ダイヤルとアクセス : 総合デジタル通信網(ISDN)、個別線信号方式(CAS)

show isdn status コマンドを使用した BRI のトラブルシューティング

2008 年 7 月 23 日 - ライター翻訳版
その他のバージョン: PDFpdf | 機械翻訳版 (2013 年 8 月 21 日) | 英語版 (2006 年 6 月 5 日) | フィードバック

目次

概要
前提条件
      要件
      使用するコンポーネント
      表記法
show isdn status の出力について
レイヤ 1 物理層が Deactivated になっている場合の例
レイヤ 2 が NOT Activated になっている場合の例
無効な SPID の例
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関連情報

概要

このドキュメントでは、Integrated Services Digital Network(ISDN; サービス統合デジタル ネットワーク)のトラブルシューティングの方法について説明しています。具体的には、show isdn status コマンドを使用して、ISDN Basic Rate Interface(BRI; 基本速度インターフェイス)のレイヤ 1 が ACTIVE、レイヤ 2 の状態が MULTIPLE_FRAME_ESTABLISHED、Service Profile Identifier(SPID; サービス プロファイル識別子)が有効になっていることを確認します。これらの条件がすべて満たされていれば、おそらく、ISDN のレイヤ 1 またはレイヤ 2 の問題ではありません。さらにトラブルシューティングするには、『debug isdn q931 コマンドを使用した ISDN BRI レイヤ 3 のトラブルシューティング』を参照してください。このドキュメントでは、show isdn status コマンドを使用して問題を切り分ける方法を説明していきます。ただし、show isdn status コマンドにより、問題がこのドキュメントに示す症状の 1 つであることが判明している場合は、該当するトラブルシューティングと設定リソースのセクションに直接に進むことができます。

show isdn status コマンドでは、すべての ISDN インターフェイスまたは特定の ISDN インターフェイスのステータスが表示されます。ISDN Basic Rate Interface(BRI)をトラブルシューティングする場合、ルータが電話会社の ISDN 交換機と正しく通信できるかどうかをまず判別する必要があります。これが確認されていると、ダイヤラ インターフェイス、対象トラフィック定義、PPP ネゴシエーション、認証障害など、上位レベルの問題のトラブルシューティングに進むことができます。

注:一部の地域(特にヨーロッパ)では、アクティブなコールがないと、電話会社の ISDN 交換機でレイヤ 1 またはレイヤ 2 が無効にされる場合があります。したがって、アクティブなコールがない場合、show isdn status では、レイヤ 1 とレイヤ 2 がダウンであると表示されます。しかし、コールが発生すると、レイヤ 1 とレイヤ 2 が有効になります。BRI が機能しているかどうかを確認するには、BRI コール テストを実施します。コールが成功する場合は、これ以上 ISDN のトラブルシューティングをする必要はありません。

前提条件

要件

ルータが電話会社の ISDN 交換機と通信できるようにするための BRI の設定は簡単です。

  1. BRI インターフェイス用にスイッチ タイプを正しく設定する必要があります。電話会社に問い合せ、回線のスイッチ タイプを調べてください。

  2. SPID の設定が必要な場合もあります。DMS-100 または NI-1 スイッチに接続する場合は、たいてい SPID を設定する必要があります。ほとんどの 5ess スイッチでは SPID は不要です。ただし、SPID を設定する必要があるか、どのように設定するかを決定する場合は、必ず電話会社に問い合せてください。SPID のフォーマットについての詳細は、『Known SPID Formatsleavingcisco.comを参照してください。

    注:電話会社から SPID は不要と言われた場合は、通常どおりインターフェイスを設定します。isdn spid1 コマンドと isdn spid2 コマンドを使用する必要はありません。 

ルータが電話会社の ISDN 交換機への接続を正しく確立できる、BRI インターフェイスのサンプル設定例を次に示します。

interface BRI0

isdn switch-type basic-ni 

isdn spid1 51255544440101 5554444

isdn spid2 51255544450101 5554445

注:上記の設定には、ルータにコールの受発信を許可するために必要なすべてのコマンドが含まれているわけではありません。コール受発信のためのルータ設定についての詳細は、『ダイヤラ プロファイルを使用した ISDN DDR の設定』または『DDR ダイヤラ マップによる BRI-to-BRI ダイヤルアップの設定』を参照してください。

