非同期転送モード(ATM) : ATM シグナリング

ATM DS-3 および E3 インターフェイスのフレーミング フォーマット

2002 年 9 月 12 日 - ライター翻訳版
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目次


概要

デジタル信号レベル 3(DS-3)は、最大 44.736 Mbps の速度をサポートし、WAN バックボーン アプリケーションでは一般的なリンクのタイプです。 DS-3 回線は、最大 28 個の DS-1(T1)回線を同時に伝送するように設計されています。 American National Standards Institute(ANSI; 米国規格協会)の文書「T1.107-1998」は、DS-3 回線の電気的な仕様を定義しています。

E3 は、最大 34.368 Mbps の速度をサポートし、北米以外の地域の WAN バックボーン アプリケーションでは一般的なリンクのタイプです。

大部分の DS-3 および E3 インターフェイスでは、4 つのフレーミング フォーマットを選択できます。 これらのフォーマットでは、オーバーヘッドのバイト数、ペイロードのバイト数、および隣接 ATM セルの認識方式が異なります。

この文書では、4 つのフレーミング フォーマットを解説し、show controllers atm コマンドで表示される、物理レイヤでの回線エラーのトラブルシューティング方法について説明します。

ADM と PLCP について

DS-3 ビット ストリームは、M フレームと呼ばれる、一連のマルチフレームに編成されています。 各 M フレームは、それぞれ 680 ビットからなる 7 つの M サブフレームに分割されます。 さらに M サブフレームは、それぞれ 85 ビットからなる 8 つのブロックに分割されます。 85 ビットのブロックは、84 ビットのユーザ情報と、それに続くフレーミング オーバーヘッドの 1 ビットから構成されます。

  • P2 - P ビットは、フレームが物理回線を通過する際にビット エラーが生じないよう保護する、パリティ チェックとして機能します。

  • F1、F2、F3、F4 - F ビットは、フレーム構造を追跡するために受信装置により使用される、アライメント信号として機能します。 値は、F1 = 1、F2 = 0、F3 = 0、F4 = 1 である必要があります。

  • C1、C2、C3 - C ビットは、Far-End Block Error(FEBE; 遠端ブロック エラー)を用いてパリティ エラーを報告します。また、メンテナンス担当者用の組み込み型の操作チャネルとして使用される場合もあります。

各 M フレームの合計 4760 ビットの内訳は、ユーザ用が 4704 ビットと、フレーミング オーバーヘッド用が 56 ビットです。

ATM セルを、上記の DS-3 または E3 フレーミング構造にマップするために、次の 2 つの方法が存在します。

  • Physical Layer Convergence Protocol(PLCP; 物理レイヤ コンバージェンス プロトコル)。

  • ATM Direct Mapping(ADM)。

PLCP

技術文書では一般に、サブフレームで構成される PLCP は、セルとオーバーヘッド バイトの行と列から成る 2 次元のグリッドとして表現されます。 次の図に示すように、各行は、53 バイトの ATM セルと、4 バイトのフレーミング オーバーヘッドと管理から構成されます。

Row Format

この図では、POI はパス オーバーヘッド インジケータを表し、POH はパス オーバーヘッドを表します。 A1 と A2 は、フレームの配列を提供し、1 と 0 からなる明確なパターンに従う必要があります。

ADM

当初、PLCP は、物理レイヤから特別な上位レイヤにタイミング情報を渡して、アイソクロナス サービスをサポートするように設計されました。 ATM はこれらのサービスを使用しないため、PLCP では余分なオーバーヘッドが発生してしまいます。 このような PLCP に取って代わるのが、ADM です。

ADM は、ATM セルを DS-3 M フレームに直接マップします。 ATM の 5 バイトのヘッダーにある Header Error Check(HEC; ヘッダー エラー チェック)フィールドを使用して、M フレームの初期セルの開始を識別します。 受信デバイスは着信ビット ストリームを調べ、8 ビットのセットが、その前に存在する 32 ビットに対する有効な Cyclic Redundancy Check(CRC; 巡回冗長検査)を構成しているかどうかを確認します。

Diagram

PLCP よりも ADM を使用する方が好ましい理由として、この 2 つのプロトコルの違いを調べると、次のようになります。

  • ペイロード レート:

    • ADM =(672 ビット/M サブフレーム)x(7 M サブフレーム)/(106.4 ミリ秒)= 44.21 Mbps

    • PLCP =(8000 フレーム/秒)x(12 セル/フレーム)= 96,000 セル/秒 = 40.70 Mbps

  • セルの識別:

    • PLCP - ATM セルは PLCP の各行の事前に定義された位置にあるため、ATM セルを識別する方式を追加する必要はありません。

    • ADM - ATM セルの識別には、ATM セル ヘッダーの Header Error Control(HEC; ヘッダー エラー制御)フィールドが使用されます。

    注: セルの識別により、受信装置が ATM セルの開始と終了を認識する方法が定義されます。

シスコ インターフェイスでのフレーミングの選択

特定のハードウェアに応じて次のフレーミング フォーマットを使用することによって、Cisco ATM ルータおよび Catalyst スイッチ インターフェイスを設定できます。 特定のハードウェアがさまざまなデフォルトを使用する点に注意してください。 たとえば、CS-AIP-DS3 のデフォルト(であり唯一のオプション)は cbitplcp であるのに対し、PA-A3 はデフォルト値に cbitadm を使用します。 ハードウェアを交換する際には、フレーミング フォーマットのチェックを忘れないようにしてください。 実行中の設定では、デフォルトのパラメータは表示されません。

