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目次概要前提条件 要件 使用するコンポーネント 表記法 稠密モード RP が 1 つの希薄モード RP が複数の希薄モード RP が 1 つの Auto-RP RP が複数の Auto-RP DVMRP MBGP MSDP スタブ マルチキャスト ルーティング 衛星回線向け IGMP UDLR PIMv2 BSR CGMP IGMP スヌーピング PGM MRM トラブルシューティング 関連情報 概要IP マルチキャストは、無数の企業の受信者や家庭に対して単一の情報ストリームを同時配信することによりトラフィックが軽減される、帯域幅節減のためのテクノロジーです。マルチキャストの応用例としては、ビデオ会議、企業間通信、遠距離学習、ソフトウェア、株価、ニュースの配信などがあります。このドキュメントでは、各種のネットワーキング事例に応じたマルチキャストのコンフィギュレーション方法の基礎について説明しています。 前提条件要件このドキュメントの読者は、インターネット プロトコル(IP)マルチキャストの基本的な知識を習得しているが推奨されます。 注:詳細は、『IP マルチキャスト』ドキュメントを参照してください。 使用するコンポーネントこのドキュメントは、特定のソフトウェアやハードウェアのバージョンに限定されるものではありません。 表記法ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。 稠密(dense)モード特に新規の導入では、Protocol Independent Multicast(PIM)希薄(sparse)モード、とりわけ Auto-RP をできる限り使用することを推奨いたします。しかし、稠密モードが望ましい場合は、グローバル コマンド ip multicast-routing とインターフェイス コマンド ip pim sparse-dense-mode を、マルチキャスト トラフィックを処理する必要のあるインターフェイスごとに設定してください。このドキュメント内のすべての設定では、マルチキャストをグローバルに設定し、インターフェイスで PIM を設定することが、共通の必要条件となっています。Cisco IOS(R) ソフトウェア リリース 11.1 では、インターフェイス コマンド ip pim dense-mode および ip pim sparse-mode を、ip pim sparse-dense-mode コマンドと並行して設定できます。このモードでは、グループが稠密モードならばインターフェイスは稠密モードとして扱われます。グループが希薄モードならば(RP が既知の場合など)、インターフェイスは希薄モードとして扱われます。 注:このドキュメントのすべての例では、「送信側」はマルチキャスト トラフィックの送信元を表し、「受信側」はマルチキャスト トラフィックの受信先を表しています。
RP が 1 つの希薄モード通常、RP は送信元に最も近いルータであり、この例では、Router A が RP です。スタティック RP コンフィギュレーションでは、PIM ドメイン内のすべてのルータで同じ ip pim rp-address コマンドが設定されている必要があります。RP は複数設定できますが、特定のグループごとに許される RP は 1 つだけです。
RP が複数の希薄モードこの例では、Source-A は 224.1.1.1、224.1.1.2、および 224.1.1.3 に送信します。Source-B は 224.2.2.2、224.2.2.3、および 224.2.2.4 に送信します。RP 1 または RP 2 のどちらかのルータ 1 台をすべてのグループの RP にすることができます。ただし、異なる RP で異なるグループを処理する場合は、どのグループが RP の処理対象となるのかを含めたかたちですべてのルータを設定する必要があります。この種のスタティック RP コンフィギュレーションでは、PIM ドメイン内のすべてのルータで同じ ip pim rp-address <address> <acl> コマンドが設定されている必要があります。Auto-RP を使用することもできます。こちらの方が同じセットアップを実現するのに設定が簡単です。
RP が 1 つの Auto-RPAuto-RP では、各 RP のアベイラビリティを RP およびマッピング エージェントとしてアナウンスするよう個々の RP を設定する必要があります。RP は 224.0.1.39 を使用して各自のアナウンスメントを送信します。RP マッピング エージェントはアナウンスされたパケットを受信した後、ディスカバリ メッセージの中で RP 対グループのマッピングを送信します。ディスカバリ メッセージは 224.0.1.40 に送信されます。残りのルータはこれらのディスカバリ メッセージを使用して、各自の RP 対グループのマッピングを行います。1 つの RP をマッピング エージェントとしても機能するようにできます。また、冗長化の目的で複数の RP と複数のマッピング エージェントを設定することも可能です。 RP アナウンスメントの送信元となるインターフェイスを選択する際には、物理インターフェイスでなくループバックなどのインターフェイスを使用することを推奨いたします。また、Switched VLAN Interface(SVI)を使用することも可能です。