ルータ : Cisco 12000 シリーズ ルータ

Cisco 12000 シリーズ インターネット ルータのアーキテクチャ: ラインカードの設計

2003 年 12 月 17 日 - ライター翻訳版
その他のバージョン: PDFpdf | 機械翻訳版 (2013 年 8 月 21 日) | 英語版 (2005 年 7 月 7 日) | フィードバック

目次

概要
前提条件
     要件
     使用するコンポーネント
     表記法
基本的な主要動作
     パスの決定
     Cisco Express Forwarding
ラインカードのアーキテクチャ
     コア ラインカード
     エッジ ラインカード
     チャネライズド エッジ ラインカード
     Asynchronous Transfer Mode(ATM; 非同期転送モード)ラインカード
     イーサネット ラインカード
     Dynamic Packet Transport(DPT; ダイナミック パケット トランスポート)ラインカード
     販売終了(EOS)のラインカード
ラインカードのインストール
関連するシスコ サポート コミュニティ ディスカッション
関連情報

概要

この文書では、Cisco 12000 シリーズ インターネット ルータのラインカード設計の概要を説明します。

前提条件

要件

この文書に関する特別な要件はありません。

使用するコンポーネント

この文書の情報は、次のハードウェアに基いています。

  • Cisco 12000 シリーズ インターネット ルータ

この文書の情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されています。この文書で使用するすべてのデバイスは、クリアな状態(デフォルト)から設定作業を始めています。対象のネットワークが実稼動中である場合には、すべてのコマンドによる潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。

表記法

文書表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。

基本的な主要動作

Cisco 12000 シリーズ インターネット ルータでは、すべてのラインカード(LC)で Cisco IOS(R) ソフトウェア イメージが独立して動作し、LC ですべてのスイッチング処理が行われるような、本当の意味での分散アーキテクチャが実現されています。 Cisco Express Forwarding によるスイッチングが唯一のスイッチング パスです。 7500 シリーズなどの他のプラットフォームで提供されているファースト スイッチングや最適スイッチングなどの他のパスは存在しません。 他のプラットフォームで提供されている非分散型のスイッチング パスの概要については、『ネットワークに最適なルータ スイッチング パスの選択方法 』を参照してください。

パケット転送機能は各ラインカードで実行されます。Gigabit Route Processor(GRP; ギガビット ルート プロセッサ)で計算された転送テーブルのコピーが、システム内の各ラインカードに配信されます。 各ラインカードでは、受信した各データグラムの宛先アドレスは、転送テーブルのローカル コピー上で独立して検索され、データグラムはクロスバー スイッチ ファブリックを経由して、宛先のラインカードにスイッチングされます。IP/Multiprotocol Label Switching(MPLS; マルチプロトコル ラベル スイッチング)転送、ping への応答、パケットのフラグメント化は、LC の基本機能としてサポートされています。

ラインカードでは次の処理が行われます。

ラインカードのアーキテクチャの詳細を説明する前に、Cisco 12000 の個々の動作について理解しておくことが重要です。 動作は次のカテゴリに分類できます。

  • パスの決定

  • Cisco Express Forwarding

  • 輻輳管理などの Quality of Service(QoS)

パスの決定

Cisco 12000 のパス決定処理には次のアクティビティが含まれます。

  • Enhanced Interior Gateway Routing Protocol(EIGRP)、Intermediate System-to-Intermediate System(IS-IS)、Open Shortest Path First(OSPF)などの内部ルーティング プロトコルの処理

  • Border Gateway Protocol(BGP)などの外部ゲートウェイ プロトコルの処理

  • ルーティング アップデートの発行と応答

  • ルーティング テーブルの作成と保守

  • 再帰ルートの解決

  • 転送テーブルへのアップデートの送信

Cisco 12000 で IP データグラムが転送されるには、GRP でローカル ルーティング テーブルが作成されている必要があります。 このルーティング テーブルには、着信 IP パケットのネクストホップ情報が含まれています。

