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OC3 ATM Line Card のインストレーションでは、次に OC-3 インターフェイスを設定する必要があります。この章の内容は、次のとおりです。
• 「高度な設定」
ルータのコンフィギュレーションを変更するには、EXEC(別名イネーブル モード)と呼ばれるソフトウェア コマンド インタープリタを使用します。EXEC コマンド インタープリタの特権レベルを開始するには、 enable コマンドを使用します。そのあと configure コマンドを使用して、新規インターフェイスの設定または既存インターフェイスの設定変更を行うことができます。パスワードが設定されている場合は、パスワードの入力が要求されます。
ヒント 特権レベルのシステム プロンプトは、末尾がブラケット(>)ではなくポンド記号(#)です。
特権レベルを開始するには、コンソール端末で次の手順を行います。
ステップ 1 ユーザ レベルの EXEC プロンプトに、 enable コマンドを入力します。特権レベルのパスワードを要求する EXEC プロンプトが表示されます。
ステップ 2 パスワードを入力します(パスワードには大文字/小文字の区別があります)。セキュリティ上の理由から、パスワードは表示されません。
正しいパスワードを入力すると、特権レベルのシステム プロンプト(#)が表示されます。
新しい OC3 ATM Line Card が正しく搭載されている(STATUS LED が点灯する)ことを確認してから、特権レベルの configure コマンドを使用して、新規インターフェイスの設定を行います。次の情報を準備しておいてください。
• 新規インターフェイス上でルーティングに使用するプロトコル
• IPアドレス(インターフェイスに IP ルーティングを設定する場合)
新しい OC3 ATM Line Card を搭載した場合、または既存インターフェイスの設定を変更する場合には、コンフィギュレーションモードを開始してインターフェイスを設定する必要があります。設定済みの OC3 ATM Line Card を交換した場合には、システムが新しいインターフェイスを認識し、既存のコンフィギュレーションを使用してインターフェイスをアップにします。
使用できるコンフィギュレーション オプションおよび OC3 ATM Line Card のインターフェイスの設定手順については、「関連資料」に記載されているマニュアルを参照してください。
コンフィギュレーションコマンドは、EXEC コマンド インタープリタの特権レベルから実行します。特権レベルを開始するには、通常パスワードが必要です。必要に応じてシステム管理者に問い合わせ、パスワードを入手してください(EXEC の特権レベルについての詳細は、EXEC コマンド インタープリタの使用方法を参照してください)。
• 「基本的な設定」
インターフェイス ケーブルまたはラインカードを交換する場合、またはインターフェイスを取り外して交換しない場合には、 shutdown コマンドを使用してインターフェイスをシャット ダウン(ディセーブル)にします。インターフェイスをシャット ダウンした場合、 show コマンドの出力では、そのインターフェイスは [administratively down] と表示されます。
サポート対象プラットフォームでインターフェイスをシャット ダウンする手順は、次のとおりです。
ステップ 1 EXEC コマンド インタープリタの特権レベル(別名イネーブル モード)を開始します(手順については、EXEC コマンド インタープリタの使用方法を参照してください)。
ステップ 2 特権レベル プロンプトで次のように入力して、コンフィギュレーションモードを開始し、コンフィギュレーション サブコマンドの送信元としてコンソール端末を指定します。
ステップ 3 interface atm サブコマンドに続いて shutdown コマンドを入力し、インターフェイスをシャット ダウンします。 表4-1 にコマンド構文を示します。
作業が終わったあと、 Ctrl-Z を押す( Ctrl キーを押しながら Z キーを押す)か、 end または exit コマンドを入力して、コンフィギュレーションモードを終了し、EXEC コマンド インタープリタに戻ります。
ステップ 4 新しいコンフィギュレーションを NVRAM に保管します。
NVRAM にコンフィギュレーションが保管されると、OK メッセージが表示されます。
ステップ 5 新しいインターフェイスが正しい状態(シャット ダウン)になったことを確認するため、
show interfaces コマンド(インターフェイス タイプおよびインターフェイス アドレスを指定)を使用して、特定のインターフェイスを表示します。 表4-2 に例を示します。
ステップ 6 次の手順で、インターフェイスをイネーブルにします。
a. ステップ 3 を繰り返して、インターフェイスをイネーブルにします。 shutdown コマンドの代わりに no shutdown コマンドを使用します。
b. ステップ 4 を繰り返して、新しいコンフィギュレーションをメモリに保管します。 copy running-config startup-config コマンドを使用します。
c. ステップ 5 を繰り返して、インターフェイスが正しいステートになったことを確認します。 show interfaces atm コマンドの後ろに、インターフェイスのインターフェイス アドレスを指定します。
ソフトウェア コンフィギュレーション コマンドについての詳細は、「関連資料」に記載されているマニュアルを参照してください。
ここでは、インターフェイスの基本的な設定手順を説明します。特に明記されていないかぎり、各ステップの最後で Return キーを押してください。次のように、プロンプトに disable コマンドを入力することにより、いつでも特権レベルを終了してユーザ レベルに戻ることができます。
ステップ 1 特権レベル プロンプトで次のように入力することにより、コンフィギュレーションモードを開始し、コンフィギュレーション サブコマンドの送信元としてコンソール端末を指定します。
ステップ 2 interface atm サブコマンド、そのあとに設定するインターフェイスのインターフェイス アドレスを入力して、最初に設定するインターフェイスを指定します。 表4-3 に例を示します。
