Cisco Aironet 2.4 GHz および 5 GHz デュアルバンド偏波ダイバース指向性アレイ アンテナ(AIR-ANT2566D4M-R)
このドキュメントでは、Cisco Aironet 2.4 GHz および 5 GHz デュアルバンド偏波ダイバース指向性アレイ アンテナ(AIR-ANT2566D4M-R)について説明し、電気的仕様および取り付け手順を示します。
この AIR-ANT2566D4M-R アンテナは、2.4 GHz および 5 GHz Wi-Fi 帯域で動作する、4 ポート偏波ダイバース アレイです。平面およびマストで使用するための連結マウントが同梱されており、水平面および垂直面で調整可能です。レードームは市販の Krylon や Rust-Oleum などの非導電性スプレー塗料を使用して塗装できます。
このアンテナは、4 つのデュアルバンド アンテナを必要とする承認済みの Cisco Aironet アクセス ポイントがある屋内環境および屋外環境で使用されるように設計されています。
• 「技術仕様」
• 「安全上の注意」
警告 電源コードの近くにこのアンテナ取り付けることは危険です。安全のために、設置手順に従ってください。
毎年、数百人の人がアンテナの設置時に死亡したり、負傷しています。これらの多くで、犠牲となった人は感電死の危険性を認識していましたが、危険を避けるのに十分な対策を講じていませんでした。
安全を確保し、適切に設置するために、次の安全に関する注意事項を読み、その指示に従ってください。 人命に影響する場合があります。
• 今までにアンテナを取り付けたことがない場合は、自分自身と周囲の安全のため、専門家に指示を仰いでください。シスコの営業担当者は設置するアンテナのサイズとタイプに応じた取り付け方法を説明できます。
• 安全性とパフォーマンスを念頭に置いて、取り付け場所を決定します。電力線と電話回線は類似していることに注意してください。どのような架空線であっても、感電事故の危険性があると見なすようにします。
• 電力会社にお問い合わせください。計画の内容を伝え、提案する設置方法を実際に見て確認するように依頼してください。少しの手間をかけるだけで、人命へのリスクを避けることができます。
• 取り付けを開始する前に、取り付け手順を綿密に計画します。マストやタワーを正常に構築できるかどうかは、作業の連携に大きく依存します。各作業員はそれぞれ特定のタスクを受け持ち、そのタスクの内容とタイミングを認識している必要があります。1 人の作業員が作業の責任者となって指示を出し、トラブルの兆候がないかをモニタします。
– 適切な衣服を着用 する 。靴底とかかと部分がゴム製の靴、ゴム製の手袋、および長袖のシャツまたはジャケットを着用する。
• 組み立て部品が落下しかけた場合は、その場所から離れ、部品をそのまま落としてください。アンテナ、マスト、ケーブル、金属製の支線は、すべてが電流を非常によく通すことに留意してください。これらの部分のいずれかが電力線にわずかに触れただけでも、アンテナと設置者を経由する電気回路が形成されます。 この設置者は読者自身です。
• アンテナ システムのいずれかの部分が電力線に接触した場合は、 触ったり自分で取り除こうとしたりしないでください 。 現地の電力会社にお問い合わせください 。電力会社の担当者が安全に取り除きます。
• 電力線に事故が発生した場合は、すぐに有資格の緊急救助組織に連絡してください。
警告文やそれらの翻訳のリストについては、次の URL にある『 Translated Safety Warnings for Cisco Aironet Access Points(Cisco Aironet アクセス ポイントに関する安全上の警告(翻訳版)) 』を参照してください。
http://www.cisco.com/c/en/us/td/docs/wireless/access_point/warnings/reference/guide/ap_warn1.html
アンテナでは無線信号が送受信されるため、RF 障害物や一般の干渉源の影響を受けやすく、接続先デバイスのスループットが低下したり、範囲が小さくなる可能性があります。最高のパフォーマンスを得るため、次のガイドラインに従ってください。
• アンテナを垂直に設置し、ケーブルを地面に向けて取り付けます。
• ヒーターやエアコン用ダクトなどの金属製障害物、大型の天井トラス、建物の上部構造、主要な電力ケーブル配線の近くにアンテナを配置しないでください。必要に応じて、剛性のコンジットを使用して、アンテナを低くしてこれらの障害物から遠ざけます。
• 建物の建築部材の密度によって、信号が妥当な強度を維持しながら通過できる壁の枚数が決まります。アンテナの設置場所を選択する前に、次のことを考慮してください。
– 信号は、信号強度へのわずかな変化で、紙製およびビニール製の壁を透過します。
– 信号は、信号強度の劣化なしで、中空でないプレキャスト コンクリート製の壁を 1 ~ 2 枚のみ透過します。
– 信号は、信号強度の劣化なしで、コンクリート製およびウッドブロック製の壁を 3 ~ 4 枚透過します。
– 信号は、信号強度の劣化なしで、乾式壁または木製の壁を 5 ~ 6 枚透過します。
– 信号は、厚い金属製の壁では反射し、まったく透過しない可能性があります。
– 信号は、間隔が 2.5 ~ 3.8 cm(1 ~ 1.5 インチ)のフェンスや金網で反射される可能性があります。フェンスがハーモニック リフレクタとして機能して、信号がブロックされます。
