IP : IP アプリケーション サービス

SNMP によるルータと TFTP サーバ間でのファイルおよびイメージの移動

2003 年 8 月 4 日 - ライター翻訳版
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目次

概要
はじめに
     表記法
     前提条件
     使用するコンポーネント
     背景説明
ルータから TFTP サーバへの実行コンフィギュレーション ファイルのコピー
     手順説明
     設定の確認
TFTP サーバからルータへのコンフィギュレーション ファイルのコピー
     手順説明
ルータから TFTP サーバへの Cisco IOS(R) イメージのコピー
     手順説明
     設定の確認
TFTP サーバからルータへの Cisco IOS イメージのコピー
     手順説明
付録 A:MIB オブジェクトの詳細
関連するシスコ サポート コミュニティ ディスカッション
関連情報

概要

この文書は、Simple Network Management Protocol(SNMP; 簡易ネットワーク管理プロトコル)を使用して、ルータと Trivial File Transfer Protocol(TFTP; トリビアル ファイル転送プロトコル)サーバ間でコンフィギュレーション ファイルと Cisco IOS イメージを移動する方法について説明しています。

はじめに

表記法

以下に示す例では、次の値が使用されています。

  • 172.16.99.20 :ルータの IP アドレス。

  • 171.68.191.135 :TFTP サーバの IP アドレス。

  • private:SNMP の Read-Write コミュニティ ストリング。 使用中のルータに設定されている Read-Write ストリングを使用していることを確認してください。 この値は、ルータの CLI で show running-config コマンドを実行して確認できます。

  • 下の例で snmpset および snmpwalk を実行している場合の構文は次のとおりです。

        snmpset [options...] <hostname> {<community>} [<objectID> <type> <value> ...] 
        snmpwalk [options...] <hostname> {<community>} [<objectID>] 
        

    注:タイムアウトを増やすには、snmpset コマンドの -t <timeticks> オプションを使用します。

文書表記の詳細については、「シスコ テクニカル ティップスの表記法」を参照してください。

前提条件

この文書は、SNMP と MIB に関する十分な知識のある読者を対象としています。

使用するコンポーネント

この文書の情報は、Cisco IOS ソフトウェア リリース 10.2 以降に基づいています。 下の例で使用している MIB は OLD-CISCO-SYS-MIBOLD-CISCO-FLASH-MIB で、これらは IOS バージョン 10.2 以降でサポートされています。 ただし、12.0 などの最近の IOS を使用してください。

この文書の情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されています。 この文書内で使用されているデバイスはすべて、クリアーな状態(デフォルト)から設定作業を始めています。 コマンドを実行する前に、実稼動中のネットワークに与える影響について理解しておいてください。

背景説明

次の方法で、ルータから TFTP サーバの IP アドレスに ping が通ることを確認します。

Router#ping 171.68.191.135 
    
    Type escape sequence to abort.
    Sending 5, 100-byte ICMP Echos to 171.68.191.135, timeout is 2 seconds: 
    !!!!! 
    Success rate is 100 percent (5/5), round-trip min/avg/max = 1/2/4 ms:

これから説明する手順には、次のような条件があります。

  • Catalyst 2900/3500XL シリーズなどの Cisco IOS ソフトウェアに基づく Catalyst スイッチには適用しません。

  • Catalyst 4000/5000/6000 シリーズなどの CatOS ソフトウェアに基づく Catalyst スイッチには適用しません。

  • IOS ソフトウェアが動作している Catalyst 6000 シリーズの MSFC および MSFC2 モジュールには適用しません。 代わりに、「SNMP を使用してシスコ デバイス間で設定をコピーする方法」を参照してください。

  • SNMP の Read-Write コミュニティ ストリングがルータに設定されていない場合、またはルータで認識されない場合は適用しません。 SNMP コミュニティ ストリングの設定方法の詳細な手順については、テクニカル ティップス「ルータ、Cisco IOS ソフトウェア ベースの XL スイッチ、RSM、MSFC、および Catalyst スイッチで SNMP コミュニティ ストリングを設定する方法」を参照してください。