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interface atm 、続いて slot/port (slot-number/interface-port-number) |
次に、OC3 ATM Line Card のスロット 4 のインターフェイスを指定する例を示します。 |
ステップ 3 (システムで IP ルーティングがイネーブルになっている場合)次のように ip address サブコマンドを使用して、インターフェイスに IP アドレスおよびサブネット マスクを割り当てます。
ステップ 4 ルーティング プロトコルをイネーブルにするために必要なその他のコンフィギュレーション サブコマンドを追加し、インターフェイス特性を設定します。
ステップ 5 no shutdown コマンドを使用して、インターフェイスをイネーブルにします(インターフェイスのシャット ダウンを参照)。
ステップ 6 すべてのコンフィギュレーション サブコマンドを指定しコンフィギュレーションが完了したら、
Ctrl-Z を押すか end または exit を入力してコンフィギュレーションモードを終了し、EXEC コマンド インタープリタ プロンプトに戻ります。
ステップ 7 新しいコンフィギュレーションを NVRAM に保管します。
NVRAM にコンフィギュレーションが保管されると、OK メッセージが表示されます。
ヒント ATM インターフェイス ケーブルを取り外す場合、または設定を変更する場合には、事前にshutdown コマンドを使用します。ATM インターフェイス ケーブルを再接続したあと、no shutdown コマンドを使用して、ATM インターフェイスをアップにします。
インターフェイスを設定したあと、 show コマンドを使用して新規インターフェイスのステータスを表示し、 ping コマンドおよび loopback コマンドを使用して接続能力を確認します。ここでは、次の内容について説明します。
• 「show コマンドによる新規インターフェイスのステータス確認」
表4-4 に、各種の show コマンドを使用して、新規インターフェイスが設定され正常に動作しているかどうか、OC3 ATM Line Card が正しく表示されているかどうかを確認する方法を示します。一部の show コマンドについては、次項で出力例を示します。コマンドについての詳しい説明および使用例は、「関連資料」に記載されているマニュアルを参照してください。
(注) アップに設定したインターフェイスがシャット ダウンされている場合、またはハードウェアが正常に動作していないというメッセージが表示される場合には、インターフェイスが正しく接続され、終端されているかどうかを確認してください。それでもインターフェイスをアップにできない場合は、製品を購入された代理店にご連絡ください。
• 「show version または show hardware コマンドの使用」
ご使用のシステムに該当する項を参照してください。 show コマンドを使用する作業が終了したあとは、「ping コマンドによるネットワーク接続の確認」に進んでください。
システムのハードウェア構成、搭載されているインターフェイス数(インターフェイス タイプ別)、Cisco IOS ソフトウェア バージョン、コンフィギュレーション ファイルの名前とソース、およびブート イメージを表示するには、 show version (または show hardware )コマンドを使用します。
(注) このマニュアルに記載されている出力例は、これらのコマンドを実行したときに表示される実際の出力とは異なる場合があります。これらの出力は例にすぎません。
次に、OC3 ATM Line Card を搭載した Cisco 7304 ルータに関する show version コマンドの例を示します。
システムに搭載されているラインカードのタイプ(および各シャーシ スロットに関する固有の情報)を表示するには、 show diag slot コマンドを使用します。 slot は、Cisco 7304 の ラインカード スロット です。
(注) このマニュアルに記載されている出力例は、これらのコマンドを実行したときに表示される実際の出力とは異なる場合があります。これらの出力は、あくまでも例です。
次に、Cisco 7304 ルータのスロット 2 に搭載した OC3 ATM Line Card に関する show diag slot コマンドの例を示します。
システムに搭載されているラインカードのタイプ、各ラインカードのステータス、および搭載した時刻を表示するには、show c7300 コマンドを使用します。
(注) このマニュアルに記載されている出力例は、これらのコマンドを実行したときに表示される実際の出力とは異なる場合があります。これらの出力は、あくまでも例です。
次に、Cisco 7304 ルータに関する show c7300 コマンドの例を示します。
show interfaces コマンドは、指定したインターフェイスに関するステータス情報(物理スロットおよびインターフェイス アドレスを含む)を表示します。次の例では、ATM インターフェイスを指定しています。
Cisco 7304 インターフェイスに使用できるインターフェイス サブコマンドおよびコンフィギュレーション オプションの詳細については、「関連資料」に記載されているマニュアルを参照してください。
(注) このマニュアルに記載されている出力例は、これらのコマンドを実行したときに表示される実際の出力とは異なる場合があります。これらの出力は、あくまでも例です。
次に、Cisco 7304 ルータに関する show interfaces atm コマンドの例を示します。この例では、Cisco 7304 ルータのスロット 4 に OC3 ATM Line Card が搭載されています。
ping コマンドを使用して、インターフェイス ポートが正常に動作しているかどうかを確認できます。ここでは、このコマンドについて簡単に説明します。コマンドの詳しい説明および使用例は、「関連資料」に記載されているマニュアルを参照してください。