GRP では、Enhanced Interior Gateway Routing Protocol(EIGRP)、Intermediate System-to-Intermediate System(IS-IS)、Open Shortest Path First(OSPF)、Border Gateway Protocol(BGP)などの内部ルーティング プロトコルが処理されて、ルーティング テーブルの作成と保守が行われます。

このテーブルには、IP パケットの転送に必要なすべてのルートのエントリとメトリック(パス長など)が含まれています。 さらに GRP では、BGP のように内部プロトコルと外部ゲートウェイ プロトコルの両方がサポートされている場合に発生するすべての再帰ルートが計算されます。 GRP とラインカードでは、distributed Cisco Express Forwarding(dCEF)という新しい分散型のスイッチング方式が使用されます。 この分散型スイッチング方式を使用して、事前計算された再帰ルート情報を含むパケット転送が各ラインカードに対して送信されます。

Cisco Express Forwarding

Cisco Express Forwarding の詳細については、『Cisco 12000 シリーズ インターネット ルータ:Cisco Express Forwarding について』を参照してください。

ラインカードのアーキテクチャ

ラインカードには、エンジン タイプに基いてさまざまなアーキテクチャがあります。 次の図は、すべての LC に共通な一般的なダイアグラムを示しています。

ラインカードのダイアグラム

lcdesign1.gif

各 LC は 3 つの主要なセクションに分割できます。

  • Physical Layer Interface Module(PLIM; 物理層インターフェイス モジュール)- 物理接続を終端するハードウェア モジュール(Asynchronous Transfer Mode(ATM; 非同期転送モード)、Packet-over-SONET(POS)、ファースト イーサネットなどのメディアにより異なる。)

  • L3 スイッチング エンジン - スイッチング ファブリックを経由して宛先 LC まで転送されるパケットを実際に準備する転送エンジン。 L3 ルックアップ、書き換え、バッファ処理、輻輳制御、およびすべての L3 と QoS の機能を処理します。 エンジン 0、1、2、3 および 4 の 5 種類のパケット転送エンジンがあります。この文書の執筆時点では、ラインカードは次の表に示すパケット転送エンジン タイプに分類されています。

  • ファブリック インターフェイス - スイッチング ファブリックを経由して宛先 LC まで転送されるパケットを準備する Fabric Interface ASIC(FIA; ファブリック インターフェイス ASIC)。 ファブリックに対する要求の許可、ファブリックのキューイング、スロットごとのマルチキャストの複製などが処理されます。

Cisco 12000 シリーズでは、コア、エッジ、チャネライズド エッジ、Asynchronous Transfer Mode(ATM; 非同期転送モード)、イーサネット、Dynamic Packet Transport(DPT; ダイナミック パケット トランスポート)、さらに、販売が終了したラインカードを含む豊富なラインカード群が使用できます。 これらのラインカードでは、Cisco 12000 シリーズの分散システム アーキテクチャを利用した、ハイ パフォーマンス処理、優先パケット配送とサービスの保証、および透過的な Online Insertion and Removal(OIR; ホットスワップ)が実現されています。 次の表に、2001 年 12 月現在でリリースされているラインカードとそれに対応するエンジン タイプを示します。

コア ラインカード

ラインカード名

エンジン

サポートされるシャーシ

IOS リリース

リソース

1-Port OC-48 POS ISE

1 ポート OC-48c/STM -16c POS/SDH ISE ラインカード

エンジン 3(ISE)