使用するコンポーネント

このドキュメントの情報は、Cisco IOS(R) ソフトウェア リリース 12.0 に基づくものです。

このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されたものです。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、クリアな(デフォルト)設定から作業を開始しています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、どのような作業についても、その潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。

表記法

ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。

show isdn status の出力について

ここに示す show isdn status 出力は、正しく機能している BRI 回線の例です。この例では、レイヤ 1 はアクティブで、Terminal Endpoint Identifier(TEI)は正常にネゴシエートされ、ISDN レイヤ 3(エンドツーエンド)は、コールを受発信できる状態です。注意する必要がある項目は、「Show ISDN Status フィールドの説明」の表の対応する各フィールドにリンクされています。

maui-nas-01#show isdn status 
The current 
ISDN Switchtype
 = basic-ni1 
ISDN BRI0 interface 

Layer 1
 Status: 
ACTIVE 

Layer 2
 Status: 
TEI = 109, State = MULTIPLE_FRAME_ESTABLISHED 
TEI = 110, State = MULTIPLE_FRAME_ESTABLISHED 

Spid Status
: 
TEI 109, ces = 1, state = 8(established) 
spid1 configured, spid1 sent, spid1 valid 
Endpoint ID Info: epsf = 0, usid = 1, tid = 1 
TEI 110, ces = 2, state = 8(established) 
spid2 configured, spid2 sent, spid2 valid 
Endpoint ID Info: epsf = 0, usid = 3, tid = 1 

Layer 3 Status
: 
0 Active Layer 3 Call(s) 
Activated dsl 0 CCBs = 0 
Total Allocated ISDN CCBs = 0
表:Show ISDN Status フィールドの説明
フィールド 説明
スイッチタイプ

現状は、ISDN Switchtype = basic-ni1 になっています。

NI-1 は、このルータ用に設定されたスイッチ タイプです。複数のスイッチ タイプが設定されている場合は、グローバル スイッチ タイプとインターフェイス スイッチ タイプが表示されます。スイッチ タイプはサービス プロバイダーから取得する必要があります。

サポートされているスイッチ タイプのリストについては、『ISDN のスイッチ タイプ、コード、および値』を参照してください。

レイヤ 1 のステータス
ACTIVE

レイヤ 1 のステータス:電話会社の ISDN 交換機との物理層の接続を確認します。最も一般的な状態は、ACTIVE または DEACTIVATED です。

他にも次のようなレイヤ 1 のステータスがあります。

  • GOINGDOWN

  • INIT

  • TESTING

  • RESET

  • DELEATED (sic)

  • SHUTDOWN

  • ACTIVATING

  • ACTIVE_ErrorInd

これらのレイヤ 1 の状態の大半は一時的なものです。これらの状態をクリアするには、clear interface bri number コマンドを使用します。この状態が長期間続く場合は、電話会社にトラブルシューティングを依頼してください。

レイヤ 1 のステータスが ACTIVE ではない場合は、『ISDN BRI レイヤ 1 のトラブルシューティング』を参照してください。

レイヤ 2 のステータス

TEI=

109,state = MULTIPLE_FRAME_ESTABLISHED

TEI = 110, state =

MULTIPLE_FRAME_ESTABLISHED

TEI 番号とマルチフレーム構成の状態に対応した ISDN レイヤ 2 のステータス。有効な TEI 番号の範囲は 64 〜 126 です。最も頻繁に見るレイヤ 2 の状態は MULTIPLE_FRAME_ESTABLISHED と TEI_ASSIGNED です。

state=MULTIPLE_FRAME_ESTABLISHED は、電話会社の ISDN 交換機へのデータ リンク接続が維持されていることを示しています。これは、通常の動作で表示される状態です。他の状態は通常、回線の問題があることを示します。

state=TEI_ASSIGNED は、ルータがスイッチへの接続を失ったことを示します。アクティブなコールがないときに、電話会社がレイヤ 1 とレイヤ 2 を無効にしている場合、これは正常です(ヨーロッパでは一般的)。そうでない場合に、レイヤ 2 の問題についてさらに調べるには『トラブルシューティング:BRI レイヤ 2』に進んでください。

