ルータ : Cisco 12000 シリーズ ルータ

Cisco 12000 シリーズ インターネット ルータのアーキテクチャ: ルート プロセッサ

2003 年 12 月 17 日 - ライター翻訳版
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目次

概要
前提条件
要件
使用するコンポーネント
表記法
カードの説明
GRP のブート処理の概要
冗長化モード
イーサネット インターフェイスの設定
関連するシスコ サポート コミュニティ ディスカッション
関連情報

概要

この文書では、Cisco 12000 シリーズ インターネット ルータのルート プロセッサのアーキテクチャを説明します。

前提条件

要件

この文書に関する特別な要件はありません。

使用するコンポーネント

この文書の情報は、次のハードウェアに基いています。

  • Cisco 12000 シリーズ インターネット ルータ

この文書の情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されています。この文書で使用するすべてのデバイスは、クリアな状態(デフォルト)から設定作業を始めています。対象のネットワークが実稼動中である場合には、すべてのコマンドによる潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。

表記法

文書表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。

カードの説明

GRP とも呼ばれる Gigabit Route Processor(ギガビット ルート プロセッサ)はシステムの頭脳に相当します。 GRP では次の処理が行なわれます。

  • Enhanced Interior Gateway Routing Protocol(EIGRP)、Interior Gateway Routing Protocol(IGRP)、Intermediate System-to-Intermediate System(IS-IS)、Open Shortest Path First(OSPF)などの内部ルーティング プロトコルの実行

  • Border Gateway Protocol(BGP)などの外部ゲートウェイ プロトコルの実行

  • 転送テーブルの計算

  • Cisco Express Forwarding テーブル隣接テーブルの作成およびシステム内のすべてのラインカード(LC)へのそれらのテーブルの配信(スイッチ ファブリック経由)

さらに、GRP にはシステムの制御機能および管理機能も搭載されており、診断機能、コンソール ポート、およびラインカードのモニタリングなどの一般的なメンテナンス機能も実行されます。

注:ルーティング情報ベース(RIB、基本的にはルート テーブルと同じ)と隣接データベースが、GRP からスイッチ ファブリックを経由して各 LC に送信されると、各 LC では自分用の Forwarding Information Base(FIB; 転送情報ベース)のコピーが算出されます。この FIB はルート プロセッサ(RP)の FIB と同じである必要があります。 ただし、RP の FIB と LC の FIB の間で不整合が発生する場合があります。 このため、アクセス問題のトラブルシューティングをする場合には、常に RP と LC の CEF エントリをチェックする必要があります。 すべての LC では FIB テーブルに基いてスイッチングの決定がされ、適切な出力インターフェイスにファブリックを経由してパケットが直接送信されます。

GRP の主なコンポーネントは次のとおりです。

  • CPU - GRP の CPU は Cisco 7500 RSP4 に搭載されてものと同じ R5000 プロセッサです。 CPU では、主にルーティング プロトコルの実行と CEF テーブルのマスター コピーのメンテナンスが行われています。このテーブルはパケットのスイッチング用にラインカードにダウンロードされます。

  • メイン メモリ(ダイナミック RAM - DRAM)- 最大 512 MB。Cisco IOS ソフトウェアのコードとすべてのデータ構造体の保管に使用されます。

  • Cisco Cell Segmentation and Reassembly(CSAR)スタティック RAM(SRAM)- 512 KB。このメモリはスイッチング ファブリックから到着したセルを再びパケットに組み立てるために使用されます。

  • イーサネット コントローラ - アウトバンド管理用に設計されています。 このポートと LC 上のポートの間でスイッチング処理されないトラフィックが対象です。

GRP に搭載されているメモリの種類の詳細については、『ギガビット ルート プロセッサ(GRP)上のメモリの現状』を参照してください。

次の図は GRP の概要を示しています。

rp1.gif

GRP は、スイッチング ファブリックまたは冗長化された 1 Mbps のメンテナンス バスのいずれかを使用してラインカードと通信します。 ルート テーブルの配信およびラインカードと GRP の間のパケットの移動(Address Resolution Protocol(ARP)、Simple Network Management Protocol(SNMP)、Telnet など)を行うための主なデータ パスは、ファブリックの接続によって実現されています。 GRP によるブートストラップ イメージのダウンロード、診断情報の収集またはロード、一般的なメンテナンス操作は、メンテナンス バスの接続によって実現されています。

GRP のブート処理の概要

通常 GRP のブート処理は次の順序で行われます。

  1. システムの電源が投入されます。

  2. GRP でブートストラップ イメージ(rommon)の圧縮が解除されます。

  3. GRP でフラッシュ カードから適切な Cisco IOS ソフトウェア イメージがロードされます。

  4. GRP で Cisco IOS ソフトウェア イメージの圧縮が解除されます。

  5. その間に、メンテナンス バス(MBus)が初期化され(+5 VDC が給電され)、次にシャーシ内の各コンポーネントの MBus モジュールにも電力供給されます。

