Cisco IOS と NX-OS ソフトウェア : Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.1 メインライン

トラブルシューティング:バス エラー クラッシュ

2004 年 9 月 14 日 - ライター翻訳版
その他のバージョン: PDFpdf | 機械翻訳版 (2013 年 8 月 21 日) | 英語版 (2006 年 11 月 29 日) | フィードバック

目次

概要
前提条件
      要件
      使用するコンポーネント
      表記法
バス エラー クラッシュの特定
バス エラー クラッシュのトラブルシューティング
      68000 プロセッサを搭載したプラットフォームでのバス エラー クラッシュのトラブルシューティング
      RISC プロセッサを搭載したプラットフォームでのバス エラー クラッシュのトラブルシューティング
      バス エラー クラッシュの特別なタイプ
バス エラー例外によるブート時のループのトラブルシューティング方法
      装着されているハードウェアがロードした Cisco IOS ソフトウェアでサポートされていない
      ソフトウェア障害
      ハードウェアの装着ミス
      ハードウェア障害
サービス リクエストをオープンする場合に収集すべき情報
関連するシスコ サポート コミュニティ ディスカッション
関連情報

概要

この文書では、使用している Cisco ルータに搭載されているプロセッサの種類に応じたバス エラー クラッシュの特定方法と、そのトラブルシューティング方法について説明します。

前提条件

要件

この文書を読む前に、『トラブルシューティング:ルータのクラッシュ』をお読みいただくことをお勧めします。

使用するコンポーネント

この文書の情報は、次のソフトウェアとハードウェアのバージョンに基づいています。

  • すべての Cisco IOS(R) ソフトウェア バージョン

  • すべての Cisco ルータ

注:この文書は、Cisco Catalyst スイッチまたは MGX プラットフォームには適用されません。 

この文書の情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されています。この文書で使用するすべてのデバイスは、クリアな状態(デフォルト)から設定作業を始めています。対象のネットワークが実稼動中である場合には、すべてのコマンドによる潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。

表記法

文書表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。

バス エラー クラッシュの特定

プロセッサから、メモリ上に存在しない位置(ソフトウェアのエラー)または正しく応答できない位置(ハードウェアの問題)へのアクセスが行われると、バス エラーが発生します。 ルータの電源のオフ/オンや、手動でのリロードを行っていなければ、ルータの show version コマンドの出力から、バス エラーを特定できます。

ご使用のシスコ デバイスからサポートされているイネーブル モードでの show version または show technical-support コマンドの出力データがあれば、 アウトプットインタープリタ を使用して今後予想される障害や修正を表示できます。 アウトプットインタープリタ を使用するには、 CCO 登録ユーザとしてログインしている必要があります。

一部ツールについては、ゲスト登録のお客様にはアクセスできない場合がありますことを、ご了承ください。
Router uptime is 2 days, 21 hours, 30 minutes 
  System restarted by bus error at PC 0x30EE546, address 0xBB4C4 
  System image file is "flash:igs-j-l.111-24.bin", booted via flash 
  .........

バス エラーの際には、コンソールに次のようなエラー メッセージが表示される場合があります。

*** System received a Bus Error exception *** 
  signal= 0xa, code= 0x8, context= 0x608c3a50
  PC = 0x60368518, Cause = 0x20, Status Reg = 0x34008002
  .........

これに続き、ルータのリロードが発生します。 しかし場合によっては、ルータがクラッシュとリロードを繰り返すループ状態になり、このループ状態を停止させるために手動による介入が必要になることがあります(その他のトラブルシューティング方法のセクションを参照してください)。

関連する別の問題としては、Versatile Interface Processor(VIP; バーサタイル インターフェイス プロセッサ)のクラッシュがあります。 この問題が発生したときには、次のようなメッセージが表示されます。

%VIP2 R5K-1-MSG: slot0 System reloaded by a Bus Error exception
  %VIP2 R5K-1-MSG: slot0 caller=0x600BC974
  %VIP2 R5K-1-MSG: slot0 System exception: sig=10, code=0x408,
  context=0x605B51E0

この問題については、「トラブルシューティング: バーサタイル インターフェイス プロセッサのクラッシュ」を参照してください。

最後に、もう 1 つのバス エラーのタイプとして、Cisco 12000 シリーズ インターネット ルータのライン カードのクラッシュがあります。 この問題が発生したときには、show context の出力に、次のようなエラー メッセージが表示されます。

