与えません。 Cisco IOS ソフトウェアは、機能の制御と新しい統計情報の表示を行います。 V.92 および V.44 のサポートは、その他の Cisco IOS デバイス ドライバ コンポーネントにも含まれています。

ポートウェア 2.9.1.0、2.9.2.0、2.9.4.0、および 2.9.5.0 以降では、V.92 Modem on Hold および Quick Connect(ただし、PCM Upstream を除く)と、V.44(V.92 デジタル)、V.34 などをサポートしています。

V.92 を適用する際の 2.9.4.0 および 2.9.5.0 に対する推奨 modemcap は次のとおりです。

 &F&D2S54=16584S0=0S29=12S21=15S62=8S63=3S34=18000S40=10S10=50
 

S54=16584、V.92(16384) + 200(デフォルト)を有効化

S0=0、アンサーバック トーンの遅延なし

S29=12、V.92 を有効化

S21=15、V.44、V.42bis、MNP5 圧縮を有効化

S62=8、最大 MoH タイム 4 分(または任意の値)

S63=3、V.92 QC ANSpcm を -12dBm で有効化

S34=18000、3 分後にアップシフト(デフォルト: 2000(20 秒))

S40=10、 連続 10 回のリトレイン後に接続解除(デフォルト: 4)

S10=50、5 秒間のキャリア喪失の後に接続解除(デフォルト: 14(1.4 秒))

その他の V.92 ポートウェアに対して推奨される modemcap は、次のとおりです。

  • V.92 を適用する際の 2.9.2.0 の設定は、上記の 2.9.4.0 および 2.9.5.0 の場合と同じです。

  • 2.9.1.0:

 &F&D2S62=8S63=3S21=15S29=12S34=18000S40=10S54=456S10=50debugthismodemS71=4
 

注: V.92 に関しては、IOS の必要条件があります。 詳細は、「V.92 モデムの設定とトラブルシューティング」を参照してください。

MICA S-Register の詳細は、「Cisco MICA 6 ポート モジュール向けの AT コマンドの設定とレジスタの要約」を参照してください。

Nextport(CSMV/6)V.92(AS5350、AS5400、AS5800、AS5850 向け)

NextPort ファームウェアは、現在の NextPort 機能と統合した V.92 機能を提供します。 NextPort ダイヤル フィーチャ カード(DFC-108NP)は、ITU が改良した V.92 を実装し、新機能に関する統計情報の収集を行います。この統計情報には、追加された V.92 ネゴシエーションにおける、新しい Modem States が含まれます。 統計情報は、Dial Feature Card(DFC; ダイヤル フィーチャ カード)により収集されますが、Cisco IOS ソフトウェアに渡されて保存されます。 Cisco IOS ソフトウェアは、機能の制御と新しい統計情報の表示を行います。

CCO に用意されている Nextport モデムのファームウェアの詳細は、「ソフトウェアのダウンロード」ページを参照してください。

シスコが、Nextport モデム向けに特に推奨する modemcap はありません。 デフォルト値は、ほとんどの目的で使用できるように調整されています。

V.92 Modem on Hold は、デフォルトでは無効であり、標準の AT コマンドと S-register によって制御されます。 V.92 は、デフォルトで有効であり(S29 = 12)、Modem on Hold は、S62 S-register により制御されます(S62 を設定して、Modem on Hold を有効にする必要があります)。 AT コマンドを実行すると、各コールの端にあるモデムに設定をダウンロードできます。 ATSn=v および ATSn? AT コマンドは、NextPort プラットフォームに V.92 Modem on Hold を設定するときに使います。 Cisco AS5350、Cisco AS5400、および Cisco AS5850 ユニバーサル ゲートウェイと Cisco AS5800 ユニバーサル アクセス サーバ向けの V.92 Modem on Hold にある表 1 を参照してください。表には、機能を有効および無効にするときに使用する追加の S-register パラメータが示されています。

V.92 Modem on Hold を無効にするには、s62=0s63=3s21=15s29=12 などの modemcap を使用するか、S29 レジスタを 12 以外の任意の数に設定します。

Modem on Hold の詳細は、「Cisco AS5350、Cisco AS5400、および Cisco AS5850 ユニバーサル ゲートウェイと Cisco AS5800 ユニバーサル アクセス サーバ向けの V.92 Modem on Hold」を参照してください。

V.92 Quick Connect は、デフォルトで有効となり、標準の AT コマンドと S-register によって制御されます。 S29 により V.92 シーケンス検出が、S63 によって Quick Connect ネゴシエーションがそれぞれ有効になります。S29 と S63 はデフォルトで有効になっています。 S63 S-register は、ANSpcm 信号によって機能を制御します。 ANSpcm 信号の電力レベルを選択できます。デフォルト値は、米国の送信電力レベルである -12dBM です。 ATSn=v および ATSn? AT コマンドは、NextPort プラットフォームに V.92 Quick Connect を設定するときに使用します。

