ブロードバンド ケーブル : ケーブル モデム

ケーブル マップ アドバンス(ダイナミックまたはスタティック)

2003 年 7 月 1 日 - ライター翻訳版
その他のバージョン: PDFpdf | 機械翻訳版 (2013 年 8 月 21 日) | 英語版 (2008 年 4 月 24 日) | フィードバック

目次

概要
はじめに
     表記法
     前提条件
     使用するコンポーネント
スタティック/ダイナミック マップ アドバンスの定義
     スタティック
     ダイナミック
タイミング オフセットと最大遅延
ラウンドトリップ遅延の制限の設定
     安全性
     初期メンテナンスのタイム オフセット
ラウンドトリップ遅延の制限設定後に最大タイミング オフセットを超えたモデム
FAQ
要約
関連するシスコ サポート コミュニティ ディスカッション
関連情報

概要

この文書では、スタティックおよびダイナミックなマップ アドバンスについて説明します。また、タイミング オフセットによって不良なモデムからの制御不能が増えないようにするために、max-delay と呼ばれるハードセットした制限を設定できる新しいダイナミック マップ アドバンス機能も紹介します。 以前のコードが動作しているケーブル モデムの中には Data-over-Cable Service Interface Specifications(DOCSIS)規格に一部準拠しないものがあり、Cable Modem Termination System(CMTS; ケーブル モデム終端システム)から外れて、非常に高いタイミング オフセットが通知されるという問題も取り上げます。 同じアップストリーム セグメント上にある他のすべてのケーブル モデムでは、最も遠いモデムに基づいてダイナミック マップ アドバンスのタイミング オフセットが決まるので、この問題はさらに重大な問題を引き起こす可能性もあります。 最も遠いケーブル モデムは不良なモデムであり、残りのケーブル モデムがオフラインになったりパフォーマンスが低下したりする原因となりえます。

新しいリビジョンのファームウェアを提供してこの問題を解決するのはモデムのベンダーの役割ですが、ケーブル モデム ファームウェアが提供されるまでは、CMTS に実装された回避策で対応します。 回避策は、マップ アドバンスをダイナミックからスタティックに切り替え、オフセットを適切な設定に維持することです。 この文書では、この回避策の使用方法について説明し、新しいダイナミック マップ アドバンス機能を紹介します。この機能を使うと、特定のモデムの増分により、タイム オフセット チックを超過しても、他のすべてのモデムの動作を低下させない(他の準拠モデムが影響を受けない)ように、サービス プロバイダーが、ハードセットの制限を設定できます。

はじめに

表記法

文書の表記法については、「Cisco テクニカル ティップス:表記法」を参照してください。

前提条件

この文書は、次の項目に関する十分な知識のある読者を対象としています。

  • DOCSIS プロトコルに関する十分な知識

  • Radio Frequency(RF; 無線周波数)テクノロジーに関する経験

  • Cisco IOS(R) コマンドラインに関する経験

使用するコンポーネント

この文書の情報は、次のソフトウェアとハードウェアのバージョンに基づいています。

  • Cisco uBR シリーズの次の CMTS 製品。

    • uBR10000

    • uBR7100

    • uBR7200

    • uBR7200VXR

  • Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.1(10)EC1 以降、および Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.2(8)BC1 以降

この文書の情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されています。 この文書内で使用されているデバイスはすべて、クリアーな状態(デフォルト)から設定作業を始めています。 コマンドを実行する前に、実稼動中のネットワークに与える影響について理解しておいてください。

スタティック/ダイナミック マップ アドバンスの定義

スタティック

スタティック マップ アドバンスとは、ケーブル モデムで許可される最も遠い DOCSIS 伝搬遅延に基づいてマップで事前設定された固定のルックアヘッド時間のことです。 DOCSIS では、一方向伝送遅延が .8 ミリ秒未満に指定されます。 真空における光の速度は 2.99*108 m/s です。真空でない場合は、この値にファイバ コアの伝搬定数の速度を掛け、 およそ .67 になります。ハードライン、同軸ケーブルは約 .87 となり、ファイバは同軸よりも低速です。 マイルに変換し、これに .8 ミリ秒の伝送遅延を掛けると、最も遠いモデムに許可されるファイバ距離が求められます。 2.99*108 m/s * .67 * .8*10-3 s * 6.214*10-4 miles/m = 99.58 マイルになります。 この計算をキロメートルで行うと、2.99*108 meters/second * 0.67 * 0.8*10-3 * seconds = 160.26 キロメートルになります。

