スイッチ : Cisco Catalyst 6500 シリーズ スイッチ

Catalyst 6500/6000 スイッチにおける IP Phone インライン電源供給について

2004 年 4 月 26 日 - ライター翻訳版
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目次

概要
前提条件
要件
使用するコンポーネント
表記法
Catalyst 6500/6000 スイッチでの電源管理
選択可能な電源供給容量
IP Phone の消費電力
インライン電源ラインカード(WS-X6348)の消費電力
まとめ
設定例
冗長スーパーバイザ エンジンおよび 240 インライン電源供給機型 10/100 イーサネット ポート
冗長スーパーバイザ エンジン 96 インライン電源供給型 10/100 ポートおよび 48 非電源供給型 10/100 ポート
インライン電源問題のトラブルシューティング
Catalyst 6500/6000 スイッチの show コマンド
syslog メッセージ
関連するシスコ サポート コミュニティ ディスカッション
関連情報

概要

Cisco Catalyst 6500/6000 シリーズ製品にインライン電源で動作する電話機を配備するには、ワイヤリング クローゼットの装置と電源レセプタクルを注文する前に、事前に計画を行い、正しい電源装備と電源モジュールを選択する必要があります。この文書では、Catalyst 6500/6000 シリーズ スイッチの電源管理システムを説明します。

前提条件

要件

この文書に関する特別な要件はありません。

使用するコンポーネント

この文書は、特定のソフトウェアやハードウェアのバージョンに限定されるものではありません。

表記法

文書表記の詳細は、「シスコ テクニカル ティップスの表記法」を参照してください。

Catalyst 6500/6000 スイッチでの電源管理

Catalyst 6500/6000 スイッチには、システム内の電源のアベイラビリティに基づいて、各種のシステム コンポーネントへの電源供給の可否を決める、インテリジェントな電源管理システムが備わっています。Catalyst 6500/6000 スイッチには 2 つの電源モジュール ベイがあり、サイズの異なる 1 つまたは 2 つの電源モジュールを搭載できます。現在、使用できるオプションは 1300 ワット(W)と 2500W です。

Catalyst 6500/6000 スイッチは冗長または非冗長モードで動作できます。この動作モードはユーザが選択できます。冗長モードでは、スイッチでカードと接続デバイスが利用できるのは、システム内の最小の電源モジュールが供給できるのと同等の電力量だけです。そのため、スイッチに 1300W 電源と 2500W 電源が搭載され、冗長モードで動作している場合、このスイッチでは、1300W 電源だけで供給できる以上の電力をデバイスが利用することはできません。

非冗長モードでは、両方の電源から使用可能な電力が合計され、電源コンポーネントへ接続されたシステムでは、その合計の電力を利用できます。このシナリオでは、1 つの電源に障害が生じると、残りの電源モジュールの容量を超えないようにするため、スイッチは一部のコンポーネントを選択して電源を切ります。

選択可能な電源供給容量

次の表に、使用可能な電源モジュールと、電源モジュールがシステムに供給する電力量を示します。

電源モジュール

使用可能なアンペア(A)

42 ボルト(V)でのワット数

WS-CAC-1300W

27.46A

1153.32W

WS-CAC-2500W

55.50A

2331.00W

次の表に、非冗長モードで使用可能な電力量を示します。

電源モジュール

使用可能なアンペア

42 ボルトでのワット数

2 x WS-CAC-1300W

54.92A

2306.64W

2 x WS-CAC-2500W

111.00A

4662.00W

IP Phone の消費電力

インライン電源を使用できる Cisco IP Phone(79xx シリーズ)は、必要な電力量を、接続されているスイッチに通知できます。これにより、Catalyst 6500/6000 スイッチは、過大または過小な割り当てを行うことなく、IP Phone に正確な電力量を割り当てることができます。最初、スイッチは IP Phone が必要とする電力量が分からないため、ユーザ設定のデフォルトの割り当てが必要であると見なします。IP Phone の起動が完了すると、IP Phone は Type、Length、Value(TLV)オブジェクトを含む Cisco Discovery Protocol(CDP)メッセージをスイッチに送信します。このメッセージには、IP Phone に必要な電力量に関する情報が含まれています。この時点で、スイッチは元の割り当てを調整し、システムに残りすべての電力量を戻して、その他のポートで使用できるようにします。

次の表に、各 IP Phone の電力量の要件を示します。

IP Phone のモデル

要求されるアンペア

42 ボルトでのワット数

Cisco 7960

0.15A

6.30W

Cisco 7940

0.15A

6.30W

Cisco 7910

0.15A

6.30W

注:Cisco 7960 Phone には 6.30W の電力消費能力がありますが、P003P301 のロード前には、必要とする電力は 5.04W だけでした。このため、P003P301 へのアップグレードの前に電力供給能力が丁度足りていたお客様では問題が生じています。一部の IP Phone では供給される電力が十分ではないため、アップグレード後には起動しなくなります。

