データ シート
Cisco Catalyst 6500 Supervisor Engine 32
Cisco Catalyst® 6500 シリーズは、LAN アクセスからコア、データ センター、および WAN エッジに至るまで、あらゆるネットワークにセキュアな統合型サービスを提供する、ハイエンドのモジュラ型マルチレイヤ スイッチです。
製品概要
Cisco Catalyst 6500 Supervisor Engine 32 は、業界最高レベルのセキュリティ、アベイラビリティ、および管理サービスを企業ネットワークに提供します。Supervisor Engine 32 は、最大の稼働時間とセキュリティを必要とする LAN アクセスに最適です。Supervisor Engine 32 では新しいアプリケーションが利用できると同時に、既存のクラシック モジュールや CEF256 ベースのモジュール(クラシック モードのみ)をすべてサポートしているため、現在使用している Cisco Catalyst 6500 への投資が無駄になりません。
Cisco Catalyst 6500 Supervisor Engine 32 には Policy Feature Card 3B(PFC3B; ポリシー フィーチャ カード 3B)が搭載されており、Cisco Catalyst 6500 シリーズ Supervisor Engine 720 と同等のレベルの高度なサービスをアクセス レイヤにも提供します。Supervisor Engine 32 は、シャーシのバックプレーンに対する 32 Gbps のバス接続をサポートしているため、1 システム当たり 15 Mpps のパフォーマンスを実現でき、ディストリビューションやアクセス レイヤでの使用に最適化されています。アップリンクとして、8 ポート ギガビット イーサネット Small Form Pluggable(SFP)ベース アップリンクを提供するものと、2 ポート 10 ギガビット イーサネット XENPAK ベース アップリンクを提供するものがあります。Supervisor Engine 32 には、これらのモジュラ型アップリンクのほかに 10/100/100 RJ-45 ポートが 1 つあるので、これをネットワーク管理に使うことができます。Supervisor Engine 32 上のポートはすべて同時に使用できます。また、Supervisor Engine 32 には 2 つの USB 2.0 ポートがあります。これらのポートにラップトップを接続すると、高速でセキュアなネットワーク管理や、USB メモリ デバイスを使ったソフトウェアのダウンロードなども簡単に行うことができます 。
USB 機能については将来対応予定
Cisco Catalyst 6500 Supervisor Engine 32 の特長は次のとおりです。
- 業界最高レベルの統合型セキュリティ - Cisco Catalyst 6500 Supervisor Engine 32 は、複数の CPU レート リミット、ハードウェアベースの MAC 学習機能、およびユーザベースのレート リミットなどの機能によって、Denial-of-Service(DoS; サービス拒否)攻撃の被害を軽減し、セキュリティ上の脅威をローカルで抑制します。また、Dynamic Host Configuration Protocol(DHCP)スヌーピング、ダイナミック ARP 検査、および IP ソース ガードなどの機能を使用して、DHCP サーバ、デフォルト ゲートウェイ、またはエンドユーザ IP アドレスのスプーフィングによる脅威を抑制します。このスーパバイザ エンジンを使用すると、IEEE 802.1X、ポートベース セキュリティ、ポートベース アクセス リストを使ったアイデンティティ ネットワーキングによって、ネットワークへのアクセスを許可するエンドユーザおよびこれらのエンドユーザに付与する権限を詳細に管理できます。これらの統合型セキュリティ機能はハードウェアベースで実現されており、トラフィック量が増加してもシステムのパフォーマンスが損なわれることはありません。また、同じシャーシに侵入検知サービス モジュールやファイアウォール サービス モジュールを搭載して、最高レベルのセキュリティを実現することもできます。
- 優れたアベイラビリティ - Cisco Catalyst 6500 Supervisor Engine 32 は、レイヤ 2 の Stateful Switchover(SSO)、Gateway Load-Balancing Protocol、マルチモジュール Cisco EtherChannel®、および高速コンバージェンス プロトコル(IEEE 802.1s および 802.1w など)をサポートしているため、ミッションクリティカルなアプリケーションのネットワーク ダウンタイムを最小限に抑えることができ、業務の継続性をサポートします。また、Supervisor Engine 32 は Generic Online Diagnostics(GOLD)を使用したネットワーク機器障害のプロアクティブな検出および防止機能もサポートしています。
- フレキシブルかつ強化された管理機能 - Enhanced Remote Switched Port Analyzer(ERSPAN)がハードウェアでサポートされるようになりました。この機能拡張により、任意の場所からのリモート トラブルシューティング、トラブルシューティング時間の短縮、およびツール費用の削減が可能になります。また、2 つの USB 2.0 ポートを装備したことで、ラップトップを直接接続して高速でセキュアなネットワーク管理ができるようになったほか、USB メモリ デバイスを使用したソフトウェアのダウンロードの簡易化、および USB キーを使ったセキュリティ強化も可能になりました。USB キーを使うと、権限のあるユーザだけがコンソールにアクセスしてコンソール ポートを開くことができるようになります 。さらに、特定の Access Control List(ACL; アクセス制御リスト)エントリがヒットする頻度を識別する ACE カウンタ、運用に役立つ Cisco SmartPort、コンフィギュレーション ロールバック、スイッチ プロファイルのサポートも追加されています。これらの強化された機能を使用すると、ネットワーク管理者はエンドユーザのアクセスに関する問題に迅速に対応し、ネットワーク管理を簡素化できます。
