概要
このドキュメントでは、Prime Collaboration Deployment(PCD)を使用した 2 つの Cisco Unified Communications Manager(CUCM)クラスタ間での移行方法について説明します。
前提条件
要件
このドキュメントに関しては個別の要件はありません。
使用するコンポーネント
このドキュメントの情報は、次のソフトウェアのバージョンに基づくものです。
- CUCM リリース 10.0 および 10.5
- PCD リリース 10.5
本書の情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されたものです。 このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。 稼働中のネットワークで作業を行う場合、コマンドの影響について十分に理解したうえで作業してください。
背景説明
Cisco PCD は、Unified Communications アプリケーションの移行/アップグレード用アプリケーションです。 PCD を使用して、既存の Unified Communications アプリケーションのバージョンをアップグレードしたり、同一または異なるバージョンの新しいクラスタにクラスタ全体を移行したりできます。 このドキュメントでは、新旧のクラスタがどちらも Unified Computing System(UCS)プラットフォーム上にあることを前提として、CUCM バージョン 10.0 から 10.5 への移行手順を説明します。
サポートされているバージョン、互換性、ライセンス、およびその他の移行前チェックリストの詳細については、次のリンク先を参照してください。 Prime Collaboration Deployment を使用した Cisco Unified Communications Manager リリース 10.5(1) への移行
設定
宛先クラスタの構築
CUCM の特定のバージョンに対応する適切な Open Virtualization Archive(OVA)テンプレートを使用して、移行先クラスタを構築します。 OVA ファイルは cisco.com からダウンロードできます。
1. 次の図に示すように、Vsphere クライアントから OVA を導入します。
2. 移行先クラスタの仮想マシンの名前を指定します。
3. ストレージ メディアとして適切なデータストアを選択します。
4. OVA の詳細を確認してから [Finish] ボタンをクリックします。
クラスタの検出
1. PCD ツールの GUI にログインします。
2. ログインしたら、[Inventory] > [Clusters] に移動して、[Discover Cluster] をクリックします。
3. 既存のクラスタの詳細を入力し、[Next] ボタンをクリックします。
検出が完了するまでに数分かかる可能性があります。検出フェーズ中は、次に示す画面が表示されます。
4. 既存のクラスタが検出されると、[Contact Status] が成功として表示されます。クラスタ ノードでも、同じように表示されます。 [Next] ボタンをクリックして [Cluster Role Assignment] ページに移動します。
5. [Assign Functions] ページに移動し、ホスト クラスタとして適切な機能を選択します。
移行クラスタの定義
1. クラスタが正常に検出されたら、移行先クラスタを指定するために、[Define Migration Destination Cluster] ボタンをクリックします。
2. 新旧のクラスタの詳細を入力します。
宛先ノードが指定されていないと、赤色のメッセージが表示されます(次の図を参照)。
3. [Assign Destination Cluster Node] ボタンをクリックして、宛先ノードの割り当てを続けます(次の図を参照)。
4. [Network] ドロップダウン メニューから [Use Source Node Network Settings] オプションを選択して既存のネットワーク設定を保持し、新しいクラスタを導入する宛先仮想マシンを選択します。
5. 適切な Network Time Protocol(NTP)サーバの詳細を定義します(次の図を参照)。
6. ドメイン ネーム サーバ(DNS)を設定します(次の図を参照)。
7. FTP セキュア(SFTP)サーバに起動可能な ISO イメージをアップロードして下さい。 SFTP クライアントから、サーバ IP アドレスとデフォルト資格情報 adminsftp/[デフォルトの管理者パスワード] を使用して PCD サーバにアクセスします。
ログインしたら、ISO イメージのアップロード先とする [Fresh_install] ディレクトリに移動します。
移行の開始
1. 移行タスクを開始するには、[Task] > [Migrate] に移動して、[Add migration task] をクリックします。
2. 移行元クラスタと移行先クラスタの詳細を指定します。
3. SFTP サーバの /fresh_install フォルダにアップロードしたブータブル メディアを選択します。
4. 移行の開始時刻を選択します。
デフォルトのタスク リストに指定されているアクションを変更することもできます。
5. 移行の設定を確認してから、[Finish] ボタンをクリックします。
確認
次の手順に従って、移行のステータスと詳細を確認できます。
1. 移行ステータスの詳細を取得するには、[View log] をクリックします。
トラブルシューティング
現在のところ、この設定に関する特定のトラブルシューティング情報はありません。