ping コマンドは、指定した宛先 IP アドレスのリモート装置に対してエコー要求パケットを送信します。エコー要求の送信後、システムは指定された時間だけ、リモート装置からの応答を待ちます。エコー応答は、コンソール端末に感嘆符(!)で表示されます。タイムアウトまでに応答が戻らなかった各要求は、ピリオド(.)で表示されます。連続する感嘆符(!!!!!)が表示された場合、接続状態は良好です。連続するピリオド(.....)、[timed out]、または [failed] のメッセージは、接続の失敗を示しています。
次に、アドレス 10.0.0.10 のリモート サーバに対して ping コマンドを実行し、正常に接続した場合の例を示します。
接続に失敗した場合は、宛先の IP アドレスが正しいかどうか、また、装置がアクティブである(電源がオンになっている)かどうかを確認してから、再度 ping コマンドを実行してください。
ループバック テストを使用して、OC-3c インターフェイス カードとリモート装置間の接続をテストすることにより、機器をトラブルシューティングし、障害の検出および特定を行うことができます。 loop サブコマンドを実行すると、インターフェイスは内部ループバック(別名 ローカル ループバック )または回線ループバック モードになり、 ping コマンドで生成されたテスト パケットをリモート装置またはケーブル経由でループさせることができます。パケットがループを完了すれば、接続状態は良好です。そうでない場合、ループバック テストのパス上にあるリモート装置またはケーブルが障害の原因であると特定できます。
デフォルトのループバック設定は、no loopback です。内部(またはローカル)ループバックを使用すると、ルータからのパケットは、フレーマ内でループバックされます。発信されたデータは、実際に送信されずにルータ インターフェイスにループバックされます。OC3 POS Line Card が正常に動作しているかどうかを確認するには、内部ループバックが有益です。インターフェイスに内部ループバックを設定するには、 loop internal コマンドを使用します。
デフォルトのループバック設定は、no loopback です。回線ループバックを使用すると、受信側(RX)光ファイバ ケーブルが送信側(TX)光ファイバ ケーブルと論理的に接続され、リモート ルータから発信されたパケットがリモート ルータにループバックされます。着信したデータは、実際に受信されずに再送信されます。インターフェイスに回線ループバックを設定するには、 loop line コマンドを使用します。
OC3 ATM Line Card のさまざまな ATM 機能を設定およびカスタマイズする手順は、次の各項で説明します。
• 「OC-3 用の OC3 ATM Line Card の設定」
• 「VC の設定」
• 「ATM 上のクラシカル IP および ARP の設定」
OC3 ATM Line Card に OC-3 を設定するには、インターフェイス コンフィギュレーション モードで次の作業を行います。
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設定する ATM インターフェイスを指定します。これらのコマンドを使用するには、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始する必要があります(システムで使用する適切なインターフェイス アドレスについては、 表4-3 を参照してください)。 |
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送信クロック ソースを選択します。クロック ソースとしては、internal を指定することもできますし、このコマンドの no 形式を使用して受信クロックから引き出すこともできます。デフォルトでは、受信クロック ソースが送信クロックに使用されます。 |
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SONET フレーミングとして STM-1 を指定します(任意)。デフォルトである STS-3c フレーミングに戻すには、このコマンドの no 形式を使用します。 |
Virtual Circuit(VC; 仮想回線)は、リモート ホストとルータ間のポイントツーポイント接続です。ルータが通信する ATM End Node(EN; エンドノード)ごとに VC を確立します。VC の特性は VC の作成時に設定します。次の特性があります。
• ATM Adaptation Layer 5(AAL5; ATM アダプテーション レイヤ 5)
• カプセル化タイプ(Logical Link Control [LLC]、Subnetwork Address Protocol [SNAP]、Multiplexer [MUX]、Network Level Protocol ID [NLPID]、Integrated Local Management Interface [ILMI]、Switched Multimegabit Data Service [SMDS]、および ITU-T Q.2931 Signaling ATM Adaptation Layer [QSAAL])
QoS 管理の目的で VC に Class of Service(CoS; サービス クラス)を割り当てる場合、適用されるデフォルトのプライオリティ レベルは次のとおりです。
• Operation, Administration, and Maintenance(OAM)およびシグナリング(最高レベル)
• Non-real-time Variable Bit Rate(nrtVBR; 非リアルタイム可変ビット レート)
• Unspecified Bit Rate(UBR; 未指定ビット レート)、ILMI(最低レベル)
• マルチプロトコル(AppleTalk、CLNS、DECnet、IP、IPX、VINES、XNS)
• IP パケットの最適スイッチング、フロー スイッチング、および Cisco Express Forwarding(CEF)スイッチング
• マルチキャスト パケットの擬似ブロードキャスト サポート
デフォルトでは、すべての OC3 ATM Line Card インターフェイス上でファースト スイッチングがイネーブルに設定されています。これらのスイッチング機能をオフにするには、インターフェイス コンフィギュレーションコマンドを使用します。最適、フロー、または CEF スイッチングは、各インターフェイスで明示的にイネーブルに設定する必要があります。