Router#show context
  ... 
  CRASH INFO: Slot 1, Index 1, Crash at 11:27:15 utc  Wed May 16 2001
   VERSION: 
   GS Software (GLC1-LC-M), Version 12.0(16.5)S, EARLY DEPLOYMENT MAINTENANCE 
   INTERIM SOFTWARE 
   TAC Support: http://www.cisco.com/pcgi-bin/ibld/view.pl?i=support    
   Compiled Thu 29-Mar-01 17:12 by ninahung 
   Card Type: 3 Port Gigabit Ethernet, S/N 
   System exception: SIG=10, code=0x2008, context=0x40D8DF44 
   System restarted by a Bus Error exception 
   STACK TRACE: 
   -Traceback= 40165800 4038D0FC 4025C7BC 4026287C 4029581C 402EECF8 400C0144    
   CONTEXT: 
   $0 : 00000000, AT : 00000000, v0 : 00000044, v1 : 0FE00020 
   a0 : 00000000, a1 : 0FE00000, a2 : 00000000, a3 : 39EC6AAB 
   t0 : 00000030, t1 : 34008D01, t2 : 34008100, t3 : FFFF00FF 
   t4 : 400C01E8, t5 : 00000001, t6 : 00000001, t7 : 00000001 
   s0 : 40DCDD20, s1 : 0FE00000, s2 : 00000000, s3 : 000005DC 
   s4 : 00000000, s5 : 0FE00020, s6 : 00000004, s7 : 414CF120 
   t8 : 41680768, t9 : 00000000, k0 : 00000000, k1 : FFFF8DFD 
   gp : 40CB9780, sp : 4105BFE8, s8 : 41652BA0, ra : 4038D0FC 
   EPC : 0x40165800, SREG : 0x34008D03, Cause : 0x00002008 
   ErrorEPC : 0xBFC22B94
   -Process Traceback= No Extra Traceback

この問題のトラブルシューティングについては、『トラブルシューティング:Cisco 12000 シリーズ インターネット ルータでのライン カードのクラッシュ』を参照してください。

ご使用のシスコ デバイスからサポートされている show context コマンドの出力データがあれば、 アウトプットインタープリタ を使用して今後予想される障害や修正を表示できます。アウトプットインタープリタ を使用するには、CCO 登録ユーザとしてログインしている必要があります。

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バス エラー クラッシュのトラブルシューティング

まず最初に、バス エラーが発生したときにルータがアクセスしようとしたメモリ上の位置(「アドレス」または「アドレス オペランド」)を特定します。 この情報によって、問題が Cisco IOS ソフトウェアにあるのか、ルータのハードウェアにあるのかが分かります。 上記の例では、「System restarted by bus error at PC 0x30EE546, address 0xBB4C4」と示されていることから、ルータがアクセスしようとしたメモリ上の位置が 0xBB4C4 であることが分かります。 この値と program counter(PC; プログラム カウンタ)の値を混同しないようにしてください。

次に、ルータに搭載されているプロセッサの種類を特定します。 ルータのメモリ アドレスの位置は、プロセッサの種類によって異なります。 シスコのルータでは、主に次の 2 つの種類のプロセッサが使用されています。

  • 68000 プロセッサ

    次の部分的な show version の出力では、ルータに 68000 プロセッサが搭載されていることが示されています。

    cisco 2500 (68030) processor (revision D) with 8192K/2048K bytes of memory.
      

    68000 プロセッサを搭載しているルータ プラットフォームには、次のものがあります。

    • Cisco 1000 シリーズ ルータ

    • Cisco 1600 シリーズ ルータ

    • Cisco 2500 シリーズ ルータ

    • Cisco 4000 シリーズ ルータ

    • Cisco 7000(RP)シリーズ ルータのルート プロセッサ(RP)モジュール

  • Reduced Instruction Set Computing(RISC)プロセッサ

    次の部分的な show version の出力では、ルータに RISC プロセッサが搭載されていることが示されています。

    cisco 3640 (R4700) processor (revision 0x00) with 49152K/16384K bytes of memory.