RP アドレスをアナウンスするために VLAN インターフェイスが使用される場合は、ip pim [vrf vrf-name] send-rp-announce {interface-type interface-number | ip-address} scope ttl-value コマンドの interface-type オプションに VLAN インターフェイスと VLAN 番号が含まれる必要があります。たとえば、コマンドは ip pim send-rp-announce Vlan500 scope 100 のようになります。物理インターフェイスを選択する場合は、そのインターフェイスが常にアップしていることが前提となります。物理インターフェイスは常にアップしているとは限らないため、物理インターフェイスがダウンすると、ルータは RP としてのルータ自体のアドバタイジングを中止します。ループバック インターフェイスを使用すると、常にアップした状態でダウンすることがないため、RP が使用可能な任意のインターフェイスを通して自身を RP としてアドバタイズし続けることが保証されます。1 つまたは複数の物理インターフェイスで障害が発生した場合でも同様です。ループバック インターフェイスは、PIM が有効にされ Interior Gateway Protocol(IGP)によってアドバタイズされるか、またはスタティック ルーティングを使用して到達できる必要があります。
RP が複数の Auto-RPこの例のアクセス リストにより、RP を必要なグループだけの RP にすることができます。アクセス リストを設定しなければ、RP はすべてグループの RP として使用されます。2 つの RP が各自のアベイラビリティを同じグループの RP としてアナウンスする場合、マッピング エージェントは「最も大きな IP アドレスを優先する」という規則を使用してこれらの競合を解決します。 2 つの RP がそのグループに対してアナウンスする際に、どのルータが特定のグループの RP なのかが指定されるように、それぞれのルータをループバック アドレスに設定できます。優先される RP に最大の IP アドレスを設定し、それからループバック インターフェイスをアナウンス パケットの送信元として使用します。たとえば ip pim send-RP-announce loopback0 などとします。マッピング エージェントを複数使用すると、各エージェントにより RP マッピングに対する同じグループが 224.0.1.40 ディスカバリグループにアドバタイズされます。
Auto-RP についての詳細は、『Auto-RP 設定および診断ガイド』を参照してください。 DVMRPインターネット サービス プロバイダー(ISP)から、インターネット内のマルチキャスト バックボーン(MBONE)にアクセスできるようにするため、ISP への Distance Vector Multicast Routing Protocol(DVMRP; ディスタンスベクトル マルチキャスト ルーティング プロトコル)トンネルを作成するように提案されることがあります。DVMRP トンネルの設定に必要な最低限のコマンドを次に示します。 interface tunnel0 ip unnumbered <any pim interface> tunnel source <address of source> tunnel destination <address of ISPs mrouted box> tunnel mode dvmrp ip pim sparse-dense-mode 通常は、ISP の指示に従い、「mrouted」(DVMRP)が実行されている UNIX コンピュータにトンネル伝送します。ISP から別の Cisco デバイスにトンネル伝送するよう指示された場合は、デフォルトの GRE トンネル モードを使用してください。 マルチキャスト パケットを受信するのではなく、MBONE の他のノードで参照されるマルチキャスト パケットを生成する場合は、送信元のサブネットをアドバタイズする必要があります。マルチキャストの発信元のホスト アドレスが 131.108.1.1 であれば、そのサブネットの存在を MBONE にアドバタイズする必要があります。デフォルトでは、直接接続ネットワークはメトリック 1 でアドバタイズされます。送信元が DVMRP トンネルでルータに直接接続されていない場合は、インターフェイス tunnel0 の下で次のように設定します。 ip dvmrp metric 1 list 3 access-list 3 permit 131.108.1.0 0.0.0.255 注:ユニキャスト ルーティング テーブル全体が MBONE にアドバタイズされないように、このコマンドを使用してアクセス リストを追加する必要があります。 セットアップがここに示したものと同様の場合で、ドメインを通じて DVMRP ルートを伝搬する場合は、Router A および Router B の serial0 インターフェイスで ip dvmrp unicast-routing コマンドを設定します。この処理により、DVMRP ルートが PIM ネイバーに転送され、次にそこで DVMRP ルーティング テーブルが Reverse Path Forwarding(RPF)に使用されます。DVMRP の学習ルートは、直接接続ルートを除いて、RPF では他のすべてのプロトコルで優先されます。