Permanent Virtual Circuit(PVC; 相手先固定接続)を使用するには、ルータおよび ATM スイッチの両方で PVC を設定する必要があります。PVC は、いずれか一方のコンフィギュレーションから回線が削除されるまで、アクティブな状態を続けます。
PVC を設定すると、そのコンフィギュレーション オプションがすべて OC3 ATM Line Card に引き渡されます。これらの PVC を NVRAM に保管して、システム イメージのリロード時に使用することができます。
ATM スイッチによっては、ブロードキャストと同じ働きをする point-to-multipoint(p2mp; ポイントツーマルチポイント)PVC が設定されている場合があります。p2mp PVC が存在する場合、その PVC をすべてのマルチキャスト要求に対する単一のブロードキャスト PVC として使用することができます。
PVC を作成するとき、Virtual Circuit Descriptor(VCD)を 一意の番号 で作成し、それを Virtual Path Identifier(VPI; 仮想パス識別子)および Virtual Channel Identifier(VCI; 仮想チャネル識別子)に対応付けます。VCD は、特定のパケットに使用すべき VPI-VCI ペアを OC3 ATM Line Card に指示する、OC3 ATM Line Card 固有のメカニズムであり、OC3 ATM Line Card が送信するパケットを管理するために必要な機能です。VCD として選ぶ番号は、使用される VPI-VCI ペアからは独立しています。
OC3 ATM Line Card インターフェイスに PVC を作成するには、インターフェイスコンフィギュレーションモードで次のサブコマンドを使用します。
pvc [name] vpi/vci [ ilmi | qsaal | l2transport ]
• vpi ― この VC に使用する ATM ネットワーク VPI(範囲は 0 ~ 255)
• vci ― この VC に使用する ATM ネットワーク VCI(範囲は 0 ~ 65,535)
• ilmi ― LMI を使用します。ルータは SNMP トラップと新しいネットワーク プレフィクスを受信します。ILMI PVC で推奨される VPI は 0、VCI は 16 です。
• qsaal ― Switched Virtual Circuit(SVC; 相手先選択接続)を使用する ATM メイン インターフェイスを設定します。
• aal-encap ― (任意)ATM adaptation layer(AAL; ATM アダプテーション レイヤ)とカプセル化タイプを設定します。
–aal5snap:AAL5 + LLC/SNAP カプセル化。AAL5 Logical Link Control/Subnetwork Access Protocol(LLC/SNAP)カプセル化は Inverse ARP をサポートし、LLC/SNAP を統合してプロトコル データグラムを表します。これにより、複数のプロトコルを同じ PVC で使用できます。
(注) aal5snap はデフォルトのカプセル化であり、1 つの PVC で複数のプロトコルが使用できるので一般的に使用されています。
• aal5mux:AAL5 + MUX カプセル化。AAL5 MUX カプセル化は 1 つの PVC で 1 つのプロトコル(IP または IPX)だけをサポートします。
– aal5ciscoppp :シスコ固有の PPP over ATM であり、ATM または ADSL インターフェイスを搭載したシスコ ルータだけをサポートします。PPP 認証が必要な場合は、このカプセル化タイプを使用します。
– aal5nlpid: AAL5 Network Layer Protocol Identification(NLPID)カプセル化を使用すると ATM インターフェイスは HSSI(High-Speed Serial Interface)と統合され、ATM Data Service Unit(ADSU; ATM データ サービス ユニット)を使用して ATM Data Exchange Interface(DXI; データ交換インターフェイス)を実行します。
• burst ― (任意)バースト セル サイズ。1 ~ 64,000 の範囲の整数値です。この値は、PVC がピーク速度のとき仮想回線がネットワークに送信できる ATM セルの最大数です。
• oam seconds ― (任意)この VC から OAM F5 ループバック セルを生成する間隔を指定します。デフォルト値は 10 秒です。
• inarp minutes ― (任意)この仮想回線で Inverse ARP データグラムを送信する間隔を指定します。デフォルト値は 15 分です。
pvc コマンドを実行すると、 PVC n が作成され、この PVC が VPI および VCI に対応付けられます。PVC を作成するとき、AAL およびカプセル化も指定します。使用する AAL は aal 、カプセル化は encap で指定します。
peak および average 速度の値は、キロビット/秒で指定します。peak および average 値を省略すると、PVC およびこれらの値はデフォルトで回線速度になり、 peak および average 値が等しくなります。
PVC が ILMI と通信するように設定できます。その場合、ルータは SNMP(簡易ネットワーク管理プロトコル)トラップおよび新しいネットワーク プレフィクスを受信できます。詳細については、『 Wide-Area Networking Configuration Guide 』を参照してください。
さらに、VC の接続能力を確認するため、PVC が OAM F5 ループバック セルを送信するように設定することもできます。リモート側は、これらのセルをエコー バックして応答します。
次に、Cisco 7304 ルータのラインカード スロット 4 のインターフェイス 0 に、VPI 0 および VCI 6 を使用して PVC を作成する例を示します。この PVC は、AAL AAL5-MUX を IP と共に使用します。
「ATM コンフィギュレーションの例」の PVC コンフィギュレーション例を参照してください。