  • Cisco 2500 シリーズ ルータなど、フラッシュから実行される(Run-From-Flash)デバイスを使用している場合は推奨しません。

  • Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.0(一部のデバイスではリリース 11.2P)以降が稼動中のシスコ デバイスを使用している場合は推奨しません。 これは、Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.0 以降、OLD-CISCO*(OLD-CISCO-SYS-MIB)MIB は推奨していないためです。 そのため、Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.0 以降を使用している場合は、CISCO-CONFIG-COPY-MIB を使用してください。 新しい CISCO-CONFIG-COPY-MIB については、テクニカル ティップス「SNMP を使用してシスコ デバイス間で設定をコピーする方法」を参照してください。

  • 下の手順は、NET-SNMPleavingcisco.com(旧称 UCD-SNMP)ユーティリティのコマンドラインの構文に基づいています。 HP Open View や NetView などの他の SNMP アプリケーションを使用している場合は、その構文が下の例に示されている構文とは異なる場合があるので、その点について確認してください。

  • 下の手順は、OLD-CISCO-SYS-MIB および OLD-CISCO-FLASH-MIB に基づいています。 この MIB から次の MIB オブジェクトが使用されます。

MIB オブジェクト名

OID

writeNet

.1.3.6.1.4.1.9.2.1.55

hostConfigSet

.1.3.6.1.4.1.9.2.1.53

writeMem

.1.3.6.1.4.1.9.2.1.54

flashToNet

.1.3.6.1.4.1.9.2.10.9

flashErase

.1.3.6.1.4.1.9.2.10.6

netToFlash

.1.3.6.1.4.1.9.2.10.12

これらの MIB オブジェクトの詳細(定義など)については、後述の「付録 A」を参照してください。

この MIB に関連するバグは次のとおりです。

次の バグ ID リンクをたどると、詳細なバグ情報が表示されます。

  • CSCdk33879 (登録済みのお客様専用): OLD-CISCO-* MIBS はすべて推奨しない

  • CSCdt11311 (登録済みのお客様専用): OLD-CISCO-SYSTEM-MIB を使用した設定の SNMP 要求によって ISDN がダウンする

    一部ツールについては、ゲスト登録のお客様にはアクセスできない場合がありますことを、ご了承ください。

ルータから TFTP サーバへの実行コンフィギュレーション ファイルのコピー

手順説明

次の手順を実行してください。

  1. TFTP サーバの /tftpboot ディレクトリに新しいファイル router-config を作成します。 UNIX では、次の構文を使用します。 touch <ファイル名>

        touch router-config
        
  2. 次の構文を使用して、ファイルの権限を 777 に変更します。 chmod <権限> <ファイル名>

        chmod 777 router-config
        
  3. 管理ステーションのコマンドラインから、MIB オブジェクト writeNet を使用して次のコマンドを入力します。

    % snmpset 172.16.99.20 private .1.3.6.1.4.1.9.2.1.55.171.68.191.135 s router-config
        enterprises.9.2.1.55.171.68.191.135 = "router-config"
        

設定の確認

TFTP サーバの /tftpboot ディレクトリの router-config ファイルが正常にコピーされたことを確認します。 上記のコマンドは、ルータのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルを TFTP サーバにコピーします。

TFTP サーバからルータへのコンフィギュレーション ファイルのコピー

手順説明

次の手順を実行してください。

  1. 次の手順のいずれかを実行します。

    • TFTP サーバの /tftpboot ディレクトリに新しいファイル router-config を作成します。 UNIX では、次の構文を使用します。 touch <ファイル名>

      touch router-config
    • TFTP サーバの /tftpboot ディレクトリに既存のコンフィギュレーション ファイルを置きます。

  2. 次の構文を使用して、ファイルの権限を 777 に変更します。 chmod <権限> <ファイル名>

    chmod 777 router-config
  3. 管理ステーションのコマンドラインから、MIB オブジェクト hostConfigSet を使用して次のコマンドを入力します。