インライン電源ラインカード(WS-X6348)の消費電力

WS-X6348-RJ45 は、何が接続されているかに関係なく、100.38W(2.39A)の電力量を必要とします。スイッチは、シャーシ内の各インライン電源カードに対してこの量を割り当てる必要があります。インライン電源ドーター カードは、スイッチに対して、追加の電源の要件を課すことはありません。2.39A の要件には、接続されている IP Phone に電力を供給するのに必要な電力量は含まれていません。この電力量は、上記の「IP Phone の消費電力」セクションにある情報を使用して、個別に考慮する必要があります。

まとめ

各コンポーネントの個別の要件と、システムで使用可能な電力量の説明は以上です。目的の構成を実現するのに必要な電源モジュールのサイズを割り出すのは、簡単な数学の問題になります。

また、スーパーバイザ エンジンにより消費される電力量も考慮する必要があります。加えて、スロット 2 が空である場合も、電力量の要件がプライマリ スーパーバイザ エンジンに等しいスタンバイ スーパーバイザ エンジンがこのスロットに取り付けられている場合に備えて、Network Management Processor(NMP; ネットワーク管理プロセッサ)はこれに必要な電力量を割り当てることに注意してください。

サンプル設定

このセクションでは、さまざまなシナリオでのサンプル設定と電力量の要件を説明します。大部分のワイヤリング クローゼットは Multilayer Switch Feature Card(MSFC; マルチレイヤ スイッチ フィーチャ カード)を必要としませんが、Quality of Service(QoS)を実現するために Policy Feature Card(PFC; ポリシー フィーチャ カード)を搭載していることが多いため、このようなワイヤリング クローゼットは、PFC を備えた 2 つの冗長 Supervisor Engine 1A をシャーシ内に装備しています。

冗長スーパーバイザ エンジンおよび 240 インライン電源供給型 10/100 イーサネット ポート

合計消費電力は 52.95A です。

スロット

カード

カードの電力

IP Phone の電力

1

Supervisor Engine 1A および PFC

2.5A

0

2

Supervisor Engine 1A および PFC

2.5A

0

3

WS-X6348 およびインライン電源

2.39A

7.2A

4

WS-X6348 およびインライン電源

2.39A

7.2A

5

WS-X6348 およびインライン電源

2.39A

7.2A

6

WS-X6348 およびインライン電源

2.39A

7.2A

7

WS-X6348 およびインライン電源

2.39A

7.2A

8

9

冗長または単一電源モジュールの 2500W

非冗長の 1300W

冗長の 2500W

非冗長の 1300W

冗長スーパーバイザ エンジン 96 インライン電源供給型 10/100 ポートおよび 48 非電源供給型 10/100 ポート

合計消費電力は 26.56A です。

注:この設定には 6006 または 6506 シャーシが使用できます。

スロット

カード

カードの電力

IP Phone の電力

1

Supervisor Engine 1A および PFC

2.5A

0

2

Supervisor Engine 1A および PFC

2.5A

0

3

WS-X6348 およびインライン電源

2.39A

7.2A

4

WS-X6348 およびインライン電源

2.39A

7.2A

5

WS-X6348

2.39A

0

6

7

8

9

1300W

1300W

インライン電源問題のトラブルシューティング

多くの場合、インライン電源の問題をトラブルシューティングする方法はあまりありません。ただし、Catalyst 6500/6000 スイッチは、インライン電源をサポートしているすべてのプラットフォームの中で最も複雑な電源管理システムを装備しているため、最も多くのトラブルシューティング ツールが用意されています。インライン電源パッチ パネルは、ソフトウェア インターフェイスのないハードウェアの一部分にすぎないため、使用可能なトラブルシューティング ツールはありません。また、インライン電源パッチ パネルは 48 個のポートすべてに電力を供給できるため、電力モジュールのオーバーサブスクライブを防ぐ電源管理システムは必要ありません。

Catalyst 6500/6000 スイッチの show コマンド

次に示すコマンドは、Catalyst 6500/6000 スイッチのインライン電源の現在のステータスに関する情報を提供します。

まず、管理モードと運用モードをチェックして各ポート上のインライン電源を判別するだけでなく、次のコマンドを発行することで、ポートに割り当てられている電力量も判別できます。このコマンドは、ポートが、障害のあるインライン電源ステータスにあるかどうかも示します。