DOCSIS システムで最も遠いモデムの一方向の距離に 100 マイル(または 160 キロメートル)が使用されるのは、この計算のためです。 スタティック マップ アドバンスの固定時間は、DS インターリーブ、処理遅延、一部のバッファ遅延、最悪の場合は 100 マイルという距離によって生じる遅延に基づいて計算されます。 これは、ネットワーク内の最も遠いケーブル モデムの現在の伝搬遅延とは無関係です。 たとえば、DS で 32:4 のインターリーブで 64-QAM を使用する場合、スタティック マップ アドバンスは 200 の処理遅延 + インターリーブによる 980 + 500 のバッファ + プラント遅延による 1800 = 3480 ミリ秒になります。 次の注で、これらの値について説明します。

注:

  • 500 usec のバッファは、マップを作成してから phy チップに送信する間に生じる最悪の CMTS 処理遅延に等しい定数です。 この値は、DOCSIS では必須ではありませんが、シスコの実装に取り込まれています。

  • 980 usec のインターリーブ遅延は、phy チップでマップを受信してからワイヤーに送出するまでの所要時間です。 この値は、ダウンストリーム変調とインターリーブによって異なります。 この値は、DOCSIS RFI 仕様の表 4-11 から求められます。上記の例では、0.98 ミリ秒(64-QAM を使用した場合、I=32 および J=4)です。

  • 200 usec の処理遅延は、定数値です。 DOCSIS では、ケーブル モデムは 200 usec 以内にマップに応答する必要があります。

  • 最後に 1800 usec は、100 マイルのプラントで完全なラウンドトリップを行う場合の最悪の伝搬遅延です(プラントの最大サイズは DOCSIS 1.1 の第 2.1 項「広帯域アクセス ネットワーク」で定義されます)。この場合、最悪の伝搬遅延は 8 usec/mile + 200 usec(余分のパディング)であると想定しています。

詳細は、cable ip-multicast-echo コマンドの説明を参照してください。

   cable map-advance [static]
   

ダイナミック

ダイナミック マップ アドバンスとは、アップストリーム(US)で 1 秒当たりのパケット(PPS)のスループットを高めるのに効果的な、特許出願中のシスコ機能のことです。 これは、特定のアップストリーム ポートに現在関連付けられている最も遠いケーブル モデムに基づいて、マップのルックアヘッド時間を自動調整するアルゴリズムです。 ダイナミック マップ アドバンスを使用すると、個々のモデム アップストリームのパフォーマンスの大幅な向上が期待できます。 DOCSIS パフォーマンスの変数および最適化の詳細は、「DOCSIS でのデータ スループットについて」を参照してください。

詳細は、cable ip-multicast-echo コマンドの説明を参照してください。

   cable map-advance dynamic [safety]
   

タイミング オフセットと最大遅延

ケーブル モデムのタイミング オフセットは、ケーブル モデムと CMTS による遅延、および DS インターリーバ、プロセッサ、内蔵モデムのタイム オフセット値などによる他の遅延との間の物理的なラウンドトリップ遅延の中間値を示す重要な値です。 あるセグメントないの最も遠いケーブル モデムに基づいた最大遅延と、内蔵モデムの遅延からタイミング オフセット値が計算されるということを理解することが非常に重要です。 内蔵モデムの遅延は、ベンダーによって異なります。 下の表に、特定のケーブル モデム製品で実装されるさまざまな内蔵モデム遅延を示します。 ただし、これは正式なリストではありません。

ケーブル モデムのベンダー

内蔵遅延値

3Com

1200

Cisco CVA122

1920

Hukk CM1000

2930

Motorola Surfboard

2025

RCA

1500

Scientific Atlanta

2950

Terayon

200

Texas Instruments

1800

東芝

1220

uBR905

2800

uBR924

1920

uBR925

2400

Acternal DSLAM

2947

Com21

1239

スタティック マップ アドバンスを使用している場合は、すべてのモデムのタイミング オフセットは常に 100 マイルに基づいた最大遅延から求められます。 一方、ダイナミック マップ アドバンスでは、セグメント内のどのケーブル モデムが CMTS から最も遠いかを判断できます。 このため、より正確なタイミング オフセットが求められ、マップでのルックアヘッド時間を適宜調整できます。 ケーブル モデムからのアップストリーム伝送が正しく同期して適切な時間に CMTS に到達するには、CMTS とケーブル モデムで正しいタイム オフセットを把握している必要があります。 次に、スタティック マップ アドバンスの設定例を示します。