    (R4700) の R は、RISC プロセッサを意味しています。

    RISC プロセッサを搭載しているルータ プラットフォームには、次のものがあります。

    • Cisco 3600 シリーズ ルータ

    • Cisco 4500 シリーズ ルータ

    • Cisco 4700 シリーズ ルータ

    • Cisco 7500 シリーズおよび Cisco 7000(RSP7000)シリーズ ルータのルート スイッチ プロセッサ(RSP)モジュール

    • Cisco 7200 シリーズ ルータのネットワーク プロセッサ エンジン(NPE)モジュール

    • Cisco 7600 シリーズ ルータまたは Catalyst 6000 スイッチのマルチレイヤ スイッチ フィーチャ カード(MSFC)

    • Cisco 10000 シリーズ インターネット ルータのパフォーマンス ルーティング エンジン(PRE)モジュール

    • Cisco 12000 シリーズ インターネット ルータのギガビット ルート プロセッサ(GRP)モジュール

アドレスとプロセッサの種類が判明したら、詳細なトラブルシューティングを始められます。

68000 プロセッサを搭載したプラットフォームでのバス エラー クラッシュのトラブルシューティング

バス エラーが発生したときにルータがアクセスしたアドレスを使用して、show region コマンドを実行し、そのアドレスに対応するメモリ上の位置を特定します。 バス エラーで報告されたアドレスが show region の出力で表示される範囲から外れている場合は、ルータが無効なアドレスにアクセスしようとしたことを意味しています。 これは、Cisco IOS ソフトウェアに問題があることを示しています。 アウトプットインタープリタ登録ユーザのみ)を使用して、show stacks コマンドの出力をデコードし、バス エラーを引き起こしている Cisco IOS ソフトウェアの不具合を特定します。

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一方、バス エラーで報告されたアドレスが show region の出力で表示されるいずれかの範囲に含まれる場合は、ルータが有効なメモリ アドレスにアクセスしようとしたものの、そのアドレスに対応するハードウェアが適切に応答しなかったことを意味しています。 これは、ハードウェアに問題があることを示しています。

show region の出力例は次のとおりです。

Router#show region 
  Region Manager: 
       Start         End     Size(b)  Class  Media  Name 
  0x00000000  0x007FFFFF     8388608  Local  R/W    main 
  0x00001000  0x0001922F       98864  IData  R/W    main:data 
  0x00019230  0x000666B3      316548  IBss   R/W    main:bss 
  0x000666B4  0x007FEFFF     7965004  Local  R/W    main:heap 
  0x007FF000  0x007FFFFF        4096  Local  R/W    main:flhlog 
  0x00800000  0x009FFFFF     2097152  Iomem  R/W    iomem 
  0x03000000  0x037FFFFF     8388608  Flash  R/O    flash 
  0x0304033C  0x037A7D3F     7764484  IText  R/O    flash:text

注:Cisco IOS ソフトウェアの古いバージョンでは、このコマンドが使用できないものもあります。  show region の出力は、Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.0(9) 以降の show tech-support の出力の一部分です。

アドレスは、16 進数の形式で表示されます。 上記の「Start」と「End」の範囲内に含まれるアドレスは、有効なメモリ アドレスです。

main は、メイン メモリまたはダイナミック RAM(DRAM)を表しています。

iomem は、input/output(I/O)メモリを表し、プラットフォームによって異なる部品を示します。 たとえば、Cisco 2500 の場合は DRAM を、Cisco 4000 の場合は共有 RAM(SRAM)を表します。

さらに上記の例の「System restarted by bus error at PC 0x30EE546, address 0xBB4C4」を見ると、show region の出力では、このバス エラー クラッシュは Cisco 2500 で発生しています。 アドレス 0xBB4C4 は、0x000BB4C4 と同じ意味です。 この show region の出力では、このアドレスは「main」の範囲に属し、さらに詳しく見ると、「main:heap」、すなわち 0x000666B4-0x007FEFFF の範囲に属します。 先に説明したように、「main」はメイン メモリまたは DRAM に相当するので、DRAM チップを調べる必要があります。

新しいルータの場合、またはルータをある場所から別の場所へ移動した場合は、メモリ チップが緩んでいることもよくあります。 メモリ チップをスロットに差し直したり、しっかりと押し込んでみることを推奨します。 この種類のクラッシュは、ほとんどの場合はこの操作によって解決します。

アドレスが show region のアドレス範囲内にないバス エラー クラッシュの場合は、アウトプットインタープリタを使用して、show stacks コマンドの出力をデコードし、バス エラーを引き起こしている Cisco IOS ソフトウェアの不具合を特定します。 一致する Bug ID が分からない場合、またはその不具合の修正を含んだ Cisco IOS ソフトウェア バージョンが分からない場合は、使用している Cisco IOS ソフトウェアを、そのリリース トレインの最新バージョンにアップグレードすることも、問題を解決する 1 つの方法です。これは、通常、最新バージョンには多数の不具合の修正が含まれているためです。