• アンテナは、電子レンジや 2 GHz のコードレス電話から離して取り付けます。これらの製品は、アンテナの接続先のデバイスと同じ周波数範囲で動作するため、信号の干渉が発生する可能性があります。
壁面または天井(平面であること)、あるいはポール(直径 5.08 cm(2 インチ)~ 12.7 cm(5 インチ))にアンテナを設置できます。アンテナにマウント フランジが 1 個接続されて出荷されています。
ステップ 1 取り付ける場所を決定します。「取り付け場所の決定」を参照してください。
ステップ 2 必要な工具と留め具の準備ができていることを確認してください。「必要な工具と備品」を参照してください。
ステップ 3 アンテナの取り付けに移ります。アンテナを取り付ける際、ブラケット金具を組み立て、アンテナとブラケットを取り付け面に取り付けて、アンテナの向きを調整します。
a. 「壁面または天井への取り付け」。
c. 「取り付けブラケットを使用しない壁面への平面取り付け」。
ステップ 4 (オプション)アンテナを塗装します。「アンテナの塗装」を参照してください。
アンテナを取り付ける場合、放射素子がある筐体の横または前に障害物がないようにしてください。このアンテナは所定のカバレッジ エリア用であることを念頭に置いてください。したがって、必要な機械的傾斜が得られるようにアンテナを取り付ける必要があります。可能であれば、アクセス ポイントの近くにアンテナを取り付け、使用する接続ケーブルができるだけ短くなるようにしてください。
警告 留め具および取り付け面は、アンテナおよびブラケットの重量とともに、アンテナの風力荷重をサポートするため、最小引き抜き力 68 kg(150 ポンド)を維持できる必要があります。
警告 ポールまたはマストは、アンテナの重量とともに、風力による負荷に耐えられる堅牢なものである必要があります。また、ポールまたはマストは、ホース留め金の締め付けに耐える強い構造を持つ必要があります。
アンテナの取り付けを始める前に、各種取り付け手順を詳しく検討し、ここに記載されているすべての工具と留め具が揃っていることを確認します。次に、アンテナおよびブラケットのキットに含まれていない留め具と工具の一般的なリストを示します。
• ブラケットの調整ボルトを緩めたり、締めたりするには、マイナス ドライバが必要です。
• 壁や天井にアンテナを取り付けるには、4 本の 4 mm または #8 の取り付けネジやボルトと壁面アンカーが必要です。
• ポールまたはマストにアンテナを設置するには、次のいずれかまたは両方を用意する必要があります。
– 8 mm(5/16 インチ)のソケット レンチまたはボックス レンチ
注 留め具および取り付け面は、アンテナの重量とともに、アンテナの風力荷重をサポートするため、最小引き抜き力 68 kg(150 ポンド)を維持することが可能である必要があります。
ステップ 2 4 mm または #8 のネジ 4 本と留め具を使用し、ブラケットの穴を通して壁面または天井に自在連結マウント フランジを取り付けます。
必要な連結マウント フランジ ブラケット 2 個のうちの 1 個はアンテナの背面に取り付けられて出荷されています(図 1 を参照)。キットに入っているもう 1 個のフランジ ブラケットをこの手順で使用します。
ステップ 3 図 5 に示すようにブラケット金具を組み立てます。マイナス ドライバを使用してブラケットの 1/4 20 X 1.25 インチ ネジを締め付けます。
ステップ 4 アンテナを適切な方向に向けます(アンテナの上部を示す、アンテナの背面にある矢印に注意します)。マイナス ドライバを使用して方位角および仰角の調整ピボットの留め具を緩めるか締め付けます。
ステップ 5 アンテナの方位角(左右位置)および高さ(上下位置)を調整します。調整ピボット ボルトを若干緩めて調整できるようにします。
方位角は ±90 度(図 7)、仰角は ±55 度(図 8)調整できます。
連結マウンティング アームとフランジ ブランケットの方位角および仰角のマークを従って使用します。図 6 を参照してください。
ステップ 6 アンテナ位置を調整したら、ピボット ボルトを締め付けます。すべてのボルトを 3.4 Nm(30 lbf/インチ)以内で締め付けます。
ステップ 7 アクセス ポイントにアンテナ ケーブルを接続します。アンテナ ポートには A ~ D のラベルが付いています。アンテナ ポート A をアクセス ポイントのコネクタ A に、アンテナ ポート B をアクセス ポイントのコネクタ B にというように接続します。
推奨ケーブルの種類については、「推奨ケーブル」を参照してください。
注 ポールまたはマストは、アンテナの重量とともに、風力による負荷に耐えられる堅牢なものである必要があります。さらに、マストは、ホース留め金の締め付けに耐える強い構造を持つ必要があります。
ステップ 1 ポールまたはマスト上のアンテナの取り付け場所を決定します。
ステップ 2 キットに付属しているホース留め金を使用してポールまたはマストの取り付けフランジ ブラケットに配置し、取り付けます。ホース留め金を自在マウント フランジ ブラケットのスロットに通してください。
必要な連結マウント フランジ ブラケット 2 個のうちの 1 個はアンテナの背面に取り付けられて出荷されています(図 1 を参照)。キットに入っているもう 1 個のフランジ ブラケットをこの手順で使用します。