CMTS#configure terminal
   
   !--- 1 行に 1 つずつ設定コマンドを入力し、CNTL/Z で終了します。
   
   CMTS(config)#interface cable 3/0
   
   !--- ケーブル インターフェイスを指定します。
   
   CMTS(config-if)#cable map-advance static
   CMTS(config-if)#end
   

スタティック マップ アドバンスは 100 マイルという距離のみを基準にしているので、最も遠いモデムのファイバ距離によっては必ずしも最適とはいえない場合があります。 最も遠いケーブル モデムが物理的に非常に近距離にある場合は、この点が特に重要です。

ラウンドトリップ遅延の制限の設定

CMTS の Cisco IOS の新バージョンには、最大のオフセットの値を max-delay と safety 係数で定義された値に制限することによって「逃走」モデムの問題を軽減できる機能が備わっています。 Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.1(10) EC1 以降、または 12.2(8)BC1 以降では、一部のモデムが 20,000 タイム オフセット チックなどのように異常に高い値を示し、他のモデムの動作を低下させるという問題に対応しています。 「概要」の項でも触れましたが、Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.1(10) EC1 および 12.2(8)BC1 より前のバージョンでは、Cable Map-Advance Static を実装してダイナミック マップ アドバンスを無効にする以外には、この問題に対処する手段がありませんでした。 この方法でもモデムの誤動作は修正されますが、他のモデムのアップストリーム スループットが低速になってしまうなど悪影響を及ぼします。 Static コマンドでは、ファイバ プラントの距離が 100 マイルであることを前提にしており、その遅延に基づいてマップ アドバンスが設定されます。 前述した Cisco IOS ソフトウェア リリースでは、ユーザがハードセットした数値をダイナミックおよびスタティックなマップ アドバンスに指定できるようになりました。 したがって、最も遠いモデムの距離がわかっていれば、usec 遅延を求め、それをコマンドで指定できます。

   cable map-advance dynamic [safety] [max-delay]
   

または

   cable map-advance static [max-delay]
   

問題は、「スタティック マップ アドバンスおよびダイナミック マップ アドバンスをそれぞれいつ使用したらよいか」ということです。 ダイナミック マップ アドバンスでは、最も遠いモデムを 15 分間隔でポーリングして、オフラインになっているかどうかをチェックします。 チェックが実行されると、次に遠いモデムがチェックされ、ダイナミック アルゴリズムがアップデートされます。 一方スタティックでは、最大遅延が使用されます(距離にかかわらず)。 通常の状況では、常にダイナミックを使用してください。

ダイナミック マップ アドバンスでは、すべてのモデムの動作が正常であり無効なタイミング オフセットが存在しないことが前提になりますが、実際のマップ アドバンスは、最も遠いモデムと互いに関連付けるために最適化されます。 ただし、モデムに無効なオフセットが存在すると、マップ アドバンスは最大値で制限されます。 ダイナミック マップ アドバンスの利点は、US 上の PPS が向上する可能性があるということです。

スタティック マップ アドバンスでは、最も遠いモデムに遅延を最適化することはありません。 このモードは、ダイナミック マップ アドバンスが正しく動作しない疑いがある場合に、デバッグ ツールとして使用するのに最も適しています。

安全性

safety は、測定システムや内部ソフトウェア遅延の誤差を埋め合わせるために、マップの余分なルックアヘッド時間を制御します。 高い値を使用すると、マップでの実行時のルックアヘッドは増えますが、アップストリームのパフォーマンスが低下してしまう可能性があります。 したがって、デフォルト設定を使用してください。 ダイナミック マップ アドバンスの最小 safety は 300 で、最大 safety は 1500 です。デフォルトの safety は 1000 で、デフォルトの 最大遅延は 1800 です。次の設定は、Cisco IOS の標準的なデフォルト設定としては実行コンフィギュレーションに表示されません。