次のような状態を含む他のすべてのレイヤ 2 の状態の詳細については、ITU Q.921 仕様の Annex B を参照してください。

  • TEI_UNASSIGNED

  • ASSIGN_AWAITING_TEI

  • ESTABLISH_AWAITING_TEI

  • AWAITING_ESTABLISHMENT

  • AWAITING_RELEASE

  • TIMER_RECOVERY

多くの場合、これらの状態は一時的なものです。レイヤ 2 の接続を再確立するには、コマンド clear interface bri number を使用します。この状態が長期間続く場合は、debug isdn q921 コマンドを使用して、さらにトラブルシューティングを進めてください。

レイヤ 2 がダウン状態の場合は、Layer 2 NOT Activated と表示されます。レイヤ 2 の問題についての詳細は、『トラブルシューティング:BRI レイヤ 2』を参照してください。

SPID ステータス

TEI 109, ces = 1, state = 8(established)

TEI 番号と状態。ダイナミック TEI 割り当ての有効範囲は 64 〜 126 です。

最もよく見られる状態値を、次に示します。

  • state = 1(terminal down)

  • state = 3(await establishment)

  • state = 5(init)

  • state = 6(not initialized)

  • state = 8(established)

BRI 回線が動作中であることを示しているのは、state = 5(init) と state = 8(established) だけです。他の状態は、回線が正しく確立されていないことを示しています。

spid1 configured, spid1 sent, spid1 valid

これは、動作している BRI の SPID 設定情報です。この例では、SPID は有効です。他にも次のような状態がよく見られます。

  • spid1 configured, no LDN, spid1 sent, spid1 valid

  • spid1 NOT configured, spid1 NOT sent, spid1 NOT valid

  • spid1 configured, spid1 NOT sent, spid1 NOT valid

  • spid1 configured, spid1 sent, spid1 NOT valid

最後の 3 つの状態は、SPID が設定されていないか正しくないことを示しています。

Endpoint ID Info:epsf = 0, usid = 1, tid = 1

Endpoint ID Info:epsf = 0, usid = 3, tid = 1

コールに応答するチャネルを決定するためにルータで使用される、エンドポイント識別情報。着信 debug isdn q931 のメッセージ ENDPOINT ID は、ユーザ サービス ID(usid)と端末 ID(tid)に関連付けることができます。詳細は、『ハント グループ内の複数の BRI に対する SPID の設定』を参照してください。

レイヤ 3 のステータス

0 Active Layer 3 Call(s)

アクティブなコールの数。

Activated dsl 0 CCBs = 0

有効なデジタル信号リンクの数。使用中のコール制御ブロックの数。

CCB:callid=27, callref=0, sapi=0, ces=1, B-chan=1

アクティブなコールに関する情報。この行は、コールが接続されるまでは表示されないます。接続されているコールの場合、使用している発信者 ID 情報、コール基準値、および使用している B チャネルを表示します。

Number of active calls =

アクティブなコールの数。BRI の場合、この最大値は 2 です。この行は、コールが接続されるまでは表示されない可能性があります。

Number of available B-channels =

使用されていない B チャネルの数。この行は、コールが接続されるまでは表示されない可能性があります。

Total Allocated ISDN CCBs =

割り当てられた ISDN コール制御ブロックの数。

レイヤ 1 物理層が Deactivated になっている場合の例

BRI レイヤ 1 と 2 がダウンしている例を次に示します。通常、BRI インターフェイスが閉じられているか、またはケーブル接続が間違っているのが、この原因です。ただし、これを正しくトラブルシューティングするには、『ISDN BRI レイヤ 1 のトラブルシューティング』を参照してください。

superchicken#show isdn status 
Global ISDN Switchtype = basic-ni
ISDN BRI0 interface dsl 0, interface ISDN Switchtype = basic-ni
Layer 1 Status: 
DEACTIVATED 

!--- レイヤ 1 はダウンしています。

Layer 2 Status: 
Layer 2 NOT Activated 

!--- レイヤ 2 はダウンしています。
.
Spid Status:
TEI Not Assigned, ces = 1, state = 3(await establishment)
spid1 configured, spid1 NOT sent, spid1 NOT valid
TEI Not Assigned, ces = 2, state = 1(terminal down)
spid2 configured, spid2 NOT sent, spid2 NOT valid 
Layer 3 Status:
0 Active Layer 3 Call(s) 
Activated dsl 0 CCBs = 0 
The Free Channel Mask: 0x80000003
Total Allocated ISDN CCBs = 0 
superchicken#

