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VLAN 0 優先順位タギングの設定
VLAN 0 の優先順位タギングは次の Cisco IE スイッチでサポートされます。E 2000U、CGS 2520、Ethernet Switch Module(ESM)、IE 2000、IE 4000、および IE 5000.。
VLAN 0 優先順位タギングの概要
VLAN 0 優先順位タギング機能を使用すると、VLAN ID をゼロに設定した 802.1Q イーサネット フレームを送信できます。これらのフレームは優先順位がタグ付けされたフレームと呼ばれます。VLAN ID のタグをゼロに設定すると、VLAN ID タグを無視して、802.1Q イーサネット フレーム ヘッダーの 802.1P ビットで設定されている優先順位に従って処理することができます。
優先順位のタギングを使用するプロセスや電力系統の自動化プロトコルには、IEC6180 GOOSE や SV などがあります。
802.1Q タギング
802.1Q 標準規格は、イーサネット フレームでの VLAN タギングのシステムを定義し、フレームの優先度を示す、802.1P と呼ばれる Quality of Service(QoS)の優先順位付けスキームのプロビジョンが含まれます。802.1Q 標準規格は、次の図に示されているようにイーサネット ヘッダーにこの情報を追加します。優先度レベルの値はゼロ(ベスト エフォート)から 7(最高)までの範囲です。これらの値は、さまざまなクラスのトラフィックに優先順位を付けるために使用できます。VLAN ID タグは、フレームが属する VLAN を指定します。プライオリティ ビットは、フレームが処理される優先順位を定義します。
ネイティブ VLAN
特定の VLAN ID がイーサネット インターフェイス上でネイティブ VLAN として割り当てられると、そのイーサネット インターフェイスから送信されるネイティブ VLAN のフレームはタグ付けされません。同様に、イーサネット インターフェイスで受信されるタグなしのフレームはすべて、そのインターフェイス上のネイティブ VLAN と関連付けられます。イーサネット インターフェイスはタグ付きのフレームもタグなしのフレームも受信できます。タグ付きフレームは 802.1Q ヘッダー(上記を参照)の VLAN ID に関連付けられます。タグなしのフレームは、イーサネット フレーム ヘッダーにプライオリティ ビットを含まず、ベスト エフォートとして扱われます。入力では、VLAN 0 をタグ付けされたイーサネット パケットはインターフェイス上のネイティブ VLAN と関連付けられます。
VLAN 0 優先順位タギングおよびプライオリティ値
VLAN 0 の優先順位タギングがインターフェイス上で設定されると、802.1P プライオリティ ビットは、VLAN 0 のタグ付けされたイーサネット フレームの入力上で保持されます。出力上の VLAN 0 イーサネット パケットの 802.1P プライオリティ ビットを保持するには、出力インターフェイスをトランク モードにする必要があります。また、ネイティブ VLAN は入力インターフェイスと同じネイティブ VLAN としないでください。これらのフレームが宛先で受信されると、ヘッダーが削除され、フレームは 802.1P プライオリティ ビットの設定に従って処理されます。VLAN ID にゼロ以外の値があれば、ヘッダーは保持され、フレームは指定された VLAN に送信されます。優先順位の高いフレームは、優先順位の低いフレームよりも先に送信されます。
VLAN 0 優先順位タギングの設定
はじめる前に手順VLAN ID 0 を使用して 802.1Q フレームを送受信するようにインターフェイスを設定するには、次の手順に従います。デフォルトで、VLAN 0 優先順位タギングは有効になっています。
ステップ 1 グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 configure terminal
ステップ 2 インターフェイスを設定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 interface <interface >
ステップ 3 VLAN 0 がタグ付けされたパケットを受け入れるように入力インターフェイスを設定します。 encapsulation priority-tagged
(注) VLAN 0 優先順位タギングをディセーブルにするには、このコマンドの「no」形式を使用します。 no encapsulation priority-tagged
Switch(config-if)# encapsulationpriority-tagged
設定の確認
VLAN 0 優先順位タギング設定を表示するには、show running-config all コマンドを使用します。次に、例を示します。
#sh run all | section GigabitEthernet1/1 interface GigabitEthernet1/1 switchport switchport access vlan 1 no switchport nonegotiate no switchport protected no switchport block unicast no switchport block multicast no switchport port-security mac-address sticky no ip arp inspection trust ip arp inspection limit rate 15 burst interval 1 ip arp inspection limit rate 15 load-interval 300 carrier-delay 2 no shutdown tx-ring-limit 0 tx-queue-limit 0 encapsulation priority-tagged no macsec replay-protection no macsec設定例
Switch# configure terminal Switch(config)# interface GigabitEthernet1/1 Switch(config-if)# encapsulation priority-tagged Switch(config-if)# end関連資料
Cisco Industrial Ethernet Switch のマニュアルについては、次を参照してください。
CGS 2520— http://www.cisco.com/go/cgs2520
IE 2000U— http://www.cisco.com/go/ie2000u
IE 2000— http://www.cisco.com/go/ie2000
IE 4000— http://www.cisco.com/go/ie4000
IE 5000— http://www.cisco.com/go/ie5000
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