ここでは、PVC にプロトコル アドレスをマッピングする手順について説明します。これは PVC を設定する場合に必須の作業です。ATM インターフェイスは、リモート ホストまたはルータの ATM アドレスを識別するスタティック マッピング方式をサポートしています。PVC の VCD(または、SVC 動作用の NSAP アドレス)としてアドレスを指定します。
マッピング コマンドはグループで入力します。最初にマップ リストを作成し、次にそのリストをインターフェイスに対応付けます。グローバル コンフィギュレーション モードで次の作業を行います。
マップ リストには複数のマップ エントリを設定できます。 broadcast キーワードは、対応するプロトコルがブロードキャスト パケット(たとえば、ネットワーク ルーティング プロトコル アップデートなど)をインターフェイスに送信した場合に、このマップ エントリが使用されることを表します。 broadcast を指定しない場合、ATM ソフトウェアはルーティング プロトコル アップデートをリモート ホストに送信しません。
broadcast を指定しても、p2mp シグナリングを 設定しない 場合、擬似ブロードキャストがイネーブルになります。ブロードキャストが設定されている仮想回線上で擬似ブロードキャストを排除してポイントツーマルチポイント シグナリングを行う方法については、『 Wide-Area Networking Configuration Guide 』を参照してください。
複数のマップ リストを作成し、それらを 1 つの ATM インターフェイスだけに関連付けることができます。インターフェイスごとに異なるマップ リストを作成して関連付ける必要があります。「ATM コンフィギュレーションの例」を参照してください。
ATM Line Card における PVC の設定に関する詳細は、『 Wide-Area Networking Configuration Guide 』を参照してください。
ATM の SVC サービスは、X.25 SVC サービスと似ていますが、ATM のほうがスループットがはるかに高くなります。仮想回線をダイナミックに作成してリリースすることにより、ユーザ帯域幅がオンデマンドで提供されます。このサービスでは、ルータとスイッチ間にシグナリング プロトコルが必要です。
ATM シグナリング ソフトウェアでは、User-Network Interface(UNI)で ATM 接続をダイナミックに確立、維持、および削除するための方式が提供されています。ATM シグナリング ソフトウェアは、ATM Forum UNI 3.0 仕様に準拠しています。
UNI モードでは、ユーザがルータ、ネットワークが ATM スイッチに相当します。これは重要な区別です。シスコ製ルータは ATM レベルでのコール ルーティングを実行しません。その代わりに、ATM スイッチが ATM 呼ルーティングを実行し、それによって設定された回線を使用してルータがパケットをルーティングします。ルータはユーザ、すなわち回線の端にある LAN 相互接続装置とみなされます。一方、ATM スイッチはネットワークとみなされます。
図4-1 に、基本的な ATM 環境におけるルータの位置を示します。ルータは主に、ATM ネットワークを通じて LAN を相互接続するために使用されます。図4-1 のワークステーション C は、宛先 ATM スイッチに直接接続されています。ATM スイッチに接続できるのはルータに限定されません。ATM フォーラム UNI 仕様に準拠する ATM インターフェイスを備えた任意のコンピュータを接続できます。
SVC を使用するために必要な作業について、次の各項で説明します。
• 「SVC コール セットアップを実行する PVC の設定」
OC3 ATM Line Card における SVC の設定に関する詳細は、『 Wide-Area Networking Configuration Guide 』を参照してください。
インバンド シグナリングを使用する(データ転送に使用されるのと同じ回線上で接続が確立される)X.25 サービスとは異なり、ATM ではアウトオブバンド シグナリングが使用されます。ルータと ATM スイッチ間に専用の PVC が 1 つ存在し、その PVC を通じて、すべての SVC コール確立要求およびコール切断要求が流れます。コールが確立されると、SVC 上でデータがルータからルータへと送信されます。呼の確立と解放を行うシグナリングのことを、 レイヤ 3 シグナリングまたは Q.2931 プロトコルといいます。
アウトオブバンド シグナリングを実行するには、シグナリング PVC を設定してから、SVC を設定する必要があります。図4-2 では、送信元ルータから ATM スイッチへのシグナリング PVC を使用して、2 つの SVC が確立されています。これはフル メッシュ構造のネットワークの一種であり、ワークステーション A、B、C がすべて相互に通信可能です。
図4-2 1 つ以上の SVC に必要なシグナリング PVC
すべての SVC 接続に使用されるシグナリング PVC を設定するには、インターフェイス コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
(注) このシグナリング PVC を設定できるのは、サブインターフェイスではなく、メジャー インターフェイス上に限られます。
VPI および VCI 値は、ローカル スイッチと矛盾しないように設定する必要があります。VPI の標準の値は 0、VCI の標準の値は 5 です。
ATM シグナリング コンフィギュレーションの例は、「フル メッシュ構造のネットワークにおける SVC の例」を参照してください。
シグナリングに関与する ATM インターフェイスには、いずれも NSAP アドレスを設定する必要があります。NSAP アドレスは、インターフェイスの ATM アドレスであり、ネットワーク全体で一意でなければなりません。
NSAP アドレスを設定するには、次のいずれかの作業を行います。
ESI および Selector フィールドを設定する場合は、ILMI を使用してスイッチと通信するための PVC も設定する必要があります。この場合、NSAP アドレスの Prefix フィールドはスイッチによって提供されます。