10G シャーシ 2.5G シャーシ

12.0(21)S 12.0(21)ST

データシート

1-Port OC-48 POS

1 ポート OC-48c/STM-16c POS/SDH ラインカード

エンジン 2

10G シャーシ 2.5G シャーシ

12.0(10)S 12.0(11)ST

データシート

4-Port OC-48 POS

4 ポート OC-48c/STM-16c POS/SDH ラインカード

エンジン 4

10G シャーシだけ

12.0(15)S 12.0(17)ST

データシート

1-Port OC-192 POS

1 ポート OC-192c/STM-64c POS/SDH ラインカード

エンジン 4

10G シャーシだけ

12.0(15)S 12.0(17)ST

データシート

エッジ ラインカード

ラインカード名

エンジン

サポートされるシャーシ

IOS リリース

リソース

6-Port DS3

6 ポート DS3 ラインカード

エンジン 0

10G シャーシ 2.5G シャーシ

12.0(10)S 12.0(11)ST

データシート

12-Port DS3

12 ポート DS3 ラインカード

エンジン 0

10G シャーシ 2.5G シャーシ

12.0(10)S 12.0(11)ST

データシート

6-Port E3

6 ポート E3 ラインカード

エンジン 0

10G シャーシ 2.5G シャーシ

12.0(15)S 12.0(16)ST

データシート

12-Port E3

12 ポート E3 ラインカード

エンジン 0

10G シャーシ 2.5G シャーシ

12.0(15)S 12.0(16)ST

データシート

4-Port OC-3 POS

4 ポート OC-3c/STM-1c POS/SDH ラインカード

エンジン 0

10G シャーシ 2.5G シャーシ

12.0(05)S 12.0(11)ST

 

8-Port OC-3 POS

8 ポート OC-3c/STM-1c POS/SDH ラインカード

エンジン 2

10G シャーシ 2.5G シャーシ

12.0(10)S 12.0(11)ST

データシート

16-Port OC-3 POS

16 ポート OC-3c/STM-1c POS/SDH ラインカード

エンジン 2

10G シャーシ 2.5G シャーシ

12.0(10)S 12.0(11)ST

データシート

16-Port OC-3 POS ISE

16 ポート OC-3c/STM-1c POS/SDH ISE

エンジン 3(ISE)

10G シャーシ 2.5G シャーシ

12.0(21)S 12.0(21)ST

データシート

1-Port OC-12 POS

1 ポート OC-12c/STM-4c POS/SDH ラインカード

エンジン 0

10G シャーシ 2.5G シャーシ

12.0(10)S 12.0(11)ST

データシート

4-Port OC-12 POS

4 ポート OC-12c/STM-4c POS/SDH ラインカード

エンジン 2

10G シャーシ 2.5G シャーシ

12.0(10)S 12.0(11)ST

データシート

4-Port OC-12 POS ISE

4 ポート OC-12c/STM-4c POS/SDH ISE ラインカード

エンジン 3(ISE)

10G シャーシ 2.5G シャーシ

12.0(21)S 12.0(21)ST

データシート

1-Port OC-48 POS ISE

1 ポート OC-48c/STM -16c POS/SDH ISE ラインカード

エンジン 3(ISE)

10G シャーシ 2.5G シャーシ

12.0(21)S 12.0(21)ST

データシート

チャネライズド エッジ ラインカード

ラインカード名

エンジン

サポートされるシャーシ

IOS リリース

リソース

2-Port CHOC-3, DS1/E1

2 ポート チャネライズド OC-3/STM-1(DS1/E1)ラインカード

エンジン 0

10G シャーシ 2.5G シャーシ

12.0(17)S 12.0(17)ST

データシート

1-Port CHOC-12, DS3

1 ポート チャネライズド OC-12(DS3)ラインカード

エンジン 0

10G シャーシ 2.5G シャーシ

12.0(05)S 12.0(11)ST

データシート

1-Port CHOC-12, OC-3

1 ポート チャネライズド OC-12/STM-4(OC-3/STM-1)ラインカード

エンジン 0

10G シャーシ 2.5G シャーシ

12.0(05)S 12.0(11)ST

データシート

4-Port CHOC-12 ISE

4 ポート チャネライズド OC-12/STM-4(DS3/E3、OC-3c/STM-1c)POS/SDH ISE

エンジン 3(ISE)

10G シャーシ 2.5G シャーシ

12.0(21)S 12.0(21)ST

データシート

1-Port CHOC-48 ISE

1 ポート チャネライズド OC-48/STM-16 (DS3/E3、OC-3c/STM-1c、OC-12c/STM-4c)POS/SDH ISE ラインカード

エンジン 3(ISE)