Router(config-if)#cable map-advance dynamic 1000 1800
   

初期メンテナンスのタイム オフセット

Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.1(10)EC1 および 12.2(8)BC1 以降では、モデムが最初にオンラインになった時点で初期メンテナンスのタイム オフセットが使用されます。 初期メンテナンス後のタイム オフセット(定期レンジング)は時間の経過とともに増加するため、ダイナミック マップ アドバンスが不正確になる可能性があるので、代わりに初期メンテナンスのタイム オフセットを使用します。 最新のコードでは CMTS で初期メンテナンス後のタイム オフセットが使用されないので、モデムの値が増加してもダイナミック マップ アドバンスに影響を及ぼすことはありません。 また、「ラウンドトリップ遅延の制限設定後に最大タイミング オフセットを超えたモデム」の項で説明しているように、トラッキングを行う際にスタティックおよびダイナミック マップ アドバンスで max-delay を柔軟に設定できるという利点もあります。 最大遅延番号に対するバッファとして、300 を追加しても便利です。

次に、アップストリーム全体で最も遠いモデムが CMTS から約 25 マイルの距離にある場合の設定例を示します。

CMTS#configure terminal
   
   !--- 1 行に 1 つずつ設定コマンドを入力し、CNTL/Z で終了します。
   
   CMTS(config)#interface cable 3/0
   
   !--- ケーブル インターフェイスを指定します。
   
   CMTS(config-if)#cable map-advance dynamic 500 700
   

この設定例では、safety に 500 usec、ラウンドトリップの max-delay に 400 ミリ秒を使用しています。 モデムは 25 マイル離れており、ファイバ 1 マイルごとに約 16 usecのラウンドトリップ を要するので、最大遅延は 16*25 = ~400 usec になります。 さらに、モデムの内蔵オフセットを考慮して、300 が追加されました。 およその距離がわかっていれば、ファイバのマイル数(一方向)に 16 を掛けるか、キロ数に 10 を掛けてもかまいません。 一般的なハイブリッド ファイバ/同軸(HFC)設計では、ファイバの距離や遅延とは異なり、同軸の長さは無視できます。

距離ではなく dB 損失がわかっている場合は、1310 nm での dB 損失に 28 を掛けるか、1550 nm での dB 損失に 45 を掛けて求めることができます。 これらの数値は、ファイバ 1 キロメートルごとの損失が 1310 nm では .35 dB、1550 nm では .22 dB であることから得られます。 dB 損失はファイバの損失であり、カプラや接合によって生じる受動損失は含みません。 この計算には次の式が含まれています。

  • 1/(2.99*108 m/s * .67 * 6.214*10-4 マイル/m*2 ラウンド トリップ) = 16 usec/マイル

  • 16 usec/マイル/(5280 フィート/マイル*.3048 m/ft)*1000 m/km = 9.94 usec/km

  • 9.94 usec/km / .35 dB/km = 28.4 usec/dB @1310 nm

  • 9.94 usec/km / 0.22 dB/km = 45.18 usec/dB @1550 nm

ラウンドトリップ遅延の制限設定後に最大タイミング オフセットを超えたモデム

タイミング オフセット チックは、CMTS インターフェイスの設定および DS インターリーバ、プロセッサ、内蔵モデムのタイム オフセット値などの他の遅延から計算されます。 不良なモデムが 1 つあるためにタイム調整が増加し続けると、最終的には「限界」に到達してそのままの状態に留まり、24 時間にわたって「!」とマークされます。

cable map-advance dynamic 500,700 という前述の例では、タイム オフセット チックは 700*64/6.25、つまり約 7168 になります。 show cable modem コマンドの出力は、次のとおりです。

Interface         Prim    Online   Timing     Rec        QoS     CPE     IP address       MAC address
                      Sid     State    Offset     Power 
   Cable3/0/U4        2      online   !5570       0.25       5       1      10.125.16.38     0020.4026.b65c 
   Cable3/0/U4       15      online    4967      -0.75       5       1      10.125.16.20     0010.9510.1873 
   Cable3/0/U4       10      online   !7168      -0.25       5       1      10.125.16.15     0004.bdef.5dda 

この出力に表示される感嘆符(!)は、特定のケーブル モデムに注目すべき情報が存在することを示すフラグです。 Rec Power カラムの横にある ! は、ケーブル モデムで電力レベルが最大伝送レベルに達したことを示す警告です。 Cisco ケーブル モデムの最大伝送電力は約 61 dBmV です。 この値を監視することで、リターン パスで問題が発生する可能性を調べることができます。