MBGPMultiprotocol Border Gateway Protocol(MBGP)は、ユニキャスト ルーティング用に設定されたルートと、マルチキャスト ルーティング用に設定されたルートの、2 組のルートを搬送するための基本的な方式です。MBGP は、マルチキャスト パケットがどこを流れることを許可するかを決めるのに必要な制御機能を提供します。マルチキャスト ルーティングに関連付けられたルートは、データ配送ツリーを構築するために PIM で使用されます。MBGP は RPF パスを提供しますが、マルチキャスト ステートは作成しません。マルチキャスト パケットの転送のために PIM が引き続き必要になります。
ユニキャストのトポロジとマルチキャストのトポロジが一致している場合(同じリンクを通過しているなど)、設定の主な違いは nlri unicast multicast コマンドによるものです。ここに例を示します。 network 192.168.100.0 nlri unicast multicast トポロジが一致する場合の MBGP の使用には利点があります。つまり、トラフィックが同じパスを通過する場合でもユニキャスト BGP とマルチキャスト BGP とで異なるポリシーを適用できるという点です。 MBGP についての詳細は、『MBGP について』を参照してください。 MSDPMulticast Source Discovery Protocol(MSDP)は複数の PIM-SM ドメイン同士を接続します。PIM-SM ドメインはそれぞれ独立した RP を使用するため、他のドメインの RP に依存する必要がありません。ドメインは MSDP を使用することで、マルチキャストの発信元を他のドメインから検出できます。MSDP ピアと BGP ピア関係を確立する場合は、MSDP に対して BGP で使用したものと同じ IP アドレスを使用する必要があります。MSDP では、ピア RPF チェックを実行する際、BGP/MBGP が SA メッセージで指定されている RP でルート テーブル検索を実行する時に BGP/MBGP から与えられたものと MSDP ピアのアドレスが同じアドレスであることを前提とします。ただし、MSDP ピアの間に BGP/MBGP パスがある場合、MSDP ピアとの間で BGP/MBGP を実行する必要はありません。BGP/MBGP パスが存在せず、MSDP ピアが複数存在する場合は、ip msdp default-peer コマンドを使用する必要があります。ここの例では、RP A および RP B はそれぞれのドメイン用の RP です。
スタブ マルチキャスト ルーティングスタブ マルチキャスト ルーティングを使用すると、リモート ルータまたはスタブ ルータを IGMP プロキシ エージェントとして設定できます。これらのスタブ ルータは、PIM に全面的に参加するのではなく、ホストからアップストリームのマルチキャスト ルータに IGMP メッセージを転送します。
Router 1 が Router 2 を PIM ネイバーとして認識しないようにするため、ip pim neighbor-filter コマンドが必要になります。Router 1 を希薄モードで設定した場合は、ネイバー フィルタは不要です。Router 2 は希薄モードでは実行しないでください。稠密モードでは、スタブ マルチキャストの発信元はバックボーン ルータにフラッディングできます。
衛星回線向け IGMP UDLRUniDirectional Link Routing(UDLR)は、単方向の衛星回線を経由して、バック チャネルを持つスタブ ネットワークにマルチキャスト パケットを転送するための手段を提供します。この仕組みはスタブ マルチキャスト ルーティングに似ています。この機能がない場合、ダウンリンク ルータは送り返すことができないため、アップリンク ルータはどの IP マルチキャスト グループ アドレスを単方向の回線を経由して転送するのかを動的に学習できなくなります。
PIMv2 BSRネットワークのすべてのルータで PIMv2 が実行されている場合は、Auto-RP の代わりに BSR を設定できます。BSR と Auto-RP はよく似ています。BSR コンフィギュレーションでは、BSR 候補(Auto-RP での RP アナウンスに類似)と BSR(Auto-RP のマッピング エージェントに類似)を設定する必要があります。BSR を設定するには次の手順に従います。
CGMPGroup Management Protocol(CGMP)を設定するには、スイッチに面しているルータ インターフェイスで次のように設定します。 ip pim sparse-dense-mode ip cgmp そして、スイッチで次のように設定します。 set cgmp enable IGMP スヌーピングInternet Group Management Protocol(IGMP; インターネット グループ管理プロトコル)スヌーピングは、Catalyst 5000 のリリース 4.1 で使用できます。IGMP スヌーピングには、Supervisor III カードが必要です。ルータに IGMP スヌーピングを設定するには、PIM 以外の設定は必要ありません。IGMP クエリーを提供するために、IGMP スヌーピングではルータが引き続き必要になります。 ここに掲載した例は、スイッチで IGMP スヌーピングを有効にする方法を示したものです。 