V.92 Quick Connect を無効にする場合や、異なる ANSpcm 値を設定する場合は、v92_v44:MSC=s62=8s63=0s21=15s29=12 などの modemcap を使用するか、S29 レジスタを 12 以外の任意の数に設定します。

QC の詳細は、「Cisco AS5350、Cisco AS5400、および Cisco AS5850 ユニバーサル ゲートウェイと Cisco AS5800 ユニバーサル アクセス サーバ向けの V.92 Quick Connect」を参照してください。

NextPort S-Registers の詳細は、「NextPort ユニバーサル デジタル 信号プロセッサ プラットフォーム向けの AT コマンド設定とレジスタの要約」を参照してください。

V.92 の設定に関する追加情報は、「V.29 モデムの設定とトラブルシューティング」を参照してください。

V.90

MICA、Nextport および最新の Microcom のモデムは、K56Flex 1.1 だけでなく V.90 もサポートします。 Microcom モデムの初期のリビジョンでは、V.34 しか使用できないため、新しいモジュールと交換して、アクセス サーバが V.90 機能を使用できるようにする必要があります。 使用している Microcom モデムが V.90 に対応しているかどうかを確認するには、show modem version の出力にある vendor_banner をチェックします。 次の行が表示されたら、その Microcom モデムでは V.90 を使用できません。

vendor_banner= Microcom MNP10 V34 Modem

MICA モデムのハードウェアでは、常に 56 K 速度を使用できます。

回線が必要な変調をサポートしていることを前提として、次にファームウェアのバージョンと modemcap を示します。

NEXTPORT V.90

シスコが Nextport モデム向けに特に推奨する modemcap はありません。 デフォルト値は、ほとんどの状況で最適なパフォーマンスを実現できるように調整されています。

CCO に用意されている Nextport モデムのファームウェアの詳細は、「ソフトウェアのダウンロード」ページを参照してください。

V.92 が使用可能な Nextport ファームウェアでしか V.90 を実行しない予定のときは、&Fs29=n の modemcap を使用して、S29 の値を 12 以外に設定します。この結果、Nextport モデムの V.92 が無効になります。

NextPort S-Registers の詳細は、「NextPort ユニバーサル デジタル 信号プロセッサ プラットフォーム向けの AT コマンド設定とレジスタの要約」を参照してください。

MICA V.90

ポートウェア リリース 2.7.4.0 および 2.9.5.0 は、V.90 デジタル、K56Flex V1.1、V.34 以下、V.110 および offramp ファックスをサポートします。 2.9.2.0(以前の 2.9.1.2)でも、V.92 Modem on Hold および Quick Connect(ただし、PCM Upstream を除く)をサポートしていますが、2.7.4.0 ではいずれもサポートしていません。しかし、いずれのポートウェアも、V.90 以下の適用に適しています。

リリース 2.7.4.0(または 2.9.5.0) の使用を特に強くお勧めするのは、以前のポートウェアで何らかの問題が発生している設置場所です。

ヒント: V.92 のサポートを将来的に予定している場合は、現時点で V.92 を有効にしていない場合でも、2.9.5.0 を使用してください。

V.92 以外を適用する際の 2.9.2.0、2.9.4.0 および 2.9.5.0 に推奨する modemcap は次のとおりです。

 &F&D2S0=0S29=6S21=3S34=18000S40=10S10=50
 

V.92 を適用する際の 2.9.5.0、2.9.4.0、および 2.9.2.0 の modemcap については、「V.92」のセクションを参照してください。

リリース 2.7.4.0 および 2.7.3.0 に推奨する modemcap は、

 &F&D2S0=0S34=18000S40=10S10=50debugthismodemS71=4
 
  • S34=18000 は、3 分後にシフトアップします。

  • S40=10 は、10 回の連続的な再確立の後に接続解除します。

  • S10=50 は、5 秒間、キャリアが失われると接続解除します。(デフォルト値: 14(1.4 秒))

  • debugthismodemS71=4 は、最大 3200Hz V.90 のアップリンク シンボル レートです。

K56Flex 機能を犠牲にする場合、V.8bis(S53=0)を無効にします。 この結果、a-law に基づいた、旧型の Rockwell ACF V.34 クライアント、信頼性の低い Xircom LT Venus クライアントなどをはじめとする、いくつか旧型のクライアントの CSR が向上されるため、すべてのモデム接続について 3 秒ほどモデムの確立時間が短縮されます。