  6. シャーシ内の冗長化された GRP の間で、MBus の使用期間に対する権限の調停が行われます。

  7. プライマリ RP では MBus を使用してラインカードやスイッチ カード上の MBus モジュールに対してカードの電力供給が指示されます。

  8. ブートストラップ イメージが MBus 経由でラインカードにダウンロードされます。

  9. GRP では設定の圧縮を解除します。その間、ラインカードではファブリック ダウンローダがスイッチ ファブリック経由でロードされるのを待ちます。

  10. ラインカードがファブリック ダウンローダを取得し、これがラインカードのメモリにロードされます。

  11. ラインカードで、ファブリック ダウンローダが起動されて実行されます。

  12. GRP からラインカードのメモリに Cisco IOS ソフトウェアがダウンロードされます。

  13. ラインカードで、Cisco IOS ソフトウェア イメージが起動されて実行されます。

  14. ラインカードの LED に「IOS RUN」が表示されます。

  15. リンクが UP/UP 状態になると、BGP ピアが確立されてルートがアドバタイズされます。

  16. ルート アドバタイズメントが RP に送信されます。

  17. RP で、ルーティング情報テーブルがアップデートされ、そのプレフィックスの CEF エントリが作成されます。

  18. UP/UP 状態で同期化されている各ラインカードに対して、RP から Inter Processor Communication(IPC; プロセッサ間通信)を使用してアップデートが送信されます。

  19. BGP のコンバージェンスが完了します。 すべてのルートが正しく交換されて、Cisco Express Forwarding に統合されます。

冗長化モード

冗長構成の GRP が、Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.0(5)S と 11.2(15)GS2 でサポートされるようになりました。

Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.0(22)S 以降では、Cisco 12000 シリーズ インターネット ルータで次の冗長化モードがサポートされています。

  • Route Processor Redundancy(RPR)

  • Route Processor Redundancy Plus(RPR+)

  • Stateful Switchover(SSO)

これらの冗長化モードの詳細については、『Cisco 12000 シリーズ インターネット ルータ GRP の冗長性について』を参照してください。

注:フェールオーバー処理は redundancy force-failover コマンドで起動できます。.

イーサネット インターフェイスの設定

GRP に備わっている IEEE 802.3 イーサネット インターフェイスを使用すれば、外部のイーサネット ネットワークに接続して 10 Mbps および 100 Mbps のデータ転送速度で通信できます。 イーサネット ポートは、自動検知の 100 Mbps のデータ転送速度では最大 100 Mbps までの帯域幅を使用できます。ただし、MII または RJ-45 接続のいずれかを使用する場合は、最大で約 20 Mbps の帯域幅になります。 転送速度は、ユーザが設定することはできず、イーサネット インターフェイスが接続されているネットワークによって決まります。

さらに、このイーサネット インターフェイスには、外部ルーティング機能はありません。主に GRP への Telnet ポート用およびイーサネット インターフェイスが直接接続されているネットワークを使用した Cisco IOS ソフトウェア イメージのブート用またはアクセス用として設計されています。

Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.0(9)S(CSCdm01200)で GRP のイーサネット ポートの転送動作が変更されたので、ラインカードで受信されたパケットはイーサネット ポートからは転送されなくなりました。 リリース 12.0(9)S では、次のようなデフォルト設定になりました。

  • イーサネット 0 は、RP との双方向通信だけに使用される。

  • E0 に着信するパケットで、ラインカードから外の宛先に発信されているものは廃棄される。

  • ラインカードに着信するパケットまたはラインカードで作成されるパケットで、イーサネット 0 から送出される必要があるものは廃棄される。

この不具合のため、デフォルトではイーサネット 0 で Cisco Express Forwarding は使用できません。

Cisco 12000 シリーズ ルータでは、GRP のイーサネット 0 ポートは、GRP が送受信するパケットを処理する設計になっています。 一部のバージョンのソフトウェアでは、ラインカードへのパケット転送にイーサネット 0 を使用することが誤って許可されています。 しかし、この転送パスはサポート外となります。別のデバイスの設定ミスによって、このパスを介して大量のパケットが送信される可能性があるなど、ルータの脆弱性の原因となるので、この転送パスを使用しないでください。 そのような状況になれば、GRP の CPU がパケットの転送処理にすべて使用されて、ルータでの他の作業ができなくなる場合があります。

DDTS CSCdu27273 では、GRP のイーサネット 0 ポートでサポートされている設定に合わせてコマンド ラインが変更されています。 具体的には、そのルータを宛先とするパケットの受信にだけ、イーサネット 0 ポートを使用できるようになっています。 これらの変更は Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.0(18)ST および 12.0(18)S にはすでに適用されています。

次のリンクには、イーサネット インターフェイスを設定する 2 種類の方法が説明されています。



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