ステップ 3 ホース留め金は、アンテナを最終位置に配置するまで、フランジ ブラケットとアンテナを設置位置で支える程度に締め付けます。マイナス ドライバを使用して、ホース留め金のネジを締め付けます。
ステップ 4 フランジ ブラケットにアンテナとブラケットを組み立てます。図 5 を参照してください。
ステップ 5 マストにアンテナ、取り付けブラケット、およびホース留め金を配置します。参考までに、図 9 を参照してください。
ステップ 6 アンテナがマストに完全に固定されるまでホース留め金を締め付けます。アンテナがマストのまわりを回転しないことを確認します。
ステップ 7 アンテナをマストにネジで取り付けた後、アンテナの方位角(左右位置)および仰角(上下位置)を調整します。調整ピボット ボルトを若干緩めて調整できるようにします。
方位角は ±90 度(図 7)、仰角は ±55 度(図 8)調整できます。
連結マウント アームにある方位角と仰角のマーキング、および壁面のフランジをガイドとして使用します。図 6 を参照してください。
ステップ 8 アンテナ位置を調整したら、調整ボルトを締め付けます。すべてのボルトを 3.4 Nm(30 lbf/インチ)以内で締め付けます。
ステップ 9 アクセス ポイントにアンテナ ケーブルを接続します。アンテナ ポートには A ~ D のラベルが付いています。アンテナ ポート A をアクセス ポイントのコネクタ A に、アンテナ ポート B をアクセス ポイントのコネクタ B にというように接続します。
推奨ケーブルの種類については、「推奨ケーブル」を参照してください。
図 9 ポール取り付け用のアンテナ ブラケット ホース留め金アセンブリ
アンテナを壁面に平面取り付けすることができます。この場合は、連結マウント フランジ ブラケットは設置しません。
注 次にアンテナを乾式壁に取り付ける手順を示します。乾式壁以外の面にアンテナを設置する場合は、次に示す手順とは若干異なり、必要な金具を調達する必要があります。
ステップ 1 アンテナの背面に取り付けられて出荷された連結マウント フランジ ブラケットを取り外します。
ステップ 3 4 個の取り付け穴の位置の印を付けるために、アンテナを型板として使用します。各穴の位置については、図 10 を参照してください。
ステップ 4 ドリルと #29 のドリル ビットを使用して、ステップ 3 で印を付けた場所に 4 個の穴を開けます。乾式壁への設置の場合は、#29(0.136 インチ、45 mm)のドリル ビットで十分です。その他の面の場合は、違うサイズが必要になる可能性があります。
ステップ 5 各穴にプラスチック製の壁面材用アンカーを挿入します。
ステップ 6 木槌または小型のハンマーを使用してプラスチック製のアンカーを壁面に適切に固定します。
ステップ 7 アンテナの取り付け穴とアンカーの位置を合わせます。
ステップ 8 各取り付け穴から 8 X 1¼ インチのネジを通してアンカーに挿入します。
ステップ 9 プラス ドライバを使用して、ネジを締め付けます。締めすぎないようにしてください。
ステップ 10 アクセス ポイントにアンテナ ケーブルを接続します。アンテナ ポートには A ~ D のラベルが付いています。アンテナ ポート A をアクセス ポイントのコネクタ A に、アンテナ ポート B をアクセス ポイントのコネクタ B にというように接続します。
推奨ケーブルの種類については、「推奨ケーブル」を参照してください。
壁面に平面取り付けする場合のネジ穴。各穴には 8 X 1¼ インチ ネジが入ります。 ネジ穴間の距離については、図 2 を参照してください。 |
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このアンテナには RP-TNC コネクタ付きの 4 個の 3 フィート長のケーブルが付属しています。より長いケーブルが必要な場合は AIR-CAB005LL-R= を使用してさらに 5 フィート延長できます。
注 同軸ケーブルでは、周波数が高くなると効率が失われるため、信号損失につながります。信号損失の量はケーブル長によっても決まるため(ケーブルが長いほど、損失が増える)、ケーブルはできるだけ短くする必要があります。
標準外装グレードのオイルベースまたはラテックス塗料を使用すれば、アンテナおよびブラケットを塗装しても性能に影響はありません。メタリックまたはメタリック フレーク塗料はアンテナの性能が落ちるため使用しないでください。
注 アンテナの塗装前に、アンテナ背面の左下にある圧力解放口をマスキング テープで覆い、詰まらないようにします。後で必ずテープを取り外してください。
Krylon Fusion for Plastic または Rust-Oleum for Plastic の使用をお勧めします(プライマー コートが必要な場合があります)。最適な結果を得るために、塗料メーカーの表面処理に関する推奨事項に従ってください。
マニュアルの入手、Cisco Bug Search Tool(BST)の使用、サービス要求の送信、追加情報の収集の詳細については、『 What's New in Cisco Product Documentation 』を参照してください。
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