ご使用のシスコ デバイスからサポートされているイネーブル モードでの show stacks または show technical-support コマンドの出力データがあれば、 アウトプットインタープリタ を使用して今後予想される障害や修正を表示できます。 アウトプットインタープリタ を使用するには、CCO 登録ユーザとしてログインしている必要があります。


一部ツールについては、ゲスト登録のお客様にはアクセスできない場合がありますことを、ご了承ください。


RISC プロセッサを搭載したプラットフォームでのバス エラー クラッシュのトラブルシューティング

このセクションに進む前に、「68000 プロセッサを搭載したプラットフォームでのバス エラー クラッシュのトラブルシューティング」を読むことをお勧めします。

RISC プロセッサの場合、Cisco IOS ソフトウェアでは仮想アドレスを使用します。仮想アドレスから物理アドレスの変換には、Translation Lookaside Buffer(TLB; トランスレーション ルックアサイド バッファ)を使用します。 このため、RISC プロセッサでバス エラーにより通知されるアドレスは、68000 プロセッサで使用されている物理アドレスとは異なり、仮想アドレスになります。

バス エラーから通知されるアドレスのチェックには、show region コマンドの出力を使用します。 説明のために、次の例を使用します。

System was restarted by bus error at PC 0x60104864, address 0xC

下の show region コマンドの出力を見ると、0xC は有効な仮想アドレスではなく、その結果、バス エラーの原因はソフトウェアの問題であったことが分かります。 アウトプットインタープリタ登録ユーザのみ)を使用して、show stacks または show technical-support(イネーブル モードから)コマンドの出力をデコードし、バス エラーを引き起こした Cisco IOS ソフトウェアのBugを特定します。

show region コマンドを利用するもうひとつの利点は、メモリのマッピングがルータに装着されているメモリの総量によって変化するということです。 たとえば、64 MB の DRAM(64 x 1024 x 1024 = 67108864 バイト = 0x4000000 バイト)が装着されている場合、DRAM の範囲は 0x60000000 - 0x63FFFFFF の 64 MB になります。 これは、show region コマンドで次のように確認できます。

Router#show version | i of memory 
  cisco RSP2 (R4700) processor with 65536K/2072K bytes of memory. 
  Router#show region 
  Region Manager: 
       Start         End     Size(b)  Class  Media  Name 
  0x40000000  0x40001FFF        8192  Iomem  REG    qa 
  0x40002000  0x401FFFFF     2088960  Iomem  R/W    memd 
  0x48000000  0x48001FFF        8192  Iomem  REG    QA:writethru 
  0x50002000  0x501FFFFF     2088960  Iomem  R/W    memd:(memd_bitswap) 
  0x58002000  0x581FFFFF     2088960  Iomem  R/W    memd:(memd_uncached) 
  0x60000000  0x63FFFFFF    67108864  Local  R/W    main 
  0x60010908  0x60C80B11    13042186  IText  R/O    main:text 
  0x60C82000  0x60F5AF1F     2985760  IData  R/W    main:data 
  0x60F5AF20  0x610E35FF     1607392  IBss   R/W    main:BSS 
  0x610E3600  0x611035FF      131072  Local  R/W    main:fastheap 
  0x61103600  0x63FFFFFF    49269248  Local  R/W    main:heap 
  0x80000000  0x83FFFFFF    67108864  Local  R/W    main:(main_k0) 
  0x88000000  0x88001FFF        8192  Iomem  REG    QA_k0 
  0x88002000  0x881FFFFF     2088960  Iomem  R/W    memd:(memd_k0) 
  0xA0000000  0xA3FFFFFF    67108864  Local  R/W    main:(main_k1) 
  0xA8000000  0xA8001FFF        8192  Iomem  REG    QA_k1 
  0xA8002000  0xA81FFFFF     2088960  Iomem  R/W    memd:(memd_k1)

バス エラーが 0x65FFFFFF で発生した場合、show region の出力ではメモリの総量を考慮に入れ、そのアドレスが不正なアドレスであること(ソフトウェアの不具合)を示します。

要約すると、次のようになります。

  • show region コマンドを使用して、バス エラーによって表示されたアドレスが、ルータで使用されているアドレス範囲内にあるかどうかを確認する。

  • アドレスが仮想アドレスの範囲内にある場合は、その範囲に該当するハードウェアを交換します。

  • アドレスが仮想アドレスの範囲内にない場合は、アウトプットインタープリタ登録ユーザのみ)を使用して、show stacks または show technical-support(イネーブル モードから)コマンドの出力をデコードし、バス エラーを引き起こしている Cisco IOS ソフトウェアの不具合を特定します。