ATM NSAP アドレスを手動で設定する場合は、アドレス全体を 16 進表記で入力する必要があります。すなわち、入力する各数字が 16 進桁を表します。完全な NSAP アドレスを表記するには、40 桁の 16 進数を次の形式で入力する必要があります。
(注) ATM NSAP アドレスはすべて、上記のドット付き 16 進表記(UNI 仕様に準拠)で入力する必要があります。
インターフェイスにはデフォルトの NSAP アドレスがないので、SVC に NSAP アドレスを設定する必要があります。ATM インターフェイスの送信元 NSAP アドレスを設定するには、インターフェイス コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
次に、Cisco 7304 ルータの ATM インターフェイス 4/0 に NSAP アドレスを割り当てる例を示します。
スイッチから NSAP アドレス プレフィクスを取得するようにルータを設定することができます。ただし、スイッチが ILMI を通じてルータに NSAP アドレス プレフィクスを配信できることが前提であり、ルータには ILMI 経由でのスイッチとの通信用に PVC が設定されている必要があります。
ルータがスイッチから NSAP プレフィクスを取得し、ローカルで入力された値をアドレスの残りのフィールドに使用するように設定するには、インターフェイス コンフィギュレーション モードで次の作業を行います。
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設定する ATM インターフェイスを指定します。これらのコマンドを使用するには、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始する必要があります |
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ILMI PVC を ATM メイン インターフェイスに設定し、ILMI を使用してスイッチと通信します(システムで使用する適切なインターフェイス アドレスについては、 表4-3 を参照してください)。 |
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atm esi-address コマンドで、 esi 引数の長さは 16 進 6 バイト(12 桁)、selector 引数の長さは 16 進 1 バイト(2 桁)です。
次に、Cisco 7304 ルータ上で ESI および Selector フィールド値を割り当て、ILMI PVC を設定する例を示します。
シスコでは、RFC 1577 に記述されている ATM Address Resolution Protocol(ARP; アドレス解決プロトコル)サーバおよび ATM ARP クライアント機能を両方とも実装しています。RFC 1577 は、ATM ネットワークを LAN 上の論理 IP サブネットワークとしてモデル化しています。
ATM 上でのクラシカル IP および ARP の設定に必要な作業は、環境内に SVC または PVC があるかどうかによって異なります。詳細については、『 Wide-Area Networking Configuration Guide 』を参照してください。
OC3 ATM Line Card はカスタマイズできます。カスタマイズできる機能にはデフォルト値が設定されています。ほとんどの場合、このデフォルト値は使用環境に適しており変更する必要はありません。ただし、システム コンフィギュレーションの条件や、インターフェイス上でルーティングに使用するプロトコルによっては、コンフィギュレーションコマンドを入力しなければならない場合があります。OC3 ATM Line Card をカスタマイズする場合は、次に説明する作業を行ってください。
• 「ローカル ループバック用の ATM インターフェイスの設定」
• 「外部ループバック用の ATM インターフェイスの設定」
(注) ここで説明するコマンドを使用するには、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始する必要があります。インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始するには、interface atm サブコマンドを使用し、設定する ATM インターフェイスのインターフェイス アドレスを指定します(interface atm サブコマンドおよび使用するインターフェイス アドレスについての詳細は、表4-3 を参照してください)。
各 ATM インターフェイスには、デフォルトの最大パケット サイズ、すなわち最大伝送ユニット(Maximum Transmission Unit; MTU)サイズがあります。OC3 ATM Line Card の場合、この値はデフォルトで 4470 バイトであり、範囲は 64 ~ 9216 バイトです。MTU サイズを設定するには、インターフェイス コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
ATM インターフェイスにローカル ループバック(送信データを受信データにループバックさせ、OC3 ATM Line Card が動作しているかどうかを確認するうえで有益)を設定するには、次のコマンドを使用します。
ATM インターフェイスに外部ループバック(受信データを送信データにループバックさせ、OC3 ATM Line Card が正常に動作しているかどうかを確認するうえで有益)を設定するには、次のコマンドを使用します。
ATM インターフェイスにセル レベルでの外部ループバックを設定するには、次のコマンドを使用します。
ATM インターフェイスにペイロード レベルでの外部ループバックを設定するには、次のコマンドを使用します。
新しいインターフェイスを設定したあと、インターフェイスのステータスを表示できます。また、ATM ネットワークおよび接続されている VC の現在の状態を表示することもできます。現在の VC およびトラフィックに関する情報を表示するには、EXEC モードで次のコマンドを使用します(EXEC モードの詳細については、EXEC コマンド インタープリタの使用方法を参照してください)。