  • ファームウェア 2.7.2.0 または 2.7.2.1 の使用時には、

    modemcap は、

     &F&D2S34=18000S40=10S54=392S10=50debugthismodemS41=4 
     
    • K56Flex を使用する場合、K56Flex V.1.1 以降をサポートする、任意の Rockwell または Lucent のクライアントが動作します。 K56Plus または K56Flex V1.0 しかサポートしないクライアントは、56 K 速度では接続できないため、V.34 速度でしか利用できません。

    • K56Flex を使う必要がない場合、modemcap エントリに S53=0 を入力して V.8bis を無効にします。

  • ポートウェア 2.7.1.4 は、2.7.2.0 と同じです。

  • ポートウェア 2.7.1.3 は、Bug ID CSCdr24758 のためお勧めしません。

  • 2.7.1.2 ポートウェアを使用する場合は、開始時の modemcap としては &F&D2S32=3S34=12000S40=10S54=44S59=6s10=50 をお勧めします。

  • 2.5.1.0、2.6.1.0、2.6.2.0、2.7.1.0、または 2.7.1.1 のいずれかのポートウェアを使用しているときの開始時の modemcap には、&F&D2S32=3S34=12000S40=10S52=1S10=50debugthismodemS41=4 をお勧めします。

  • 古いファームウェアを装備した Lucent クライアント モデム(特に Xircom などの Lucent Venus クライアント)を多数使用している場合は、modemcap エントリに S53=1 を追加して、V.8bis の K56Flex だけをアドバタイズし、LT クライアントが V.90 を実行しないようにします。 これは、111098 以上または 052099 未満を形成する LT Venus コードでは、V.90 の確立に問題が発生することが判明しているためです。

    注: 前述の情報は、u-law 領域に適用されます。 a-law 領域で Xircom クライアントの動作が向上するのは、クライアント側で K56Flex を無効とする設定、つまり S109=2 が設定されている場合であることが判明しています。

  • K56Flex で動作する、多数の重要なクライアントを使用していない場合、S53=0 によって V.8bis を無効にすることを検討してください。 これにより、V.8bis の受信に問題のある、旧型の V.34 Rockwell ACF などのクライアントの Call Success Rate(CSR)が向上するため、全クライアントの確立時間が 3 秒ほど短縮されます。

  • 「ソフト」モデムの動作が、V.90 で 3429Hz アップリンク シンボル レートと接続する際に不安定になることが判明した場合、DEBUGTHISMODEMS41=4 を指定して 3429Hz を無効にすることを検討します。

MICA および Nextport モデムにおける modemcap の設定の詳細は、前述の「modem autoconfigure によるモデムの設定」を参照してください。

MICA モデムのポートウェアをダウンロードできます。 MICA S-Register の詳細は、「Cisco MICA 6 ポート モジュール向けの AT コマンドの設定とレジスタの要約」を参照してください。

Microcom V.90

  • 推奨するファームウェア: 5.3.30.

    • K56Flex を使用する場合、K56Flex V1.0 以降をサポートする任意の Lucent クライアントとすべての Rockwell クライアントが動作します。

    • アクセス サーバによって K56Flex を提供する必要がない場合、:T110=38 により V.8bis を、:T124=11 によって K56Plus をそれぞれ無効にします。

    • V.90 を使用する場合、適切なファームウェアを装備した全クライアントは V.90 で動作できます。

    • LT クライアントが V.90 で動作するには、(Winmodem の場合には S38=0、Venus では S109=2 によって)K56Flex を無効にする必要があります(ただし、前述したように、サーバ側で V.8bis が無効になっている場合は除く)。

  • 特に推奨される modemcap はないため、工場出荷値を使用してください。 速度をさらに控える場合、:T127 レジスタに無理のない値を設定します(詳細は「Cisco ユニバーサル アクセス サーバ の 56K 12 ポート モデム モジュール向けのファームウェア リリース ガイド、バージョン 5.3.30」文書の表 2 を参照)。

Microcom モデムでの modemcap の設定の詳細は、前述の「modem autoconfigure によるモデムの設定」を参照してください。

Microcom 56K モデムのファームウェアをダウンロードします。 Microcom モデムの詳細は、「V.34、56K、および V.90 の 12 ポート モジュール向けの AT コマンド設定とレジスタの要約」を参照してください。

Microcom V.34 デジタル モデム(AS5200 および AS5300 に搭載)

  • 推奨するファームウェア: 2.3.6.

  • 工場出荷値の modemcap、&F を使用します。 modem autoconfigure type mica コマンドのエントリは &F なので、(ここで使用するモデムが MCOM の場合も)このコマンドを使えます。

Microcom V.34 モデムのファームウェアをダウンロードします。 Microcom モデムの詳細は、「V.34、56K、および V.90 の 12 ポート モジュール向けの AT コマンド設定とレジスタの要約」を参照してください。

デジタル モデムのファームウェアのチェックとアップグレードの詳細は、「モデム管理の操作」の文書を参照してください。


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