Timing Offset に表示される ! は、max-delay が 700 usec に設定されている場合に、特定のケーブル モデムでタイミング オフセットが最大値である「限界」を超えたことを示します。 最も遠いケーブル モデムで不都合が生じる(オフラインになるなど)と、最も遠いケーブル モデムに問題がないかどうかを確認するために CMTS で 15 分ごとにスキャンが実行されます。 ケーブル モデムがオフラインの場合は、max-delay が最も高い次の候補が検索されます。 その後、モデムのタイミング オフセットが有効な範囲内に戻っても、! は引き続き表示され、過去 24 時間以内のある時点でこのモデムが最大タイミング オフセットを超えたことを示します。

次に、タイム オフセット チックが 7168 以下である正常な値を出力する show controller コマンドの例を示します。 無効な値を出力する例も後で示します。 MAC ドメイン全体に対してマップをスケジュールしていても、show controller Cx/y up z に表示されるタイミング オフセットには、アップストリーム ポート上のモデムのうちタイミング オフセットが最も高いものが表示されます。 タイム オフセットをリセットするには、US ポートで shut/no shut を実行します。 show cable modem コマンドのタイミング オフセットには、ケーブル モデムごとに現在のメンテナンス タイム オフセットが表示されます。

CMTS#show controllers c3/0 upstream 4 
    Cable3/0 Upstream 4 is up 
    Frequency 25.008 MHz, Channel Width 1.600 MHz, QPSK Symbol Rate 1.280 Msps
    Spectrum Group is overridden SNR 38.620 dB  
    Nominal Input Power Level 0 dBmV, Tx Timing Offset 5570 (Time Offset Ticks)
    Ranging Backoff automatic (Start 0, End 3)
    Ranging Insertion Interval automatic (60 ms)
    Tx Backoff Start 0, Tx Backoff End 4 
    Modulation Profile Group 1 
    Concatenation is enabled 
    part_id=0x3137, rev_id=0x03, rev2_id=0xFF 
    nb_agc_thr=0x0000, nb_agc_nom=0x0000 
    Range Load Reg Size=0x58 
    Request Load Reg Size=0x0E 
    Minislot Size in number of Timebase Ticks is = 8 
    Minislot Size in Symbols = 64 
    Bandwidth Requests = 0x4BF 
    Piggyback Requests = 0x0 
    Invalid BW Requests= 0x0 
    Minislots Requested= 0x161FD 
    Minislots Granted  = 0x161FD
    Minislot Size in Bytes = 16 
    Map Advance (Dynamic) : 2224 usecs
   
   !--- タイム オフセット チックおよび他の処理遅延を考慮します。 
    
   UCD Count = 609

次に、タイム オフセット チックが 7168 を超える無効な値を出力する、バージョンが古い IOS の show controller コマンドの例を示します。

CMTS#show controllers c3/0 upstream 4 
    Cable3/0 Upstream 4 is up
    Frequency 26.000 MHz, Channel Width 1.6 MHz, QPSK Symbol Rate 1.280 Msps
    Spectrum Group is overridden 
    SNR 35.1180 dB 
    Nominal Input Power Level 0 dBmV, Tx Timing Offset 35671
    Ranging Backoff automatic (Start 0, End 3) 
    Ranging Insertion Interval automatic (270 ms)  
    Tx Backoff Start 0, Tx Backoff End 4  
    Modulation Profile Group 1  
    Concatenation is enabled  
    part_id=0x3137, rev_id=0x03, rev2_id=0xFF  
    nb_agc_thr=0x0000, nb_agc_nom=0x0000  
    Range Load Reg Size=0x58  
    Request Load Reg Size=0x0E  
    Minislot Size in number of Timebase Ticks is = 8  
    Minislot Size in Symbols = 64 
    Bandwidth Requests = 0x5BE40B3  
    Piggyback Requests = 0x7042B0B  
    Invalid BW Requests= 0x11A3E 
    Minislots Requested= 0x55DF81D2 
    Minislots Granted  = 0x55DF81B0  
    Minislot Size in Bytes = 16  
    Map Advance (Dynamic) : 2853 usecs 
    