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ルータに接続されているすべての ATM ネットワークについて、グローバルなトラフィック情報を表示します。このルータ上のすべての ATM トラフィックに関するカウンタの一覧が表示されます。 |
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OC3 ATM Line Card は、 表4-5 に示すトラフィック シェーピング パラメータをサポートしています。そのため、生成されるトラフィックは ATM Forum Traffic Management Specification バージョン 4.0 に適合します。
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(注) OC3 ATM Line Card がサポートするのは、UBR トラフィックおよび nrt-VBR トラフィックだけです。
ここでは、OC3 ATM Line Card のトラブルシューティングに関するガイドラインを説明します。ネットワークの接続状態を確認するには ping コマンドを、ネットワークの問題を解決するには debug コマンドを、ネットワークの現在の状態を表示するには show コマンドを使用します。
OC3 ATM Line Card は、特定のエラーに関するカウントを維持し、ATM コントローラ機能のパフォーマンスを追跡しています。これらのエラー カウントを維持することに加えて、OC3 ATM Line Card はエラーを引き起こした最新の VCI/VPI のスナップショットを記録します。OC3 ATM Line Card のエラー カウンタは、16 ビットで構成されています。カウントされるエラーは、次のとおりです。
OC3 ATM Line Card 固有のエラー統計を表示するには、 show interfaces atm コマンドを使用します。
(注) サポート対象プラットフォームにおけるshow interfaces atm コマンドの例は、「show interfaces コマンドの使用」を参照してください。
show controllers atm コマンドを実行すると、ATM フレーミング情報および ATM 機能のパフォーマンス統計が表示されます。
次に、Cisco 7304 ルータに関する show controllers atm コマンドの例を示します。
ATM ネットワークで発生した問題を解決するには、次の debug コマンドが有益です。
• すべてのプロトコル パケットのダンプを作成するには、 debug atm packet コマンドを使用します。このコマンドを実行すると、SNAP/NLPID/SMDS ヘッダーの内容に続いて、パケットの先頭 40 バイトが 16 進形式で表示されます。
• エラーを表示するには、 debug atm errors コマンドを使用します。このコマンドを実行すると、検出された ATM エラー情報がすべて表示されます。内容としては、カプセル化の失敗、ATM 設定時のエラーなどが含まれます。
• ATM イベントを表示するには、debug atm events コマンドを使用します。このコマンドを実行すると、OC3 ATM Line Card に対して行われたイベント(リセット、VC の設定、および OC3 ATM Line Card の設定)が表示されます。
• OAM セルに関する情報を表示するには、debug atm oam コマンドを使用します。このコマンドを実行すると、ネットワークから着信する OAM セルの内容が表示されます。
ATM show コマンドを使用して、ATM ネットワークおよび接続されている VC の現在の状態を表示できます。
• 現在の VC およびトラフィック情報を表示するには、show atm vc [vcd] コマンドを使用します。VCD を指定すると、その VCD 固有の情報が表示されます。
• ATM インターフェイスに関する現在の情報を表示するには、show atm interfaces コマンドを使用します。このコマンドを実行すると、インターフェイスに関する ATM 固有の情報が表示されます。
• 現在の ATM トラフィックを表示するには、show atm traffic コマンドを使用します。このコマンドを実行すると、ルータに接続されているすべての ATM ネットワークに関するグローバルなトラフィック情報が表示されます。
• 現在の ATM マッピングを表示するには、show atm map コマンドを使用します。このコマンドを実行すると、ATM ネットワーク上のリモート ホストへの ATM スタティック マップのアクティブ リストが表示されます。
show atm vc コマンドを使用すると、すべての PVC について、次のような統計情報が表示されます。
show atm vc n コマンド( n は VCD 固有のインデックス値)を使用すると、特定の PVC に関する統計情報が表示されます。
show interfaces atm コマンドを使用すると、指定した ATM インターフェイスに関する統計情報が表示されます。
(注) サポート対象プラットフォームにおける show interfaces atm コマンドの例は、「show interfaces コマンドの使用」を参照してください。
show atm interface atm コマンドを使用すると、インターフェイス アドレスで指定した ATM インターフェイスに関する統計情報が表示されます。
show atm interface atm コマンドを使用すると、インターフェイス アドレスで指定した ATM インターフェイスに関する統計情報が表示されます。
show sscop コマンドを使用すると、ATM インターフェイスに関する SSCOP の詳細情報が表示されます。
show version コマンドを使用すると、システムのハードウェア構成(インターフェイス プロセッサ タイプ別の搭載数)、ソフトウェア バージョン、コンフィギュレーション ファイルの名前とソース、およびブート イメージが表示されます。
(注) サポート対象プラットフォームにおける show version コマンドの例は、「show version または show hardware コマンドの使用」を参照してください。
show protocols コマンドを使用すると、設定されている任意のレイヤ 3 プロトコルについて、グローバル(システム全体)およびインターフェイス別のステータスが表示されます。