    % snmpset -t 60 172.16.99.22 private .1.3.6.1.4.1.9.2.1.53.171.68.191.135 s router-config
        enterprises.9.2.1.53.171.68.191.135 = "router-config"
        


    - t 60 は、タイムアウトを 60 タイムチックにすることを意味します。

  4. ファイルが RAM に書き込まれたら、次のように MIB オブジェクト writeMem を使用して NVRAM にコピーします。

    % snmpset -t 60 172.16.99.22 private .1.3.6.1.4.1.9.2.1.54.0 i 1 
        enterprises.9.2.1.54.0 = 1
        

ルータから TFTP サーバへの Cisco IOS(R) イメージのコピー

手順説明

次の手順を実行してください。

  1. 次のタスクのいずれかを実行します。

    • TFTP サーバの /tftpboot ディレクトリに新しいファイル router- image を作成します。 UNIX では、次の構文を使用します。 touch <ファイル名>

      touch router-image
          
    • show flash: の出力に示されたファイル名を使用して、TFTP サーバの /tftpboot ディレクトリにファイルを作成します。 この例では、ルータの show flash: コマンドは c2600-i-mz.122-2.XA を出力するとします。

      touch c2600-i-mz.122-2.XA
          
  2. 次の構文を使用して、ファイルの権限を 777 に変更します。 chmod <権限> <ファイル名>

    chmod 777 c2600-i-mz.122-2.XA
        
  3. 管理ステーションのコマンドラインから、MIB オブジェクト flashToNet を使用して次のコマンドを入力します。

    % snmpset 172.16.99.22 private .1.3.6.1.4.1.9.2.10.9.171.68.191.135 s c2600-i-mz.122-2.XA
        enterprises.9.2.10.9.171.68.191.135 = "c2600-i-mz.122-2.XA"
        

設定の確認

ファイルの移動が完了したら、/tftpboot ディレクトリとルータにあるファイルのサイズ(バイト)が同じことを確認します。

TFTP サーバからルータへの Cisco IOS イメージのコピー

手順説明

次の手順を実行してください。

  1. TFTP サーバの /tftpboot ディレクトリに IOS イメージを置きます。 Download Software Area登録ユーザ専用)に、必ず相談してください。

  2. 次の構文を使用して、ファイルの権限を 777 に変更します。 chmod <権限> <ファイル名>

    chmod 777 <IOS image file>
  3. SNMP でのファイル転送を開始する前に、dir flash: または show flash: を実行して、新しい IOS イメージ ファイル用のスペースが十分にあることを確認します。

    フラッシュに十分なスペースがないと、ファイル転送は失敗します。 あるいは、事前に SNMP によってフラッシュを消去して、新しい IOS ソフトウェア用のスペースを作ることもできます。 その場合は、管理ステーションのコマンドラインから MIB オブジェクト flashErase を使用して次のコマンドを入力します。

    % snmpset 172.16.99.22 private .1.3.6.1.4.1.9.2.10.6.0 i 1
        enterprises.9.2.10.6.0 = 1
        

    注:CLI コマンドの erase flash: を使用して手動でルータのフラッシュを消去することもできます。

  4. dir flash: または show flash: コマンドを実行して、フラッシュが完全に消去されたことを確認します。

    Router#show flash:
        System flash directory:
        No files in System flash
        [0 bytes used, 33030144 available, 33030144 total]
        32768K bytes of processor board System flash (Read/Write)
        
        Router #dir flash:
        Directory of flash:/
        No files in directory
        33030144 bytes total (33030144 bytes free)
        
  5. 管理ステーションのコマンドラインから MIB オブジェクト netToFlash を使用して次のコマンドを入力し、IOS イメージ ファイルをルータに転送します。

    % snmpset 172.16.99.22 private .1.3.6.1.4.1.9.2.10.12.171.68.191.135 s c2600-i-mz.122-2.XA.bin
        enterprises.9.2.10.12.171.68.191.135 = "c2600-i-mz.122-2.XA.bin"
        