   !--- scm には現在のタイム オフセットが表示されますが、マップ アドバンスは
    !--- 初期タイム オフセットに基づいています。  
   
    UCD Count = 832662  
    DES Ctrl Reg#0 = C000C043, Reg#1 = 0

Tx Timing Offset は、約 18,000 以下のタイム オフセット チックでなければなりません。 この値を超えた場合は、最も遠いモデムが 100 マイル以上離れていることを示します。

show cable modem コマンドの出力は、次のとおりです。

Interface   Prim    Online    Timing    Rec     QoS   CPE   IP address        MAC address 
                       Sid       State    Offset  Power 
   Cable3/0/U4     2   online    !5570    0.25      5     1    10.125.16.38     0020.4026.b65c 
   Cable3/0/U4     15  online    !4967   -0.75      5     1    10.125.16.20     0010.9510.1873 
   Cable3/0/U4     17  online    5393    -0.25      5     1    10.125.16.13     0020.405b.a234 
   Cable3/0/U4     18  online    5064     0.00      5     1    10.125.16.18     0004.753c.318c 
   Cable3/0/U4     10  online    !7168   -0.25      5     1    10.125.16.15     0004.bdef.5dda 

safety を 500、最大遅延を 700 に設定したダイナミック コマンドでは、「限界」は約 7168 チックになります。 上記の show コマンドには、ある時点で 3 つのモデムが「限界」を超えたことが ! で示されます。 不良である可能性があるこれらのモデムを MAC アドレスで識別し、コードを更新するか交換するかしてください。

show cable modem [argument] verbose コマンドの出力には、次のように現在のタイミング オフセットと初期のタイミング オフセットが表示されます。

CMTS#show cable modem 0004.bdef.5dda verbose 
   MAC Address                         : 0004.bdef.5dda 
   IP Address                          : 10.125.16.15 
   Prim Sid                            : 10 
   Interface                           : C3/0/U4 
   Upstream Power                      : 0 dBmV (SNR = 36.66 dBmV) 
   Downstream Power                    : 0 dBmV (SNR = ----- dBmV) 
   Timing Offset                       : !7168 
   Initial Timing Offset               : 6498 
   Received Power                      :  -0.25 
   MAC Version                         : DOC1.1 
   Provisioned Mode                    : DOC1.1 
   Capabilities                        : {Frag=Y, Concat=Y, PHS=Y, Priv=BPI+} 
   Sid/Said Limit                      : {Max Us Sids=4, Max Ds Saids=0} 
   Optional Filtering Support          : {802.1P=N, 802.1Q=N} 
   Transmit Equalizer Support          : {Taps/Symbol= 1, Num of Taps= 8} 
   Number of CPE IPs                   : 0(Max CPE IPs = NO LIMIT) 
   CFG Max-CPE                         : 1 
   Flaps                               : 4(Mar 1  00:04:17) 
   Errors                              : 0 CRCs, 0 HCSes 
   Stn Mtn Failures                    : 0 aborts, 1 exhausted 
   Total US Flows                      : 2(2 active) 
   Total DS Flows                      : 1(1 active) 
   Total US Data                       : 33 packets, 15364 bytes 
   Total US Throughput                 : 0 bits/sec, 0 packets/sec 
 
   Total DS Data                       : 5 packets, 468 bytes 
   Total DS Throughput                 : 0 bits/sec, 0 packets/sec 
   Active Classifiers                  : 1 (Max = NO LIMIT)

また EC コードを実行している場合に表示される初期タイム オフセットと周期タイム オフセットを確認するため、別のルータからの show cable modem [argument] detail コマンドの出力例を次に示します。

CMTS#show cable modem 0003.e3fa.5e8f detail
   Interface        : Cable4/0/U0
   Primary SID      : 8
   MAC address      : 0003.e3fa.5e8f
   Max CPEs         : 1
   Concatenation    : yes
   Receive SNR      : 23.43
   Initial Timing   : 2738
   Periodic Timing  : 2738
   

FAQ

Q. 最大プラント遅延のキャパシティが 700 usec、モデムの増分が 10,000 チックに設定されていると、モデムはオフラインになりますか。

  • A. チックで計算されるキャパシティは約 7168 です。 モデムがオフラインなる場合もあれば、ならない場合もあります。 MAP が遅すぎるとみなされる場合もありますが、内部オフセットを使用して、MAP が遅すぎるとみなされずに実際の伝送時間を調整する場合もあります。