USB 機能については将来対応予定
- スロットの効率的な利用 - ギガビット イーサネットをサポートする 8 つの SFP ポートによってアップリンク密度が増加し、2 つの 10 ギガビット イーサネット XENPAK ベース ポートによって帯域幅が増えているため、統合型サービス モジュールや高密度シャーシを使用するお客様はスロットを節約できます。
- 投資の保護 - Cisco Catalyst 6500 Supervisor Engine 32 は Cisco Catalyst 6500 のクラシック モジュールおよび CEF256 ベースのモジュール(クラシック モードのみ)をすべてサポートしており、すべての Cisco Catalyst 6500 シリーズおよび Cisco 7600 シリーズ シャーシと下位互換性があります。したがって、新しい高度なサービスを使用する場合でも機器を完全にアップグレードする必要はありません。お客様はインターフェイス モジュールを引き続き使用できるため、投資対効果を高めることができます。
- 優れたトラフィック管理 - アップリンクではポートごとに 4 つの送信キュー、Quality of Service(QoS; サービス品質)のための完全優先キュー、および 2 つの受信キューが用意されています。各ポートでは、各キューのなかで輻輳が発生することを回避するための Weighted Random Early Detection(WRED; 重み付きランダム早期検出)をサポートし、トラフィックの優先制御に役立つキューのスケジューリングを行う Shaped Round Robin(SRR)や Deficit Weighted Round Robin(DWRR)もサポートしています。最大 8 つのスレッシュホールドを設定することができ、差別化されたサービス レベルを管理できます。
- 拡張管理ツール - Cisco Catalyst 6500 Supervisor Engine 32 は、CiscoWorks のネットワーク管理プラットフォームをサポートしており、SNMP(簡易ネットワーク管理プロトコル)バージョン 1、2、および 3、ならびに 4 つの RMON グループ(履歴、統計、アラーム、およびイベント)を使った管理が可能です。
図 1 ギガビット イーサネットを 8 ポートと PFC3B を備えた Supervisor Engine 32(製品番号 WS-SUP32-GE-3B)
図 2 10 ギガビット イーサネットを 2 ポートと PFC3B を備えた Supervisor Engine 32(製品番号 WS-SUP32-10GE-3B)
アプリケーション
企業での LAN アクセス
Cisco Catalyst 6500 Supervisor Engine 32 は、企業での LAN アクセスに適した優れたセキュリティ、アベイラビリティ、および管理機能を提供します。PFC3B を備えた Supervisor Engine 32 は、Supervisor Engine 720 のインテリジェントなサービスをアクセス レイヤに拡張し、LAN アクセスに適したパフォーマンスと価格を実現しています。8 ポートのギガビット イーサネット SFP ポートによるアップリンク密度と、ギガビットの Cisco EtherChannel 技術サポートによって、フロア間のアップリンクとダウンリンクの増強および復元力の強化が可能になっています。また、2 つの 10 ギガビット イーサネット XENPAK ベース ポートによってアップリンク帯域幅が増加しているため、日常的なデスクトップのバックアップ、E ラーニング、およびビデオ放送などの帯域幅を多用するアプリケーションに対するネットワークのスケーラビリティをさらに高めることができます。
機能および利点
表 1 に、Cisco Catalyst 6500 Supervisor Engine 32 の機能と利点を示します。
表 1 Supervisor Engine 32 の機能と利点
最初のソフトウェア リリースでは、Supervisor Engine 32 の機能の一部が使用できません。各機能をサポートするソフトウェア バージョンの最新情報については、
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/lan/cat6000/relnotes/index.htm を参照してください。
Supervisor Engine 32 のアーキテクチャ
Supervisor Engine 32 は、Supervisor Engine 720 のインテリジェントなサービスをアクセス レイヤに拡張すると同時に、LAN アクセス、WAN エッジ、およびメトロポリタン イーサネット アクセスに適した性能と価格を実現しています。
表 2 Cisco Catalyst 6500 のスーパバイザ エンジンの機能比較
Supervisor Engine 32 の PFC3B および MSFC2A ドータカードが提供する機能は、次のとおりです。
- PFC3B - ハードウェアベースのレイヤ 2 ~ 4 パケット転送、パケット分類、トラフィック管理、およびポリシー適用を実行
- MSFC2A - アドレス解決プロトコルやルーティング プロトコルなどのレイヤ 3 コントロールプレーン機能を実行(MSFC2 と比較して、MSFC2A は 1 GB メモリへのアップグレードが可能になっている)