show running-config コマンド を使用すると、RAM に保管され現在実行中の OC3 ATM Line Card コンフィギュレーションが表示されます。
ここでは、ATM インターフェイス コンフィギュレーションの例を示します。詳細なコンフィギュレーション例については、「関連資料」に記載されているルータのソフトウェア マニュアルを参照してください。
• 「AAL5 および LLC/SNAP カプセル化を使用する PVC の例」
• 「フル メッシュ構造のネットワークにおける PVC の例」
• 「フル メッシュ構造のネットワークにおける SVC の例」
• 「2 つの OC3 ATM Line Card のバックツーバック接続」
エミュレート LAN のコンフィギュレーション例は、『 Wide-Area Networking Configuration Guide 』を参照してください。
次の例では、ATM インターフェイス 3/0 に、AAL5 上の LLC/SNAP カプセル化を使用して PVC 5 を作成しています。ATM インターフェイス 3/0(IP アドレス 10.0.0.1 255.0.0.0)は、接続の反対側で ATM インターフェイス(IP アドレス 10.0.0.2 255.0.0.0)に接続しています。スタティック マップ リスト atm1 によって、次のノードが IP からのマルチキャスト パケットのブロードキャスト ポイントであることが宣言されています。
次に、PVC の一般的な ATM コンフィギュレーションの例を示します。
図4-3 に、フル メッシュ構造のネットワークを示します。この図のあとに、ルータ A、B、C のコンフィギュレーションを示します。この例では、各ルータは PVC を使用するように設定されています。 フル メッシュ とは、各ネットワーク ノードが他のすべてのネットワーク ノードに物理回線または VC で接続されていることを意味します。ルータ A に設定されている 2 つの map-list ステーメントには、ルータ B および C の ATM アドレスが指定されています。ルータ B の 2 つの map-list ステートメントには、ルータ A および C の ATM アドレスが指定されています。ルータ C の 2 つの map-list ステートメントには、ルータ A および B の ATM アドレスが指定されています。
図4-3 フル メッシュ構造の ATM コンフィギュレーションの例
次の例も図4-3 に示したフル メッシュ構造のネットワークと同様のコンフィギュレーションですが、ここでは SVC を使用しています。PVC 1 がシグナリング PVC です。
OC3 ATM Line Card を搭載した 2 台のルータを標準的なケーブルで接続することによって、ATM ポートの動作を確認したり、ルータを直接リンクして大規模なノードを構築することができます。
2 台のルータを接続するには、一方の ATM ポートともう一方の ATM ポートをケーブルで接続します。
デフォルトでは、OC3 ATM Line Card には送信クロックを提供する ATM スイッチが接続されていることが前提になります。コンフィギュレーションに atm clock internal コマンドを追加して、OC3 ATM Line Card が SONET Physical Layer Interface Module(PLIM)動作用に送信クロックを内部的に生成することを指定します。
(注) OC-3c(SONET)インターフェイスの場合、各ルータ上の 1 つの OC3 ATM Line Card が内部クロックを回線に提供するように設定する必要があります。
次に、OC-3c インターフェイスを通じて接続する 2 台のルータについて、コンフィギュレーション ファイル コマンドの例を示します。
ブート イメージには、Cisco IOS ソフトウェアの一部が含まれています。このイメージを使用して、ネットワーク ブートまたはルータへの Cisco IOS イメージのロードを実行します。このイメージは、システムが有効なシステム イメージを検出できない場合にも使用されます。
Cisco IOS ソフトウェアを最小限必要なソフトウェア リリース( OC3 ATM Line Card のソフトウェア要件を参照)にアップグレードする際、ブートディスク イメージもアップグレードすることを推奨します。ブート イメージをアップグレードするには、ネットワーク サーバからルータのブート メモリに新しいブート イメージをコピーする方法があります。次の表に、TFTP サーバからブート メモリにブート イメージをコピーする手順を示します。
TFTP サーバの設定手順など、詳細については、『Configuration Fundamentals Configuration Guide』を参照してください。
EXEC モードで hw-module slot slot # stop/start コマンドを使用することによって、データ フローを中断させずに Cisco 7304 ルータからラインカードを取り外すことができます。hw-module slot slot # stop コマンドを実行するとトラフィックが停止し、すべてのラインカード インターフェイスがシャット ダウンされ、ラインカードが無効になります。hw-module slot slot # start コマンドによってラインカードがリセットされ、ラインカードがオンラインに戻ると、OIR LED が消灯します。
(注) ラインカードを取り付けた時点で、システムは自動的にカードをアクティブにします。hw-module slot slot # start コマンドを実行する必要があるのは、hw-module slot slot # stop コマンドを使用して無効にしたラインカードを再びアクティブにする場合だけです。
スロット 2 のアクティブなラインカードを取り外して取り付ける手順は、次のとおりです。
OIR LED がグリーンに点灯したら、スロット 2 のラインカードは無効になっているので、物理的に取り外して新しいラインカードに交換することができます( ラインカードの取り外しおよび取り付けを参照)。
スロット 2 に新しいラインカードを取り付けると、そのラインカードは自動的にリセットされオンライン状態になり、OIR LED が消灯します。