Q. 誤動作をするケーブル モデムがオンラインのままである場合、更新タイム オフセットに使用するモデムを CMTS はどのように判断するのですか。

  • A. CMTS では正確に判断できないので、キャパシティ値(max-delay)を使用します。 しかし、新しいコードでは初期レンジングに基づいてタイミング オフセットが計算されるようになったので、それほど問題ではありません。 つまり、初期メンテナンスでモデムが最初にオンラインになった時点で、CMTS はすべてのタイム オフセットをログ収集し、そのうちの最大のタイム オフセットに基づいてダイナミック マップ アドバンスを設定します。 一部のモデムで値が増加しても、ダイナミック マップ アドバンスは元のタイム オフセットのままで変わることはありません。 そのアップストリームで CMTS がダイナミック マップ アドバンスのタイム オフセットを更新するのは、元のタイム オフセットを超える新しいモデムがオンラインになったときだけです。

Q. キャパシティに達したモデムはすべて CMTS で無視されますか。

  • A. CMTS では、時間の経過とともに増加する可能性がある初期メンテナンス後のタイム オフセットを使用するかわりに、モデムがオンラインになった時点で、初期メンテナンスのタイム オフセットを使用するため、モデムはすべて無視されます。

Q. CMTS から最も遠いケーブル モデムでタイム オフセットが負の値であるとどうなりますか。

  • A. 負のタイミング オフセットでは、正しい時間になる前に初期レンジング要求を送信できます。 送信が早すぎると、他のモデムから送信されたデータを妨害する可能性があります。 したがって、他のモデムから送信された初期レンジング要求とデータの両方が破損することがあります。 負のタイミング オフセットを示すケーブル モデムでは、数秒ごとに初期レンジング要求を送信できますが、これにより他のモデムからの有効なデータ送信が上書きされてしまいます。 負のタイミング オフセットの詳細は、「一部のケーブル モデムで負のタイム オフセットが表示される理由」を参照してください。

Q. DS インターリーバにはマップ アドバンスに関してどのような重要性がありますか。

  • A. インターリーバの設定は、遅延合計にも重要な影響を及ぼします。 デフォルトおよび推奨値は 32 です。この値を増やすと、ノイズの安定性は向上しますが、ラウンドトリップ時間(RTT)の増加にともなって遅延も増加することがあります。 RTT が増加すると、1 回おきに MAP の機会を持つのではなく、3 回または 4 回おきに MAP の機会を持つことになる可能性があります。 この数値を小さくすると、MAP パケットを送信(アップストリームの転送の機会が割り当てられます)してからケーブル モデムでそのパケットを受信するまでの時間を、実際に短縮することができます。 このためパフォーマンスは向上しますが、 インターリーバの値を下げるとダウンストリームにおけるノイズの安定性も低下するので、ノイズに対して良好なキャリアが必要になります。 詳細は、「DOCSIS でのデータ スループットについて」を参照してください。

要約

元のコードでは、「ダイナミック」マップ アドバンスは、すべてのケーブルの長さとプラントでの伝搬遅延を計算する必要をなくすということを目的としていました。 CMTS では、モデムのタイミング オフセットを調べ、必要なマップ アドバンスの目安として最大オフセットを選択することによってプラント サイズを判断します。

元のコードでは、タイミング オフセットの測定に定期レンジングを使用していました。 残念ながら一部のモデムは DOCSIS に準拠していないので、CMTS によるタイミング調整に対して常に応答するわけではありません。 その結果、オフセットが無限に増加し、それにともないマップ アドバンスも増加します。 この原因は DOCSIS の動作にあります。 タイミング調整は差分(+1/-1)であり、モデムが応答しない(あるいは応答速度が遅すぎる)と、CMTS は調整を引き続き送信し続けます。

このようなモデムが存在しないために、マップ アドバンスの設定をデフォルト設定のままにしておいても問題にならない場合もあります。 Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.2(8)BC1 以降では、初期レンジングのみに基づいてタイミング オフセットが計算されるようになりました。 これは定期レンジングよりも信頼性が高く、デフォルト値(cable map-advance dynamic 1000 1800)以外の値を使用する必要性を低減させます。


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