デフォルト以外の値を設定するには、atm framing コマンドを使用します。 変更を有効にするには、インターフェイスを shut または no shut にする必要があります。

製品(DS-3) m23plcp cbitplcp m23adm cbitadm
PA-A2-4T1C-T3ATM
可能
可能
可能
可能
PA-A3-T3
可能
可能
可能
可能
CX-AIP-DS3
不可能
可能
不可能
不可能
NP-1A-DS3 (4500/4700)
可能
可能
可能
可能*
NM-1A-T3 (2600/3600)
可能
可能
可能
可能
Lightstream 1010 または Catalyst 85x0 PAM
可能
可能
可能
可能
Catalyst 5000 ATM モジュール
可能
可能
可能
可能

* cbitadm には、Cisco IOS リリース 12.1(1)T 以降が必要です。

製品(E3) g832adm g751adm g751plcp
PA-A2-4T1C-E3ATM
可能
可能
可能
PA-A3-E3
可能
可能
可能
CX-AIP-E3
可能
不可能
可能
NP-1A-E3 (4500/4700)
可能
可能
可能
NM-1A-E3 (2600/3600)
可能
可能
可能
Lightstream 1010 または Catalyst 85x0 PAM
可能
可能
可能

設定の確認

現在アクティブなフレーミング フォーマットを表示するには、show atm interface atm コマンドおよび show controllers atm コマンドを使用します。
   AIP#show atm interface atm 1/0 
  
     ATM interface ATM1/0: 
  
     AAL enabled: AAL5 , Maximum VCs: 2048, Current VCCs: 2 
  
     Tx buffers 256, Rx buffers 256, Exception Queue: 32, Raw Queue: 32    
  
     VP Filter: 0x7B, VCIs per VPI: 1024, Max. Datagram Size:4496 
  
     PLIM Type:E3 - 34Mbps, Framing is G.751 PLCP, TX clocking: LINE 
  
     31866 input, 27590 output, 0 IN fast, 0 OUT fast 
  
     Rate-Queue 0 set to 34000Kbps, reg=0x4C0 DYNAMIC, 2 VCCs 
  
     Config. is ACTIVE  
   PA-A3#show controllers atm 1/0/0 
  
     ATM1/0/0: Port adaptor specific information 
  
     Hardware is DS3 (45Mbps) port adaptor 
  
     Framer is PMC PM7345 S/UNI-PDH, SAR is LSI ATMIZER II 
  
     Framing mode: DS3 C-bit ADM    
  
     No alarm detected 
  
     Facility statistics: current interval elapsed 796 seconds 
  
      lcv      fbe      ezd       pe      ppe     febe     hcse 
  
      ----------------------------------------------------------------------    
  
      lcv: Line Code Violation 
  
      be: Framing Bit Error 
  
      ezd: Summed Excessive Zeros 
  
      PE: Parity Error 
  
      ppe: Path Parity Error 
  
      febe: Far-end Block Error 
  
      hcse: Rx Cell HCS Error  
  
  

ATM Interface Processor(AIP; ATM インターフェイス プロセッサ)以外のインターフェイスでは、show controllers atm コマンドを使用すると、アクティブ アラームと 非 0 エラー カウンタも表示されます。表示された出力を設備に関する統計情報として参照ください。 0 以外の値は、ルータ インターフェイスと別のネットワーク デバイス(通常は、ATM ネットワーク プロバイダーのクラウドにあるスイッチ)の間にある物理回線に問題があることを示します。

フレーミング タイプのミスマッチに関するトラブルシューティング

ATM リンクの両端のフレーミング タイプが一致しない場合、ATM インターフェイスはダウンしてしまいます。 次に示すように、show controller atm コマンドは、Framer Out of Frame(FRMR OOF)および ATM Direct Mapping Out of Cell Delineation(ADM OOCD)の障害を報告します。

  
       router#show controller atm 3/0 
  
       Interface ATM3/0 is down 
  
       Hardware is RS8234 ATM DS3 
  
       [output omitted] 
  
       Framer Chip Type PM7345 
  
       Framer Chip ID 0x20 
  
       Framer State RUNNING 
  
       Defect FRMR OOF 
  
       Defect ADM OOCD 
  
       Loopback Mode NONE 
  
       Clock Source INTERNAL 
  
       DS3 Scrambling ON 
  
       Framing DS3 C-bit direct mapping

両端でフレーミング設定を確認して、OOF エラーおよび OOCD エラーのトラブルシューティングを行います。 他のフレーミング タイプを設定して試すには、atm framing コマンドを使用します。

RFC 1407 leaving cisco.com は、DS-3 と E3 の、アラームとエラーを定義しています。 手引きとして、DS-3 インターフェイスと E3 インターフェイスのトラブルシューティングに関する、それぞれのテクニカル ティップスを参照してください。


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Document ID: 10417