発注情報
表 3 に、Cisco Catalyst 6500 Supervisor Engine 32 の製品番号を示します。
表 3 Cisco Catalyst 6500 Series Supervisor Engine 32 の製品番号
仕様
標準ネットワーク プロトコル
- イーサネット:IEEE 802.3
- IEEE 802.1d、IEEE 802.1p、IEEE 802.1q、IEEE 802.1s、IEEE 802.1w、IEEE 802.3x、IEEE 802.3z、IEEE 802.3ab、IEEE 802.3ad、802.3ae、および 802.3ak
物理仕様
- Cisco Catalyst 6500 シリーズまたは Cisco 7600 インターネット ルータ シャーシのスロットを 1 つ使用
- 寸法(高さ×幅×奥行):4.0×37.9×40.3 cm(1.6×15.3×16.3 インチ)
環境条件
- 動作温度:0 ~ 40°C(32 ~ 104°F)
- 保管時温度:-40 ~ 75°C(-40 ~ 167°F)
- 相対湿度:10 ~ 90%(結露しないこと)
- 動作時の高度:海抜 0 ~ 1981 m(6500 フィート)
安全適合性
- UL 60950
- CSA-C22.2 No. 60950
- EN 60950
- IEC 60950
- AS/NZS 60950/TS001
電磁適合性
- FCC Part 15(CFR 47)クラス A
- VCCI クラス A
- EN55022 クラス A
- CISPR 22 クラス A
- CE マーキング
- AS/NZS 3548 クラス A
- ETS300 386
- EN55024
- EN61000-6-1
- EN50082-1
ネットワーク管理
- ETHERLIKE-MIB(RFC 1643)
- IF-MIB(RFC 1573)
- Bridge MIB(RFC 1493)
- CISCO-STACK-MIB
- CISCO-VTP-MIB
- CISCO-CDP-MIB
- RMON MIB(RFC 1757)
- CISCO-PAGP-MIB
- CISCO-STP-Extensions-MIB
- CISCO-VLAN-Bridge-MIB
- CISCO-VLAN-Membership-MIB
- CISCO-UDLDP-MIB
- CISCO-ENTITY-FRU-CONTROL-MIB
- CISCO-COPS-CLIENT-MIB
- ENTITY-MIB(RFC 2037)
- HC-RMON
- RFC1213-MIB(MIB-II)
- SMON-MIB
サービスおよびサポート
大規模企業から中小・中堅企業、またはサービス プロバイダーに至るまで、シスコシステムズはお客様のネットワークに対する投資を最大限に活かせるようサポートします。シスコでは、シスコ製品を効率的に運用してハイ アベイラビリティを維持するとともに、最新のシステム ソフトウェアの利点を活用していただけるよう、豊富なテクニカル サポート サービスを用意しています。
シスコのテクニカル サポート サービスでは、次のサービスを提供しています。こうしたサービスを利用することで、ネットワークへの投資を保護し、ミッションクリティカルなアプリケーションが稼働しているシステムのダウンタイムを最小限に抑えることが可能になります。
- シスコのネットワーク技術をオンラインおよび電話で提供
- 不具合が発生した場合の対応だけでなく、ネットワークの運用に不可欠なソフトウェアのアップデートとアップグレードによるプロアクティブなサポート体制
- 必要に応じてシスコの専門的な知識とリソースが利用可能
- お客様の技術スタッフのリソースを補強して、生産性を向上
- リモートでのテクニカル サポートに加え、オンサイトのハードウェア交換を実施
シスコのテクニカル サポート サービスには、次の内容が含まれます。
- Cisco SMARTnet®サポート
- Cisco SMARTnet Onsite サポート
- Cisco Software Application Services(Software Application Support および Software Application Support plus Upgrades など)
詳細は、http://www.cisco.com/jp/service/contact/ を参照してください。
その他の情報
次のデータ シートを参照する場合は、http://www.cisco.com/jp/product/hs/switches/cat6500/prod_literature.shtml にアクセスしてください。
- Cisco Catalyst 6500 シリーズ データ シート
- Cisco Catalyst 6500 シリーズ Supervisor Engine 1A および Supervisor Engine 2
- Cisco Catalyst 6500 シリーズ Supervisor Engine 720
- Cisco Catalyst 6500 シリーズ Gigabit Ethernet Interface Modules
- Cisco Catalyst 6500 シリーズ 10 Gigabit Ethernet Interface Modules
- Cisco Catalyst 6500 シリーズ FlexWAN Interface Modules
- Cisco Catalyst 6500 シリーズ Switch Fabric Interface Modules
- Cisco Catalyst 6500 シリーズ Content Services Module(CSM)
- Cisco Catalyst 6500 シリーズ Firewall Services Module