10G シャーシ 2.5G シャーシ

12.0(21)S 12.0(21)ST

データシート

6-Port Ch T3

6 ポート チャネライズド T3(T1)ラインカード

エンジン 0

10G シャーシ 2.5G シャーシ

12.0(14)S 12.0(14)ST

Asynchronous Transfer Mode(ATM; 非同期転送モード)ラインカード

ラインカード名

エンジン

サポートされるシャーシ

IOS リリース

リソース

4-Port OC-3 ATM

4 ポート OC-3c/STM-1c ATM

エンジン 0

10G シャーシ 2.5G シャーシ

12.0(5)S 12.0(11)ST

データシート

1-Port OC-12 ATM

1 ポート OC-12c/STM-4c ATM

エンジン 0

10G シャーシ 2.5G シャーシ

12.0(7)S 12.0(11)ST

データシート

4-Port OC-12 ATM

4 ポート OC-12c/STM-4c ATM ラインカード

エンジン 2

10G シャーシ 2.5G シャーシ

12.0(13)S 12.0(14)ST

データシート

イーサネット ラインカード

ラインカード名

エンジン

サポートされるシャーシ

IOS リリース

リソース

8-Port FE w/ ECC

8 ポート ファースト イーサネット ラインカード

エンジン 1

10G シャーシ 2.5G シャーシ

12.0(10)S 12.0(16)ST

データシート

1-Port GE w/ ECC

1 ポート ギガビット イーサネット ラインカード

エンジン 1

10G シャーシ 2.5G シャーシ

12.0(10)S 12.0(16)ST

データシート

3-Port GE

3 ポート ギガビット イーサネット ラインカード

エンジン 2

10G シャーシ 2.5G シャーシ

12.0(11)S 12.0(16)ST

データシート

10-Port GE

10 ポート ギガビット イーサネット

エンジン 4(w/RX/TX+ /density)

10G シャーシ 2.5G シャーシ

12.0(22)S 12.0(22)ST

データシート

Dynamic Packet Transport(DPT; ダイナミック パケット トランスポート)ラインカード

ラインカード名

エンジン

サポートされるシャーシ

IOS リリース

リソース

2-Port OC-12 DPT

2 ポート OC-12c/STM-4c DPT

エンジン 1

10G シャーシ 2.5G シャーシ

12.0(10)S 12.0(11)ST

データシートによる発表

1-Port OC-48 DPT

1 ポート OC-48c/STM-16c DPT

エンジン 2

10G シャーシ 2.5G シャーシ

12.0(15)S 12.0(16)ST

データシートによる発表

販売終了(EOS)ラインカード

次のカードは現在販売されていません。 参考情報として掲載します。

ラインカード名

エンジン

サポートされるシャーシ

IOS リリース

1-Port OC-192c/ STM- 64c イネーブラ カード 1 ポート OC-192c/STM-64c POS/イネーブラ カード

エンジン 2

10G シャーシ 2.5G シャーシ

12.0(10)S 12.0(11)ST

入手可能なデータシートは、「製品資料」ページですべて入手できます。

注:エンジン 3 のラインカードには、エッジ機能を回線速度で実行する能力があります。レイヤ 3 エンジンが上位になればなるほど、ハードウェアでより多くのパケットがスイッチングされます。 

ラインカード間の違いは、Physical Layer Interface Module(PLIM; 物理層インターフェイス モジュール)とレイヤ 3 転送エンジンだけです。 同じ L3 転送エンジンが搭載されているラインカード間では PLIM だけが異なります。 PLIM にはメディア依存のコンポーネント(たとえば、Asynchronous Transfer Mode(ATM; 非同期転送モード)の PLIM には Segmentation And Reassembly(SAR)、GigE PLIM には Media Access Control Application-Specific Integrated Circuit(MAC ASIC; メディア アクセス制御 ASIC))が搭載されていますが、パケット パスのセオリーは、どの PLIM でも非常によく似ています。 この文書では Packet Over SONET(POS; パケット オーバー ソネット)PLIM を中心に説明されていますが、適用できる場合は有用な差異についても記されています。

Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.0(9)S では、ラインカードのレイヤ 3 エンジンのタイプを判別するために show diag コマンドの出力に「L3 Engine」というタイプが追加されています。次に例を示します。