  • コマンドshow port inlinepower mod | mod/port

  • 出力

    Default Inline Power allocation per port: 10.00 Watts (0.23 Amps @42V)
     Port      InlinePowered     PowerAllocated
           Admin Oper   Detected mWatt  mA @42V
     ----- ----- ------ -------- -----  --------
      7/1  auto  off    no       0      0
      7/2  auto  on     yes      5040   120
      7/3  auto  faulty yes      12600  300
      7/4  auto  deny   yes      0      0
      7/5  off   off    no       0      0

各フィールドの定義は次のようになります。

  • off - ポートに電力が適用されていません。

  • on - ポートに電力が正しく適用されています。

  • faulty - ポートがインライン電源の供給を受けるのを妨げる、過電流などのエラー状態が検出されました。

  • deny - ポート上の電力要求を引き受けるのに十分な電力がシステムで使用可能ではありません。電力が使用できるようになれば、ポートには電力が供給されます。

また、モジュールまたはポート番号が指定されている場合、出力はそのモジュール上のデバイスに割り当てられている合計電力量を示します。次に例を示します。

vdtl-Catalyst 6000-PBX1> show port inlinepower 2
 
 Default Inline Power allocation per port: 10.00 Watts (0.23 Amps @42V)
 Total inline power drawn by module 2: 40.32 Watts ( 0.96 Amps @42V)
 <snip>

注:Total inline power drawn の値は、モジュールに接続されているデバイスに割り当てられている電力量だけを示します。モジュール自体を動作させるのに必要な電力量は含まれていません。

システム全体の電力の状態を判別するには、次のコマンドを発行します。

  • コマンドshow environment power

  • 出力

    PS1 Capacity: 1153.32 Watts (27.46 Amps @42V)
     PS2 Capacity: none
     PS Configuration : PS1 and PS2 in Redundant Configuration.
     Total Power Available: 1153.32 Watts (27.46 Amps @42V)
     Total Power Available for Line Card Usage: 1153.32 Watts (27.46 Amps @42V)
     Total Power Drawn From the System: 493.08 Watts (11.74 Amps @42V)
     Remaining Power in the System: 660.24 Watts (15.72 Amps @42V)
     Default Inline Power allocation per port: 10.00 Watts (0.23 Amps @42V)
     Slot power Requirement/Usage :
     Slot Card Type           PowerRequested PowerAllocated CardStatus
                              Watts   A @42V Watts   A @42V
     ---- ------------------- ------- ------ ------- ------ ----------
     1    WS-X6K-SUP1-2GE      71.40   1.70   71.40   1.70  ok
     2    WS-X6348-RJ-45      100.38   2.39  100.38   2.39  ok
     3    WS-X6624-FXS         84.00   2.00   84.00   2.00  ok
     5    WS-X6608-T1          84.00   2.00   84.00   2.00  ok
     6    WS-X6248-RJ-45      112.98   2.69  112.98   2.69  ok

コマンドの出力は文字通りの意味です。CardStatus フィールドに partial-deny または deny が示されている場合は、システムには追加で使用可能な電力はありません。このような場合には、Remaining Power in the System 行には比較的低い値が示されます。partial-deny 状態で何が拒否されているかを判別するには、そのモジュールの show port inlinepower コマンドの出力をチェックし、どのポートが電源供給を拒否されているかを確認します。

syslog メッセージ

このセクションでは、Catalyst 6500/6000 スイッチで出現する可能性のある、インライン電源に関連する syslog メッセージのリストを示します。

  •  %SYS-3-PORT_NOPOWERAVAIL:Device on port 5/12 will remain unpowered
     

    このメッセージは、インライン電源対応のデバイスが検出されたポートに電力を供給するのに、使用可能な電力がシステムにないことを示します。このポートに関する show port inlinepower x/y コマンドの出力は、deny の動作ステータスを示します。別のポートがシステムに電力を戻すと、このポートには電力が供給されます。

  •  %SYS-3-PORT_DEVICENOLINK:Device on port 5/26 powered but no link up
     

    このメッセージは、示されているポート上でインライン電源対応のデバイスが検出されたが、ポートに電力を供給する 5 秒以内に、スイッチがポート上でリンクをアップしなかったことを示します。これは、PHY を有効にし、電話機が電源オンになるところまで電源がアップしきらなかったポート上で動作不良の電話機が存在する場合に起こります。

  •  %SYS-6-PORT_INLINEPWRFLTY:Port 5/7 reporting inline power as faulty
     

    このメッセージは、障害が発生し、ポートの電源がオフになっていることを示します。まず、ポートに接続されているケーブルを取り外してから、エラーが消えるかどうかを確認します。ケーブルを調べ、ショートがないことを確認します。ケーブルがパンチダウン ブロックに接続されている場合、ケーブルが正しくパンチ ダウンされていることを確認します。


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