    注:上の例では、説明のために IOS イメージ ファイル c2600-i-mz.122-2.XA.bin を使用しています。

  6. IOS イメージのファイル サイズ(バイト)によっては、この手順が完了するまでに数分かかることがあります。

    ファイル転送中にルータで CLI コマンド dir flash: を実行しようとすると、次のメッセージが表示され、ファイル転送がまだ完了していないことがわかります。

    Router#dir flash:
        %Error opening flash:/ (Device in exclusive use)
        
  7. IOS イメージ ファイルの転送が完了したら、CLI コマンド dir flash: または show flash: を実行して、ファイル名とファイル サイズ(バイト)の両方が、TFTP サーバの /tftpboot ディレクトリで使用されている、または存在するファイルと正確に一致することを確認します。

    続いて、コンフィギュレーション レジスタを適切な値に設定し、(必要な場合は)ルータをリロードして新しい IOS イメージ ファイルをロードします。 この方法の詳細については、「IOS ソフトウェアの設定」文書を参照してください。

付録 A:MIB オブジェクトの詳細

オブジェクト

writeNet

OID

.1.3.6.1.4.1.9.2.1.55

タイプ

DisplayString

権限

書き込み専用

ステータス

必須

MIB

OLD-CISCO-SYS-MIB

説明

TFTP を使用してホストに設定を書き込みます。

OID ツリー

::= { iso(1) org(3) dod(6) internet(1) private(4) enterprises(1) cisco(9) local(2) lsystem(1) 55 }

オブジェクト

hostConfigSet

OID

.1.3.6.1.4.1.9.2.1.53

タイプ

DisplayString

権限

書き込み専用

ステータス

廃止

MIB

OLD-CISCO-SYS-MIB

説明

TFTP を使用して新しい host-confg ファイルをロードします。

OID ツリー

::= { ISO(1) org(3) DOD(6) Internet(1) private(4) enterprises(1) cisco(9) local(2) lsystem(1) 53 }

オブジェクト

writeMem

OID

.1.3.6.1.4.1.9.2.1.53

タイプ

DisplayString

権限

書き込み専用

ステータス

必須

MIB

OLD-CISCO-SYS-MIB

説明

TFTP を使用して新しい host-confg ファイルをロードします。

OID ツリー

::= { ISO(1) org(3) DOD(6) Internet(1) private(4) enterprises(1) cisco(9) local(2) lsystem(1) 53 }

オブジェクト

flashToNet

OID

.1.3.6.1.4.1.9.2.10.9

タイプ

DisplayString

権限

書き込み専用

ステータス

必須

MIB

OLD-CISCO-FLASH-MIB

説明

フラッシュのエントリを TFTP サーバに書き込みます。 値は、送信するフラッシュ エントリの名前です。 インスタンスは TFTP ホストの IP アドレスです。

OID ツリー

::= { ISO(1) org(3) DOD(6) Internet(1) private(4) enterprises(1) cisco(9) local(2) lflash(10) 9 }

オブジェクト

flashErase

OID

.1.3.6.1.4.1.9.2.10.6

タイプ

整数

権限

書き込み専用

ステータス

必須

MIB

OLD-CISCO-FLASH-MIB

説明

フラッシュ メモリの消去を要求します。

OID ツリー

::= { ISO(1) org(3) DOD(6) Internet(1) private(4) enterprises(1) cisco(9) local(2) lflash(10) 6 }

オブジェクト

netToFlash

OID

.1.3.6.1.4.1.9.2.10.12

タイプ

DisplayString

権限

書き込み専用

ステータス

必須

MIB

OLD-CISCO-FLASH-MIB

説明

TFTP サーバからフラッシュのエントリを書き込みます。 値は、書き込むフラッシュ エントリの名前です。 インスタンスは TFTP ホストの IP アドレスです。

OID ツリー

::= { ISO(1) org(3) DOD(6) Internet(1) private(4) enterprises(1) cisco(9) local(2) lflash(10) 12 }


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Document ID: 7910