SLOT 1 (RP/LC 1 ): 1 Port Packet Over SONET OC-12c/STM-4c Single Mode
      MAIN: type 34, 800-2529-02 rev C0 dev 16777215
            HW config: 0x00 SW key: FF-FF-FF
      PCA:  73-2184-04 rev D0 ver 3
            HW version 1.1 S/N CAB0242ADZM
      MBUS: MBUS Agent (1) 73-2146-07 rev B0 dev 0
            HW version 1.2 S/N CAB0236A4LE
            Test hist: 0xFF RMA#: FF-FF-FF RMA hist: 0xFF
      DIAG: Test count: 0xFFFFFFFF Test results: 0xFFFFFFFF
      L3 Engine: 0 - OC12 (622 Mbps)
      
  !--- エンジン 0 のカード。
  
      MBUS Agent Software version 01.40 (RAM) (ROM version is 02.02)
      Using CAN Bus A
      ROM Monitor version 10.00
      Fabric Downloader version used 13.01 (ROM version is 13.01)
      Primary clock is CSC 1
      Board is analyzed
      Board State is Line Card Enabled (IOS RUN )
      Insertion time: 00:00:11 (2w1d ago)
      DRAM size: 268435456 bytes
      FrFab SDRAM size: 67108864 bytes
      ToFab SDRAM size: 67108864 bytes
      0 crashes since restart

同じ結果から役に立つ情報だけを表示するには、次のショートカット コマンドを使用できます。

Router#show diag | i (SLOT | Engine)
  ...
  SLOT 1  (RP/LC 1 ): 1 port ATM Over SONET OC12c/STM-4c Multi Mode
    L3 Engine: 0 - OC12 (622 Mbps)
  SLOT 3  (RP/LC 3 ): 3 Port Gigabit Ethernet
    L3 Engine: 2 - Backbone OC48 (2.5 Gbps)
  ...

現在シスコでは、5 種類の L3 エンジンを提供しています。

  • エンジン 0 - OC12/BMA: IP/MPLS ルックアップが R5K CPU でソフトウェア処理されます。 このエンジンでは、従来の Buffer Management ASIC(BMA; バッファ管理 ASIC)を使用しています。BMA では、パケット バッファの管理およびスイッチ ファブリックを経由して転送されるパケットのセグメント化と再構成が行われます。 着信側の BMA には、PLIM からパケットを受信して、パケットを固定サイズのセルにセグメント化し、スイッチ ファブリック経由で転送されるように Fabric Interface ASIC(FIA; ファブリック インターフェイス ASIC)に渡す役割があります。 発信側の BMA は、スイッチ ファブリックから到着したセルを FIA の支援を得てパケットに再構成し、装置から送信されるように PLIM にパケットを渡します。 このラインカードのほとんどの機能は、ソフトウェアで実装されています。

  • エンジン 1 - Salsa/BMA48(TTM48): この 2 番目のエンジンはさらに改良されています。 まず、IP ルックアップをハードウェア処理するために新しい ASIC が開発されています。 この新しい ASIC は Salsa と呼ばれています。 このエンジンでは、Media Access Control(MAC; メディア アクセス制御)の書き換えだけがソフトウェアで処理されます。 また、帯域幅をさらに拡張するために BMA もアップグレードされました。 新しい BMA は BMA48 と呼ばれています。 このエンジンでは MDRR または WRED はサポートされません。

    次の図に、エンジン 0 およびエンジン 1 の転送エンジンとその主要コンポーネントを示します。

    エンジン 0 およびエンジン 1 のパケット転送エンジン

    lcdesign2.gif

  • エンジン 2 - PSA/TBM/RBM(Perf48): これらの LC では、IP/MPLS のルックアップ方法を改善するために新しい ASIC が採用されています。 Packet Switching ASIC(PSA; パケット交換 ASIC)では、タグと IP パケットに対するハードウェアによるルックアップと書き換えが実行されます。 それらの処理を行うために、FIB テーブルから抽出されたローカル コピーが PSA で使用されます(show ip psa a.b.c.d)。 エンジン 2 LC のすべてのパケット交換は、PSA のハードウェアで処理されます。 パケット転送判定のために LC の CPU に割り込みが発生するのは、PSA でサポートされていないラインカードに機能が設定されている場合だけです。 この PSA テーブルは、エンジン 2 LC だけに搭載されている外部メモリに保存されます。