レイヤ 2 が NOT Activated になっている場合の例

次の例は、BRI のレイヤ 1 がアップしていて、レイヤ 2 がダウンしていることを示しています。この問題の解決方法についての詳細は、『トラブルシューティング:BRI レイヤ 2』を参照してください。

superchicken#show isdn status 
Global ISDN Switchtype = basic-ni 
ISDN BRI0 interface 
dsl 0, interface ISDN Switchtype = basic-ni 
Layer 1 Status: 
ACTIVE 

!--- レイヤ 1 はアップしています。

Layer 2 Status: 
Layer 2 NOT Activated 

!--- レイヤ 2 はダウンしています。

Spid Status: 
TEI Not Assigned, ces = 1, state = 3(await establishment) 
spid1 configured, spid1 NOT sent, spid1 NOT valid 
TEI Not Assigned, ces = 2, state = 1(terminal down) 
spid2 configured, spid2 NOT sent, spid2 NOT valid 
Layer 3 Status: 
TWAIT timer active 
0 Active Layer 3 Call(s) 
Activated dsl 0 CCBs = 0 
The Free Channel Mask: 0x80000003 
Total Allocated ISDN CCBs = 0 
superchicken#

無効な SPID の例

次の例は、レイヤ 1 がアップしていて、レイヤ 2 が無効な SPID によりダウンしていることを示しています。SPID を正しく設定すれば、このエラーは解決します。詳細は、『トラブルシューティング:ISDN BRI SPID』を参照してください。

checker#show isdn status 
Global ISDN Switchtype = basic-ni 
ISDN BRI0 interface 
dsl 0, interface ISDN Switchtype = basic-ni 

!--- インターフェイス スイッチ タイプ

Layer 1 Status: 
ACTIVE

!--- レイヤ 1 はアップしています。

Layer 2 Status: 
Layer 2 NOT Activated

!--- レイヤ 2 はアップしていません。

TEI Not Assigned, ces = 1, state = 3(await establishment) 
spid1 configured, spid1 NOT sent, spid1 NOT valid

!--- SPID は設定されましたが送信されませんでした。

TEI Not Assigned, ces = 2, state = 1(terminal down) 
spid2 configured, spid2 NOT sent, spid2 NOT valid
Layer 3 Status: 
TWAIT timer active 
0 Active Layer 3 Call(s) 
Activated dsl 0 CCBs = 0 
The Free Channel Mask: 0x80000003 
Total Allocated ISDN CCBs = 0

この出力は、BRI インターフェイス上の 1 つの SPID だけが間違って設定された例を示しています。そのような場合には、BRI 回線は完全に動作可能とはみなされません。つまり、いずれの TEI 状態も確立されていないからです。

maui-soho-02#show isdn status
Global ISDN Switchtype = basic-ni
ISDN BRI0 interface
dsl 0, interface ISDN Switchtype = basic-ni

!--- インターフェイス スイッチ タイプ

Layer 1 Status:
ACTIVE
Layer 2 Status:
TEI = 73, Ces = 2, SAPI = 0, State = TEI_ASSIGNED
TEI = 104, Ces = 1, SAPI = 0, State = MULTIPLE_FRAME_ESTABLISHED

!--- 回線が部分的にアップしていることを示しています。


!--- おそらく設定の問題です。

Spid Status:
TEI 104, ces = 1, state = 6(not initialized)

!--- TEI はダウンしています。

spid1 configured, spid1 sent, spid1 NOT valid

!--- SPID 1 が正しく設定されていません。

TEI 73, ces = 2, state = 1(terminal down)

!--- TEI はダウンしています。
 
spid2 configured, spid2 sent, spid2 valid

!--- SPID 2 は正しく設定されています。

Endpoint ID Info: epsf = 0, usid = 1, tid = 1
Layer 3 Status:
0 Active Layer 3 Call(s)
Activated dsl 0 CCBs = 0
The Free Channel Mask: 0x80000003
Total Allocated ISDN CCBs = 0

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