  • 一部ツールについては、ゲスト登録のお客様にはアクセスできない場合がありますことを、ご了承ください。


  • 現在実行している Cisco IOS ソフトウェア トレインの最新のメンテナンス リリースをインストールすることを検討してください。

バス エラー クラッシュの特別なタイプ

バス エラー クラッシュの特別な種類としては、program counter(PC; プログラム カウンタ)の破損によって発生するものがあります。 PC の値は、バス エラーが発生したときにプロセッサが実行していた命令の位置を示しています。 バス エラーが PC の破損によって発生した場合は、コンソールに次のメッセージが表示されます。

%ALIGN-1-FATAL: Corrupted program counter 
    pc=0x0, ra=0x601860BC, sp=0x60924540, at=0x60224854

この場合、PC はアドレス 0x0(おそらくヌル ポインタのため)にジャンプしていますが、これは命令のある場所ではありません。 これはソフトウェアの問題であるため、show region コマンドでチェックする必要はありません。

他の RISC プラットフォーム(Cisco 3600、4500 など)の場合は、不正な PC へジャンプした際には、バス エラーではなく、SegV 例外が発生します。

また、ときどき発生する別の種類のバス エラー クラッシュとしては、PC の値とアドレスの値が等しい場合があります。 たとえば、次のような場合です。

System returned to ROM by bus error at PC 0x606B34F0, address 0x606B34F0

crashinfo ファイルは次のようになります。

Unexpected exception, CPU signal 10, PC = 0x606B34F0
    $0 : 00000000, AT : A001A24A, v0 : 00000000, v1 : 00000000
    a0 : 00000000, a1 : 429CC394, a2 : 00000000, a3 : 62544344
    t0 : 6069F424, t1 : 3400FF00, t2 : FFFFFFFB, t3 : 00000000
    t4 : 606B8E68, t5 : 80000000, t6 : AA5C1022, t7 : 62FDE9D4
    s0 : 62300000, s1 : 6281A1B8, s2 : 80007E20, s3 : 00000001
    s4 : 00000001, s5 : 00000000, s6 : 62310000, s7 : 62544344
    t8 : 62FDEA1C, t9 : 0D0D0D0D, k0 : 623079C0, k1 : 00000014
    gp : 620B9E20, sp : 61E7E300, s8 : 00000000, ra : 606B8E68
    EPC : 606B34F0, ErrorEPC : 606B8E68, SREG : 3400FF02
    Cause 00004018 (Code 0x6): Instruction Bus Error exception
    -Traceback= 606B34F0 606B8E68

k1 レジスタの値が 0x14(16 進数)であり、これは 10 進数の 20 であることに注意してください。 これはキャッシュ パリティ例外をポイントしています。 この特殊なケースでは、パリティ エラーが正しく処理されず、バス エラーで隠された形になっています。 ルータは、キャッシュ パリティ例外を処理する関数で発生したソフトウェアのバス エラーによってクラッシュしています。

このクラッシュは、通常のプロセッサのメモリ パリティ エラーによるクラッシュと考える必要があり、『プロセッサ メモリ パリティ エラー(PMPE)』で説明されている推奨事項に従います。

また、Cisco IOS ソフトウェア リリースを CSCdv68388 - 「キャッシュ エラー例外のハンドラをクラッシュから再開に変更」のフィックスを含むバージョンにアップグレードすることを考える必要もあります。これは、Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.2(10) 以降でフィックスされています。

バス エラー例外によるブート時のループのトラブルシューティング方法

このセクションでは、バス エラー例外によってブート時に発生するループについて、次のような一般的なトラブルシューティング方法を説明します。

  • 装着されているハードウェアがロードした Cisco IOS ソフトウェアでサポートされていない

  • ソフトウェア障害

  • ハードウェアの装着ミス

  • ハードウェア障害

装着されているハードウェアがロードした Cisco IOS ソフトウェアでサポートされていない

すべてのネットワーク カードが、使用している Cisco IOS ソフトウェアでサポートされていることを確認します。 Software Advisor登録ユーザのみ)を使用すると、ハードウェアに必要な Cisco IOS ソフトウェアの最低限のバージョンが分かります。 また、Cisco 7200 または Cisco 7500 ルータなどのブート イメージをサポートしているルータを使用している場合は、装着されているハードウェアがブートフラッシュ イメージでサポートされていることを確認します。