    Router#exec slot 11 show controller psa mem
       ========= Line Card (Slot 11) =======
      PLU SDRAM: Size 0x4000000,  Banks 4
      TLU SDRAM: Size 0x4000000,  Banks 4
      PSA SSRAM: Size 0x100000
      

    パケット メモリはデフォルトで 256 MB に増やされており、512 MB まで拡張可能です。

    また、Rx と Tx 用の新しいバッファ管理 ASIC(それぞれ RBM と TBM と呼ばれる)も搭載されています。これらの ASIC は、この LC の Class of Service(CoS; サービス クラス)機能をハードウェア ベースでサポートするためのキーとなります。 WRED と MDRR はハードウェアで処理されます。 CAR は使用できませんが、代わりに Per-Interface Rate Control(PIRC)という CAR のサブセットを設定できます。 Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.0(14)S では、エンジン 2 の Packet-over-SONET(POS; パケット オーバー ソネット)ラインカードで Sampled NetFlow がサポートされています。 Sampled NetFlow 機能を使用すれば、ルータに転送される「x」個の IP パケットごとに 1 個のパケットをサンプリングできます。この際にユーザが「x」に指定できるのは最小値から最大値までの範囲の値です。 サンプリング パケットは、ルータの NetFlow フロー キャッシュに取り込まれます。 このサンプリング パケットにより、大多数のパケットに対して NetFlow 用の追加処理が不要となるので、スイッチング処理がより高速に行えるようになり、NetFlow パケットの処理に要する CPU 使用率を大幅に低減できます。 詳細については、『Sampled NetFlow について』を参照してください。

    Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.0(16)S では、3 ポート ギガビット イーサネット ラインカードで Sampled NetFlow がサポートされています。

    Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.0(18)S では、エンジン 2 の Packet-over-SONET(POS; パケット オーバー ソネット)ラインカードで Sampled NetFlow と PSA 上の 128 個のアクセス コントロール リスト(ACL)を同時に設定できるようになりました。

    出力 CAR、アクセス リストが適用されたパケット(PSA の制限を超える場合)、オプション/ノントランジット トラフィック、マルチキャスト パケット、IPv6 パケットなど LC のローカル CPU を使用する必要のある一部の機能を除いて、すべてのスイッチングが PSA を使用して行われます。 Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.0(16)S では、出力 CAR は Distributed Traffic Shaping(DTS; 分散トラフィック シェーピング)で置き換えられています。詳細については、『Cisco 12000 シリーズ インターネット ルータ のラインカード向け分散トラフィック シェーピング』を参照してください。

    エンジン 2 カードでは、ACL のサポートがハードウェア処理に変更されています。 この機能を設定しない場合は、no access-list hard psa という行を設定に追加してください。

    次の図に、エンジン 2 転送エンジンとその主なコンポーネントを示します。

    エンジン 2 パケット転送エンジン

    lcdesign3.gif

  • エンジン 3 - エッジ エンジン: このエンジンは、まったく新しいアーキテクチャのレイヤ 3 エンジンです。 このエンジンにも OC48 の帯域幅が備わっていますが、さらに、QoS および ACL 機能使用時の転送速度を改善するために、新しい ASIC がいくつか統合されています。 エンジン 3 のラインカードでは、エッジ機能を回線速度で実行できます。

  • エンジン 4 - バックボーン OC192: 12008 および 12012 シリーズのルータでは、これらの最新の LC はサポートされていません。 OC192 の回線速度がサポートされています。

  • エンジン 4+ - より多くの機能を回線速度でサポートできる点以外は、エンジン 4 と同じです。

ラインカードのインストール

LC のインストールと設定およびさまざまなシャーシにおける LC のサポートに関する詳細については、次のリンクを参照してください。

ラインカードに搭載されているメモリの種類の詳細については、『ラインカードのメモリについて』を参照してください。


関連するシスコ サポート コミュニティ ディスカッション

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