Console> (enable) set igmp enable IGMP Snooping is enabled. CGMP is disabled. IGMP を有効にしようとして CGMP がすでに有効であると、次のメッセージが表示されます。 Console> (enable) set igmp enable Disable CGMP to enable IGMP Snooping feature. PGMPragmatic General Multicast(PGM)は、複数の発信元から複数の受信側に対してマルチキャスト データを正しい順序で重複なく配信することを必要とするアプリケーションにとって、信頼性の高いマルチキャスト トランスポート プロトコルです。PGM により、グループ内の受信側がすべて送信または再送信されたデータ パケットを受信すること、あるいは修復不可能なデータ パケットの損失を検出できることが保証されます。 PGM 用のグローバル コマンドはありません。PGM は ip pgm コマンドを使用してインターフェイスごとに設定します。インターフェイスで PIM を有効にするとともに、ルータでマルチキャスト ルーティングを有効にする必要があります。 MRMMulticast Routing Monitor(MRM)により、大規模なマルチキャスト ルーティング インフラストラクチャでの自動障害検出が可能になります。MRM はマルチキャスト ルーティングの問題をネットワーク管理者にほぼリアルタイムで警告します。 MRM には MRM テスターと MRM マネージャの 2 つのコンポーネントがあります。MRM テスターは送信側または受信側になります。 MRM は Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.0(5)T 以降で使用できます。MRM テスターと MRM マネージャでは、MRM サポート版の Cisco IOS が稼働している必要があります。
テスト マネージャでの show ip mrm manager コマンドからの出力を次に示します。
Test_Manager# show ip mrm manager
Manager:test1/10.1.2.2 is not running
Beacon interval/holdtime/ttl:60/86400/32
Group:239.1.1.1, UDP port test-packet/status-report:16384/65535
Test sender:
10.1.1.2
Test receiver:
10.1.4.2
ここに示したコマンドを使用してテストを開始します。テスト マネージャは、テスト パラメータで設定されたとおりに、テスト送信側とテスト受信側にコントロール メッセージを送信します。テスト受信側はグループに加入し、テスト送信側から送信されるテスト パケットを監視します。 Test_Manager# mrm start test1 *Feb 4 10:29:51.798: IP MRM test test1 starts ...... Test_Manager# テスト マネージャのステータス レポートを表示するには、次のコマンドを入力します。 Test_Manager# show ip mrm status IP MRM status report cache: Timestamp Manager Test Receiver Pkt Loss/Dup (%) Ehsr *Feb 4 14:12:46 10.1.2.2 10.1.4.2 1 (4%) 29 *Feb 4 18:29:54 10.1.2.2 10.1.4.2 1 (4%) 15 Test_Manager# この出力は、表示されているタイムスタンプ時に受信側から 2 つのステータス レポート(それぞれ 1 行ずつ)が送られたことを示しています。レポートにはそれぞれインターバル時間内(デフォルトは 1 秒)におけるパケット喪失が 1 つずつ含まれています。「Ehsr」の値は、テスト送信側からの次のシーケンス推定数値を示しています。テスト受信側で重複パケットが検出されると、「Pkt Loss/Dup」の欄に負数が示されます。 テストを終了するには次のコマンドを入力します。 Test_Manager# mrm stop test1 *Feb 4 10:30:12.018: IP MRM test test1 stops Test_Manager# テストの実行中、MRM の送信側は設定されたグループ アドレスに対して、RTP パケットを 200 ミリ秒のデフォルト間隔で送信し始めます。受信側は、同じパケットが同じデフォルトの間隔で送信されてくることをモニタ(予期)します。受信側が 5 秒のデフォルト時間インターバルの間にパケット喪失を検出した場合、受信側から MRM マネージャにレポートが送られます。受信側からのステータス レポートは、マネージャで show ip mrm status コマンドを発行して表示できます。 トラブルシューティングネットワークで IP マルチキャストを実装する場合に発生する最も一般的な問題には、ルータが RPF の障害または TTL 設定のためにマルチキャスト トラフィックを転送しないことがあります。これらの問題やその他のよくある問題、症状、および解決策についての詳細は、『IP マルチキャストのトラブルシューティング ガイド』を参照してください。 関連情報
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