ソフトウェア障害

2600 および 3600 ルータでは、ルータの I/O メモリをメイン メモリに対する割合で設定できます。 I/O メモリの設定が、装着されているネットワーク モジュールまたは WAN interface card(WIC; WAN インターフェイス カード)に対して適切でないと、2600 および 3600 のプラットフォームではブート時にトラブルが発生し、バス エラーによってクラッシュする場合があります。 設定を確認するには、2600/3600/3700 メモリ カルキュレータ登録ユーザのみ)を使用します。

ソフトウェアの設定変更を最近行っており、ルータでブート時にループが発生する場合は、ソフトウェアの不具合が原因であることも考えられます。

ルータがブートしない場合は、その設定をバイパスすることで、その設定が問題の原因であるかどうかを確認できます。次の手順に従ってください。

  1. ブート時の最初の 60 秒以内にルータにブレーク シーケンスを送信し、ROMMON モードに入ります。

  2. ROM Monitor から、confreg コマンドを使用して、コンフィギュレーション レジスタを 0x2142 などの値に変更し、ルータの設定を無視するようにします。

    rommon 1 > confreg 0x2142
      You must reset or power cycle for new config to take effect
      rommon 2 > reset

ルータが問題なくブートすれば、設定の問題が原因であったことになります。 設定内容が、使用している Cisco IOS ソフトウェアおよびハードウェアでサポートされているものであることを確認します。 サポートされている場合は、Bug Toolkit登録ユーザのみ)を使用して、発症している可能性のあるソフトウェアの不具合を特定します。 現在実行している Cisco IOS ソフトウェア トレインの最新のメンテナンス リリースをインストールすることを検討してください。

一部ツールについては、ゲスト登録のお客様にはアクセスできない場合がありますことを、ご了承ください。


ハードウェアの装着ミス

バス エラー例外によってブート時にループが生じた場合には、ハードウェアの装着ミスが原因である可能性があります。 3600 または 4000 ルータなどのローエンドのプラットフォームの場合は、ネットワーク モジュールやネットワーク プロセッサを装着し直します。

7200 または 7500 ルータのようなハイエンドのプラットフォームの場合は、バス エラー例外によってリロードが発生しているプロセッサ、VIP、ポート アダプタ、またはライン カードを装着し直します。

ハードウェア障害

バス エラーで示される情報では、問題のあるハードウェアを切り分けることはできません。 したがって、問題のあるハードウェアを見つけるには、カード類を取り外し、再度装着する必要があります。 問題を切り分けるための推奨手順を次に示します。

flow1.jpg

** 上記のトラブルシューティング手順を実行した後に、連続ループが発生しなくなった場合は、ネットワーク モジュールの装着不良が原因であった可能性があります。 ルータを 24 時間監視して、問題が再発せず、ルータが連続して稼働することを確認してください。

サービス リクエストをオープンする場合に収集すべき情報

上記のトラブルシューティング手順を実行した後も、依然としてサポートが必要で、シスコ テクニカル サポートでサービス リクエストを開く必要がある場合は、バス エラーまたはバス エラー例外をトラブルシューティングするための次の情報を必ず収集してください。

  • サービス リクエストをオープンする前に実行したトラブルシューティング

  • (可能であればイネーブル モードでの)show technical-support の出力

  • show log 出力、または(可能であれば)コンソールのキャプチャ

  • crashinfo ファイル(ファイルがあり、show technical-support の出力に含まれていない場合)

  • show regionの出力(show technical-support の出力に含まれていない場合)

収集したデータは、圧縮しないプレーンなテキスト形式(.txt)でサービス リクエストに添付してください。 情報をサービス リクエストに添付するには、TAC Service Request Tool登録ユーザのみ)を使用してアップロードします。 TAC Service Request Tool にアクセスできない場合は、メッセージの件名の行にお客様のサービス リクエスト番号を記入し、attach@cisco.com にメッセージを送信することによって、お客様のサービス リクエストに関連情報を添付できます。

一部ツールについては、ゲスト登録のお客様にはアクセスできない場合がありますことを、ご了承ください。

注:バス エラー例外のトラブルシューティングに必要でない限り、上記の情報を収集する前にルータを手作業でリロードしたり、電源のオフ/オンを行わないようにしてください。問題の原因の判断に必要な、重要な情報が失われます。 


関連するシスコ サポート コミュニティ ディスカッション

シスコ サポート コミュニティは、どなたでも投稿や回答ができる情報交換スペースです。


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